CookieyukiさんのD.S.&DURGA / White Peacock Lilyへのクチコミ |
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- Cookieyukiさん
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- 53歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿142件
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:-発売日:-
2022/12/3 22:45:13
“Candles smells like lightening?We did that.”
そんな看板が出ていたので思わず入ってしまったD.S.&Durgaのシンプルでお洒落な店内。早速漂ってくる針葉樹のピリッとした清々しい香り。もみの木の香りのキャンドルに火が灯されていた。
店員さんが「このキャンドル、クリスマスの香りなの。去年も作ったんだけどクリスマスっぽさが足りなかったから今年は改良したのよ。」と親しげに話しかけてくれた。そう知ってから嗅ぎ直すと何をしたかすぐわかった。なるほど。もみの木のベースにバニラっぽいクリスマスケーキ、エッグノッグのナツメグ、スパイスケーキのシナモンやクローブをアクセントで加えたってことね。ほっこりするクリスマス映画のシーンが目に浮かぶ。
D.S. &Durgaはニューヨーク、ブルックリン発のニッチ香水ブランド。ミュージシャンのDavidと建築家のKaviが2007年に立ち上げた。本店のあるブルックリンにはTatooの店、古着屋、コーヒーショップがやたらと多い。歩いている人も長髪ヒゲメン率異常に高し。ストレートの男性でもマニキュアをつけている人がチラホラ。みんな好き好きな格好で街を闊歩している。道端で自作の絵、彫刻、洋服を売る人々も。商業化される前の、芸術家の街だったころのSOHO、グリニッジビレッジがそのまま移転してきたかのような自由な雰囲気だ。
D.S.&Durgaの香水は芸術家らしく日常的なものを斬新な切り口で表現したタイプのものが多い。公式サイトによれば自宅アパートで自分たちで調香してるとか。商品のこうしたマイナーな調整ができるのは少量ずつ調香する小さなブランドだからこそできる強みだろう。
前置きはそれくらいにして、White Peacock Lily の香りとは。
一言で言えば、タイトルどうり白い孔雀が求愛行動で白い尾羽を思いっきり広げて雌の前に立ちはだかってるイメージの派手な香調。
一体どこでどんなシチュエーションでつけるの?と一瞬思った。自分では絶対買わないけどプレゼントでもらうととても嬉しい高級なキャンドルにありそうな香り。一見ルームフレグランスにしかならなそうだが、意外に身に纏ってもパーティ、デートなどの華やかな場に限ってならいけそう。ほのかに香らせるとお洒落だけど適量を見つけるのが難しい。
トップは夾竹桃。日本では馴染みのある花だが、この名前をアメリカで聞くとは思わなかった。百合よりもグリーン感の強い目の覚めるような華やかな香り。実物は葉、花、茎、根など、どの部分をとっても人体に猛毒らしい。危なくて仕方がないので、これは当然再現香だろう。グレープフルーツのほろ苦さ、キューバンマホガニーのウッディさが花の可憐さを上手に引き立てている。
ミドルは百合とジャスミンの「至近距離で見た宝塚か?」と思うくらい派手なデュエット。百合組というのも作りたいくらい。かなり強くインドール臭が感じられ、臭いと芳しいの細ーいボーダーラインすれすれの綱渡りがたまらない。その奥にある甘い脂っぽさが何であるか気になっていた。なるほど、ホイップクリームね。だからバニラのような濃厚さもココナッツの独特の甘いクセもないのか。
ラストノートはウォーターノートが目立つもののあまり印象に残らない。丸く穏やかになった百合の香りにバニラとアンブレットシードで多少の甘みがつけられている。トップノートやミドルノートと比べると奥行きがなく、作り込まれていない印象だ。ちょっと残念。
孔雀の雌も時々気まぐれに尾羽を広げて雄を追いかけることがあるらしい。たまーに動画が上がってる。
それにあやかって私もWhite Peacock Lilyをつけて男性を追いかけてみようかしら。(←やめろよ。ヤバいだろ)
トップノート: 夾竹桃、グレープフルーツ、キューバンマホガニー
ミドルノート: 百合、ジャスミン、バイオレット、ホイップクリーム
ラストノート: ウォーターノート、アンブレットシード、バニラ
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