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doggyhonzawaさん
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Puredistance / YSAYO

Puredistance

YSAYO

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格:-発売日:-

6購入品

2026/6/27 11:13:28

香水は人を美しく見せる。そしてごく稀に、生き方まで美しく見せてしまう作品がある。YSAYO(イサヨ)はその数少ない一本である。

夜明け前。

山にはまだ薄い霧が残り、石畳には朝露が静かに光っている。深緑の空気の中、ヨモギや苔の気配がひそやかに立ちのぼり、杉林の奥では鳥の声がひとつ、遠くに響く。まだ誰のものでもない朝。その静寂のなかを、一人の旅人が歩き出す。

イサヨを肌へ乗せた瞬間、脳裏に浮かんだのはそんな風景だ。

ピュアディスタンスは、流行を追うブランドではない。本当に世へ送り出す価値がある作品だけを、時間をかけて完成させる。その哲学は創業以来変わらない。そして、その最新作を任されたのはアントワーヌ・リー。大胆さと緻密さを共存させる、現代屈指の調香師だ。

トップノートはガルバナム、ヨモギ、カモミール、サフラン。

この組み合わせだけを見ると、かなり個性的だ。ところが肌へ乗せると、その印象はすぐにやわらぐ。

ガルバナムは鋭い緑ではなく、朝露を含んだ若葉の気配。ヨモギは緑の苦み。大地に根を張る静かな生命力を表す。カモミールは木漏れ日のぬくもり。サフランは、朝の光にほんのり金色を差す明るさ。

香料が順に香るというより、森の朝がそのまま立ち上がってくる気配。

吸い込むたびに感じるのは、湿った土の匂いと、葉先を伝う水気、そして澄んだ空気の奥行き。派手な主張はないのに、胸の内側が静かに整っていく。

この時点で、この香水が「万人受け」を一刀両断する作品だということがわる。甘さでごまかさない。華やかさで騙さない。ただ美しい自然の輪郭だけを刻んでいる。イサヨはそんな「緑の刀」のような香水だ。

目を閉じると鬱蒼とした竹林が浮かぶ。日は少しずつ高くなり、木々の間から金の光が差し込む。風は草木を渡り、遠くのせせらぎを運んでくる。苔むした石造りの古い礼拝堂が見える。長い時を刻んだ木の扉の前で、旅人は静かに佇む。

やがてミドル。不意にセロリが現れ、みずみずしい透明感を添える。タイムが空気に奥行きを与え、ゼラニウムがやわらかな陰影を描く。ジャスミンは窓辺に差し込む一筋の光のように、全体を静かに照らす。香りが声高に存在を主張するのではなく、心の中の森が少しずつ色を深めていくイメージ。そのハーバルな風に心が安らぐ。

時間が経つほど、この香水は「香り」でなく「人格」に近づいていく。

そして夕暮れ。

旅人は山を下り、小さな庵の書斎へ戻る。窓の外には橙色の夕陽。机の上には古い地図、革張りの手帳、使い込まれた筆。暖炉では薪がパチリと音を立てて燃え、部屋には琥珀色の灯火が満ちている。

ここから始まるラストノートは、本当に見事だ。

たおやかなレザーが現れる。だがそれは新品の革ではない。何十年もの時間を共に歩いてきた革。喜びも、悲しみも、沈黙も、すべてを吸い込んできた革。そこに乾いたベチバーが土の温度を添え、パチョリが深い影を落とし、ラブダナムが琥珀色の余韻を広げていく。

海外レビューでは、このレザーとラストを「往年の名香を思わせる」「ヴィンテージの風格」「驚くほど滑らかなレザー」と表現する声が多い。それほどの品格がある。

この香りは若くはない。しかし言葉を変えれば古くならない。流行の香りでもない。だが色褪せもしない。ただ自分という人間を、自然の前に、ありのままに示すための香りだ。そう思う。

旅人は、己の道行きを書にしたためる。それは刀を振り、戦場に立つ者ではない。庭へ落ちた葉を拾い、茶を点て、季節が巡る音へ耳を澄ませる人。森を歩き、書斎の静けさのなかで、絶えず自分の心と向き合う人。

その背中。その眼差し。その生き様。イサヨとはそんな人格を纏う香水だと思う。

甘い香りが好きな人には難しいかもしれない。フルーツやフローラルを求める人はNot for meと言うだろう。だが自分だけの一本を探し続けてきた人なら、この作品が持つ静謐な気高さにきっと心を奪われるはずだ。

香水は、単にフルーツや花の香りを雅に閉じこめた「液体」ではない。ときに人生の侘び寂びを閉じこめた「魂」でもある。

朝露の森を歩き、光と風の竹林に遊び、夕暮れの書斎で終わる一日の旅路。その物語を最後まで歩き終えた頃、香りは消えている。だが不思議なことに、背筋だけは少し伸びている。それがイサヨという名の矜持。緑の侍、その魂。

香水は人を美しく見せる。だがイサヨはその先の森で静かにあなたを待っている。

ただ清明な 緑の風をたなびかせて。

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ゲラン / ジャルダン ドゥ レリゼ オー デ パルファン

ゲラン

ジャルダン ドゥ レリゼ オー デ パルファン

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:155mL・68,090円発売日:2026/5/20

6購入品

2026/5/22 22:56:17

「エリゼ宮殿の庭」。そのボトルを開けた瞬間、肌の上で、五月の光に満ちた帝政フランスの記憶が目を覚ます。

2026年5月、伊勢丹新宿店のゲランレゾーポップアップイベント。創業200周年を2年後に控えたゲランが用意した特別な空間で、その記念碑的な香りとの邂逅が果たされた。その名は「ジャルダンドゥレリゼ(エリゼ宮の庭)」。

かつてナポレオン三世の妃、ユージェニー皇后に香水を献上したことで、皇室御用達の栄誉を賜ったゲラン。ナポレオン家の象徴である「蜂」を意匠に組み込んだ伝説的なビーボトルは、ゲランと帝政フランスの間に結ばれた、永遠の絆の証明だ。歴史の舞台となったのはエリゼ宮殿。そこは、ゲランの調香という芸術と、フランス国家の最高峰の格式が美しく交錯した至高の場所となった。

「エリゼ宮殿の庭」をモチーフにした香水と聞けば、重厚で威厳に満ちたクラシカルな香りを想像するかもしれない。しかし、このジャルダンドゥレリゼは、そんな先入観を心地よく裏切ってみせる。そこに宿っているのは、驚くほどに光に満ちあふれた、どこまでも優しく、透明なフルーティーフローラルの調べ。

香りの幕開けは、朝の庭園に差し込む淡い金色の陽射しそのもの。まるで五月の爽やかな風が通り抜けたかのような、透明感に満ちたベルガモット。どこかメロンのようなライトグリーンなフルーティー。朝の冷涼な空気を胸いっぱいに吸い込むようなみずみずしいトップノートから、やがてジャスミンとマグノリア、そしてその奥からやわらかなローズが、静かに、しかし確かな意志を持って花開いていく。

この香りの真の魅力は、個々の素材を主張させるのではなく「庭園全体の空気感」をひとつの美しい風景画のように描き出している点にあると思う。ローズは甘くジャミー。ジャスミンはどこまでも優美。それらをマグノリアの少しクリーミーな柔らかさが包み込み、終始気高く、上品に咲き誇る。ゲランらしいクラシックな格式の骨格を確かに宿しながらも、古めかしさは一切ない。むしろ、美しく仕立てられた白いブラウスやリネンのワンピース、春風に揺れるカーテンのような、穏やかで明るい現代的な美しさが息づいている。

時間が経つにつれ、香りはさらに詩的な表情を見せる。ラストノートに向けて、少しドライでスモーキーなティーの香りが静かに立ち上り、庭園の花々を優しく凪がせていく。この、甘さだけで終わらせない「お茶」の引き締め方こそが、ゲランの血統たる所以だろう。華やかなのに静寂があり、クラシカルなのにどこまでも透明。オーデパルファムとしての体感時間は約8時間ほどと、その繊細な印象からは想像もつかないほど、つけた肌の上にゆったりと寄り添い続ける。

もしかすると、強いグルマン系や濃厚なアンバー系が好きな方からは「少し繊細で平凡では?」という声が上がるかもしれない。SNSでは「アムールセレステに似ている」という声もよく見かける。だが、果実のフレッシュな甘さを前面に出したフルーティーなセレステに比べ、こちらはどこまでも「花の持つ優しい甘さ」そのものを、絶妙なバランスで再現している感がある。強い自己主張で周囲を圧倒するのではなく、近づいた者にだけそっと気品を分かち合う。これほど穏やかなのに、決して退屈させない洗練された美が、この香りにはあると思う。

ジャルダンドゥレリゼは、単なる香水を超えている。鮮やかなトリコロールのタイは、フランスという国家そのものを現すシンボル。かつて帝政時代、エリゼ宮に存在した美しい庭園の記憶を、そのまま肌に甦らせるようなロマンティックな体験が、この香水の真骨頂だ。

エリゼ宮殿という言葉から連想される歴史や権力的な豪華さではない。そこにあるのは、花々が整然と美しく咲き乱れ、遠くから噴水のせせらぎが心地よく響く、静かな午後の光景。その広大な庭を、ただ一人、心満たされて歩く春のひととき。

ありし日のユージェニー皇后が浮かべた、慈愛に満ちた微笑み。その隣で、満足そうに彼女を見つめるナポレオン三世。皇后の白い手元には、ゲランから献上された美しいコロン。春の穏やかな陽射しが優しく降り注ぐ、幸福なエリゼ宮の庭園で。

この気品溢れる香りを身に纏う時、日常は、五月の光に満ちた宮廷の記憶とともに、どこまでもロマンティックに塗り替えられていく。声高に主張する必要などない。近づいた者だけがその真の優雅さに目眩を覚えるだろう。

それは、光差すエリゼ宮の庭園の香り。ジャルダンドゥレリゼ。

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コスメカワウソさん
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FATUITE / パーフェクトプルーフUVディフェンス

FATUITE

パーフェクトプルーフUVディフェンス

[日焼け止め・UVケア(顔用)日焼け止め・UVケア(ボディ用)化粧下地]

税込価格:- (生産終了)発売日:-

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2026/5/10 19:36:19

<追記A>
返品返金のアナウンスがあったものの、今回の一連の対応(みなさんからのインスタでのコメントなどの情報から製造元のリリースまで)を眺めていて、”悪いのは自分たちではない”を貫くファチュイテに対していい印象は持てなかったです・・・↓のクチコミで書きましたが、販売前のベスコス受賞に大いなる違和感を覚えた時点で、自分は買うべきではなかったなーと思って反省。

ベスコスに限らず、youtubeやSNSで取り上げられるというのは、メディア媒体との広告費や交友関係などもかなり影響していると思っているので、あくまで参考程度にするのが一番と思ってます。(今回だけじゃなく私もいろいろ失敗してます)

結局は、肌質も色も好みも千差万別それぞれ違うので、自分がいいものを選ぶしかない。失敗しながらも自分を信じて選んでいくうちに、良さそうと思えるものが分かる嗅覚がついてくる気がします。失敗も経験知になるはずなんで。今回のことはよい勉強になりました。

<追記 2026.5.10>☆1→0
目の周りを避けて使うと宣言しながら、あの目の痛みが怖すぎてやっぱり顔には使えず、体用にしたのですが、塗ったところが赤く日焼けしたように・・・

Xで成分に詳しいその筋の方が「オクトクリレンは目が痛くなったり、皮膚が赤くなったりというアレルギーに似た症状が出る場合がある」とこのファチュイテ騒動の後にコメントしていたのを読みました。

私のも「目が痛くなった→体も赤くなる」というオクトクリレンのアレルギー症状みたいなものなのかもなと思いました。なので、赤くなった方は日焼け止め効果がなくて日に焼けたわけではなく、おそらくオクトクリレンによる症状と思われるので、使用をやめた方がいいです。

そういうコスメに精通した裏方の話を読んだりすると、成分といってもピンキリで、成分表見ただけでは分からないことだらけみたいですね。つまり「牛肉」と書いてあっても「アメリカ産牛肉」か「飛騨産の黒毛和牛A5ランク」か分からないですよね。成分も同じことで、作った国、企業、グレードとか分かれてるみたいです。

なのでオクトクリレンでも資生堂とファチュイテの使っているものは違うと思われるので、その成分の質の差が、今回一定の人に割と大きい症状を出しているのかなと。ただ、製品として販売する前の段階で、企業として実際に人で試験をどれくらいしていたのかが疑問ですね。

2026.5.1
私はドライアイ持ちで、割と目に沁みがちなのですが、特に日焼け止めに入っているオクトクリレンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルが入っているものが怪しいといろいろ試して昨年辺りから自分なりの仮説の答え合わせをしてきたんですよ。

で、こちらは買う前にチェックしなかったのが悪いんですが、なんか界面活性剤不使用という情報がなぜか頭の中で紫外線吸収剤不使用と誤認(オバなんで)、成分表ノーチェックで買ってからオクトクリレンが上位に入っていることに気づいたわけです・・・

でも話題になっている日焼け止めだし、使ってみないことには分からない。あと、自分の仮説が本当に正しいか身をもって改めて実験してみようじゃあないの!という訳の分からない知的好奇心が勝り、目周りもがっちり塗ってみた結果、

めちゃくちゃ目に沁みました・・・
沁みるというのもいろいろレベルがあって、シパシパする、頭が痛くなる、など諸症状あるわけですが、これは涙が止まらない。塗ってすぐからシパシパし出して、1,2時間くらいがピークの涙でした。涙は止まってもひどいシパシパはずっと続いている。(沁みレベル最上位)

界面活性剤不使用ってすごいことなんですよね。それで塗り直ししなくていい密着耐水シールドってどいうこと?とめちゃくちゃ興味津々だったので、残念な結果となりました。

質感は、界面活性剤不使用というのが納得の、クリームでもジェルでもないような、フルーチェみたいな質感。伸びはよく、完全透明。塗り心地は軽く、かなり好きです。私はモロモロは出ませんでした。

完全透明な日焼け止めで、塗り直さなくていいというのは、たぶんメイク好きな皆さんなら誰もが望んでいる世界なので、オクトクリレン大丈夫という方にはおすすめ。

目周りだけ目に沁みないアリィーと併用して使います。

あ、あともう一つ言いたいことが。
発売前から商品ページに美容雑誌のMAQUIAとVoCEのUV部門でベスコス受賞のマークがついていて「え、発売前なのに」と興ざめ。関係者には発売前から商品が配られるだろうけどさ。前から思ってたことですけど、ベスコスは所詮、出来レースなんだなと。あらためて、そういうものに惑わされず、私は自分に合ったコスメを探すだけです。

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*Hallune*さん
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ゲラン / ラール エ ラ マティエール ベチバー フォーヴ

ゲラン

ラール エ ラ マティエール ベチバー フォーヴ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:50mL・37,180円 / 100mL・52,800円発売日:2025/9/1

評価しない

2025/10/10 17:33:13

サロパにてお試し、ムエットのみの感想です。
生い茂る草、時間が経つとマンゴーがやっと顔を出す、けど最後まで草の存在感が絶大。
メンズラインに何故しなかった?ってくらいキリッとしてる。

最近のゲランは(アクアアレゴリアですが)フローラブルームを長く推してるし、草系とかキュウリ系がお好き?
個人的に草薫る系は苦手なのでそっと離れました…

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  • モニター・プレゼント  (提供元:テスター)
doggyhonzawaさん
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parfums de nicolai / Oud Sublime Elixir

parfums de nicolai

Oud Sublime Elixir

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2024/12/21 04:04:31

ガチに伝説的なウードの香りが、あなたを心の深淵へと誘う。

時をこえて作られた木々の香り、ニコライのウードサブライム・エリクシールは、本物ウード香水の究極を味わえる逸品だ。

この香水は、2020年にフランスの調香師パトリシア・ド・ニコライによって創作された。彼女は、香水業界での豊富な経験を活かし、中東の文化からインスパイアを受けてこの作品を生み出した。ウードサブライムはアンバーウッディ系の香水で、貴重なカンボジア産のウードをこれでもかと投入した深い香りが特徴的だ。ではいったい、どんな香りなのか?

ウードサブライム・エリクシールをつける。最初の一吹きで感じるのは、まるで大地から湧き上がるような力強い香りだ。最初はスパイス&ハーブの清涼感、そしてすぐに続くのは、ムワッとするほどのアニマリックな香り。さながら動物の厚い毛皮の中に鼻を突っ込んだようなくぐもった匂いがしてくる。そして同時に、木の樹脂をこげ茶色まで煮詰めたような強いスモーキーな香り、それがスッキリした酸味を伴って追いかけてくる。

なんと複雑で濃密なトップだろう。この最初の一撃が凄まじい。全ての香料が「発酵」「熟成」した年季を感じさせる。ダメな人はこのトップを嗅いだ瞬間「うわっ、パス!」となるはずだ。

このトップノートには、コリアンダーやアルテミジア、アンブレット、そしてダバナがクレジットされているが、印象としてはまさにウードが一気に炸裂している雰囲気だ。しかもそのへんのウードではない。本当に濃厚で希少なタイプ。もし「ウードってどんな香り?」と思ったら、まずこのサブライムを嗅いでみることをお勧めしたい。さすがゲラン一族出身のニコライ女史、本当にすごみのあるウード系香料を使っている。好きかどうかは別にして。

時間が経つにつれ、香りは次第に乾いた感じに変化していく。トップノートが落ち着くと、ミドルのカンボジア産ウードは、軽やかで酸味のある美しい木の油といった表情になる。この乾いてきたあたりの香ばしいウード香は最高に心地よい。ヒノキとシダーのような「温かみ」と「冷たさ」の対比、そこに少し辛味と酸味のある樹脂香が混じったような、えも言われぬ香りになる。まるで古代の寺院で焚かれるお香のように神秘的で深い。さらにパチョリのノートも加わり、土系のスパイシーな力強さも感じられる。このミドルのウードは、さながら深い森の奥で何百年も佇んできた高貴な木々と発酵した大地の匂いだ。

ラストは、インセンスやスチラックスがお香っぽさをにじませ、寺院の雰囲気が感じられてきて終息する。ウード香はより穏やかになりつつも、その存在感は決して薄れない。空が次第に赤く燃え上がってゆく夕映えのように、静謐な煙のドライダウンを迎える。

持続時間は時と場合によるし、つける量でも異なるが、終始2〜4時間くらい。この香水は、トップが一番強烈にウードの複雑なファセットを感じることができるように思う。清涼感、スモーキー、酸味、樹脂感、苦み、そして辛味。それらが複雑に変化しながら次第に乾いていき、透明な煙のように立ち上っていく展開を見せる。まさにエリクサー。秘薬のごとき神秘的な香り。

この香水を肌にのせていると、知らず知らず心は、中東の古都の雑踏へ誘われる。夕暮れ時、黄金色に染まった空の下、人々が色とりどりの衣装をまとい行き交う。黒いアバーヤを身にまとった女性たち。白いディシュダーシャを着た男たち。市場ではスパイスや果物の甘い香りが漂い、賑やかな声が響いている。柔らかな日差しと共に心地よい風が吹き抜ける。色とりどりの布地や陶器が並ぶ露店、その合間から見える青空と夕日のコントラスト。エキゾティックな人々の笑顔に共鳴する乾いた音楽。人々が行き交う通りに、それぞれ衣服に焚きしめたウードが、香りの引き波を幾重にも交差させる。

ウードサブライム・エリクシールは、奇跡的に生成される世にも奇妙なウード香を可能な限り投入して作られた特別な香水だ。値段は調べなくていい。そうそう買える金額ではない。もしもこの香水にどこかで出会えたら、それじたいがとてもラッキーなことだ。幸運にもこの香りを纏えたら、きっとあなたは自身の存在価値とこれまで過ごしてきた「時間」に思いをはせるだろう。希少なウードが作られるための奇跡の時間はあまりに長く、私たちの人生はあまりに短いのだから。

香水の深淵をのぞいてみたいなら、ときにこんな特別なウードを探してみるのも一つの手だ。ウードサブライム・エリクシール。その一滴は、あなたの心の深い泥の中で、今なおゆっくり発酵し続けている豊穣な魂の香りだ。

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新真昼さん
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プロフィール
  • 年齢・・・37歳
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