2023/10/5 15:23:07
"来年もまたミレジム◯◯なのだろうか。
個人的にはミレジムアイリスなら嬉しいな。"
昨年、私がシャリマーミレジムトンカのレビューを締めくくった言葉。
その思いが通じたのか(元からそういう予定だったんだろうけど)、今年の限定シャリマーはアイリスをテーマにした「シャリマー ミレジムイリス」だ。ボトルのラベルは一昨年のヴァニラはゴールド、去年のトンカはブラックだったが、ミレジムイリスはアイリスの花をイメージしたネイビーになっている。
トップはなんだか乳酸菌飲料のような酸味、ちょっとランスタンドゲランのような印象だ。すぐにアイリスのシルキーでパウダリーなヴェールもやってくる。ゲルリナーデのひとつであるアイリスは使用できるようになるまで6年もかかる貴重な香料だ。パサパサと白粉のような粉っぽさはなく、肌にしっとりと馴染んで包み込むような香りはさすがゲランのアイリスだ。
そんなアイリスのパウダリーな香りの下に、シャリマーらしいジリジリとしたアンバーやスモーキーレザーの存在が感じられる。でも、だいぶそのシャリマーらしさは薄い。チラチラと見え隠れする程度だ。
ドライダウンではゲランお得意のお手製バニラチンキの豊かな香りに、マルトールのキャンディっぽい甘さ、アイリスのパウダリーさはホワイトムスクのパウダリーさにバトンタッチしていく。持続は全体的に甘いことも相まって7、8時間程度。
ミレジムシリーズ三作目のミレジムアイリスは、他二つと比べるといわゆるシャリマーらしい要素がカットされていて、アイリスをテーマにシャリマーの甘さにフォーカスしたフレグランスと言える。万人ウケ系とも言えるか。
香りとしては惜しみなくよい素材を用いて価格も高過ぎず(昨年のミレジムトンカより値上げしているのはご愛嬌)、限定品というお祭り感もあって香りが気に入ったならきっと満足できる。
しかし、シャリマーの派生作品としてはギリギリ及第点のレベルだと思う。以前あったスフルやパルファンイニシアルと比べればしっかりシャリマーしているが、シャリマーの系譜からはかなり外れかかったところに位置している。片足はつっこんでいる程度(でもライトユーザーにとってはミレジムイリスでも「香水臭い」と感じると思う)。私は「フランカーは元の作品から大きく外れない方がいい」と思っているため昨年のミレジムトンカより個人的には評価が低い。
ヴァニラ、トンカ、イリスとやったのだから、ゲルリナーデの残りのベルガモット、ローズ、ジャスミンもするのだろう。最近早摘みのベルガモットに凝ってるみたいだから、来年はミレジムベルガモットかな?知らんけど。少なくともあと三年はネタ切れにならなそうだ。
ちなみに、ゲランのアイリスフレグランスの至高はルールブルーとアイリスガナッシュ(異論は認める)。
トップ:ベルガモット
ミドル:イタリア産オリスルート
ベース:キャラメル、マダガスカル産バニラ、バニリン、ムスク
調香師は、デルフィーヌ・ジェルク。
(fragranticaより)
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2023/9/2 08:38:04
ここまでウッディなのにローズな香りは今までなかなか見つけられなかったです、いつも探していたけれど…。
好き嫌いがはっきり分かれそうな香り。私は発売日前日にカウンターで初めて嗅いだ時、脳から星が放出された感覚に陥ったくらいもの凄く好きな香り。翌日即買いです。
近々レフィルも買っておこうと思います。
ただ、まだ香りの持続性がわからないので星は6つにしました。
若い頃から香水は毎日欠かせませんが、ウッディーな香りが好きなので、ゲランの香水は好みの香りが多いです。
- 使用した商品
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- CamelliaSinensisさん 認証済
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- 44歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿92件
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[口紅]
税込価格:11,550円 / 25,300円発売日:2023/10/6
2023/9/2 15:16:58
購入品3色まとめてのクチコミ。
3.3g/フランス製/品保18M/香り付き。
2023/09/01より直営店&一部のブティック、ECで先行販売。
2023/10/06より正式発売。国内カウンター厳選40店舗に取り扱い店が拡張されました。
価格は現品1本が 25,300円。リフィルは 11,550円。
※現品には非売品のキルティングポーチが自動で付くので別途ケースを買う必要はありません。
リップの定番の単品価格としては史上最高になるのでは。
最早高い高いと言われてきたエルメスのリップですら遠く霞む。
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※商品テーマの説明は公式やプレスサイトに全部書いてあるのでそちらを参照してください。
店舗で実物の色を見て3色予約購入しました。
【#01 ルージュ ベージュ】★7
究極のルミナスニュートラルベージュ。
個人的には最初に1本買うならこれが絶対おすすめ。
ナチュラルorスモーキー系のアイメイクに。
透け感があり、自分の唇の色がしっかり反映されるので使う人を選ばないと思います。
合わせるアイメイクは素直に自分のPCに合わせるとリップとの相性が良いです。
他のリップのトッパーとして使ってもツヤが綺麗。
【#04 ルージュ フル】★6
ニュートラルなフレッシュレッドピンク。割と馴染みやすい。
【#08 ルージュ フェティシュ】★6
ベースに強い青みのフューシャを感じるクールカーマイン。
CHANEL公式の商品画像は実物とはかなり違うのでアテにしないほうが良いです。
リップの質感は公式の通りサテンで、
リップ表面を見るとマットリップっぽい印象を受けるのですが
実際に試したところ、丁度良い潤いとツヤを感じる良い処方だと感じました。
ベースなしでもかなり荒れにくいところ、保湿持続力についても評価します。色持ちも良い。
リップの香りはオリヴィエ・ポルジュ氏がガーデニアの香りを調香したそうですが
ゼクスのガーデニアの香りとはかけ離れているので期待しないほうが良いです。
香料が強いので好みは分かれそう。
私自身の素直な感想としては、
発売された12色は発色の強いカラーが多いので、
基本的には強い色が似合う方に向いている商品だと感じました。
香水界隈でもそうなのですが、
値段の高い商品は「濃い/長持ちする」ものじゃないと許さない勢が多いので…。
淡い色は#01/#02ぐらいしかなく、選択肢がほぼないです。
そのうち新色が出るかもしれないので今はスルーも手ではないかなと。
私はガワに興味があって買ったので、リップの色自体はあまり興味ないです。
リップは消耗品なので、そこまで高いものを買わなくてもいいのではないかな。
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ガワについては、CHANEL初のガラス製ということで想像以上に重みと高級感がありました。
写真映えしない商品のようで、ネットで画像を見ると安っぽいのに
実物はしっかり高級感があります。
BAさんからのお話では、日本からガラス職人を呼び寄せ、
CHANELのフレグランスボトルと同じ工場で作っているとのこと。
材質は強化ガラス。80cm上から落としても割れないレベルの耐久性があるそうです。
私が知る限りでは、CHANELのフレグランスや化粧品のガラスボトルの多くは
Bormioli Luigi(ボルミオリ・ルイージ)社が製造を請け負っているのですが、
拠点がイタリアとスペインにあるそうなので、
そちらに職人さんが出向して監修したのかなと憶測しています。
実際に触るとつるんとした氷のようで、とても綺麗で上品です。
もしバ〇ラ社で同じの作ったら1個5万円は余裕で超えるのでは。
現品には黒のキルティングポーチが付くので
荷物の少ないシチュエーションであれば持ち歩き出来ると思います。
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BAさんと話した感じでは、
現品を1本買ったら、他のカラーのリフィルを買い足して
その日の気分で付け替えるミニマムなスタイルを推奨しているようです。
厳ついガラス製のリップホルダーを大切に磨いて愛でつつ、
中身も入れ替え出来る、という仕様は私自身の価値観に凄く合っています。
物は沢山持ちたくないけど素敵なものが欲しい、という方には向いていると思います。
【追記】Swatch画像添付。左から#01,#08,#04。スパチュラで削って薄く伸ばしています。
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2023/8/19 19:01:56
香水好きを長くやっていると複雑で濃厚な香りにばかりフォーカスしてしまいがちになるが、それでも日本の夏はそんな香りを楽しむには暑い。暑すぎる。そんなときによく手に取るのがジバンシイの「トロブルフェット」。オンラインと一部店舗限定(新宿伊勢丹、G6、阪急百貨店うめだ本店)のシリーズから発売されているもののひとつで、調香師はジョーマローンやマルジェラのような人気ブランドだけでなく、ニッチで高級なフレグランス専門ブランドからもひっぱりだこなマリー・サラマーニュだ。
淡いグリーンの香水は見た目からも涼しげ、さっそくスプレーしてみる。ほんの少しフィグリーフのイントロが流れるが、クセのある感じはなくすっきりとした青葉の香りだ。
すぐにフルーティでみずみずしいイチジクの香りにバトンタッチする。イチジクからは香料が採取できないため、基本的には再現香になる。簡単に言うと、グリーンとココナッツのような甘い香りを組み合わせて作っている。このトロブルフェットのイチジク香はグリーンは控えめ、ココナッツというよりはピーチのような明るいライトフルーティな要素が強い。ときおりジャスミンサンバックの存在も感じられる。
ドライダウンもミドルのままあまり変わらずにイチジク+ジャスミンのミックスを保ったままフェードアウトしていく。ウッディにもムスキーにもならない。持続は4、5時間ほど。
全体としてすっきり明るいフルーティフローラルの香りがドライダウンまで沈まずに展開していくため日本人なら好きな人は多いと思う。ミルキーに偏りすぎてココナッツ香になるイチジク香水が苦手な方にもよいだろう。
私も春夏はよく手に取るしなかなか気に入っているのだが、ひとつ気になるのがローストセサミ。発売当初はキーノートとしてアピールされていたのだが、実際の香りからは存在がわからない。「香ばしいローストセサミが親しみやすさをプラス」から「サンバックジャスミンが親しみやすさをプラス」に書き換えられてしまった。もしセサミの香りがもっと際立っていたら、万人受け系フルーティフローラルじゃなくてちょっと変わったスパイシーフルーティになったんじゃないかなと。それこそまさに「トロブルフェット(非凡な人)」だ。
トップ:フィグリーフ
ミドル:インド産ジャスミンサンバックアブソリュート、ローストセサミ
ベース:ソマリア産フランキンセンス
調香師は、マリー・サラマーニュ。
(parfumoより)
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