2020/2/7 19:05:20
ルバーブが好きです。ジャムやタルトにしたときの、リンゴのような爽やかな香り、きゅんとする甘酸っぱさ、シロップをよく吸ったジューシーさ…。大好きなルバーブの香りということで非常に期待していました。
ルバーブの香りだと、コムデギャルソンのシャーベットシリーズにある RHUBARB(スプレータイプ)のトップの香りがかなり再現度高いのですが、ご丁寧に生の状態の青臭さまで再現しているために青さを受け付けない日があって、もうちょっと使いやすいルバーブを探していたんです。
うきうきするほど期待に胸膨らませた状態で、初めてボトルから直に嗅いだ時はちょっとがっかりでした。使いやすいものを求めていたとはいえ「えー、こんなに無難なシャンプー・お風呂上り系の香りなの?」と。あんまりルバーブらしさもなく。
ところがいざ肌にスプレーして数秒すると、まるでプチプチプチッと弾けるようにジューシーさフルーティーさがあふれてあふれて。びっくり。グレープフルーツのような酸味を伴う爽やかさがやや一歩前で引っ張り、ベリーやザクロのような甘酸っぱい香りが後に続く感じ。真っ赤に売れた果実を思わせる香りで、ボトルの赤がもう本当にぴったり。ルバーブかと言われるとちょっと疑問に思うのですが、ルバーブのキャラクターはしっかり把握しているなと感じます。
この甘酸っぱさ弾ける感じ、小学校のとき教科書に載っていた名木田恵子の「赤い実はじけた」が思い出されてどうにも顔がニヤニヤしてしまいます。けがれのない子供時代の恋心みたいで、可愛い。使うたびきゅーんとします。
ゆっくりムスクが追いかけてきて、ふわっと果実の香りに覆いかぶさるようになり。大事にしたい思い出にそっとブランケットかけて慈しむような、そんなイメージ。きつさのない柔らかい優しいムスクです。
トップからラストまでどこで切り取っても好感度の高い、使いやすい香り。特に、人様のご迷惑になってはいけない暗黙の掟を常に順守することが求められる日本では重宝すると思います。モチは良い方ではないですが、わざわざコロンを名乗っているものにそれを求めるのもな、と。
朗報か悲報か判断つきませんが、ラックスのシャンプー「ルミニーク ハピネスブルーム 〜先端フレグランス技術採用の、幸せを感じる香り〜」がルバーブエカルラットの香り完コピしています。「よーし、エルメスのそこまでポピュラーじゃない香水コピーしたろ!」とかそんな悪意はないと思うのですが、トップからミドル手前くらいまでの香りとほぼ同じ。ルバーブエカルラットはシャワージェルが存在しますが、シャンプーも近い香りで揃えたい方試してみられては。ラベンダーの描かれているパッケージ「ではない」、ピンクのお花がパッケージの新しい方です。
調香を担当したクリスティーヌ・ナジェルはエルメスの他にも数々のブランドでヒット作多く持っていますが、彼女の作品で特に好きなのがジョーマローンのアールグレイ&キューカンバー。ナジェル作とは相性がいい気がしていたのでルバーブエカルラットは試香せずにブラインドバイでしたが当たりでした。
ところでナジェルさんは元々ノーベル賞を夢見る理系女子で(子供の頃は助産師になりたかったとか)、香料会社大手フィルメニッヒの研究所にも化学者として入社されたそう。それがある日、ふと窓に目をやったところ調香師がサンプルを女性に嗅がせているところを目撃。女性の顔が喜びに輝くのを見て「これこそが私の仕事だわ!」とひらめいたんですって。こういうのを天啓というのでしょうね。そしてこの調香師というのが大御所アルベルト・モリヤスだったと。小説みたい。
今やエルメス初の女性専属調香師となってその名を轟かせるナジェルさんですが、当時女性には険しい道だった模様。実際、フィルメニッヒの調香学校へ入れてもらえないかと願い出ても即却下されたそうです。その理由がまず「女性だから」。次に「グラース出身ではないから」。「アンフェアだと思いました」と回顧されていますが、そこで諦めず、分子レベルで香料の研究を続け、リスク覚悟で挑み続けてつかんだ今の輝かしい経歴。その強さに憧れます。「完璧な調香レシピは持ち合わせていませんが、私には経験があります」ときっぱり仰るのがかっこいい。またひとつ彼女の作品で好きなものに出会えて嬉しかったです。
エルメスは持ち運びできるスリムなノマドスプレーがあるのも嬉しいところ。ひとつ欲を言えば、ルバーブのノマドスプレーもキャップが黒だったらいいのにな〜と。フルサイズボトルの赤×黒はとても素敵だと思います。
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[プレストパウダー]
税込価格:-発売日:-
2020/1/30 17:09:12
1 Fair 購入。
とくに白浮きするでもなくちょうどいい色合いでした。使用感は、サラサラ!という感じではなく、かといってしっとり感を残した仕上がりでもなく、中間くらい。けれど見た目はしっかり油を抑えてマットめ。なのでシャーロットさんは、艶を残したい頬骨の高いところなどにはあえて乗せないそうです。
購入した頃はもっとつやっぽさのある仕上がりが好みだったので、とくにつやっとはしないこちらの出番はそんなにはなかったのですが、堂々とフローレスを冠するだけあって毛穴カバーがきれいでした。毛穴落ちすることもなく。
シャーロットさん曰く、リップの上から使用でき、マットリップに仕上げることが可能だそうです。皮むけしやすいので乾燥が恐ろしく試したことはないですが…。一応、保湿成分としてアーモンドオイルやノイバラ花ロウなど配合されています。イタリア製。
艶系からややフォギーな仕上がりに好みがシフトしてきて、さてガンガン活躍してもらおうかという時にガシャン!と落としまして…。フタ閉じたままで中で粉々のパターンならまだよかったのですが、落とした拍子にフタが開いてしまい、砕けた粉が地面に飛び散ってしまったという(泣)さすがに拾い集めて蘇生する気にはなれず、お粉とはそれでさようならとなりました。
そんな結構な衝撃で割れてしまったお粉でしたが、コンパクトは無事でした。きちんとフタも閉まりますし、鏡も傷一つなし。スリムでかさばらないので持ち運び用の鏡として重宝しています。今やまっさらで何もないお粉のあった場所には付け睫毛入れたりもできますし、ことのほか便利です。
デザインが安っぽくも子供っぽくもなく、かといってババ臭くもどぎつくもないので好き。大人が大人の一面を大事にしながら持てるシンプルでスタイリッシュなパッケージ。大人の中でくすぶる子供心を鷲づかみにするような、大人がターゲットの子どもっぽい商品が日本にはたくさんありますよね。それはそれで好きで、アラフォーホイホイのセーラームーンコラボとかよく引っかかってしまうんですけども…^^;
対してこちらは、大人心が刺激されます。本当にデザインが優れていると思うんです。扱いやすいほんのり楕円のコンパクトにロゴを置いただけですが、その置き方が絶妙。ロゴを囲む縦長のダイヤと、すっと真ん中に引いた一筋の細いラインが効いています。ゴージャスか無機質かぱきっと分かれやすいメタル素材を上品にまとめきっていて脱帽です。色合いもローズゴールドにマロンと大人なフェミニンさ。
近年ひねりのないシンプル一辺倒なパッケージがやたら乱発されていて不景気が反映されているのかなと心配になるほどですが、シンプルにしてもこういうデザインチームの意地をもっと見せてほしいと思ったり思わなかったりするんですよね、三十路超えると(苦笑)マグネット開閉とかワンタッチとかギミックはどうでもいいから見た目からドキドキときめかせて!と思ってしまいます。そこそこの値札をつけるならなおさら。
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2020/1/30 17:05:05
心華やぐ、甘く若々しい香り。
なぜアラフィフ(当時)のジュリア・ロバーツを顔に起用したのか??姪っ子のエマ・ロバーツの方がターゲットの顧客層的にも合っていたのでは???と甚だ不思議です。
愛用しているヴィクター&ロルフのフラワーボム(2005年発表)のコピーとの呼び声高い香水だったので、そのせいで気になっていた香り。フラワーボム自体がミュグレーのエンジェル以来脈々と続く系統の一つですし、甘くてパチュリなまあよくある感じなんだろうなという予想はしていました。
手持ちのフラワーボムがなくなりかけたので、しばらく海外に行く予定がないしネットで本物かどうかわからないもの買うよりは「そっくりさん」の方がマシかなと思い試しに行きました。右手首にフラワーボムつけて徹底的に比較する気満々です。
左手首にスプレーして頂いたラヴィエベルは、予想と期待を裏切ってそんなにフラワーボムに似ているとは感じない香り立ちでした。砂糖漬けの花々というくらい甘いフローラルにティー系の謎の爽やかさを伴って幕を開けるフラワーボムですが、比較するとこちらはフルーティでより甘さがまろやかに感じます。
またフラワーボムは早い段階からパチュリが加わって急に大人っぽくなりますが、こちらはドライダウンでもまだ甘くキュート。確かに系統は同じですがちゃんと違いはあり、同じバラ科でよく似ているけれど桜と梅の見分けがつくのと同じだなと。
フラワーボムの代わりになったらいいなと思って試したので、ちょっと残念だな〜とミドルの初めくらいまでは思っていました。ところが、徐々に徐々に右手首と左手首の香りが歩み寄ってきて、どっちがどっちだったかわかりづらく……。そして袖に残った香りはもうまったく同じ。
批評家のルカ・トゥリンに「何百人もの女性の顔写真を集め個性が消えるまで平均化した顔のよう。それは美しいといえるだろうか?醜くはないという意味においてはそういえるのだろう」などと辛めに評され、他の批評家にも「マニフィークの失敗から学び、売れ線(見栄えのするパッケージ、ピンク、甘い)を狙って狙い通りヒットした」などと揶揄されるほど確かに没個性的ですが、だからといってこの魅力は否定しがたいんじゃないかなと思います。だからこそこの系統をあちこちのブランドがこぞって出し続けているわけで。
言い過ぎかもしれませんけど、正直、女でよかったなと思えるような系統の香りです。
ところで、そっくりさに満足して購入!とはなりませんでした。なぜなら同じ日に試したルパルファンシトワイアンのプランセスルベルの方がトップからフラワーボムに似ていたから。。ね〜、本当に人気なんですよこの系統^^;
私は失敗と言われたマニフィークが(発売当時は嫌いでしたが今は)大好きなので、ぜひランコムには恐れずユニークな系統もがんばってほしい。先に書いたようにパルファンシトワイヤンのようなニッチ系でさえ安易な売れ線没個性に走るのであれば、ぜひぜひ超大手さんにこそエッジの効いた挑戦をして頂いて、業界全体のお尻を引っぱたいてもらいたいなと。
テスターのみなので評価は控えますが、☆つけるなら5〜6です。甘い香りがお好きな方はぜひお試しを^^
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[パウダーチーク]
容量・税込価格:4g・396円発売日:2001年 (2020/9/11追加発売)
2020/1/30 15:32:43
18 ローズベージュ 購入。
主にアイカラーとして使用しています。優秀です。
別にいらなくない?というくらい存在意義がよくわからないスーパーウルトラ控えめなラメが入っていて、ごくたまに「あ、今きらっとしたかも?」と感じることがなきにしもあらずですが、基本的にほわっとマット。ラメを重ねても可愛いのですが、フォギーなマット感が好きで単色で使用しています。
とてもよく肌に馴染む色で、ピンクでもない、赤でもない、茶でもオレンジでもない曖昧なニュアンスカラーのため熱っぽい発色ながらとても自然です。下瞼に入れると色っぽい。やわらかめの色合いのブラウンとのグラデーションにも◎
チークに使用するときはブラシで軽くふわっと、もいいですが指で取って馴染ませてもじわっと血色出ていい感じです。
粉の色だけ見ると手持ちのコントゥアリング用ブロンザーに近いなと思ったのですが、肌に乗せたら全然違いました。写真2枚目でわかりやすく濃くグリグリ塗っていますが(上がローズベージュ、下がブロンザー)、見事にこちらのローズベージュはちゃんとローズっぽい赤みピンクみがあり、ブロンザーの方は黄土色っぽい。なるほど、しっかり血色感出るわけだ〜と納得しました。
粉の質も悪くないですし、いいお買い物でした!お値段考えたら優秀すぎるほどで、10倍以上のお値段するものでも「どうなのこれは……」という質のものが少なくない中すばらしいと思います。
ただ一点、これチークだけでなくセザンヌのほとんどのパッケージでそうなのですが、ロゴがすぐ剥げます。別に「こちらセザンヌですの。皆様どうぞご覧あそばして」と見せびらかしたいこともないのでいいのですが、気づいたら消えてます。「ロゴなど鬱陶しい。完全なシンプルパッケージこそ至高」という方にちょうどいいかも^^;
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2020/1/30 14:42:05
02 オリーブブラウン購入。
本来のアイブロウとしても優秀ですが、カーキ系アイシャドウが欲しくて購入しました。昨年やたらと「日本人の肌にはカーキ!」とカーキ推しの美容記事に立て続けに出くわしたのですっかり「カーキのシャドウが欲しい!」と洗脳されてしまいました。ついでに2020年のラッキーカラー(のひとつ)は緑のようですし。
ちょうど好きなブランドが昨年末にカーキ系パレット出したところですごく欲しいのですが、まだ仲良くなっていないカーキとお付き合いするのにいきなり6千円出すのはね〜〜〜と踏ん切りがつかず。プチプラでカーキがどんなもんか試してから本命に行きたいなということで探し回りました。
意外と、カーキ系シャドウってないんですね??日本人にはカーキ!っていう記事はなんだったんだいというくらい。捨て色の多いパレット系だとまあまあ見つかりましたが、単色となると気軽に試せて合わなくても後悔しないプチプラではリンメルくらい。それでも、捨てるかもしれない色に800円ねえ…しかも結構緑っぽい……と渋りモードのところへ、たまたまこちら発見しました。450円、ありがたや。即決です。
薄い方は本物のグリーンオリーブのような、黄みのあるくすんだ緑。この色はたぶん私が欲しい欲しいと思っている6千円のパレットにある色のひとつに近そうです。濃い方はほんのり緑がかったこげ茶。どちらもブラウン系のほんのり変化球くらいで使いやすい色。
二つ重ねて塗るとちょうどよくカーキっぽいです。薄い方だけだと黄色い私の肌ではやや黄みが強く出て、濃い方だけだと深いチャコールグレーのように発色します。
ここ最近ずっと緑とほぼ対極にある赤みのある色を使っていたため、こういう色が自分の瞼に乗っているのを見慣れずなんとなくピンときません。今のところは、恐れていたほどには似合わなくもないのかなという微妙な感じ。手持ちのゴールド系ラメと相性いいです。
プチプラながらきれいに発色しますし、先に書きましたが本来のアイブロウとしても満足しています。ただチップはちょっと使いづらいです。
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