2021/9/22 21:11:56
チュベローズもフローラルも世の中ゴロゴロ溢れている中、コチラのチュベローズの魅力にピンときませんでした。
しかし
しっかり香る深みのあるチュベローズ。
奥行きがあるといいますか…
チュベローズを主役にしたトムフォードの数少ないフローラル。
ネットで計り売りを購入、最初の印象は
「ふーーーん」って感じであまり気になりませんでした。
冒頭でも書きましたが
チュベローズ、フローラルは世の中ゴロゴロ状態。
すでに持っているフローラルやチュベローズを使ったり、出先で試してみたりしているうちにコチラのチュベローズが妙にクセになってきて気がついたら小さなアトマイザーを使い切りました。
使い切ることが少ないので、
使い切る時は現品購入のサイン…
私が試せた数少ないチュベローズの香りやフローラルの香水と比較して思うことは
コチラのチュベローズは雑味が無い。
しっかり香りドライダウンまで雑味が無い。
トムフォードの香水の良いところだと思うんです。
しっかり香る。
雑味が少ない。(個人的には滅多に感じない)
こちらのチュベローズ、香りに奥行きを与えてくれているスエードが良い仕事をしていると感じました。
(コレがきっかけでホワイトスエードの良さもわかるようになりました)
ジャスミンとユリのおかげで艶かしく滑らかなフローラル。
ジャスミンルージュもジャスミン全開のフローラルですが、あちらは結構スパイシー。
重ねて使えるのもありがたい。
妙に気になる香りだと思って調香師を調べてみるとヤン ヴァスニエでした。
個人的な好みになってしまうんですが
トムフォードのサンタルブラッシュとバニラファタールが大好きでして。
両方ともヤン ヴァスニエが調香師なんです。
人の魅力を引き出すのが上手な調香師さんだと思います。
ティムットペッパーというグレープフルーツのような香りがする(らしい)スパイスもスッキリとした良いアクセントになっていると思います。
ティムットペッパー、チュベローズ、スエード。
この3つのバランスが良くできた香りだなぁ。と、最初の「ふーん。可もなく不可もなく」という印象から「深みのある絶妙なフローラルじゃないのかな?」に変わりました。
販売員さんもしばらく経ってから好きになったそうです。
何回か試しているうちに仲良くなるタイプの香りなのかな?と思います。
なんかアレです。
キャッチーな4曲目が好きでアルバム聴いてるうちに、だんだん9曲目くらいのメディアム バラード好きになっていった。
みたいな感じといいますか…
ただね たまに
クドイ!って感じる時があります。
クドイ!って感じた数分後に「あれ。癒されるぞ」ってなったりもするんですが。
重ねて使うといい感じになるんです。
お花が足りない香りにフローラル増し。
他の香りとの重ねづけの時の香りはとても良い!
単品でのグッとくる感がもう少しっ。って感じでしたね。
悪くは無いし無性に使いたくはなるのですが。
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2021/7/1 21:29:38
まずチュベローズはキジカクシ科リュウゼツラン亜科の植物でローズ、つまり薔薇とは関係ありません。
裸のチュベローズ、ありのままのチュベローズという
名前の通り、チュベローズの良い部分、悪い部分をそのまま香りに仕立てています。
大抵香水のチュベローズではフラカのような華やかな香りか、南国風の甘い花の香り、もしくはジャスミンを思わせる香りかのいずれかになるのですが、
この香水ではルタンスのチュベローズクリミネルほどではありませんが、精油のチュベローズの欠点、つまり何かしらの薬品を想像させる香気成分を誤魔化さずに胡椒とスエードノートと共にトップノートで香らせています。
これらが合わさったトップノートが嫌いな方は多いと思います。
特にムエットではトップノートが長いのでなかなか難しいと思います。
このトップノートが過ぎると優雅な百合やジャスミンに支えられたチュベローズの香りがします。
甘さがあり、このままではチュベローズ系フローラルにありがちな、華やかだけど、だらしない甘やかな花の香りになってしまいますが、苦味のあるスエードがきっちり締め上げてくれるので上品さが維持されます。
ラストは甘いトムフォードらしい香りになりますが
スエードがいるので最後までだらけません。
以上が私が感じた香りの流れです。
いわゆる昔の香水の手法を現代に持ってきていて
面白いなと思いました。
つまり売るために今はトップノートをことさら良くして後を切り捨てるのですが、こちらの香りは昔の香水のようにトップではなくミドル、ラストを良くするためにトップノートで人を待たせています。
香りの印象は花の甘さとスエードの渋さのバランスが良い。
若干、ホワイトフローラルがヤクルトなどの乳酸菌飲料風に香ることもありますが、付け方次第ですね。
チュベローズよりスエードのほうが強く、力が強くなりがちな華やかなホワイトフローラルをまとめ上げていて気品ある香りになっています。
なのでフローラルというより甘いレザー系の
フレグランスだと思われたほうが良いと思います。
レザーが苦手な方やフローラルの香りが欲しい方はやめたほうがいいと思います。
香りの強さは中程度で、マルのレディオブアポートレイトをお使いになったことがある人なら弱く感じるでしょう。
使いやすい香りですが、使う人を選ぶ香りです。
常に淑女らしく白いスエードの手袋をはめていて優雅で、美しく魅力的だけど心に闇があるような、そんな人向け。
平凡な人には向きません。
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:-発売日:-
2022/1/16 20:47:06
伊勢丹新宿本店でローズ・パーエッソンスを購入時にこちらの2mlミニボトルを頂きました。
調香師はセルジュ・ド・オリヴェイラで、種類はEDPです。
吹きつけて一瞬だけゼラニウムが香りますが本当に一瞬で、すぐにハチミツとオスマンサスの香りに置き換わります。裏にターキッシュローズがいるのが分かります。
ずっとハチミツとオスマンサスの甘い香りが続きますが、1〜2時間後、妙にスモーキーになってきます。甘ったるい香りのまま終わるのかと思いきや、スモーキーさが増してローズアブソリュート感が出ます。ラブダナムやパピルスの影響でしょうか。バラ精油とハチミツや砂糖で何かのグッズを作っていそうな雰囲気でフェードアウトしました。
持続時間は7〜8時間です。
最初から最後までバラの存在が分かるので、ロジーヌは本当にバラに特化したフレグランスを出していますね。
バレリーナよりはマシですが、こちらもそこそこ甘いです。真冬に纏うには良い重さですが、夏場に嗅いだ時に☆を付けていたら一瞬で☆4判定だったと思います。夏場と冬場で嗅ぎ比べてやっとこちらの香りに慣れました。2mlを半年かけて使い終えました(笑)
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2022/1/16 18:28:51
ゲランのアドベントカレンダーにこちらの10mlボトルが入っていました。
種類はEDPで、調香師はデルフィーヌ・ジェルクです。サブ調香師の方です。
エメさんの時代にパオロッサというフレグランスが売られていたらしいです。
実際に手首に吹きつけるとカルダモンのスパイシーさが来ます。一呼吸後にウードのような落ち着いた重厚感のあるウッディ系の要素が出ます。全然サンダルウッドもローズも出てこないまま5〜6時間はこの香りです。ボワダルメニと間違えたのかと思うくらいでした。
しかしある瞬間、急にフィグとミルラと一緒にお香のようなサンダルウッドが立ち上ってきます。前振りが長すぎて最早別のフレグランスです。フィグとサンダルウッドが混ざってゼラニウムのように香ります。
更に1〜2時間後、お香っぽさの裏にやっとローズアブソリュートらしき濃くスモーキーな香りが出てきました。バラが出てこないまま終わる方もフローラルが早くから出る方もいらっしゃるそうですが、筆者は最後の最後のベースに出てきてその状態でフェードアウトしました。
持続時間は10時間以上でした。
最後の2時間くらいだけ名前の通りでした。真冬の寒い時期に使うと重厚感のあるウッディさが前面に出てくるヘビー級になります。中東のみでの限定販売品にはこちらのようなウッディ系がラインナップされているそうですが、世界共通品では珍しいそうです。
どこの部分を切り取っても気に入ったので、タイミングを見て現品を買いたいと思います。空ボトルの中身の補充サービスがいくらかによって買うボトルの大きさを変えるつもりです。(100ml25000円、200ml45000円以上でお代わりサービスがリリースされた場合、割に合わずに買わないかもしれませんが…。)
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2014/5/3 23:29:34
個人的には、冬の香り。
今年の冬はこちらを使っていました。
乳酸菌飲料というか、「マミー」っぽい香りをまず感じてしまうのですが、
空気の澄んだ冬の朝なんかには、その奥に白い花々が咲き誇るのが目に見えるよう。
ラストに残るバニラまで、きーんと冷えた空気の中ではひたすらに美しいのですが、
逆に、暖かくなってくると、まとわりつくような甘さがちょっとくどく感じるかも。
「恋に落ちる瞬間」がテーマの香りらしいですが、
この香りに対する振れ幅の大きさというか、
いいなと思ったり重く感じたり、すべては一瞬の気の迷い、という感覚、
たしかに恋そのものっぽいわ、と思ってしまったり。
ちなみに、体温の低い私の肌では、どちらかというとフローラルが強く出るのですが、
一度、39度の発熱時につけていたところ(つけたあとに急に熱が出た)
ものっすごく綺麗に、マミーの香りになりました。
なので、体温高めのほうが甘酸っぱさが出るのかな。
どちらの香りも好きなので、個人的には問題ありませんが。
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