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doggyhonzawaさん
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タクティクス / コロン

タクティクス

コロン

[香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:60ml・1,870円 / 120ml・3,300円 / 240ml・5,500円発売日:1978/4/21

5購入品

2014/7/6 18:52:47

タクティクス・コロンは、日本のフレグランスを代表するグリーン系の香り。そして、決して懐かしい香りではなく、今なお新しいファンを増やし続けている、日本のマスキュリンを代表する名香だと思う。

資生堂広報によると、タクティクスは、1978年の発売以来、2度香りが変わったそうだ。自分の記憶では、デビュー当時の初代の香りは、アンバーやヴァニラ、ウッディやスパイスが効いたオリエンタル・アンバリー系の香りだったように思う。ほんのりシナモンもきいていたような。

2代目の香りはいつ頃どんな香りだったか定かでないけれど、現在発売されている3代目の香りは、初代に比べると、格段にグリーンや針葉樹系、オークモスの苦みが強く主張していると思う。

ギリシャの島々にある白い教会を思わせるキューブボトル。その白いキャップを回してはずす。ふわっとグリーンな香りが立ちのぼる。ボトル口が「ローション中栓」と呼ばれる、穴のあいた滴下用キャップのついたタイプになっているので、適量を手に取り、体につける。

トップは暗い森の入口だ。ベルガモットやレモンが明るい陽光を感じさせるものの、深くじめじめとした森を思わせる、ビターなオークモスやグリーンの葉の香りが、強く冒険心を誘う。

そして重なってくる独特の木の緑の香り、パインツリーやシダー。マツや杉の苦みのあるグリーン&ウッディなテイストが下からじわじわ出てくる。同時にふわりと高いところへ舞い上がるかのような優しいフローラル、ジャスミン&ハーヴの香りが漂い始めると、暗い森の奥に、光が当たっている花園があるんじゃないかという期待感に、森の奥へと心がそそられる。

ラスト。トップとは対照的に高く鳴り響くジャスミンの明るさ、アンバーやトンカビーンの甘さ、ムスクのパウダリーな輝き。そうか、ついに森を抜けたんだ。広がったのは花園ではなく、どこまでも風に揺れる緑の草原だった。そんな広い場所に出たように印象的な、明るく柔らかなラスト。

資生堂の作る香りには、ゲランが使用するゲルリナーデのような独自のベースがあるように思う。それはたぶんに柑橘系・針葉樹系・ハーブ系あたりをグリーンな感じの合成香料でまとめているようなベースだ。幻の香水となったインウイパルファン、初代ZEN、ウィーアーあたりは、このタクティクスとベースが似ているように思う。それは、当時総合的に資生堂の芸術分野に大きくかかわっていたセルジュ・ルタンスの示した方向だったのだろうか?彼の伝説の作品と言われるノンブル・ノワールも、一説にはシプレ・グリーンフローラルの名作インウイを下地に作ったとも言われているくらいだから。

それでも、と改めて思う。タクティクスは不遇な香りだ。

第1に、男が香水をつけるなんて信じられないという昭和50年代の日本の男性の意識を大きく変えたものの、滴下ボトルゆえのバシャバシャ付けすぎによる、いわゆる「タクティクスくさい」という香害を生んだ。

第2に、「男の香りはスリリングな方がいい」「香り、女には見えるものらしい」「香りはちょっとした天国だ」といった、資生堂の戦略的なキャッチコピーが、当時のつっぱり世代(現ヤンキー)に「スリリング!?女!?天国!?」とウケてしまい(苦笑)、「タクティクス=不良・ヤンキー」というイメージが固定してしまった感があった。

第3に、このタクティクスというブランドは、資生堂が国際展開に取り組んだ大きな転換点となった作品群でもある。そのため、「世界戦略」という意味で、タクティクスというネーミングになったのではと俺は思っている。ところが、ロンドン・パリ・ニューヨークでは、一部のゲイの方々に好まれるにとどまり、マイノリティというイメージの強いフレグランスになった。

それでも俺は、タクティクスの香りが好きだ。この香りとすれ違うだけで、「あ。」と振り返る人がいるほど唯一無二の個性的な香りであり、「ホットロード」の春山や宏子を追いかけて新しくこの香りのファンになった人たちもいて、今は市民権を得てきたセクシャル・マイノリティの方たちの抜群の美的センスの裏付けともなっている香り。

「時代がタクティクスに近付いてきている」(「ドギマギの夏」さんの口コミ)
なぜだろう。俺もそう思う一人だ。グリーンフローラルであり、シプレの要素もあり、さらにオリエンタル・アンバリーの雰囲気ももつ、とても複雑な香調。なのに颯爽としていて、すがすがしい香り。

夏の夜、一人バイクや車を転がして、ぬるい夜風を感じながらイルミネーションの明滅をどこまでも追いかけたいような気分のとき、確かにこの香りは似合うだろう。

夜明けの蒼い道  赤いテイルランプ  風に薫るタクティクス

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ゲラン / アビルージュ ルージュ プリヴェ

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アビルージュ ルージュ プリヴェ

[香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格:-発売日:-

6購入品

2023/8/3 13:00:15

個人的に今年はゲランの当たり年で、発売される限定品がどれも例年よりグレードの高いものばかり。この「アビルージュ ルージュプリヴェ」もそのひとつ。相変わらず公式オンライン以外は一部店舗限定(G6、日本橋高島屋、新宿伊勢丹、うめ阪)だが、そのクオリティはゲランファン必見だ。


デカい、硬い、ゴツい、赤い、と四拍子揃った漢のボトル(?)、まさにアビルージュだ。トップはゲランらしいみずみずしいベルガモットから始まる。ベルガモットは元のアビルージュと変わらないが、違う点は少しジンジャーのスパイシーなファセットが加えられているところ。

続いて立ち昇ってくるのはパチュリの土っぽい暗さとレザーの苦味。フランカーといえどしっかりオリジナルは踏襲していく展開。ただ、パチュリもレザーもかなりモダナイズされていて重苦しい雰囲気はない。ときおり顔を出すオレンジブロッサムがより明るさをプラスしている。

ドライダウンからじわじわとバニラが出てくるのもオリジナル通り。パウダリーで甘くないバニラ。この香りはかなり待たないと出てこない上、プンプン拡散もしないのでかなり注意深く嗅がないと気付けない。ゲランの他のフレグランスに例えると夜間飛行のラスト辺りに出てくるバニラだ。アビルージュはメンズ版シャリマーとよく言われているけど、個人的にはメンズ版夜間飛行だと思う。


オリジナルを丁寧になぞりつつ、程よいモダナイズとひねりを加えたアビルージュルージュプリヴェはアビルージュファミリーに加わるに相応しい作品、まさに現代のアビルージュ。昨年のHabit Rouge L'Instinct(日本未発売)は、「こんなの全然アビルージュと関係ない香りじゃん!」と評価がさんざんだったので、やはり良フランカーの基準は「元の香りを大きく変えない」に限る。


実はアビルージュはゲランの五代目調香師のティエリー・ワッサーもご愛用の香り(ポケットにいつもアビルージュ入りのアトマイザーを持ち歩いている)。きっとこのルージュプリヴェも気に入っているのだろう、アップデートされた赤い乗馬服を。


トップ:ベルガモット、ジンジャー
ミドル:アイリス、オレンジブロッサム
ベース:レザー、バニラ、パチュリ
調香師は、デルフィーヌ・ジェルク。
(fragranticaより)

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ゲラン / アクア アレゴリア ハーベスト ローザ ロッサ

ゲランゲランからのお知らせがあります

アクア アレゴリア ハーベスト ローザ ロッサ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

容量・税込価格:125ml・21,340円発売日:2023/5/1

5

2023/7/25 08:42:05

近年アクアアレゴリアの中でも猛プッシュされているのがローザロッサ。昨年のフォルテバージョンに引き続き、ハーベストバージョンも発売された。調香師は近頃のゲラン作品の多くを担当しているNo.2パフューマーであるデルフィーヌ・ジェルクだ。


ハーベストのボトルは、日本で通常販売されているアクアアレゴリアより大きいサイズなだけでなく、ボトルネックにチャームが付いていて少しおめかしされている。通常版より濃いピンク色の中身(着色)を付けてみると、うん、みずみずしいライチのジューシーな感じはオリジナルそのまんま。違いはやはりローズの部分だな。このローザロッサハーベストは、香水に含まれる水の一部がローズウォーターに置き換えられている。同ブランドのラールエラマティエール「ローズシェリー」やディオールの「ミスディオールローズエッセンス」と同じ手法だ。オリジナルより明らかにローズのリッチさや甘さが強くなっている。さすがのゲランなのでローズの品質はお墨付き、思わず笑顔になってしまう。

オリジナルは付けたてのライチ×ローズの香りは色褪せるのが早くてすぐに淡いサンダルウッドとムスクの当たり障りないドライダウンになってしまうが、ハーベスト版はローズの部分がかなりしっかりしていて長持ち。サンダルウッドも強調されていてよりファインフレグランスらしい香りになっている。持続は4、5時間程度。ムエットで比べてもわかるくらいには違いがある。


昨年発売されたローザロッサフォルテは、ローザロッサの名を冠していながらも香りとしては別物だったが、このローザロッサハーベストはオリジナルを踏襲しつつも香水としてより完成度を高めた作品。ハーベストの流通は今年いっぱいのため、今買うなら間違いなくハーベストバージョンがオススメだ。


ノート:ブラックカラント、ブルガリアンローズ、ターキッシュローズ、ライチ、フレンチローズウォーター
調香師は、デルフィーヌ・ジェルク。
(parfumoより)

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ゲラン / プラティーヌ プリヴェ - オーデトワレ

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プラティーヌ プリヴェ - オーデトワレ

[香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:100ml・17,270円発売日:-

6購入品リピート

2023/7/10 12:47:37

日本におけるゲランの香水関連の広告は、高額な限定品とラールエラマティエール以外は基本的にアクアアレゴリア推し。この「ロムイデアルプラティーヌプリヴェ」も特になにかプレスリリースがあるわけでもなく、「今度ロムイデアルシリーズの新作(限定品)が3年ぶりに出ますよ」とカウンターで軽く案内されただけであった。個人的に、今年発売の限定品の中で買うなら間違いなくこれを推したい。


日本のゲランカウンターで取り扱いのあるロムイデアルは50ミリサイズだが、プラティーヌプリヴェは100ミリ。ボトルカラーはブラックでちょっとシックな面持ち。100ミリだとさすがにゴツいな、と思いながら付けてみるとトップはキレのいいシトラス。苦味の強いグレープフルーツが顕著だ。今のロムイデアルシリーズはだいたいトップからけっこう甘いので新鮮に映る。

そして、シリーズ共通の香りのアーモンド。プラティーヌプリヴェからももちろんその香りは感じられる。アロマティックかつ青さが強めでクールな印象だが、ときおり顔を出すネロリのフローラル感がその冷たさをうまく緩和している。

ドライダウンはうっすらとしたムスクをベチバーが引き締めて収束していく。持ちは4、5時間程度。前述の通り、現行のロムイデアルシリーズはトンカビーンやらバニラやらでわりと甘めに香るものばかりのなか、このプラティーヌプリヴェはほぼ甘さがない。かといってメンズ寄りになりすぎることなくいい塩梅に仕上がっている。よくあるメンズフレグランスは男っぽ過ぎて苦手、でも甘い香りには抵抗がある、という方にはうってつけだろう。


甘くないロムイデアルはクール以来かー、でもなんか似たようなものあったなーと感じていたら、これはロムイデアルクールと入れ替わりでディスコンになったロムイデアルコローニュの調整版だと気づいた。fragranticaでもそういう意見が多いのだが、たしかによく似ている。まんま同じというわけではなく、プラティーヌプリヴェの方がより甘くなく、シトラスとベチバーでコローニュよりキレのよい香りになっている。評価の高かったコローニュの廃番の際にはがっかりしたが、限定品ではあるがこうして戻ってきてくれて大変嬉しい。


もう、定番にしません?


トップ:グレープフルーツ、ベルガモット
ミドル:グリーンアーモンド、ネロリ
ベース:ムスク、ベチバー
調香師は、デルフィーヌ・ジェルク。
(fragranticaより)

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ゲラン / アクア アレゴリア ハーベスト マンダリン バジリック

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アクア アレゴリア ハーベスト マンダリン バジリック

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

容量・税込価格:125ml・21,340円発売日:2023/5/1

5購入品

2023/6/9 15:00:28

昨年始まったアクアアレゴリアの派生シリーズ、フォルテに引き続き今年は「ハーベスト」が登場。LVMH系列の関連ブランドであるジバンシイの「ランテルディ ミレジム」やディオールの「ミスディオール ローズエッセンス」のように原料の収穫時期にこだわったシリーズで、「マンダリンバジリック」「ローザロッサ」「ネロリアベチバー」の3種にハーベストバージョンが追加された。数量限定品ではあるが、販売期間は今年いっぱいとのこと(つまり、かなり数に余裕がある)。


ひとまずマンダリンバジリックを買ってみた。パッケージはサステナビリティに配慮したエコ使用。日本で買えるアクアアレゴリアは75mlだがハーベスト版は125mlで二回りほど大きい。香水の色自体も濃いな。当然のように着色だけど。さっそく付けると、ジューシーなマンダリンが香る。これはオリジナルもそうだからなにも不思議ではないが、ハーベストはかなり柑橘とグリーンの苦味が効いている。通常版とは違い、早摘みのマンダリンオレンジが採用されているためよりフレッシュでビターなんだとか。このトップは中々いい。オリジナルをよりグレードアップさせた印象だ。

通常版はトップ以降、急速に力を失って荒っぽいアンバーとサンダルウッドで強引にまとめられていくのだが、ハーベストはまだ勢いが続いていく。酸味が丸くなって心地いいシトラスの苦味が楽しめる。

ドライダウンはベチバーのような乾いたウッディノートで締め。キッチュな印象も抑えられてファインフレグランスらしい着地点だ。持続は4時間ほど。


通常版とハーベスト版をそれぞれ比べてみたが、どの香りも明らかにオリジナルより格上げされていて、そこには香水メインのブランドとしての矜持が感じられた。もうハーベストを通常版ということにしませんか?だが同時に「リフォーミュラ前ってたしかこんな感じだったよな」とも思った。

個人的に、アクアアレゴリアは二度明らかに処方が変わったタイミングがあったように感じる。一度目は2018年(アクアアレゴリアが4種→10種に増えたとき)で、二度目は2022年(オーガニックエタノールに変更されたとき)。

どんどん薄められていき(アクアアレゴリアを好んで買う層の好みに合わせたからだろうけど)、昨年のリフォーミュラの際には「こんな淡かったっけ?」と戸惑った。

ハーベストバージョンはたしかにどれも香り豊か。原料の質もいい。ただ、「昔はよかった」と少しノスタルジックでセンチメンタルな気持ちになった。


ノート:バジル、カラブリア産マンダリンオレンジ、グリーンティ、ウッディノート
調香師は、デルフィーヌ・ジェルク。
(parfumoより)

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芍薬と金木犀さん
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