- doggyhonzawaさん 認証済
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- 54歳
- 乾燥肌
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2020/2/8 15:46:10
かつて、街をゆくとかなりの頻度で同じ柔軟剤の強烈な匂いに出くわすことがあった。ダウニーのエイプリルフレッシュの香り。ダウニーの大ヒットは、良い悪いは別として「柔軟剤は香りで選ぶ」という流れを作った感がある。あの個性的な香りを作った調香師は、アメリカのIFFという香料会社の調香師だったソフィア・グロスマンだ。
ソフィア・グロスマンといえば、男性ばかりのIFF調香師の中、その卓越した能力で名を挙げ、女性調香師の先駆けとなった人物。エスティー・ローダーのホワイトリネン(1978)でチャンスをつかみ、YSLのパリ(1983)、カルバンクラインのエタニティ(1988)と次々にヒットを飛ばし、ランコムのトレゾア(1990)でその名声を確実にした。こうした活躍によって元シャネルのジャック・ポルジュ、現ルイ・ヴィトンのジャック・キャバリエらと共に「世界三大調香師」と称された。
彼女の調香師としての活動は50年ほどにわたり、クリエイションは2009年頃に幕を閉じているようだ。そんな彼女の晩年のしめくくりとなった作品の1つが、フレデリック・マルからリリースされたアウトレイジャス(2007)だ。
アウトレイジャス。意味はいろいろあるが、フレデリック・マルは「常識はずれ」という和訳を用いている。いったいどんな香りなのだろうか?
アウトレイジャスをプッシュする。最初に広がるのはとてもジューシーなオレンジの皮の香りだ。やがてその下から、より苦みの効いたライムやグレープフルーツのシトラスミックスが感じられてくる。特にライムの苦みが強い。さもありなん。このアウトレイジャスは、ブラジルの伝統的カクテル、ライムを使ったカイピリーニャの香りからインスパイアされたものだ。
カイピリーニャは、サトウキビ原料の蒸留酒カシャッサをベースに、ぶつ切りにしたライムと砂糖を加えてつぶしたロングカクテルだ。サトウキビの蒸留酒といえばラムが有名だが、ブラジルでは別物らしい。度数の高いスピリッツにフレッシュなライムの酸味と苦味、そこに砂糖の甘さが効いて、暑い夏には病みつきになるカクテルだという。
ライムを香水に使うことはよくある。ただ使う際は、独特のグリーンな苦みが強くて他の香料とのバランス調整が難しいようだ。このアウトレイジャスのトップでは、アップルの自然な甘さを砂糖に見立てることで、苦みの強いライム感を上手くジューシーにまとめているイメージだ。
使いなれないうちは、このトップのシトラスミックスで、何だか黒い不穏な香りがするなあと感じていたけれど、何のことはない。ライム、グレープフルーツの苦みに混じって、ある種のアルデハイドがアルコールっぽい香りを演出していたせいだ。それが際立って感じられ、どこかダークな色彩に感じられる。それでもそれはすぐに消えて、快活ではじけんばかりのフルーティーミックスに変わる。
やがてライムの苦みは薄らいで、しっとりとした透明感ある香りに変わってくる。アクアっぽい香りだ。トップからほのかな甘さと苦みを受け継いだウォータリーな雰囲気は、まさにサトウキビから作られる蒸留酒の風合い。スッキリとして透明感あるアルコールのような香りに変わってくる。そこに柔らかいオレンジフラワーの香りが重なってくるミドル。ここからの香りがとても心地良い。
ただラストは思いのほか早い。ムスクでも主張の弱い方だろう。わずかにシダーの温かみをのぞかせながら、甘さと苦さとスピリッツのようなえぐみを連れて減衰していく。全体的にコロンのようにあっさりとした香り立ちなので、持続時間も短め。体温高めの自分の肌では2〜4時間ほど。パッと広がってスッと消えてゆく夏の夜の花火のようにスプラッシュする香りだ。
「とんでもない!常軌を逸してる!」とも訳されるアウトレイジャス。スラングでは”That’s great!!”的に用いる言葉でもあるので、若い人向けに逆説的なネーミングにしたという感じだろう。ソフィアの作品と言えば、フェミニンムンムン系の濃厚な作品が多かったせいか、どこか肩透かしをくったようにも思うシンプルな香り。ただその透明感あるミドル〜ラストの展開は美しく、オレンジフラワーのふんわりした香りに心が和む。
熱帯の夏の浜辺、濃厚なフルーツの匂い、火照った肌を過ぎる風、ライムの苦みが効いた冷たいカクテル。そんな風景を思い浮かべたソフィアの晩年は、こんなにもシンプルで穏やかだったのだろう。まるで何かの呪縛から解放されたかのように。心ときめかせる南国の風に吹かれて。
アウトレイジャス。それは「常軌を逸する」ほどの大ヒット柔軟剤を手がけたソフィア最後の置きみやげ。香水界の女王がそっとパレットを置いて傾けた、心に沁みるライムカクテルの味。
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2013/2/26 17:42:41
サンプルが5日分手に入り、一度だけの使用となりました。
たった1度でこんな目に合うなんて…的なことを書きます。
オイルクレンジングは元々良いイメージがなく使用感も嫌いな方です。
でも、シュウのオイクレは普通のとは違うという噂を聞いておりましたので、いつかはこちらをデビューしてみたいと思っておりました。
また感激次第、現品購入とも思っていたので、ワクワクしてサンプル1つめを使いました。
まずメイクと馴染ませ、クルクル…
少し水を足して乳化…
シュウのオイクレはひとつもふたつもレベルが違うクレンジングなのだろうと期待…。
どんな洗い上がりにしてくれるんだろうと…。
でもすすぐと、なんだかヌルつきがしつこいなぁと。
オイルのこういうところは嫌いですね。
そしていよいよ肌触りは…
えっ、なんかカサカサする。ガサガサだよお!!
頬が異様にかさつきました。なんでこうなるのかなと。
そんなゴシゴシクルクル長めにしてないし、他のメイク落とし同様の力加減で使っただけなのですが…。
最近、化粧水やオイルを変えてみて肌の調子がグンと上がったのに、このオイル1発のせいで、いきなりガッサガサ…↓
これのどこが秀逸オイルなんだ〜
私に合わないだけでしょうか。
評価がかなり高いのでそう思います。
にしても、これはひどいです。
一度使用してから日数が経ちますが、カサカサ頬が治りましぇん。
調子よくなったマイ化粧水やマイオイルでも全然復活できないし。
ただ、何かの間違いではと、2回目以降きっとミラクル起こるかも!と、残りのサンプルもう一度だけ使いたい気持ちはあるのですが(高評価だし)、でもこれ以上肌トラブル抱えたくないからできませんっ。
オイルクレンジングはやっぱり使わない方がいいのだと決断できました。
残りのサンプル4つ使わずして現品購入も勿論なしです。
シュウウエムラ、さようなら。
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- doggyhonzawaさん 認証済
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- 53歳
- 乾燥肌
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2020/1/11 12:58:50
顔の見えにくい時代だ。そう思う。匿名で好きなように語り合うネット上の文字人格。自分の顔をいつでも美しく盛ってくれる写真アプリ。素顔の自分は出さず、何層もの分厚いフィルターをかけてこれ見よがしに見せ合う人々。
AIによる街のロボット化は加速し、街から顔がどんどん消えている。切符を切る駅員の不機嫌な顔も、駐車場のやる気のない管理人の顔も、もうずっと前に消えた。ホテルの精算も店の支払いも、ただ機械の前に立つだけでいい。そこにあるのは認証モニターに映る自分の顔だけだ。
そして生まれつきの顔ですら簡単に整形し、同じ顔の美人が街にあふれだす。だからこそどこまでも人の素顔を暴こうと躍起になる人たち。疑心暗鬼が蔓延し、人々の行動を全て監視カメラとIDで管理する社会システム。それは5Gでさらに加速する。
そんな顔の見えにくい時代に生きている。
トム・フォードが2017年に限定リリースした香水がある。この香水ボトルにも顔がない。なぜならこの香水の名前の一部が、日本入荷の際に赤線で消されたからだ。この香水の正式名称はファッキン・ファビュラス。Fから始まるアレだ。ドキリとするネーミングだが、アメリカではveryの代わりにf**kingという言葉は普通に使われる。日本でも「クッ○可愛い」などと女性が話す時代だ。その程度のラフな言葉。だが、その言葉が消された形でリリースされたことで、日本ではかえって話題になった。
マットな黒ボトルは完全遮光で中のジュースが見えない。これまでのゴールドステッカーやメタルプレートも廃した徹底ぶり。そこにきての扇情的かつ挑発的なネーミング。赤線で消された文字のいわくとは?「トム・フォード、一体どうしたの??」そんな噂が飛び交い、この香水を試したい、入手したいというマニアが騒然となったことでも有名だ。ではそんなファッキンファビュラス、いったいどんな香りなのか?
黒のスプレーノズルから噴射する。一瞬のグリーンアロマ、すぐに広がるマイルドなラベンダーの嵐。ラベンダーはこれまでメンズのフゼア系香水に多用されてきた香料で、暗さとツンとくる清涼感が持ち味だ。いわゆる精油のラベンダーのイメージ。ただ、ファビュラスのトップのラベンダーは、セージの乾いたハーバルと、とてもかぐわしいクリーミーな香料によってエッジを落とされ、カシミアのようになめらかになっている。このクリーミーな香りが最も強く主張してくる。まろやかで高級なスエードレザーの雰囲気。おそらくレザー系香料とカシミアムスクのブレンドによるアコードだろう。とても品がよく、色で言うならトム・フォードが好むベージュより淡いヌーディーカラーの色彩。
草原にそよぐグリーンな風、ラベンダー紫のシャープなアロマ、牧場にはクリームで手入れしたばかりの革の匂いがそこはかとなく漂っている。そんな風情のブレンド。
むろんトム・フォードがそんな田舎の牧場風景を思い描いたわけではない。それらの香料が全体で1つの香りとなって柔らかく穏やかにしっとりと広がってくる。全体の香調はレザー系だなと感じるけれど、その強さもスモーキーさも微塵も見せない。この透明感あるふんわりした甘みすら感じるレザーは、鳥の羽のごとく軽やかで人を魅了する。現に自分の周りの自称香水嫌いな方々でさえ「この香りなに?すごく高級な感じがする」とシャージュを追いかけたほどだ。
ただ、トムフォードのプライベートブレンドは概して価格が高すぎるが、この作品は特に高い。50mlで税込み4万円ほどなり、価格が超ファッキンだ。(←これが一番言いたい)付けてから7〜8時間ほどは香り続けるが、その間、ほぼ香りが変化しないので、比較的飽きやすいという点も否めない。このあたりをどう判断するかだろう。
ファッキンファビュラスは、まろやかなレザーの香りにほんのりトンカビーンの甘さを添えて、ずっと同じ顔でたたずんでいる香水だ。刺激的なネーミングとは裏腹に、しっとりとしてなめらかで、心まで柔らかくなりそうな香りだ。この香りはありそうでなかなかない。近いテイストでシャネルのジャージーの骨格がうかがえるが、ジャージー以上に軽く、それでいて香りはしっかりと爪痕を残し続ける。間違いなく、この香りにはひと嗅ぎでそれと分かるしっかりした「顔」がある。
顔の見えにくい時代に刺激的なネーミング。さらに日本では顔の一部を消した秘密めいたボトルでリリース。トム・フォードはやはり稀代の天才デザイナーだと思う。時代の空気感を彼自身の美学でもって作品に落とし込むセンスは、まさに映画「プラダを着た悪魔」で唯一ミランダを微笑ませた超一流なのだろう。
顔の見えない時代。顔が消されたボトル。顔のある香り。
なんてファッキンファビュラス!
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2020/9/27 15:43:54
001ピンクを追加購入。
マスク生活が続き、唇をケアしながら血色も少し加えてくれるもの。色々試しましたが、グロウオイルのモチっとした感じがマスクの摩擦からも守ってくれて良かったので、一番色が薄いピンクを追加購入しました。
以前から持っているのはベリーやラズベリーは濃い色で、これはマスクへの色移りがきになりますが、ピンクはほんのりとクリアピンクが移る程度なので気になりません。
マキシマイザーもいいけど、摩擦から守るなら多少ベタベタするかもしれないけどオイルおすすめです。
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急遽限定発売された、010ホロピンクを追加購入。
スプリングコレクションの003パールは在庫がなくて買えず。
元々1月1日の発売に合わせて003も010も限定発売される予定だったところ、販売見合わせになり、いつ発売されるのかなと思ってたら急遽発売。
010ホロピンクはバックステージ店舗限定で定番化されると思ってたらそれはどうやらなくなったらしく。キラキラが好きな方にはおススメ。でも唇のケアをメインで考えてるならラメがザラザラして使い心地は良くないのでやめた方が良いです。でもとっても奇麗な青、ゴールド、ピンクなどの多色ラメがかわいいです。色はピンク色をしてますがほぼ発色しません。010はバックステージ店舗しか売ってないのか、普通の店舗でも売ってるのかは聞き忘れましたがオンラインにも@cosmeにも情報がありませんので、気になる方はお店に問い合わせてから買いに行った方が良いかも。
006 ベリーと007 ラズベリー(限定)を購入。
一番濃い色のベリーと可愛らしい青みピンクに発色するラズベリー。
唇が赤く、とくに縁取りがはっきり色づいている唇なのでそのままオイルをつけても自前の唇の色が邪魔をしてキレイに発色せず。
でも下に以前購入してあったアディクトリップグロウのマットピンク(限定)で色ムラを整えてから着けるとすごく春らしい可愛らしい色でキレイに仕上がりました。
このオイルは唇の色次第で私のように一本ではキレイに発色しないこともあるので一本でちゃんとキレイな仕上がりにしたい人には不向きかも。
でも手持ちのリップやアディクトリップグロウのような色補正ができ下地になるリップバームを持っていればより美しい仕上がりになると思います。
保湿は十分できますが2時間ほどでツヤや保湿された感じはなくなってしまいました。
つけ直しができる状態であれば唇のケアをしながらおしゃれができる点でとても良い商品です。
テクスチャは重め。
糸を引くくらいドロッとしていてつけると唇の上に乗ってる感が強いので、ベタベタ、ドロドロが嫌いな方には不向き。クラランスのリップオイルより重く感じました。
でも重いテクスチャが好きな私にはとても良い着け心地です。
アディクトリップグロウとの相性も良かったですが、NARSのアフターグローバームやアディクションのストールン キス エンハンサーとの相性も抜群。特にアディクションのバームは青みピンクに発色するタイプなので006や007と相性抜群です。
そして同日に発売された、アディクトリップグロウの限定色003パールとの組み合わせが超絶かわいいです。
特にチェリーやベリーなどの発色強めのオイルとの組み合わせがいいです。
パールは多色ラメキラキラのリップグロウでうっすらとピンク色に発色します。その上にオイルを重ねると透明な色付きガラスの下にキラキラが煌めくような、内からキラキラが湧き出るような仕上がり。最初からラメが混ざっているグロスより自然にキラキラうする感じが良いです。
マキシマイザーよりかなり弱めのメントール感がありますが、かなり弱めなので感じないかもしれません。
これから花粉などでムズムズしやすいシーズンになるとリップメイクをしてもすぐに取れちゃったり、マスクでこすれて取れちゃったり。
唇をケアしながらおしゃれにかわいい唇になれるバームやオイルのリップは重宝するのでおススメです。
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2019/10/27 20:34:55
リニューアルを繰り返し、成分が進化し続ける所が大好きです。
クリームを滑らせた後は、肌がモッチリとし栄養が入っていくのを実感できます。
最近リニューアルした、ポイント交換の商品「7年の恵み長白参」を混ぜて使用すると、更にスーッと馴染みます。クリーム単体で使った時のベトベトがありません。
これからも、法令線や目元のシワ予防として、リピートし続けます!
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