2022/9/6 20:44:06
つけたては、
甘いピーチの果汁が滴り落ちるかのように鮮烈に香ります。
その後、
ローズが重なりだして芳醇に香ります。
時間がたつと今度は、
そのローズにウッディノートが強く重なり出し、
笙の音色を感じさせるような、
光明を感じさせるような金色の香りに変わり、
凛とした空気を漂わせました。
手首で試した時は、
ミドル以降に、とげとげしいダークな香りも感じましたが、
お腹にスプレーした際は、
ラストまで甘く淡く香り続けました。
私の鼻では、
今は販売されていないローズ ナクレ デュ デゼールの、
ウードとローズの高貴な香りも少し感じました。
可愛らしい香りではなくて、綺麗な香りです。
少し難しいかと思いましたが、
何故か落ち着き安らぐので、
評価の星を7にしました。
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- 現品
- 購入品
- CamelliaSinensisさん 認証済
-
- 43歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿92件
2022/8/16 00:51:11
2022年8月8日発売。
店舗限定・特別限定品。定価は28,600円。
カスタマーに問い合わせたところ、
商品情報書いてOKとのお返事を頂きましたのでクチコミします。
国内店舗の販売は、
GINZA SIX(銀座駅)、シャネル ビューティ ハウス(原宿駅/表参道駅)、
NEWoMan新宿(新宿駅南)、ルミネ 有楽町店(有楽町駅)、ルミネ 横浜店(横浜駅内路面)、
以上の5店舗だそうです。去年のファクトリー5同様JR系店舗が強め。
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ようやく国内でも買えるようになりとても嬉しいです。
チャンスオータンドゥルEDP100ml現品にミュージックボックスがついているセットで、
電源を入れると、蓋を開けた時に小さなお人形と香水がクルクル周って音楽が流れる
という仕様になっています。
人形などの塗装やボックス作りは手作業で行われているようです。
どのパーツもとても凝っていて、とても可愛い。
香水は勿論フランス製ですが、ミュージックボックスは中国製です。
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香りについては現品の方にクチコミを書かれている方が沢山いますので
そちらを参考にしてください。
香調はフルーティーフローラルムスク。
調香師はオリヴィエ・ポルジュ氏、及びシャネル フレグランス クリエーション アンド デベロップメント ラボとの協力によるもののようです。
個人的な香りの評価は、主観で★3〜4、客観で★5くらい。
もし男性目線で判断するなら★5〜6くらいかなと思います。
昼夜問わず女性が付けやすい香りで、良くも悪くもよく研究して作られている。
ありきたりな言葉で言うなら、典型的な「モテ香水」という分類になるのではないかなと。
女性からこんな香りがしたらいいな、という香りをよく研究していると感じました。
確かに他人に嗅がせる香りならこの程度で丁度いいのでは。持続も良いです。
ムエットで試すより肌に乗せた方が香りが圧倒的に良かったです。
オリヴィエ・ポルジュ氏の香水によく入っている苦手な香りがこちらにはなく、
商品名どおりのとても優しい、柔らかい香りになりました。人気商品なのも納得。
ムエットで試すと結構ツンツンした棘のある香りに感じるのですが、
肌につけるとかなり印象が変わるので面白い。
TOPに花梨が入っているのが特徴ですが、
個人的にはチャンスはオリジナル以外はあまり興味がないので
こちらがお好きな方にはこのような感想で大変申し訳ない。
商品自体はとても優れていると思いますし、
こちらの限定BOXの造りの細かさには感激しかありません。
こんな細かい塗装、やれと言われても自分にはどう頑張っても出来ません。
文句なしの★7。おすすめします。
※充電コードは蓋内部にセットされています。(画像3枚目参照)
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
- doggyhonzawaさん 認証済
-
- 56歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿426件
2022/8/13 09:02:15
告白する。私はあの人が好きだ。好きで好きでどうしようもない。
仕事中、いつもデスクトップのモニターの向こうに彼の横顔をちらちら眺めている。私の仕事がはかどらないのはそのせいだ。だからオフィスで、彼が私の視界にいることは地獄以外の何ものでもない。よく「好きな人をいつも眺められるのは至福」なんて子がいるけど、鼻で笑ってしまう。どこが!むしろ「あの人は自分になんか絶対振り向いてくれない」という現実を日々思い知らされるようで最悪だ。上司である彼の指示にいつも冷たく「はい」としか言わないのも、そのせいだ。「これ頼むよ。」と優しく声をかけられるたびに「もっと好きになるからやめてよ!」と思って表情が硬くなる。マスクの中で唇がとがる。目は般若のようにきつくなる。だから目も合わせられない。そしてどんどん嫌われる。知ってる。でも
じゃあ どうしたらいいのよ
告白する。私は毎日あの人のことばかり考えている。
先日、あの人は新しい時計を買った。あざといA美が「わあ、部長、その時計すてきですね!」と腰をくねらせながら持ち上げてたのを見た時はぶちキレたけど、確かにすごい時計だった。銀の丸型。リューズに青い石。あれカルティエだ。即ググった。カルティエのパシャ。2020年最新型。最低でも72万円。さすが世界の宝石商、カルティエの時計だ。自分じゃとても買えない。きっとボーナス待ってたね。相変わらず時計マニア。ただ、その時計を見て以来、私の中で不意に新しい時間が動き出した。
…あの時計に似合う物をプレゼントしたら 喜ぶかな…
そのとき、頭の中でパッ!とひらめくものがあった。
そうだ。あの人にカルティエの香水をプレゼントしよう。デクララシオン・オードトワレ。あれならバッチリ似合うと思う。デクラレーションと呼ぶ人もいるけど、実際は仏語表記なのでデクララシオン。香水はちょっと詳しい。あの人が何か香りをつけてたことはない。私があの腕時計に合わせて香水をプレゼントする…。そんな夢のようなアイディアに心が燃えたった。
告白する。それから5分以内にネットでボトルを注文したのは言うまでもない。
デクララシオンは、今や調香師のドンファンと呼ばれるジャン=クロード・エレナが1998年に作ったカルティエの男性用香水だ。エレナはこの作品で名を挙げ、後にエルメス専属調香師の道を開いたとされる。香りはエレガントで知的なスパイシーアロマティック。価格は50mlボトルで税込9570円。カルティエのジュエリーや腕時計は夢のまた夢だけど、香水に関してはクラシカルな価格のままで良心的だ。とはいえ、デクララシオンの香りじたいはなかなか秀逸。洗練されていて、さりげなくセクシーな香水。
トップは透明感あるスパイスムーブで始まる。温かみのあるクミン&コリアンダーと涼感のあるカルダモンの相反する要素が、オレンジの苦味の上で主張し合う。熱い情熱を内側に秘め、それでいて冷静な判断力でスマートに仕事をし続けるあの人の横顔に重なる。ぴったり。ほんのりカレー粉を思わせるスパイスミックスだけれど、後年エレナがエルメスでリリースしたモンスーンの庭のように透明感あるスパイスチャイな風合いが絶妙なトップ。
5分ほどしてスパイスがやわらいでくると、ジャスミンのふんわりした柔らかさが出てきてジェンダーレスなミドルになる。ペッパーのピリ感、シナモンのツンとした風合いをアイリスのパウダリーとジャスミンの香りがくるんで、鋭いのに丸く、硬いのに柔らかいという新たなコントラストを展開してくる。それは男性性と女性性どちらも融合させたバランスだ。カルティエの腕時計で言うなら、メンズ用のカッチリスクエアなタンクと、女性用の丸みを帯びた角型パンテールのどちらでもない、誰もが使える丸型のパシャのようなミドル。
ラストは、冷たい鉛筆の香りがするシダーと、乾いた草や温かい土の匂いがするベチバーのウッドコントラストでドライダウン。エレナはこのデクララシオンで、温と冷、硬と柔、鋭と丸などの相反する要素にこだわって香りの中和点を見出そうとして作ったことがわかる。そして、私ははたと気付く。
これ、むしろ私に似てる こんなに好きなのに 憎らしすぎて嫌い
数時間、静かに泣いた。とめどなくこぼれた涙は、冷たくて、あたたかかった。あの人に贈ろうと買ったデクララシオンの箱をあけた。ボトルを眺めていたら、ふっと気付いて笑みがこぼれた。腕時計のリューズ型プッシュボタンの下、斜めにカットされたガラスがきれいなハートの形をしていた。やっぱプレゼントしなくてよかった そう思った。そのとき、私の心の時計が静かに時をとめた。
告白する。私はあの人のことが ほんとにほんとに 好きだった。
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)・香水・フレグランス(その他)]
税込価格:-発売日:-
2022/7/30 01:52:02
人は、何かを得るときに、同じくらい大きな何かを失う。たとえ「夢」をつかんだ時であっても。
夢を実現していく過程で、人は代償として何かを失うこともある。それを教えてくれたのは、2016年にアカデミー賞史上最多ノミネート、6部門受賞に輝いたミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」だった。
ルイ・ヴィトンのパルファン・デ・コローニュ、6番目の作品となるシティー・オブ・スターズは、この映画の中でアカデミー賞歌曲賞を受賞した同名の曲からインスパイアされて作られた香水だ。
”シティ・オブ・スターズ その輝きは俺のため? スターの街よ 見えないものばかりさ…”
映画の冒頭、自分のジャズ・クラブ経営を夢見るピアニスト、セブが夕暮れの桟橋で一人この歌を口ずさむシーンが描かれている。暮れなずむピンクの空、紫の海。この2色グラデーションこそ、香水シティーオブスターズのボトルカラーの配色だ。夢追い人があふれるキラ星の大都会LA。いつか夢を叶えると日々頑張ってはいるけれど、時折自分は本当にこれでいいのか?と堕ちてしまうことも。映画はそんな主人公のやるせない心情をメランコリックなメロディーにのせて静かに語り始める。
LVのシティーオブスターズにも、そんな大都会の夜が香りで表現されているという。
シティオブスターズをスプレーすると、まず最初に感じられるのは、シトラスミックスの香りだ。その中でも甘くさっぱりしたオレンジの香りが強めに出て、そこに何とも言えずまろやかでエキゾティックな白い花の香りが重なってくる。これはタヒチアンティアレの香りだ。紫色のビル群のシルエットの向こう、ブラッドオレンジの夕日が沈む頃、マジックアワーに包まれるLA。この刹那、風が止まり、心にも夕凪が訪れる。一日の終わり。トワイライトに照らされて心が静かに吐息を漏らす。そのニュートラルな心に染み渡って行くような可憐なティアレの香り。まるでこのままどこか遠くへ逃げてしまいたくなるような、郷愁を誘うクリーミーな花弁の香りに、気持ちが一気に持って行かれるトップ。
このトップは個人的に大変弱い。ただでさえタヒチアンティアレやガーデニア系偏愛傾向があるので、自分はこのトップでいつも腰がくだけてしまう。街なかで誰かがつけていたら、香りの引き波につられてフラフラついていってしまいそう(←絶対やめろよ)
とまあ個人の嗜好はさておき、このブラッドオレンジ&ティアレのトップハーモニーは本当に可憐でフルーティー。で、このままいってくれと願うところだが、香りは少しだけ変わってくる。すぐさまココナッツが強めに感じられてくるのだ。いわゆるタヒチやハワイ土産のモノイオイルそのものの香りになってくる。もっと言うと、真夏のビーチにあふれかえっているココナッツ風味日焼けローションの香りになってくる。
ここだ。この香水が気に入るかどうかは。
つけて5分。さっきまでティアレの香りでよろめいていた自分はスッと真顔になって「これじゃコパ○ーンの日焼けローションと変わらないのでは?というか、ジャック・キャバリエが以前レプリカで作ったイランイラン&ココナッツな香りのビーチウォークをちょいと変えただけでは?」などと思ってしまう始末。果たしてこれが天下のLVが高価格で出してくる香りなのか?とついクリティカルに見てしまう点はある。
このミドルではオレンジも消え、ティアレのクリーミーな花の香りも隠れて、ひたすら塩味のポップコーンぽい香ばしさを伴ったココナッツノートが強く主張してくる。自分はココナッツ系の香りは割と好きな方だが、うーん、もう少しティアレのロマンティックモードが継続してほしかったなあという印象。ラストはココナッツに軽くウッディが入って3〜4時間ほどでドライダウン。
シティーオブスターズ。星々のまたたく街。スターがあふれかえる街。誰もがスターを夢見てこの街に暮らし、たった1つの物を欲しがっている。それは何?夢?
映画「ラ・ラ・ランド」のラスト、互いに夢を叶えた2人が偶然出会うシーン。「もう一つあったはずの道」が夢のように繰り広げられる。それは、夜に見た幸せな白日夢。最後に見つめ合ったとき、2人は夢の代わりに失った物の大きさを初めて互いの瞳の奥に見いだしたのだろう。ティアレの花言葉は「幸せすぎてこわい」だ。あのとき、2人でいる幸せを選んでいたら、2人とも夢を諦めていたかもしれない。
だが、2人は別々に互いの夢をつかんだ。そのとき失ったものは何だったのだろう?
それは いつも隣で「大丈夫!」と 夢を応援してくれた
あの人の笑顔。
愛だ。
今夜もLAに夜が訪れる。また、新しいスターたちが光り出すだろう。地上にまたたく灯りの星々の下で。
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