MG.さんのクチコミ投稿一覧（投稿日時順） - My@cosme

ケンゾー

KENZO AMOUR(ケンゾーアムール)

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：- (生産終了)発売日：-

久々のクチコミは原点回帰？でジャパニーズブランドKenzoからのAmour。
春先に纏いたくなる香りでこの季節にぴったりなので、引っ張り出してきました。

日本から桜、タイからお米、中国からお茶、インドネシアからフランジパニの花、あとどこかの国からの木（すみません、失念）というように、アジアの国々をテーマにした香水らしいですね。
これらが、バニラに乗って香ります。

私はこれかなり好きです。
香りのメインは、ノートにミルクが入っていないのが意外なくらいミルキーで柔らかいバニラ。
でも、甘すぎない。
ほんのりした甘さは、グルマン的な砂糖っぽさではなく、桜やフランジパニやヘリオトープなどのフローラル要素から来ているもので、上品です。
パウダーとうっすらアーモンドのような香りは、ヘリオトープのせいですね。
恥ずかしながらフランジパニ（プルメリアの別名）の香りをかいだことがないのでこの花に関しては何も言えないのですが、結構はっきり香っているらしいので、私には判断できないフローラル部分がフランジパニなんでしょう笑。

まず、私の鼻には、付け始めからフローラルとティーリーフ（なのかな？）が混ざったような香りがします。
結構強いです。
落ち着いてくると桜をメインとした花々と、特筆すべきお米が来ます。
お米ってどうかなーと思っていたのですが、いいですね！
お米はお米でも、steamed riceとのことで、甘さと相まって、温かく少し香ばしいような穏やかな香りです。
日本ではあまり見かけませんが、ライス・プディングという、お米を牛乳とお砂糖で煮詰めたデザートがあるのですが、うん、確かにそれの持つリラックスしたあったかい香りがこの香水でも感じられます。
ミドルのバニラ＋フローラル（私には主に桜）＋お米が長らく続き、後半はそれにムスクとウッディさが入って来ます。
これらのおかげで、バニラの香水でありながらも透明感があるんだと思います。
好みの問題ですが、個人的にはグルマンには入れたくない、フローラル・バニラです笑。

持ちは素晴らしいですね。
10時間くらいは残ると思います。
ただし！
拡散性が非常に低い。
「肌に留まる香り」という分かるような分からないような表現がありますが、この香水を使って初めて、それがどういうことか理解しました笑。
普段香水をつけるときは、軽くプッシュするだけなんですが、これは、ノズルをしっかり下まで押し下げて吹き付けても、しばらくすると自分の鼻にさえそこまで香りが届かないくらいです。
不思議ですね。
だから、確かに持ちは良いのですが、後半は特に手首に鼻を近づけないと分からないくらいしか香らないので、元も子もないような気も…
（案外周りには香っているという話も聞きますが。）

季節については、温かいながらも軽やかでふわっとした香りで、深みや複雑さに欠けるため、バニラの香りでありながらも冬にはあまり合わない気がします。
ベストシーズンは春。
気温で言ったら秋も良いんだろうけど、この優しいフローラルはやはり春にぴったり。

よく言われていますが、心地よく、ふんわりした感じから、寝香水にも良いです。
私もよくベッドに入る前にひと吹きしたりします。

おまけですが、別のフレグランスサイトで、この香水を「ソフィア・コッポラの映画"ロスト・イン・トランスレーション"のイメージ」というレビューをしている外国人がいました。
面白いこと言うなぁと思ったのですが、よくよく考えてみると、言い得て妙！
外から見た日本（ひいてはアジア）とあの映画の雰囲気・イメージに、確かに近いものがある気がします。
もしかしたら、"ロスト・イン・トランスレーション"だけではなくて、"ヴァージン・スーサイズ"など、他のソフィア・コッポラ作品に共通する雰囲気、更に言うと彼女の映画の中の女性たちのような雰囲気がある香りだと思います。
浮遊感のような…
抽象的なイメージだけど、分かるかなぁ。
"ロスト・イン・トランスレーション"から、何となくこの香りのイメージに近いシーン写真をくっつけておきます（偽物の桜も入ってるし）。

なめらかなバニラの中で、霞がかったフローラルが優しく綺麗に香る、とても女性的な香水。

追記。
似た香水は、断然、ディオールのヒプノティック・プワゾン。アムールの西洋版がヒプノティックで、ヒプノティックの東洋版がアムールという感じ笑。ヒプノティックも良いんだけど、アーモンドの酸味やむわっとした感じが気になる私としては、よりフローラルで儚げなアムールの方が好きです。

使用した商品

• 現品
• 購入品

Elie Saab

Le parfum Elie Saab for woman

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：-発売日：-

ちょっと訂正。

レバノン出身のデザイナーElie Saabの最初のフレグランス。
…なんてことは、ファッションに疎い私はその名前を含めて全く知らず、ちょうど一年くらい前の発売直後にこの香水を目にして、ボトルが素敵だったのでトライ。
これはとっても気に入りました。

香調は、ホワイトフローラル。
ジャスミンとオレンジブロッサムに、ハニーで少しの甘さと温かさを加えた、気持ちよく上品で、とてもとても女性らしい香りです。
トップに来るオレンジブロッサムがはっきりと香り、全体としてはそこにジャスミンがよく混ざった綺麗なホワイトフローラルだと思います。
また、ハニーも結構はっきり香りますね。
この白い花とハニーのコンビネーション、中毒性があります笑。
これを纏うと、ついつい自分の匂いをかぎ続けてしまう笑。
ラストは少しムスキーな印象。
ローズも含まれているようですが、私は全然感じなかったなぁ。
温かみのあるホワイトフローラルがお好きな方には是非試してもらいたい香水です。

マイナス？としては、フローラルが結構強いということ。
ジャスミンとオレンジブロッサムという二つの香りの強い花をメインに使っているので…
フローラル好きには良いことですが、そうでないとちょっときつく感じるかもしれないですね。
（私は割と好きなので大丈夫ですが、それでも気分や体調によってはフローラル過ぎると感じることもあります。）
また、割とシンプルで、単調とも言える部分もあると思います。
本当に良い香りなのですが、簡単で、ちょっと変化に欠けるかな。

…でも、良い香りなんです！
だから、いいんです笑。
持続力もオードパルファムらしく、しっかりありますね。
拡散性もある方だと思います。

手に取るきっかけになったボトル、これもシンプルかつ上品で大好きです。
美しくカットされた重みのあるガラスに、クラシカルな魅力が光ります。
フェミニンで優しく品のあるこの香りによく似合っていると思います。

また、名前も"Le Parfum"と、非常にシンプルで潔い。

…と、テスターを暫く使用してみて、この香り好きなのですが、今のところボトル購入はないかなー。
既に所有しているThierry MuglerのDis Moi, Miroirという香水が、同じようにオレンジブロッサムをメイン？にしたホワイトフローラル（こちらの場合は、ジャスミンの代わりに百合、ハニーの代わりにミルクを使ったホワイトフローラル）なので、似ている訳ではないのですが同じ系統となるため、今のところはこれでいいかな、と。

最後に、余談かつ私事ですが、この香水も含めて、自分がいいなと思ったもの（商品でも芸術でも）って、調べてみるとレバノン出身の方の手によるものが多いんです。
不思議な縁を感じる国レバノン、そういう意味でもこのElie SaabのLe Parfumは、なんだかちょっとした愛着を感じてしまう香水なのです。

いつか欲しいな。

使用した商品

• サンプル・テスター
• 購入品

Thierry Mugler(海外)

エンジェル　リリー

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：-発売日：-

Angel Garden of Starsシリーズのひとつ、「Le Lys」。
ミュグレー的百合の解釈、という感じです。
が、百合の香りはしないです。
かの有名な、甘さ＋パチョリという意味での「Angel」の世界につま先を浸しながら、百合を”想像”しているような香り？
実際のノートでも百合は見られず、代わりにスズランとヒヤシンスなどの百合系統のフローラルが使われているようですね。

香りは、上記のフローラルをベースに、ハニーが一番強く香ります。
あの六角形の巣穴や蜂そのものを想起させるようなハニーです。
後はやっぱりパチョリ。
このハニーとパチョリが全面に出るので、他の花々は、それぞれの種類の嗅ぎ分けはできないくらいぼんやりと”フローラル”として混ざり合っていると思います。
（私の鼻の訓練不足の可能性ありですが…）
また、前半はナツメグ？などのスパイスの辛さも感じますね。

個人的には、全体的に湿布の匂いを甘くしたように香るので、好きな方ではないです。
なんというか、うっすらメンソールの入ったフローラルの飴みたいな。
悪くはないんだけども…
Angelのスピンオフ？のシリーズですが、イメージはできるものの、パチョリ以外（Le Lysのパチョリはかなり薄くなっていますが）共通点はあまりありません。
Angelとは逆に、とっても女の子らしい（ちょっと悪く言うとべったりした）香り。
ボトルカラーに引きずられているかもしれないけど、色のイメージは薄いピンク。
パチョリとスパイスによって少し癖を出した、はっきりしたハニーの濃い、甘い甘いフローラルです。

ミュグレーは、香りを溶けるようにブレンドするのが得意だなぁと常々思っているのですが、これもそんな印象を受けます。
そういう点では、肌に馴染んで落ち着いてくると、案外とろっと心地よく感じる部分もありますね。

ボトルは、Angelとは違う形をとった星型。
こちらもとっても綺麗ですよね。
所有しているのはミニボトルなのですが、それでもフルボトルと同じ、ガラスでできた立体的な美しいスターです。

難しいところですが、☆の数は4.5くらいかな。
「まずまずです。なかなか良くできてます。」ですね笑。

使用した商品

• 現品
• 購入品

ゲランゲランからのお知らせがあります

アクア アレゴリア リス ソレイヤ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：75ml・7,920円 (生産終了)発売日：2012/6/1

なんて綺麗な百合の香り。
これは、私が頻繁に使う数本の香水たちの中のひとつです。

吹き付けた直後はベルガモットやレモンのシトラス。
日によって、このトップのシトラスがはっきり長めに出るときと、ほとんど感じないときがあるんですよね。
どんな要素に寄るのかは分からないです。
今もこの香水を纏っているのですが、今日（気温低め、ほんのほんの少し雨が降っているようなちょっと湿った朝）はこのシトラスがはっきりしていました。
その後は生花のような瑞々しい百合。
あぁ、このカサブランカのようなゴージャスかつ上品に美しい百合の香りは、香水では清楚に解釈されがちな百合にはない強い魅力がありますね。
これにイランイランの、お花らしい香りが混ざって、花々のかぐわしい競演。
本物の花たちの真ん中にいるような感じ。
この部分は、百合とイランイランが「混ざる」というよりは、競い合うようにいるという感じですよね。
二つの香りの強い花が両立している、とても華やかなフローラルです。
その後、フルーツか何か、花とは違うような要素が入ってきて、はっきりしたフローラル調はトーンダウン。
この合間に、たまにふと嗅覚がチュベローズ？ガーデニア？を捉える一瞬があって、その香りも本当に生花のような生き生きとした香りで、くらくらしてしまいます笑。
そして、ヴァニラ。
滑らかでクリーミーなヴァニラが百合メインのフローラルにブレンドされ、明るく温かな雰囲気になっていきます。
百合とヴァニラがスムース…
そしてだんだんとフローラルが抜けていき、ヴァニラがラストまで続きます。

持ちは、トワレ、またアクア・アレゴリアのラインとしては、結構良いと思います。
ここは良い意味で予想を裏切られました。
他の評を見ても、どうやらアクア・アレゴリアラインの中ではやはり持ちは良い方にあたるみたいですね。
良かった！
拡散性は弱すぎず強すぎず、ちょうど良いと思います。

と、最初に書いた通り、どういう気候＆肌の条件が揃えば良いのか未だに分からないのですが、今日を含めて日によって文句なく綺麗に香るときと、何かが際立って香ってちょっと変な香りが混ざるときがあるんですよね…
違うかもしれないけど、お米の香りのような、日焼け止めの香りのような…
この香水は「太陽の百合」という名のように夏の百合を表現しているので、ビーチサイドを想起させるような側面があります。
そこが日焼け止めっぽい印象を与えるんだと思いますが、たまにそれが変に香るときがある気はしますね。
たぶんトロピカルフルーツの出方と混ざり方に寄るんじゃないかなと想像しています。
これがなければ☆7を付けてもいいと思うんだけども…（でもこれを差し引いても☆6.5くらい！）

というわけで、上記の印象が強く出るときには、正直ちょっと居心地が悪く感じることもあるのですが、総合的にはとっても綺麗でよくできた、名前の通り明るくて体温の高いフローラルだと思います。
アクア・アレゴリアのラインは入れ替わりが激しく、すぐ廃盤になってしまったりするようですが、それを不安に思って調べてみたら、この"Lys Soleia"は殿堂入り…というか定番商品となることが決まって、目下廃盤の心配はないみたいですね。
良かった！

個人的に百合にはちょっとした思い入れがあって、香水でも気にしているノートなんですが、数ある百合の中でも、この香水は大事な一本です。

使用した商品

• 現品
• 購入品

Thierry Mugler(海外)

エンジェル オーデトワレ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：-発売日：-

あぁエンジェル。
まさか自分がこの香水に☆6をつけることになるとは思ってもいなかった。

言われているように、この香水はlove or hate、どちらかひとつな香りです。
私はhateでした。少し前までは。
今はlove。不思議ですね。
元々あの美しいボトルが欲しくて、でも香りがどうしてもダメで、この中身だったらどんなにボトルが綺麗でもダメだと思っていたのですが、先日ギフトセットが半額以下で叩き売られていたのに偶然出会い、それならと購入。
家に帰って、恐る恐るこのオードパルファムを吹き付けてみると、あら不思議、思っていたよりはいける！
その後更にだんだんと馴染んできて、今では全然大丈夫です。
癖が非常に強いのでやはり気になる点はあるのですが、このハウスに共通する意識＝常識や定番をロックに打ち破ろうとする捻くれた情熱とその創作が、香りからよく伝わってくるので、マイナスを超えて、私はそういうミュグレーのスピリットが好きです。

まず香りの抽象的なイメージですが、Angelと聞いて想像する純潔なものではありません。
このAngelは、天使は天使でも、大きな鈍色の剣を持ち、鎧と大胆不敵な笑顔を纏った天使。
善の天使なのか悪の天使なのかは、その時の彼女の気分次第。
そんなタフでダークな天使が、このAngel。

肝心の香りの中身。
…パチョリ！！
それはそれはダーティかつドライな男性的なパチョリ。
最初の30分はそれはもうこのパチョリの大洪水。
そしてパチョリの山に、フルーツか何かの微かな甘味が混じって、何だか薬草や甘味料のような匂い。
30,40分過ぎると、花（蘭を感じます）とフルーツが出てきて、1時間経つ辺りから全体的に落ち着いて、良い香りといえるものになってきます。
それでもパチョリは健在。

このフローラル+果物+ハニー？のミドルがしばらく続いた後は、チョコレートの香りがうまいバランスで混ざってきます。
クリーミーで質の良いチョコレート。
甘さもあるけど、この香水の「甘い」と言われる部分は果物とフローラルにあると思うので、ラストに近づくこちらは、カカオに滑らかなヴァニラの甘味とフローラルの残り香が入った、控え目で心地よい甘さだと思います。
キャラメルは、意識していれば少し感じられるかな？と言う程度で、私の鼻にはあまり香りません。
このラストでも、やっぱりパチョリがいます笑。
ミントチョコレートのようにも香るのは、この働きですね。

ラストの合間には墨汁のような香りが少ししたり。
これ非常に良い香り。
インセンスは入っていないはずなので、アンバーと何か（チョコレート？）が混ざったのかなと予想しますが、日本人的にはとても落ち着く香りです。

香りの持ちと拡散性は高いです。
でも正直、香りも含めて、世間で恐れられているほどの爆弾のような強烈さや拡散性を持っているようには感じません。
気温が低めで乾燥したこの地では、ですが…
この香水の大きな癖は、甘さというよりも、存在感のあるパチョリから来るものだと思うので、好き嫌いの分かれ目は、このパチョリを我慢できるか否かではないかなと思います。
私はパチョリが好きな訳でも嫌いな訳でもないですが、その身からすると「我慢できる範囲だけど、かなーり多い」という印象。
でも逆にこのパチョリが、他の甘く濃い要素を軽くし、全体に透明感を与えていると思います。

似た香水はショパールのWish。
これはAngelを少し薄めてパチョリを抑えた、バランスの良い同じ系統の香りです。
キャラメル寄りですが、ノートも同じものが多い。
ボトルも含めて、明らかにAngelを真似て作られたものかと笑。
Wishも好きで昔使っていましたが、Angelの良さに気付くとWishでは物足りなく感じるかな。
また、トム・フォードのブラック・オーキッドとも、方向性は似ているかも。

今回このAngelを好んで使うようになって、私も大人になったな、と思いましたね笑。
そしてこの鎧を纏ったロックなエンジェルが似合うような人間であることに、誇りと自信を与えられ、これでいいんだと勇気づけられる思いがします。
この香りを初めて鼻にした高校生の時から10年以上、幾つかの経験をし、自分なりの思考を重ね、それらによって私でしかない今の自分を形成し、そういう道があるからこそこのAngelを愛せるんだなぁと思います。
香水一本に非常に大げさですが笑、私にとってはそんな感じ。

抑えられない個性をねじ伏せた、かっこよく美しい品です。

使用した商品

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