




2024/3/2 16:11:10
時計回りパレットを買うとき、もちろん?こちらも購入しました(私は何でも大人買いする傾向があります)。
時計回りパレットに比べ、少しクールなトーンですが、仕上がりにがらっとした違いはありません。
左下のネイビーが目を引く印象的なパレット。
最初右下のカラーを広範囲につけ過ぎて、ラメが目の上いっぱいに輝いてしまったので、2回目からは気をつけて広げ過ぎないようにしています。
ラメがお好きな方はとても気に入ると思います。
ネイビーは見た目は濃いですが、つけると透け感たっぷり。コアラ顔設定でいくと、ネイビーのバームが最後から2番目にきてあまり発色しないので、効かせたいときは、順番が早まるようにしています。
こちらは重ねて作る立体感というコンセプトですが、私は6色全部使うより、重ねる場所を色ごとに少しずつ変えてみたり、2、3色だけでメイクする方が好きです。
一方で、時計回りは全色そのまま重ねたくなるので、それぞれ個性や特色がしっかりあり、漫然とたくさんの色展開をしているより、この2パターンに絞り込んだイガリさんの心意気、こだわりを感じます。
こちらも透け感のある薄づきのカラーで、不思議なほど肌馴染み良く、ちっともくどくなりません。
個人的には時計回りパレットの方がラメラメ感が控えめで好きですが、寒色カラーを着ることが多いので、反時計回りパレットは、これから出番の多くなりそうな予感です。
時計回りパレットとつい比較してしまうから星6つですが、おそらく単体で出会ったら星7つだっただろうと思います。
2024/3/4 21:38:58
10
限定じゃなくて良かった。ありがとう。
ポーチに入れて持ち歩くのに気軽な重さ。 旅行にもいい。
ブルべに馴染む。マイPCはサマー
もうブラウンがお疲れ感なお年頃とPCな私。
今の流行はアイシャドウは淡い色でまとめてアイラインでしめる、みたいだけど、
どっちみち濃い色を使わないと目の印象がぼやけるならシャドウの色が濃くて良い。
私の肌色では(赤い顔系)左側の濃いパープルはブラウン系に。
右側のピンクで濃いパープルから肌色へ馴染ませて。
2色パレットは物足りないかなと思ったけど、
そんな事はなくて大満足。
2019/12/22 14:06:47
青と黒、満天の星の夜空の素敵なボトル。心奪われて手にとってしまった。ライトに透かして見ると中の水色の液体が揺らめいてプラネタリウムみたい。デザインは人気のブラックオピウムと同じなのに、配色が全く違うだけでこんなに印象が変わる。
瓶を揺らして波を起こしているだけで余裕で5分は遊べるのだが、セキュリティの強面のお兄さんがあからさまで下手な尾行をしているのでさっさと試してみる。
ブラックベリーに似た香りのボイズンベリーのフルーティさとジャスミン、オレンジブロッサムの花の香りのトップ。それが薄らぐとアブサンの独特な甘い香りが溢れ出る。ラストはバニラ、リコリス、サンダルウッドの嗅いでいるだけでソファに崩れこみたくなる香り。コーヒーは最初から最後までバックでしっかり香っているが、オリジナルにあるコーヒー溢しちゃって匂いが取れません感はない。つけるとしたら秋冬のオフタイム。レディースだがフローラルフルーティのトップノートさえやり過ごせば男性にも似合いそう。
インテンスと名前がついてるのに濃縮されたコーヒーの香りでないのはどうして?と思って、何回かつけているうちに19世期末のフランスにタイムトリップした。
これはパリのバーで飲む夜のコーヒー。絵の好きな人なら知ってる19世期末の後期印象派、特にロートレックの世界と重なる。ロートレックはキャバレーの踊り子や歌手を題材にした退廃的な絵を描く画家。ブラック オピウム インテンスはショーを見た後に立ち寄った、紳士淑女は絶対行かないタイプの酒場の香り。
ロートレックはムーランルージュのダンサーや歌手達と星の煌めく夜の酒場に繰り出す。舞台でのほとぼりの冷めない彼女たちの身体から漂ってくる強いジャスミンの香水の匂い。この頃は良家の淑女は薔薇やスミレの香り、貧しい家の出身者が圧倒的に多いストリップダンサーやキャバレー歌手、娼婦はジャスミン、チュベローズをよくつけていた。
ロートレックが席に着くと何も言わなくてもアブサンが出てくる。彼がアブサン中毒なことくらいバーの人はみんな承知。それはニガヨモギ、アニス、キャラウェイなどで風味付けした緑のリキュール。アブサンは日本人には馴染みが薄いが、欧米で歴史的に芸術家、作家を中心に大人気で、絵画、文学にそれを題材としたものが今もたくさん残っている。ドガとピカソが描いたものが特に有名。幻覚作用があるらしく緑の妖精、飲むマリワナなんて影で呼ばれていたとか。麻薬に似た中毒性があるとして製造販売禁止になっていた国が多く、割と最近になってから麻薬様作用のある成分が規定量以下のものに限って許可された。
誰かがサンブーカ入りのコーヒーを飲んでいるのだろう。癖のある甘いリコリスの香りがクリームを浮かべたコーヒーに混ざって漂ってくる。それともパトロンからの頂き物のリコリスのキャンディの缶を開けたのだろうか。リコリスは植物の根で甘草に似た甘味がある。飴やグミなどのお菓子にすることが多く、好きで仕方がない人は乾燥させた根をそのままガジガジかじったりもする。アメリカに行った人が、土産で面白半分に買ってくる、トゥイズラーという黒いゴムのようなチャレンジ精神全開のお菓子もリコリスだが、それとは別次元。リコリスはサンブーカというイタリア産のリキュールにもアニスとともに使われていて、欧米人はそれをエスプレッソに入れて楽しむ。
ロートレックは遺伝子疾患と幼少期に負った怪我のせいで身長が150cm台前半、頭蓋骨の形状にも欠陥があった。その外観のせいで父親に蔑まれ辛い思いをしていた。そんな彼だからこそ、裕福な家に育ったにもかかわらず、社会の底辺とされる身分のストリップダンサー、キャバレー歌手たちを温かい目で見られたのだろう。彼は彼女らを愛し、よく画題としても取り上げた。彼女らを相手にアブナイ場所でイケナイことをし続けた結果梅毒に。そんなことを考えていたらサンダルウッドの香りは人肌に似たニュアンスもあってセンシュアルに思えてきた。
ブラック オピウム インテンス。コーヒーの甘く苦い芳香をBGMに繰り広げられるパリの夜の退廃的な光景が鮮烈。ロートレックの頃から、そして今もどこかで。
ロートレックとムーランルージュの夜は、コーヒーに溶けゆくアブサン、リコリス、バニラ、サンダルウッドのカルテットで幕を閉じる。静かにそして親しげに寄り添う、天使であると同時に悪魔である緑色の妖精と共に。
トップノート: アブサン、ボイズンベリー
ミドルノート: コーヒー、ジャスミン、オレンジブロッサム
ラストノート: バニラ、リコリス、サンダルウッド、
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:10ml・3,080円 / 50ml・11,000円 / 100ml・16,500円発売日:2018/9/12
2020/12/12 17:09:07
不思議と、一瞬、冬の森が見えたような気がしました。
逆説的に、とでもいうべきか、それともあれは、透明なガラスに隔てられた窓の外の風景だったのか。
オレンジのヴェール、乾いた草木、樹脂、奥の方で静かに立ち上るお香の煙。それほど複雑さはないけれど、美しい構成だと感じました。
というか、全体としては、思ってたよりクリーミーさが主体の印象です。
それなりに甘く、それなりにグルマン的。しかしながら、食べられそうで食べられないクリーミーさというか、誘惑するようでそっと押し返すような、どこか小悪魔的な感じも。
香りと香りの交差する面のうえには、わずかに鉛筆のような、あるいはターメリックのようなビターも感じられて、個人的にその辺りをよく嗅ぎ分けようとするとすこし頭が痛くなってしまうのではありましたが、ともあれたいへん好みの香りなのは間違いないです。
ダイナミックレンジは決して広くない。けれどごく自然な起伏をもっていて、平坦なだけの甘さに終わらないのがいい。要は、プリンにきちんと苦めのカラメルが添えられているかいないか、みたいなことですけれど。
リマーカブルパルファムはこれまでに三種類試しましたが、個人的にいちばん手が伸びやすそうです。
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