新真昼さんのゲラン / シャンダロームへのクチコミ |
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2024/3/19 10:34:19
来た。
やっと来た。
待ち侘びた。
今年の3/12?の価格改定の直前に日本に再上陸したシャンダローム(日本語で「香りの歌」)。初出は1962年で、ゲランの四代目であるジャン=ポール・ゲランの実質的なデビュー作。レジェンダリーシリーズのうちのひとつとして、日本では極一部の店舗でのみ販売されている。価格は75mLで税込17,600円。
ゲランあるあるの「導入予定だけど具体的にいつになるかはサッパリワカンネ」を耐え忍ぶことンヶ月、ようやく手に入れたボトルからスプレーする。パウダリーなアルデヒドとまだまだ青い柑橘の香りがする。やはりレジェンダリーシリーズ、とてもクラシカルな出だしだ。いや、一周回って新しいのか?
ミドルから展開してくるのはフローラルミックス。メインはおそらくハニーサックル(スイカズラ)だろう。花粉っぽくて少しワックスのようなコクのあるホワイトフラワー。ハニーサックルの下で、イランイラン、チュベローズ、ジャスミン、ガーデニア、ネロリが低音を奏でている。花屋のゴージャスなブーケの香りではないな。キラキラとした陽光を浴びる野の花の香りだ。
ドライダウンはモスと乾いたサンダルウッドでシプレ調に落ち着いていく。全体的に軽めの香り立ちだが、しっかりとアルデヒドシトラス→ライトフローラル→シプレと展開していく様子はさすがゲラン、老舗の矜持というものだろう。持続は4時間程度。
この香りによく合う季節はやはり春だ。ハニーサックルの花の時期は4?5月でぴったり、グリーンな側面が強いトップのシトラスと、ドライダウンの軽さも春のイメージだ。暑い季節では香りがこもりすぎ、寒いとうまく香りが立たない印象だ。パウダリーなフローラルシプレは春の野のイメージにピッタリ、クラシカルな香水がお好きな方の春の香りの選択肢には充分に入ると思う。
ずっと待っていた香りを、日本で正規品で入手できて満足ではあるのだが、どっかのGにはもうちょっと顧客に計画的な案内をしてほしいもの。いくらなんでも待たせ過ぎだ。また売る前から値上げされるのかと思ったぞ。それでも待ち続けるのがゲランの顧客なんだろうけど。
トップ:シトラスフルーツ、ハニーサックル
ミドル:ガーデニア、ジャスミン、イランイラン
ベース:オークモス、ウッディノート、バニラ
調香師は、ジャン=ポール・ゲラン。
(parfumoより)
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