CamelliaSinensisさんのシャネル / レ ゼクスクルジフ ドゥ シャネル シコモア オードゥ パルファム(ヴァポリザター)へのクチコミ |
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レ ゼクスクルジフ ドゥ シャネル シコモア オードゥ パルファム(ヴァポリザター)
容量・税込価格:75ml・27,500円 / 75ml・33,000円 / 200ml・50,600円 / 200ml・57,200円発売日:2016/10/14
2024/4/15 06:05:50
200mlボトル購入。フランス製。
香調はスモーキーウッディシプレ。
EDT版(2016年に終売)の調香師は
ジャックポルジュ氏とクリストファーシェルドレイク氏。
そして2022年発売のP版はオリヴィエポルジュ氏なのですが
FragranticaにはEDP版の調香師の名前が書いておらず不思議に思っていました。
先日、CHANELの仏公式サイトの説明文を読んでいたところ、
「シコモアは1930年にガブリエルシャネルが作成した」と書かれていて吃驚。
※日本版はPに書いてあります。
実際に「sycomore 1930 chanel」で画像検索すると
当時の商品画像が出て来るので製品化もされていたようです。
しかも今のゼクスの外箱のオリジナルが1930年のシコモアの外箱という。
そのため現在、オリジナルオマージュの木目外箱シコモアが他国では限定発売されています。
というわけでEDT版(2016終売品)は1930年のオリジナルを元に
調香師によるブラッシュアップを経て誕生したようです。
シコモアの復活&再解釈は相当プレッシャーがあっただろうし
1人では荷が重かったので共作にしたのかな、と憶測…。
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香水らしい香水ではなく、エッセンスのみで作られた明確な何か…つまり、
花のハイライトすら入れない唯一無二の力強い木質の香りを作りたかったようで、
それは当時流行っていた煌びやかでフリル満載のファッションに対するアンチテーゼとして
彼女の精神とリンクしています。
sycomoreはsycamoreとも綴るようで、
主にエジプトイチジク、セイヨウカジカエデ、アメリカスズカケノキなどの
力強く大地に根を張り、天まで伸びそうな大木の呼称となっているよう。
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一通りの説明が長くなりましたが、先に結論を書くと
CHANELで「神木系フレグランス」や「寝香水」が欲しいならシコモアで間違いない。
ベチバーの香り=男性向けと思われがちですが、フェミニンな要素もしっかりある。
オープニングはジュニパーベリーや微かにベチバーが香り、
最初からあまりの美しさに驚いた。
程なく雰囲気がガラっと変わり、
サンダルウッドやコーンインテンスの香りを感じたり
自然な甘みのある、スモーキーで深いヴァニラチンキが美しく香る。
この段階が一番印象に残る香りで、
謂わば「異常にお洒落な禅の世界」という感じ。
色で例えるならセピア、ダークチョコレート、ベージュかなあと。
そして夕暮れの後のように香りに陰りと静けさが訪れ、ベチバーが静かに香る。
ラストの持続や余韻も長く、自分の肌では約12時間仄かに静かに続いた。
全体像としては、ベチバーは居るには居るが、酷く悪目立ちすることはなかった。
他の香料との融合性が素晴らしく、
これを「男性用の香り」とカテゴライズするには到底無理がある。
時を超えて愛される商品だと思います。
シコモアは日本国内でもP版の販売があるので、
検討中の方は店頭でEDPとPを両方試して考えた方が良さそう。
P版もかなり評判が良いのでアリ寄りのアリ(何だそれ)ではないかな?と。
公式説明を見た感じでは、シコモアは秋冬向けの香りのようなのですが、
8月の真夏日に店舗で試した時も綺麗に香り、驚いて購入候補に入れた経緯があるので、
通年使用できるのではないかな。これから1年経過観察。
評価は流石に★7を付けざるを得ない。
[本人が原作]という唯一無二の付加価値。
その付加価値に負けない調香技術と素晴らしい素材。
ゼクスシリーズの中でも特に選りすぐりの特別な1本だと思います。
実は、シャネルの全フレグランスの頂点にいるのはシコモアなのかもしれない。
何故って、このストーリーには一生誰も敵わないから。
【※2024/03/27付けで価格改定されたため更新】
※1mlあたりの単価は75mlボトルは440円/200mlボトルは286円(税込み)
※画像3枚目はクチコミ商品に関する歴史資料としてネット上の画象を添付しています。
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