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2022/5/14 06:11:43
「フィジーっていう香水をつけるとモテるんだって。」
今も忘れない。今から40年前。俺は16才だった。何にも増して「モテ」という言葉に敏感な青いガキだった。ちまたでは「青い珊瑚礁」で大ブレイクした松田聖子さんのクルクル巻髪をした女性たちがそこら中にあふれかえり「このブリッ子が!」と野次られながらも、その実したたかに生きていた。
おう、昭和だよ。そらもう、めっちゃ濃い昭和だったよ。
髪を赤くして、ツンツンおっ立てて、野良犬パンクスのくせにちょっとチェッカーズのフミヤ君の前髪意識して垂らして、バンドやってライブハウスに出入りして、喫茶店で仲間と落ち合って悪いことばっかやって。そらもう全部「モテ」たかったからだろうよ。認めるよ。
そんなとき、女子高生の会話を聞いたんだ。「フィジーって香水つけるとモテる」って。そら気になるさ。モテたかったもん。失恋して1年グダグダ荒れてたもん。気になるさ。あの娘を振り向かせられる?そんなこと毎日考えて、勉強もしねえで窓の外ばかり見てたもん。
フィジー。名前もグッときたよ。南太平洋の諸島。青い空、どこまでも続くエメラルドグリーンの海、白い砂浜。揺れるパームツリーの木陰で、優雅に過ごすひととき…。そんなステレオタイプな「南海の楽園」ムードにみんな憧れてたから、どストライクな名前だった。ちょうど大滝詠一さんの「君は天然色」とか「カナリア諸島にて」とかが大ヒットしてて、どこか遠くの南太平洋の島とか高跳びしてさ、優雅に過ごす。そういうバカンスってのがブームだったんだよ。ハワイとかグアムとかめっちゃ人気で、日本人が海外に出かけ始めてた。そんな時期だったから。
で。フィジー買ったよ。買うさ。青くさい飢えた野良犬だから。車も金も地位も、何一つ男の武器をもっちゃいない青くさいガキなんか、そんな万能薬みたいな魔法のアイテムがあると聞いたらイチコロなんだよ。イチコロ。
初めてつけたフィジーの香り。今もはっきり覚えてる。
トップ。パーンと広がる青い草の香り、でもそこにしっとりした低い花の香りが寄り添ってた。今嗅ぐとはっきり分かる。ヒヤシンスノート。強くてしっかりしたブルーな開幕。それがシャネルN°5っぽい透明なアルデヒドで思いきり拡散される。なんていうか、アルデヒドって油絵の絵の具を溶かす「溶き油」みたいな感じ。香料どうしを上手くミックスさせて香りを拡散するような。そんな脂っぽい香りのアルデヒドの下から、ヒヤシンスともう少しグリーンなガルバナムが出てくる。アルデハイディックで、グリーンで、冷たく青いローラル。
だけど
すぐさま、香りの奥からパワフルなムスクの香りが押してくるんだな。パウダリーが7、ソーピーが3くらいの割合で。アルデハイドの効果でムスクも浮き上がってくる。なんか女性の色香を感じる複雑なトップ。派生としてはN°5系統とすぐわかる。
5分もするとアルデハイドは消えて、わずかなグリーンの影から花々が咲き乱れてくる。ヒヤシンス、イランイラン、ジャスミン、そしてほんのりローズ。ジャスミンとイランイランの妖艶さが強く出てくる印象。下からはパウダリーでほんのり蜜の香りも漂ってきて、もう昭和用語で言ったらこの一言に尽きる。
色気ムンムン! ←死語な
このグリーンフローラル&エキゾティックなミドルが3時間ほど続く。意外にスッキリ消えていくのはクラシカルなオードトワレの特徴。トップからガツンとフローラルをアピールするけど、ラストは意外に清潔感あるパウダリー&クリーミーなムスクで終息。
久しぶり。ほんと久しぶりにフィジーをつけたら、40年前の自分が蘇ってしまって、やたら堕ちた。あの頃の空気感、日本という国がどんどん経済成長して、日々ビルが建ち並び、人と街が流行を追いかけて活気づいていた頃を思い出した。そして
結論。フィジーをつけても自分はモテなかったな。がっかりだよ。(←女性用香水だぞ)
コンテンツの少ない時代に生まれた。テレビで情報が伝わると、一夜にして大流行し、みんなが真似する昭和に育った。みんな同じ歌を口ずさみ、髪型も同じ、そして「この香水が人気!」と聞けば、みんながそれに飛びついた。フィジーはそんな昭和に爆発的に売れた香水。誕生は1966年。奇しくも自分と同い年だ。そして今なお世界中で愛されている香り。50mlで3500円ほど。安いよね。でも昔はこれが当たり前だった。クラシカルだけど、とてもバランスがよくて、気分をあげてくれる香り。これをつけて、いつか南海の楽園とやらに行ってみたいと、憧れを募らせた思い出の香り。
「フィジーをつけるとモテるんだって。」
あの声、今も覚えてる。そりゃもう、見事に昭和だったよ。
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2022/4/16 15:04:25
はじめに自由を奪われた。
気がつくと、手足を縛られていて身動きできなかった。ぼんやりした意識の中、あたりを見渡して気付いた。ここは猛獣の檻だ。自分が調教している奴らの檻。ど、どうなってんだ?
次に味覚と嗅覚を奪われたことを知った。冷たい鉄の床から身体を起こそうとした。頭全体が締め付けられていて息がしづらい。どうやら目あきの拘束ラバーマスクをつけられているようだ。猛獣調教用の口輪。なんてこった。ずっと奴らを調教してきた自分が、逆に檻の中に閉じこめられている。一体何が起きたんだ!?
”ラ・ドントゥーズ・アンカジェ(檻の中の調教師)”
不意に高い鉄窓の外から声が聞こえた。そしてその瞬間、身体中に戦慄が走った…。
ラ・ドントゥーズ・アンカジェ。和訳「檻の中の調教師」。これは、2021年にセルジュ・ルタンスからリリースされたコレクション・ノワールの香水だ。価格は50mlで14300円(税込)。この香水は、耽美でダークサイド偏愛なルタンス作品にあって、初めて南国の花フランジパニの香りを使用したという点で話題になった作品。
まるで南国リゾートのウェルカム・レイのような花の香り。なのにその名は性癖に刺さる「檻の中の調教師」というアンビバレント。一体どんな香りなのか?
「檻の中の調教師」は、シングルノートな展開をする濃厚なフローラル系の香水だ。ただ、わずかではあるが、香りは変化する。
ドントゥーズをスプレーすると、最初にたちのぼるのは、熟したバナナのファセットをもつイランイランの低音、その上からは甘く華やかにフランジパニの花の香りが強烈に広がってくる。フランジパニはハワイではプルメリアと呼ばれ「神が宿る花」とも言われる。そして、その間で両者の香りを引き立たせているのは中音のインドールジャスミン。この3音のアコードが濃厚に香る。イメージはとても明るくまばゆい。檻の中?いや真逆だ。これなら南国リゾートホテルの、開放感あふれるラナイだろう。
ただそう思う反面、どこか違和感があることにも気付く。なにか暗い。せっかくリゾート地に来たのに、明るいビーチが望めるラナイにも出ず、暗い室内でじっとしているような抑制された暗いヴェールがかかっている。その理由は、ギリリとしたビターアーモンドの苦味だ。
香水で使われるビターアーモンドは、杏仁の香りのような香料。独特の暗い苦味があって粉っぽい甘さもあるベンズアルデヒド。こちらは揮発しやすいトップ系の香料で、サクラ香やチェリー香の再現にはよく使用される。この暗いヴェールが南国フローラルにダークさを醸しだし、さながら「光と影」を演出しているかのような香料構成となっている。
このアーモンドの苦味は15分ほどで消え、その後は次第に明るくまろやかな南国フローラルとなって落ち着く。そしてドライダウン。持続時間は8〜10時間程。かなりロングラスティング。
なるほど。ふだんは華やかなサーカスでスポットライトを浴びる調教師が、暗い猛獣の檻に入れられている。そこに込められた意味を思う。
新型ウイルスの蔓延による世界中の沈黙、イベントの自粛、不自由なマスクや引きこもり生活。それらをルタンスは「檻の中」と表現したのだろう。多くの方が命を失い、味覚や嗅覚が鈍くなった方もいる。それは今なお出口の見えない暗澹たる世界。狭い檻…。
調教師は戦慄した。高い小窓から白い雪が降りそそいでくるのが見えた。まるで白いジャスミンの花弁のようにひらひらと舞い落ちる雪。遠い地響き。もしや雪崩が来るのでは!?そして白い悪魔の渦に飲み込まれて、この檻の中で息絶えてしまうのでは?恐怖や不安などのネガティヴが、心の中でパンデミックに加速してゆく。
そのとき
小窓の鉄柵の向こうが突然明るくなり、そのまばゆさに調教師は目をつぶる。雪崩だ!だが、そこには白い服を纏った真っ白な顔の少女が一人、宙にたたずんで冷たい目で男を見下ろしていた。少女の手には、自分が猛獣の調教に使っていたカギ爪と革の鞭が握られている。何だ?何をするつもりだ!あいつは天使か、それとも悪魔か?男の胸がドクンドクンと早鐘のように鳴る。
カ、カギ爪で刺す気か!?俺が猛獣にしたように!鞭で痛めつける気か?や、やめてくれ!!だが声は出ない。
その瞬間、目の前に少女のカギ爪が振り下ろされた。男の顔マスクが引きちぎれ、鉄柵に吹っ飛んだ。男の鼻に嗅覚が戻った。動物たちを縛り付け、傷つけ、恐怖で支配してきた。その全ての血の臭いが蘇った。
檻の中の調教師は、身体を震わせて泣き叫んだ。涙と汗と体中の体液を放出しながら
「もうやらない!やらない!!」
あたりには光と、美しい天上の花の香りが満ちていた。
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[フェイスクリーム]
税込価格:- (生産終了)発売日:2018/9/14
2021/4/9 16:52:50
購入には至らず星は控えます。
レネルジーを3年半使い続けています。
愛用しているリッチクリームが去年まさかの廃盤。レネルジーシリーズのクリームはもうこちら一択になりました。
いくつか買いだめしたリッチクリームをとうとう使い切って、致し方なくこちらを試しに店頭へ。
リッチに比べてテクスチャーは緩め。乳液よりはこっくりしてるけどクリームにしては水っぽい方だと思います。浸透してる感じはありますが、蓋してる感じがあまりなく保湿力がイマイチです。リッチクリームのピン!と外側から引っ張り上げるようなビニール感というかシリコン感がない。ハリが出てメイクのノリも良くなって好きだったのに。
手の甲につけてもらってしばらく様子を見ましたが、かなり早い段階でサラサラになりました。
コテコテしたクリームが苦手な方には良いかもしれない。
いやーそれにしてももうほんとに!エイジングケアラインなのにドライスキン用がないというのは本当に困る。
クラリフィックとジェニフィック、タンイドルの大量バラマキに資金を注ぐあまり?なのかは知りませんが、既存の製品がバンバン廃盤になってます。
レネルジーはリッチクリームだけじゃなくノーマルタイプのローション、ノーマルクリームも廃盤になりました。ナイトクリームもだいぶ前に廃盤になってます。ビジョネアやブランエクスペールのスキンケアも無くなっちゃいましたね。
クラリフィックが全く肌に合わず、アプソリュは高いし香りがキッツくて好きではないので、もう使えるものがない状態です。
美白もハリもケアできてこの価格帯というのは貴重でしたが、正直3年使ってみて美白効果はほぼ感じてないし、もうこれを機会にランコムから離れようかと思います。
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2022/2/6 13:05:43
【#2 クレール】です。
ゲランのメテオリットビーユは何度も買っていますが、使いこなせていません。
ボールをブラシで削るように毎回取るのが億劫で。仕上がりはツヤと透明感が美しいのですが。
さてこちらコンパクト。
もうね、本当にいいです。素晴らしくいい!
プレストパウダーはここ暫くDiorを愛用していましたが、あっさりこちらに変えて今二つ目です。
詳細は以下に続きます。
【仕上がり】
さっとブラシでひと塗りすると、ふわっと紗がかかったような仕上がりに。
何でしょうこの美しさは。喩えると花嫁さんがベールダウンした瞬間の美しさでしょうか。
塗りました感は少ないのに、粗だけとばしてくれます。
ちなみに、お休みの日はスキンケアの上から直接これを付ける日もあります。
近所ならこのまま出かけます。すっぴんの綺麗な人偽装です。(笑)
(私の場合血色がないので、青白いですが・・)
ビーユ(コロコロ)と比べると僅かにマットな仕上がり。
しかしただのセミマットではなく。
ほんのりパール感が感じられ、それでいて透明感がすごい!!!
羽二重餅の表面みたいな・・ 伝わりますか。
とびきり美しい古風な仕上がりと言えるかも。
クレールについて言うならば色はつきません。白くなったりしませんがほんのり明るく見えるのは影をとばしてくれているからでしょう。
【お化粧モチ】
今はマスク生活ですので、マスクを付けていない顔半分は外気(冷気、暖房)にさらされ、マスク内は蒸れるという何とも厳しい肌環境。
こちらちょっと感動したのが、そのどちらにも対応してくれるところ。
乾燥も緩和してくれて、マスクの中がどろどろになるのも防いでくれます。
つまりマスクを取った時、肌が綺麗~
前作から見た目も変わりましたが、皮脂吸着成分が入り崩れにくくなった点も改良されています。
【コンパンクト】
シルバー、品がありスタイリッシュでありながらマグネット式で使い易いです。
天面のゲラン刻印を花で囲んだデザインもすてき。
パフ等は付いていません。
外でさっと直したい時、コンパクトとブラシの両方出すのはなかなか大変なので。個人的には欲しいです。
また、ベロアケースが付属しなくなったようですね。これもある方がいいよね。ポーチの中に入れるとケーズに傷が付くので。
ケースの互換性ですが、パウダーのお皿が55ミリ。厚みがないので合わないものもありそう。
MACライトフルや、マキアージュパーフェクトマルチコンパクトが入るようです。ご参考まで。
【総括】
少々の不満はあるものの、仕上がりはさすがはゲランのメテオです。
メテオリットビーユの良いところを凝縮させていますから良くならない訳がなく。
銘品のビーユを、現代風にアレンジした素敵なコンパクトです。
BBクリームにこちら、で十分美しいベースメイクが完成しますので。
粉に拘る人も、モチの良いプレストをお探しの方にも。本当にお勧めです!
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2022/1/8 03:11:14
「ウード」と呼ばれる香りがある。どんな香りが思い浮かぶだろうか?最近では柔軟剤にまでウードという言葉が見られるようになったので、何となく木の香りかなと思う方もいるだろう。ただおそらく、誰も本当のウードの香りは知らない。なぜなら、ウードは産地や木の種類、熟成の仕方によって、ありとあらゆる香りがあるからだ。
最も高価なウード、つまり沈香は「伽羅(きゃら)」と呼ばれていて有名だ。高品質な伽羅は、100gほどでも何十万円もするという。ウードは、沈香属の木が貴腐菌に感染し、自ら黒い油状の樹脂を出して菌と反応し、50〜300年かけて木全体が樹脂化することで作られる。その木片を焚くと、類い希な芳香が立ちのぼるというわけだ。
このウードの香りは、中世以降の日本や中東で大切に用いられてきた。特にアラブ諸国では、各家ごとにウードを焚きしめ、男性はウードの香油を身体中に「これでもか」と塗りたくっているという。このウードをヨーロッパ向けの香水として初めてフィーチャーしたのが、YSLから2002年にリリースされた「M7」というメンズ香水だった。当時のディレクターはトム・フォード。胸毛をアピールした男性の裸体を広告に使うなど、スキャンダラスな話題を集めたが、残念ながら斬新すぎるM7の売り上げは振るわなかったという。
やがてトム・フォードが辞任し、YSLは彼の遺産をどうしたものかと検討をしたようだ。そこで2011年に生まれたのがM7ウードアブソリュだ。
M7ウードアブソリュ。名前だけ見ると、M7よりもずっとウードが強いように思えるこのオードトワレ。ではいったいどんな香りなのか?
M7ウードアブソリュをスプレーする。肌にのせた瞬間、立ちのぼるのはほんのり甘くジューシーなマンダリンの香りだ。だがそれを全て消し去るほど強く、焦げた木の香りがかぶさってくる。色に例えるなら茶色だ。スモーキーで香ばしく、かん高い木の香り。サンダルウッドやローズウッドのミックスのような。
つけて3分ほどすると、レザーの香りが混じってくる。ウードの香りを「これ」と定義することは前述のように難しいのだが、よく言われるのは五味(辛・甘・酸・苦・鹹)をもった深い木の香りということ。最後の鹹(かん)は塩からさ。その中で言うと、酸味と苦味と辛みが出ている香ばしい木の香り。これがこのトップの香りイメージだ。
次第に香りは乾いてくる。パチュリの暗く湿った土のようなスパイシーもわずかに出て、木の香りが強くなってくる。同時に独特の焦げたスモーキーさと、強い酸味、やや動物の毛の匂いのようなアニマリックが寄り添っているように感じられる。そこにほんのりとハニーの甘さも感じられてくるミドル。
ウードといえば、本場中東で香水を作っているモンタルというブランドがある。モンタルの香水は全てではないものの、かなり高い確率でベースに真っ黒く焦げたウードの香りがあって、試しにダークパープルと付け比べしたところ、M7ウードアブソリュの香りは、ハーバルな葉の香りもしてとても柔らかく感じた。こちらはマイルドウードといったイメージ。
つけて1時間ほどすると焦げ感が徐々に少なくなり、意外にも清潔感あるソーピーなムスクやスモーキーなヴァニラのまろやかさが出てきて減衰する。このラストは比較的多くの方に好まれやすいかもしれない。初代M7の、どこまでいっても暗くアニマリックでスパイシーで焦げた香りとは全く別物のようにスマートなラストだ。
まとめると。
M7ウードアブソリュは、名前だけ見るととても濃いウードを想像してしまうものの、持続時間が3〜4時間と短く、ウードも比較的柔らかく使いやすくなっているオードトワレだ。昨今ではウード以上にレザー香が強い香水も多いけれど、乾いて温かみのあるウッディノートの香水を探している方は試してみるといいだろう。トムほどではないにしても、こうした香水はひげの男性、胸毛や毛の濃い男性に似つかわしいように思う。
M7を作ったものの、当時はウードの良さをなかなか認めてもらえなかったトム。だが彼はYSLを出てすぐ自身のブランドを立ち上げ、ウードウッドという香水を作り、アラブ諸国を中心に世界的に大ヒットを記録した。以後、どこのブランドからも「ウード」と名の付いた香水が出るわ出るわ。
YSLも複雑だったろうな。トムが作ったウードのM7が売れなかったのに、トムが出て行って作ったウードウッドが爆売れして。だからこの名で出したんだろう。ウードアブソリュ。実はM7こそウード香水なんですよ!って。
ウードの香りってどんな香り?それは一概に言えない。でもたぶんこんな感じ。
無精ひげをはやした男性の、分厚い胸元から立ちのぼるワイルドな木の香り。
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