




















analaighさん
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2024/8/7 18:36:53
店頭で出していただけて、3回ほどムエットと肌とで試せたのでメモしておきます。なので評価は控えます。
香調は公式には
トップノート:
ベルガモット、ガルバナム、プチグレン
ミドルノート:
グリーンティー、マスティック、ピンクペッパー
ベースノート:
シダー、グリーンマテ、ヘイ
で、「イチジクの樹の木陰でお茶を飲む晴れた日の午後」を思わせる「地中海での休暇の記憶を思い描いた」香りとのこと。素敵ですね。フィグ系が好きなので発表時から楽しみにしていました。
ムエットにかけていただいた瞬間から海の香りがして、ヒーリーのセルマランが思い起こされるくらいかなり塩感強いです。ウリやスイカのよくあるアクア系マリン系というのではなく塩です。海塩。海や塩にあたるものは公式のノートには記載がありませんが、イメージは地中海なので意識はされているのではと勝手に感じました。
(この塩感ははじめてセルマランを試したときに、本物の海っぽいと散々レビュー読んだ上で試したため、「なるほど海だ!塩だ!」と感じたことが下敷きにあるので、近いものを塩と認識してしまうのではないかとは思います。ドライでビターなグリーン感という受け取り方もできそう。)
つけてしばらく、ムエットではフィグがほんのり感じられますが、私の肌では海でひと潜りしてきた直後かというくらい海水が強いです。海水感あるものの、ドライなので海に浸かっている感じではなく海から上がって水滴も乾いたけど塩っぽさが残っている肌という感じ。
鼻を引っ付けてがんばってほかのノートを探すと、かなりウッディに寄ったグリーンさは感じられます。シダー強めで、その奥に緑茶よりはマテ茶寄りの落ち着きのあるお茶感。鼻の吸引力を総動員してなんとなくフィグっぽい甘みがあるようなないような、というところ。
そこからムエットは海藻に傾いていき、肌ではなぜか煙が立ちました。どこからきたの?というスモーキーさ。この煙が30分続き、おどろくほど潔くパッと消えました。なんだったんでしょうか(三度試したうち三度ともそうでした)。そこからはまろやかになってあわい甘さも感じられるように。消える前が一番フィグを感じたかもしれません。
全体通してフィグ感が思ったよりなく、フィグ系だと手持ちの中で一番近いのはロジェガレのフィグリーフ(廃盤?)からベンゾインの甘さごっそり抜いたようなかなりウッディ/グリーン寄りのフィグかなと感じました。ロジェガレのフィグやディオリビエラのような甘く熟れたフルーティでかわいらしいフィグではなく、かといってフィロシコスのようなウェットな青さとミルキーさのあるフィグでもないです。果物より枝や葉を思わせる感じ。
フィグを期待したので最初に試したときはちょっとがっかりしましたが、なんだか癖になってはた迷惑にも何度か試してしまっています。「イチジクの樹の木陰でお茶を飲む晴れた日の午後」というのとも合致しない香りに感じていましたが、試すうちに合っているのでは??と思えてきました。晴れた日の午後とは思えないあまり明るさのない香りですが、木陰にいるのだからそりゃそうだよというか…。駆け出すような元気な香りではないですが、ほっと落ち着ける、寄り添ってくれるような香り。これはこれで好きです。
もともとイソップの香水を好む方はユニセックスと感じられるでしょうし、好きな香水の系統がミスディオールブルーミングブーケやチャンスオータンドゥルあたりだと超マスキュリンに感じられるかと思います。
フローラル調、せっけん調、甘みのあるシトラス、グルマン、この辺をお探しでしたら合わないと思います。フィグも(相性あるかと思いますが)あまり表に出てこないので、とろっと甘いフルーティ調を期待される方にも合わないかな。甘さ控えめの落ち着いたウッディ、グリーン、海水系を求める方には試してみてほしいです。
紙と肌で結構差があったので、肌質による違いも出そうですし、出来たらブラインドバイは避けた方がいいと思います!
星採点甘めです 続きをみる