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新真昼さん
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アンリ・ジャック / ムスクオイルロワサンゼキパージュ

アンリ・ジャック

ムスクオイルロワサンゼキパージュ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

6購入品

2026/2/6 09:33:18

シンプルだけれども、とびきりよいメンズフレグランスを手に入れたい。シーンを選ばず使えて、そつがなくて、特別感もあって…というわがままな願いを叶えたいなら、ぜひアンリジャックのムスクオイルロワサンゼキパージュを試してほしい。

元々ロワサンゼキパージュという製品があり、ムスクオイル?はそれを日本向けにアレンジしたもの。当然日本でしか買えず、非希釈タイプ(レ・エッセンス)のみであったが、のちにスプレータイプ(レ・ブルーム)も展開された。


スプレーすると、かすかに鼻に抜けていくペッパーとともにほの甘いクラリセージのアロマティックなニュアンスが香り立つ。この甘さがベルガモットの酸味、苦味を引き立たせているが、奥から柔らかく香るクリーミーなムスクがその角を目立たせない。

クラリセージのハーバルなファセットはタバコリーフの香りと結合し、ややメンズフレグランスらしい展開になっていく。ただし、過剰な雄雄しさはなくどこまでもしとやか。付けていてちょっと気後れしてしまうかも?アンリジャックお得意の滑らかなホワイトフラワーの雰囲気もそれに一役買っているように感じられる。

ドライダウンになると、トップから香っていたクリーミーなホワイトムスクにほんの少しサンダルウッドも加わってきたようだ。ハーバルアロマティックも、タバコリーフも、ホワイトフローラルもまるっとシームレスに包みこんで収束していく。


全体的な骨格はクラシカルなメンズフレグランスによくあるフゼア調だが、随所に仕掛けられた香料がそれらを上手くいなして柔らかい印象にまとめ、かといってチープに感じさせないように仕上げられている。オリジナルのロワサンゼキパージュはかなりレザーやウッディが主張しており、日本市場で販売することを考えるとしっかり的を射たアレンジだ。


香りそのものは100点満点なのだが、いかんせん高い。ものすごく高い。エッセンスは155,100円/15ml、249,700円/30ml、ブルームは155,100円/75ml(全て税込)。高価な香水をさして家賃香水とイジったりするが、もはや家賃どころの騒ぎではない。


本当によいものを
少しだけ


そういった考えができる方にはオススメだ。高いけどね。


トップ:ベルガモット、クラリセージ、ペッパー
ミドル:ジャスミン、タバコ、パチュリ
ベース:ムスク、アンバー、レザー
(parfumoより)

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バレンシアガ / ル ディス パルファム

バレンシアガ

ル ディス パルファム

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

6購入品

2026/1/27 21:12:19

2025年9月に10種類の香水を引っ提げてオートパフューマリー事業に参入したバレンシアガ。この「ル ディス パルファム」は、1947年発売の同名フレグランスの再解釈バージョンだそうだ(私はオリジナルのルディスを知らないため、あくまで現行品のレビューとなる)。


丸いキャップを外してスプレーする。一見フラコンかと思ったがしっかりスプレータイプ、箱やラベルはエイジング加工がしてあってなかなか凝ったデザイン。ガラスはエッジが薄めで少しシャネルっぽい。


まずはアルデヒドの軽いリフト感、それに次いで香り立つのはほんのりスミレ色のニュアンスがあるアイリス。スミレではなくヴァイオレットリーフアブソリュートだそうだが、この部分はやや花っぽい印象に寄っていると思う。


アルデヒドの消失とともに、どんどんとアイリスが全開になっていく。ここまでくると、スミレっぽさは抜けてひたすらにパウダリー。本当に粉。マジで粉。粉粉粉パウダリー。コナスキーにとっては悶絶級だ(?)。個人的には、こういったパウダリー香水にはノスタルジックでメランコリックで内向的な陰を感じる。だが陰気臭くはない。カラッと乾いて清々しい。寂しげだけど芯がしっかりしていてブレがない。


アイリスの粉感を上層に保ちつつ、インセンスのお香っぽさも目立ってきたらドライダウン。全体的に大きな起伏はない香りで、ベースに使われる香料が多いせいか持続はかなり長く6、7時間ほど。カジュアルなファッションにもかっちりしたスタイルにも上手くハマりそうだ。和装にもかなり合うと思う(私には着る機会はない)。


この香水の主役はとにかくアイリス。前述通りにパサパサパフパフパウダリーな香水が好きな方にはたまらんだろう。最初試したときに、「このアイリスの感じはシャネルのラパウザやディオールのボアダルジャンと似てるかな?」と思ったが、違いとしては、


・シャネルのラパウザと比べると、突き放した感じがせずフレンドリー

・ディオールのボアダルジャンと比べると、もう少しクールでスカした感じ


といったところ。
意味わからんとか言わないで。
本当にそう思ったから。


どうせ昨今のフレグランスブームにのってまた香水事業を始めただけだと思っていたが、なかなかどうしてかなりの粒揃い。バレンシアガ、かなりいけるか?


トップ:アイリス、アルデヒド、ヴァイオレットリーフ
ミドル:アイリス、オリス
ベース:インセンス、フランキンセンス
(fragranticaより)

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レーヌ ドゥ サバ / ディヴァイン タンタシオン

レーヌ ドゥ サバ

ディヴァイン タンタシオン

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2025/12/27 20:14:26

昨年の京都サロパでレーヌドゥサバというブランドが一時期話題になった。価格は100mlで税込49,500円という高価格帯かつ、アルベルト・モリヤス等の有名調香師に依頼して作らせており、postフレデリックマルの立場をほしいままにするのではないか、とまで言われていた(ちなみにアフォリズムバイドミニクロピオンと同資本とのこと)。このディヴァインタンタシオンはミラーハリスで多くの香水を手がけているマチュー・ナルダン作。


金属製の豪華な蓋を取って付けてみる。蓋と言っても、あまり蓋の機能は果たしていないけれど。この装飾はブランド名にもあるサバ(シヴァの女王)の髪飾りをモチーフにしているとかなんとか。トップから鼻に抜けていくスパイスと共に展開してくるのは芳醇な酒香。とても甘美でセクシーな雰囲気だ。なにしろシヴァの女王だからな(?)。他ブランドで言うとキリアンのエンジェルズシェアに近い印象。でもなにかがキリアンとは違うな…


甘い酒香の中を注意深く探ってみると、違和感の正体に気付く。パチュリだ。キリアンのエンジェルズシェアはオークウッドの乾いたウッディが肌に残る感じがするが、こっちは暗く苦いパチュリの存在がはっきりわかる。


違うと思って嗅いでみるとけっこう違うな。キリアンは酒香にアップルやレーズンを思わせるようなフルーティーなニュアンスが合わせられているが、レーヌドゥサバの方はラム+レジン系統の甘さがメインの骨格だ。


トップからドライダウンまでゴージャスな甘さを漂わせつつ、ややパチュリのニュアンスが強くなってきたらドライダウンだが、かなりロングラスティング。半日くらいは余裕で香っている。ドンピシャの季節はもちろん冬、こういった系統の甘い香りが好きな方にはたまらない香水だろう。


ところでこのレーヌドゥサバだが、日本市場では前評判ほどの評価はなかった。なぜか?個人的な考察だが、


・他にニッチブランドがたくさん日本に上陸していた
・フレデリックマルの後釜という事前評価が高すぎた(シヴァの女王着想という縛りがあるので、やっていることはシャネルのレゼクスクルジフに近い)
・ブランド全体的に綺麗にまとまったファッションフレグランス寄りの香りが多いため、ニッチ香水好きには刺さりにくい


あたりかなと。だとしても質が悪いということはないし(スプレーの出方はちょっと微妙だけど)、ボトルのビジュアルもなかなかよい。日本では京都の香水専門店ルシヤージュで試香&購入ができるので興味がある方はぜひ。


トップ:ラム、フィグ、クローブ
ミドル:シナモン、ガイアックウッド、ペルーバルサム
ベース:マダガスカル産バニラ、アンバー、パチュリ
調香師は、マチュー・ナルダン。
(fragranticaより)

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イヴ・サンローラン / リブレ オーデパルファム バニラ クチュール

イヴ・サンローラン

リブレ オーデパルファム バニラ クチュール

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2025/11/14 22:56:19

「ルパルファム」以降なんとなく避けていたイヴサンローランのリブレシリーズであったが、今年のホリデー限定の「ヴァニラクチュール」は思わず買ってしまった。なんといってもボトルがキレイだ。ホリデーらしいゴージャスな金色のボトル、香水自体も気持ちゴールドっぽい。やっぱりデパコスはこうでないと、簡素なボトルに同じ中身が入っていてもなにか違う。


とりあえずワンプッシュ。トップで拡散するのは曖昧なフルーツキャンディ香。これはリブレシリーズ共通の出だしだな。

すぐに鼻に抜けてくるのはこれまたリブレシリーズ共通のラベンダー。フローラル感強めでフェミニンなタイプ。そこに合わせられているのは甘さの強いオレンジフラワーを中心としたホワイトフローラルで、ファッションフレグランスのメインストリームといったところ。ラベンダーといえば、フゼアをはじめとしたメンズ香水によく使われるものだったが、リブレシリーズはこれにホワイトフローラルをミックスすることで「女性も使えるラベンダー香水」として一世を風靡したジェンダーレスフレグランス。アジアではその「ジェンダーレス」が違う風に解釈されているきらいがあるが、それもまた一興。

ミドルまでの展開は他のリブレシリーズとそう変わらないが、ヴァニラクチュールはここからひと味違う。ドライダウンではかなりバニラが主張してくる。通常のリブレにもバニラはクレジットされているのだがヴァニラクチュールは段違い、しっかり焦げ感があってヴェスティエールのベビーキャットにも似たバニラの存在を感じる。そのバニラにほんのりラム酒のようなアクセントが効かせてあるのもいい。このドライダウンはかなり残香性が高いようで、8時間位は余裕で香る。


リブレシリーズの欠点であったドライダウンの弱さ(尻すぼみにモヤモヤとした曖昧で潮気のあるムスクの残香に着地する)を濃厚なスモーキーバニラでカバーすることでホリデーシーズンらしいリッチな香りに仕立てられている。リブレシリーズの中なら間違いなく珠玉の出来だと思う。


トップ:マンダリン, ネロリ, ラベンダーハート, ブラックカラント
ミドル:オレンジブロッサム, ジャスミンサンバック, ディーバラベンダー, シナモン
ラスト:パチョリ, バニラブルボン, ラムアブソリュート, アンバーグリスアコード
(公式サイトより)

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アフォリズム バイ ドミニク ロピオン / イノセント チュベローズ

アフォリズム バイ ドミニク ロピオン

イノセント チュベローズ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

7購入品

2025/11/2 00:38:00

チュベローズをテーマにした香水の最上位はHJのダンテルオクールだと思っていたが、それに勝るとも劣らない新たな作品が世に放たれた。それはアフォリズムのイノセントチュベローズ。アフォリズムはホワイトフローラルの帝王(※個人的に思っているだけ)、ドミニク・ロピオンのプライベートブランド。日本では京都のニッチフレグランス専門店ルシヤージュの店頭・オンラインで購入できる。


まずはタイトルの違和感。「イノセント」な「チュベローズ」?一般的な認識だとチュベローズは、肉欲をかき立てるような、甘く官能的でリッチな厚みのあるホワイトフローラルとされている。イノセントという単語とはあまりに対極的、純真無垢な花といえばローズやバイオレット、ホワイトフローラルにしてもスズランあたりでチュベローズとはあまりに縁遠い言葉なのでは?


期待に胸を膨らませながら付けてみる。ボトルがとてつもなく重い。容量50mlなのに本体もキャップもめちゃくちゃ重い。香水界の鈍器と呼ばれている(?)エレクティムスよりも重いかもしれない。


トップから度肝を抜かれる。私はそれなりに高価格帯の香水を試してきた。「ま、こんなもんだろう」とある程度の想像をしていた。しかしそんな想像など無駄だった。イノセントチュベローズはホワイトフローラル愛好家が文字通りひっくり返る香水だ。鼻先に抜けていくグリーンとかすかにスパイシーなファセット、朝露のようなきらめきを添えるシトラスに連れられて花開くチュベローズはイノセント、チュベローズだけどイノセントなのだ。でも肉厚なホワイトフローラルを感じる。淫靡的で抗いがたい狂おしい甘さはありつつも、そこから受ける印象はあまりにも純真無垢。まさにイノセントチュベローズ。

かつて、ドミニク・ロピオンはフレデリックマルで一年半かけてカーナルフラワーを調香した。カーナルフラワーもトップにグリーンを効かせた極上のホワイトフローラルだったが、このイノセントチュベローズは全然違う。カーナルフラワーは名前の通り官能的という一般認識に沿った香水であったが、イノセントチュベローズはチュベローズだけどこの上なく無垢。何故なんだ、頭も鼻も混乱してきた。


少し頭を冷やしてfragranticaを確認してみると、


トップ: マンダリン、グレープフルーツ、ベルガモット、オレンジブロッサム、ジンジャー、カルダモン、ピンクペッパー、ブラックカラントバッド(蕾)
ミドル: スズランアコード、チュベローズ、イランイラン、ジャスミンサンバック、フローラルラクトンアコード
ベース: カシュメラン、シプリオルハート、ベチバー、グレイアンバーアコード、ムスク
(※見やすいように表記は変えた)


ふむふむ。トップの心地よい抜け感はカルダモンやピンクペッパー由来だろう。ミドルはチュベローズとイランイランを中心に、脇をスッキリしたスズランやジャスミンサンバックで固めることで濃厚ながらもピュアな路線も欲張っていると(偉そう)。最上級の素材をじゃぶじゃぶ使用しているだけでなく、数多のブランドからの依頼をこなしてきたロピオンの持てる全てが込められているのだろう。構成だけ見て他ブランドが真似できるものとは到底思えない。


ドライダウンになるとアンバーグリスのような潮気のあるムスクが下層に漂ってくるが、上層はいまだチュベローズの狂おしいホワイトフローラルが香っている。持続は8、9時間ほど。期待を裏切らない、いや、期待をあまりにも越えてしまった。これはこの系統の最上級という他ない。難しいことなんかなにもかも忘れてこの香りにただただ溺れたい。


ホワイトフローラルの帝王が、調香師人生の集大成とも言える自身のブランドで手がけるチュベローズ香水はなぜこんなにも溌剌としてピュアなのか?どうやらフレデリックマルでマルと作り上げたカーナルフラワーは、かなりマルの意向が入っていたらしい。調香師が自由にクリエイションできるとされているFMですらそうなのだ、他ブランドならさもありなん。やれ予算はどうだ、方向性はどうだ…この香水は、ドミニク・ロピオンが真に作りたかったチュベローズなのかもしれない。調香師人生全てを注ぎ込んで作ったピュアな白い花。それがイノセントチュベローズ。

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