




















2023/12/10 08:25:43
2個目リピ
しっとり保湿、手のひら側はベタベタしない、手の甲側はしっかり肌の内側まで浸透してる感じ、リラックスできる香り。全体的なバランスが良くてお気に入り。
表面をラップして保護する感じではなくて、中まで浸透して栄養を与えてくれてる感じの使用感。
香りは好きですが、そこそこしっかりと香るので、周囲に香りが苦手な方のいる職場とかでは使わない方が良さそう。
白3つ、黒1つの全4種あるCHANELのハンドクリーム。
店頭でそれぞれ試して香りも違いました。
エイジングは黒ですが、保湿は別の白の方が少し強いという説明だった気がします。
お値段が黒が高かったですが、中まで浸透する感じの使用感と香りが好みだったので黒を選びました。
でも、極端な違いではないので、今後、香りなど、気分によって違う種類も試していく可能性は大アリです。
卵ケースは最初の数回は滑って開けにくい。高いのに面倒な物を買ってしまった。。。と思いましたが、すぐにコツが分かって、一瞬で開けられるようになりました。
一般的なチューブ型のように最後まで絞れない形状ですが、SNSで真っ二つに切って中を検証している方がおられました。
プラスチックの卵ケースの中に、アルミパウチの2重構造で、クリームはアルミパウチに真空に注入されています。
なので、卵ケースを外から押して、空気圧?でクリームを押し出す仕組みなので、最後に真っ二つに切ったところで、すでに最後まで出し切ることが出来ているようです。
これを見て、星一つあげました(笑)
2021/6/1 22:52:39
ルイ・ヴィトンの最新作IMAGINATION(イマジナシオン、2021年)はメンズ・フレグランス コレクション7番目の香り。
2016年にウィメンズ コレクションが7作品同時発売されたのに対し、メンズは5年遅れでようやく7作が揃った。
過去6作品は、メンズの定番的な香りを現代的にアレンジしたような香りが多かったが、今回のイマジナシオンは性別や使用シーンを選ばない香りに仕上げられている。
海を感じさせるような、落ち着きのあるライトブルーのボトルをスプレーすると、
トップはシトラス・アンバー。
フレッシュなマンダリンやベルガモットと、アンバーグリスの弾ける波のような磯の香り。アフターヌーン スイムの波飛沫のような青さに対して、イマジナシオンはベルガモットの酸味やネロリの明るさなど、透明だけどカラフルなオープニング。
ミドルはスパイシー・アンバー。
シトラスのフレッシュ感は、ヴィトンらしい鋭いネロリで輝きを増しながら、一方で、ジンジャーの硬さが香り全体を引き締めつつも、アンバーで水っぽさを加えたような香り。そして奥からみずみずしいジャスミンやシナモンの甘さに囲まれた、上品なティノートの存在感が増していく。
ベースはウッディ・アンバー。
フレッシュなジンジャーやシナモンの甘さを残しながら、燻したようなブラックティの深みのある香り。爽やかなネロリの明るさ、アンバーグリスのみずみずしさが、このウッディに近いスモーキーなティノートに彩りを与え、フレーバーのようなナチュラルな紅茶の香りに。最後はアンバーグリスの柔らかさが、スモーキーなティを肌に吸い込ませていくようにドライダウンしていく。
おそらく、今までのヴィトンのフレグランスの中でもっとも淡い香りにも関わらず、実際に肌に乗せると、時間が経つにつれて、ティの甘さと渋みが肌になじんでいくように、6時間くらい持続する。強く主張しないため、時おりフワッと香ってくる柔らかなティーノートに心が安らぐ。
水彩画のような繊細な構成のため、体温や肌質によって香り方がかなり異なると感じている。何人かで実際に肌に乗せて香り方を比べたところ、紙と近い人、シトラスが強めに出る人、ティの深みが強めに出る人、私のように甘さが強めに出る人など、かなりの違いがあった。まずは自分の肌で試すことをおすすめしたい。
全体的な香りのイメージは、美しい液色と重なる。少し冷たさを感じる、静寂なブルー。熱で火照った肌を、冷たい海水で一気に冷やすと、肌は冷たくても身体の芯はまだ熱がこもっている、、、そんな肌そのものの香り。涼しげ、でも肌に寄り添ってくれるような温かみがあるため、春と秋は終日、夏の夕刻以降は特に似合うのでは。
イマジナシオンの主役は、なんといってもアンバーグリスとブラックティだ。
ジャック・キャヴァリエは、まったく新しいアンバーを表現するため、長い歳月を費やしたとのこと。トップでは波が弾けるようなダイナミックさ、ミドルでは滴るようなみずみずしさ、ベースでは肌に寄り添うような安心感というようにアンバーの様々な表情を楽しませてくれる。
そしてブラックティにもこだわり、スリランカ産を独自方法で抽出したとのこと。
私は紅茶を飲む習慣がないため、高い紅茶と安い紅茶の香りがどれくらい違うのか分からない。でも、今まで見てきたティノートと比較すると、このイマジナシオンはとてもナチュラルで、最後まで香りが崩れることなく、さらにアンバーと融合することで、肌にスッととけ込んでいくようだ。むしろ残香のティ感の方が良いのではと感じるくらいに。安い紅茶の香りにはもう戻れないと思う。
最近のヴィトンの香りを見ていると、ジャック・キャヴァリエの目指す香りの方向性が想像できる。
私のようなフレグランスジプシーが求める、唯一無二のキャラクター、オーバードーズによる濃くて複雑な香り、力強さ、華やかさというよりも、繊細な素材の呼吸、透明感、疲れさせない、着飾らないなどを重視しているように思われる。
IMAGINATION=想像力。ジャック・キャヴァリエが描いたこの水彩画は、アンバーグリスとティを骨格に、キャンパス全体に色を塗らずに、多くの余白を残している。さらに爽やかさ、みずみずしさ、甘さ、辛さ、華やかさ、冷たさ、暖かみ、硬さ、柔らかさ、深みなどの様々な色を点在させることで、次の描き手が手を加えられるように創られている。
このキャンパスに自分の好きな香りを重ね合わせてみる、、、。そんな想像力を発揮することで、無限に広がる可能性を楽しむ香り。
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:10ml・6,600円 / 30ml・18,150円 / 50ml・23,100円 / 100ml・33,000円発売日:- (2018年11月追加発売)
2021/5/1 18:24:48
シトラスの香りが好きだ。
特にオレンジは、爽やかさで、みずみずしくて、ジュースのような甘さやフレッシュな酸味もあり、何より美味しそうで、そして気持ちが良い。
ニッチフレグランス界の大御所として個人的に敬愛するフレデリック・マルが提示した「ビガラード コンサントレ(2002年)」は、オレンジの軽やかさや透明感、フレッシュ感に加え、皮を剥いた時の鼻を刺す苦みまで再現した、究極のオレンジの香りに仕上げられている。
調香は前エルメスの専属調香師ジャン=クロード・エレナ。
フレデリック・マルでのジャン=クロード・エレナの作品は、非常にパンチを効かせた香りが多く、エルメスでの淡い印象の作風とは全く異なっている。
トップはシトラス・スパイシー。
スプレーすると濃厚なみずみずしいオレンジと、クミンやブラックペッパーなど過剰なスパイスで味付けしたような香り。かなりスパイシーを効かせた、ゴリッと苦いオレンジに、うっすらとペチグレンの乾いたグリーンも香ってくる。
ミドルはグリーン・スパイシー。
オレンジのみずみずしさは一気に淡くなり、入れ替わるように果皮の苦味が増していく。この苦みが非常に男っぽい。でも、わずかにローズオイルが香ることで、明るさとフレグランスらしいを複雑さを与えている。
ベースはグリーン・ウッディ。
ペチグレンの残香や、苦味の骨格となっていたセダーウッドに、干草のような燻したカルダモンの苦味と、オレンジのもったりとした甘さ。そして、このビター感が抜けるいくと、みかんの甘皮のような香りが最後まで続く。
持続時間は、フレッシュなビターオレンジが30分程度、強い苦みに引っ張られたオレンジが3時間程度、みかんの甘皮のような仄かに甘苦い香りは5時間以上持続する。
すごいのは終始オレンジらしい香りが消えないことで、分子蒸留することで実現したビターオレンジのエッセンスを加えたからかもしれない。
そして、オレンジという素材を、オレンジコロンやフゼアやウッディなどのいわゆるフレグランスらしい香りに持って行かずに、最初から最後までオレンジの皮の香りと完結しているため、オレンジ好きにたまらない逸品ではと感じる。
でも、それにしても苦い。特にクミンが相当効いていて、あと半歩で苦いわき汗臭?がオレンジのに勝ってしまうくらい攻め込んでいるため、毎回、使う時に一瞬躊躇してしまうほど。
オレンジオイルの過剰使用と、分子蒸留エッセンスに自信があったらこそ、ここまで苦みを追求できたような、非常にフレデリック・マルらしい香りだと思う。
2021/4/2 00:02:18
キリアン・ヘネシーが創り出す香り、そして世界観を偏愛している。
でも、人に薦めるのであれば、正直、あまりキリアンらしくない、このバンブーハーモニー(2012)が良いと思う。
キリアン愛好家である以上、キリアンにはもっとラグジュアリーで、もっと暴力的で、もっとセクシーで、もっと中毒性の強い、いわゆるキリアンだからこそなし得た香りが好きだ。
でも結局、それら個性の強い香りは使うシーンがかなり限定されてしまうため、圧倒的に使用頻度が高いのがこのバンブー ハーモニーで、飽きさせないほどほどの個性と、使い込んでいける品質の良さを兼ね備えた、キリアンらしい香りよりも明らかに使用頻度が高い、とても優秀な香りだと思う。
トップはシトラス・グリーン。
オレンジの苦みの強い甘さ、それからベルガモットのみずみずしい酸味。それらシトラスを、鋭いグリーンノートがまるで突き出していくようなオープニング。
ミドルはグリーン・ウォータリー。
縦軸はバンブーの硬いグリーンノート、横軸はベルガモットの酸味とまぶしいネロリが広がり、奥からは芳ばしい白茶の香り。それら縦・横・底の個性を、ミモザの滴るようなフローラル感や、カルダモンのようなスパイスが、竹茶?のように、みずみずしく、そして凛と引き締めている。京都の竹林のようなイメージ。
ベースはグリーン・ウッディ。
みずみずしい竹茶から、マテ茶の燻したような苦みが増していくが、フィグリーフのソフトなグリーン感や柔らかさ、さらにはオークモスの酸味が、ありきたりなムスクとは違う、すっきりとした清潔な香りにまとめている。特に肌に乗せると、このグリーンが効いた柔らかさが増して、どこか昔使っていたシャンプーのような、心地よい懐かしさに浸りながらドライダウンしていく。
爽やかで、鋭いグリーンが強いため、春夏はもちろん、さらにみずみずしさもあり、梅雨時もキレイに香ってくれる。
持続時間は4時間くらい。
シトラスやグリーンがメインの香調のわりに持続して、最後まで香りが崩れることなく、肌に溶け込むようになじんでいく。
また、ありきたりなムスクでははなく、グリーン感をしっかり残したままウッディシプレにまとまっていくのもユニークで、キリアンらしいこだわりを感じる。
バンブーハーモニーは日本最古の物語、竹取物語に触発され、生まれた香りとのこと。残念ながら、私にはどのへんが竹取物語かは分からない。ただ、いつ使っても、気持ちが落ち着いていく懐かしさがあり、気がつくと手を伸ばしてしまうような、もっとも身近なキリアンの香り。
2021/3/15 23:13:39
恋に落ちるという言葉、、、とても的を得ていると思う。
そう、相手より先に恋をすると、相手の一挙手一投足にひれ伏せなければならない。そうなるともう身動きが取れない。自制心を失うくらい、相手のことが気になる。仕事も映画も本も音楽も、身体を動かしてみても、たぶん好きな香りに包まれていても、考えてしまうのはその恋する相手のことばかり。
この落ち着きを失った心の動きこそ、まさに恋に落ちてしまった状態だと思う。
ジャン・ポール ゲランが創り出したシャマード プール オム(1999年)は、シャマード(1969年)の返事として、恋に落ちた男性の深く熱いエモーションを描いた香りで、愛の瞬間への陶酔と心の降伏をテーマにしている。
恋に落ちた男性の、胸がどきどきするような歓びと魅力を表現した香りとは、どんな香りなのだろうか。
トップはアロマティック・スパイシー。
スプレーすると、まず鋭いブラックペッパー、さらにアロマティック感の強いベルガモットが香る。ゲランのフレグランスにはベルガモットが多用されるが、スプレーした瞬間に、ああゲランの香りだとわかるくらい、とても情緒がある。
そして、このベルガモットと、奥からうっすらと香ってくるバイオレットの金属音との組み合わせが、クラシカルな雰囲気を醸し出している。
ゲランらしい落ち着きのあるオープニングに、ペーパーがフレッシュな男らしさを添えているようなイメージ。
ミドルはフローラル・グリーン。
男らしいクラシカルな香りから、ヒヤシンスのフローラルの甘さが一気に広がる。このヒヤシンスはとてもみずみずしく、パッと花開くような香り立ちがとても素敵だと思う。
そんなヒヤシンスのみずみずしい甘さを、バイオレットの硬さで締めることで、メンズらしい落ち着きのある香りに仕上げている。さらに、鼻先に香るペッパーやナツメグのスパイスが、少しだけ荒々しさを付与しているような香り。
ベースはウッディ・レザリー。
みずみずしさが収まったヒヤシンスの蜜感と、バイオレットやナツメグの苦みを残しながら、アロマティックなベチバーや、暗いセダーウッドが落ち着きを与える。このレザーの湿り気とグリーンの残香が、粘土のようなクラシカルな印象を持たせながら、そのままドライダウンしていく。
とても丁寧に作り込まれたメンズフレグランスで、ヒヤシンスのみずみずしい甘さとウッディやレザーの余韻がとても心地よい。奇をてらっていないため、ややキャラクターに欠けるが、落ち着いた印象を与える香りだと感じる。
持続時間は、ミドルの締まったフローラルが2時間弱、ピリッとスパイスを効かせたようなウッディ・レザリーの香りは6時間以上続く。
あまり季節感は問わない繊細な香りではあるが、ヒヤシンスがはっきり香るため、もっとも似合うのはやはり春だと思う。
紙だとスパイシーの粗っぽさやウッディの硬さが強く、よりメンズ感が表に出るが、肌に乗せた方がヒヤシンスの甘さが広がり、ウッディやレザーが滑らかに感じる。
シャマードと同様に、このプールオムもキーとなる香りはヒヤシンスだ。
ヒヤシンスは色によって花言葉が変わるらしい。プールオムの香りのイメージは紫色のヒヤシンスで、紫の花言葉は「初恋のひたむきさ、悲哀」とのこと。
みずみずしく仄かに甘いヒヤシンスに、フレッシュなスパイシーを添えることで、恋に落ちた瞬間の初々しいイメージが創り出されている。
でも、香り全体を見るとバイオレットやウッディで要所を締めているため、どこかしら冷静で醒めたような雰囲気も強い。
若い頃のようなアクセル全開で恋に落ちていくのではなく、アクセルを踏みながらさっとブレーキを踏めるような余裕を感じる。
そして気付く。シャマード プールオムは、まるで恋に落ちている姿を演じているような、成熟した男性の香りではないかと。
もし、恋に落ちてしまい、その相手と会う時に、このシャマード プールオムを選ぶことができるだろうか。
いや、きっと、もっとセクシーな香りを選んでしまうのではないか。
星採点甘めです 続きをみる