






















2022/9/23 05:53:40
ゲランの香水、モンプレシゥネクター。それは一言で言うなら「お花から蜜を吸ったらその甘苦い切なさに思わずよろめいてしまった香り」だ。
思い出す。子どもの頃、女の子たちがなんかそのへんのお花を摘んで、花弁の根元をラッパみたいにチューチュー吸ってた。で「何してんの?」とか聞くと「ミツ吸ってる。甘いよ。」とか仏のような陶酔した顔で答えるのでさらに驚愕して「なんと!女の子の遊びって花のミツを吸うことだったのか」と思って試しに自分も吸ったら、なんか甘いけど苦くて少し青臭くて思わず「んー…」と微妙な感じになったな。以来、その女子を見かける度に「あの女は花のミツを吸って生きている…」というワードが脳内グルグル再生するようになってつい彼女とは距離を置いてしまったが、あのとき吸った蜜の甘くてちょっとえぐい味は今も忘れられない。
モンプレシゥネクターは、それだ。香りを嗅いだ瞬間「あ…」と言ったっきり、脳が揺さぶられて機能停止してしまうような香り。だから言葉がうまく出ない。(←語彙力?)
そんなモンプレシゥネクターの香りのいいところを2つ挙げると
・ゲラン最高級の「幻の香り」といっていいほどの作品なので、これを知ってるだけで自身の戦闘力&防御力が500アップする。だから、ふだん思わず躊躇してしまうデパコスカウンターにも堂々とイキって入れるようになる。「大丈夫。私はモンプレシゥネクターをまとっているんですもの」感は強い。「いい香りですね、何を?」「ええ、ゲランのモンプレシゥネクターを少々…」たいていこれで勝てる。相手はスライムのような顔で汗をたらし「?」顔になること間違いなし!なにせ伝説の最高級の香りだからそれはもう、レベル1の勇者見習いがたまたま拾った宝箱に入ってた伝説の鎧を着てドヤ顔で歩いているような無敵の強さを得ることができる。
・今のゲランの香りの主流をなす「ビターアーモンド」とホワイトフラワーブーケのバランスが秀逸で、なおかつシャリマーにも通ずるオリエンタル性も感じられる優れた調香であること。モンプレシゥネクターは、元々ゲランパリ本店で販売された1Lボトル100万円越えの超稀少限定作品の廉価版のような仕様(他レビュー参照)。そのため、非常になめらかかつ丁寧にアコードが組み立てられている。以前レゴブロックで組み立てた原寸大のドラえもんを見たとき「なぜこんな四角いブロックでこんなに丸い奴をこんなになめらかに!?」と驚愕して顔がスネ夫になったことがあるが、それぐらいなめらかだ。
とはいえ、そんな強力な伝説の香りにも弱点はある。それは何かと言うと。
めったに売ってない。ネットでも見かけない。それなりにお高い。三拍子そろっている。まるでPS5だ。いつになったら普通に売ってくれるんだ。何だそんなほぼ入手できない香りなんか紹介すんじゃねーよ。そういう声もあるだろう。確かにそうだ。だがあえて言いたい。
だからこそ萌えるんじゃないか?
そしてそんな斜に構えた野郎どもの萌え燃え欲求を凌駕して余るほど人を惹きつけるパワーがこの香りにあると思う。だから紹介するんだ。どこかで出会えたら幸運と思え。そう。見習い勇者がたまたま拾った宝箱の中に伝説の鎧を見つけたように。
モンプレシゥネクターの香りは字数がないのではしょる。
つける。なんかの花のミツを吸ったときの甘くて苦くて青い香りがしてクラクラする。以上。言葉にできない。しかし小田さんはすごいな。あのお歳でまだ声が割れないんだから。喉にはハチミツがいいという。そうか!もしかしたら彼も
花のミツを吸って生きている?(←やめなさい)
展開で見ると、やはりトップのビターアーモンドのキリッとした苦み、これだな。杏仁豆腐とかディオールのヒプノが好きな方はビビッとくるはず。きて。そこにプチグレンの青くささがアクセントになってジャスミンやオレンジフラワーの甘くて芳醇なフローラルを引きたててる。あれだ。スイカにかける塩。甘さ引き立て役。持続時間は長め。7〜8時間程度。
とろり花のミツ。せつなくて。甘くて苦くて。ああ子どもの頃を思い出す。今ほどおいしい物がなかったから「浅田飴みずあめ」を買ってもらったとき、むさぼるようにスプーンですくってはなめ、ねぶりなめ、5分で完食してしまい、こっぴどく叱られたっけな。ニッキの効いた甘い味。あの味を思い出すモンプレシゥネクター。似てるわけじゃないけど、あのミツ感。やめられないとまらないお花のみつ。
あなたもどこかで出会えるかな。モンプレシゥネクター。最後に1つ。この香水の一番好きなとこは
モンプレシゥの「シゥ」のとこ
私の大好きな花みつ。
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:30mL・34,100円 / 50mL・52,250円発売日:2018/3/7 (2024/2/16追加発売)
2019/12/13 22:51:05
運命の香り、それは一体どこにあるのだろう?もしもあなたが運命的なヴァニラを探しているなら、このヴァニラファタールを試してみるといい。
ヴァニラファタールは、トム・フォードから2018年3月にリリースされたオードパルファムだ。調香はベルベットオーキッドやサンタルブラッシュを作ったヤン・ヴァスニエ。こちらは本来ベース香料としてオリエンタル系香水に使われるヴァニラをメインにすえた作品だ。
ヴァニラ・ファタールをつける。まず最初に立ちのぼってくる香りは、軽いシナモンとコリアンダーの辛み。そして樹脂のくぐもった匂い。すぐさま後を追いかけてくるのがバブルガム様の甘さ。この甘味とドライな風味はサフランだろう。さながらスパイスの効いた焼き菓子の匂いのような温かみのあるオープニング。
5分もすると、ほんのり甘い花の香りが広がってくる。クレジットにはスイセンやフランジパニとあるけれど、明確にそれらの輪郭は感じ取れない。乾いた温かみあるスパイシーにふんわり甘い花の香の輪郭をつけたくらいのイメージ。このへんはややしっとりとしてフェミニンなノートに移行した感じ。柔らかくスイーティーに広がる。
さらにこの甘くスパイシーな花の香の下からややロースティーな香りがじわじわと広がってくる。それは香ばしいコーヒー系の香りだ。といっても、実際のコーヒーの香りではないので注意。花の香の背後からやや茶色の香りがするといった程度。それでも強く嗅ぐと、サフランの甘さや花の香の奥にコーヒー豆のロースト香がスッと感じられて面白い。言われなければ、ただ少し焦げたウッディな匂いともとらえがちだ。
やがて香りは次第にこげ茶色を増してくる。つけてから10分くらいでコーヒー豆の芳香と同時に柔らかなレザーの香りが広がってくる。さらに30分ほどすると、全体にクリーミーでコクのあるヴァニラの輪郭が明確になってくる。甘いマルトールとやさしい花の香、香ばしいコーヒー&レザーの全体を包みこむようなヴァニラだ。ただ、わりとヴァニラのベールはひかえめで、甘さ:コーヒー&レザー:ヴァニラ=5:3:2くらいの割合。甘さは綿あめ様の濃い感じで、ヴァニラの風味が感じられるコーヒー&レザリーといった様相。
ヴァニラファタールは香水のベースに用いる重たげな香料を多く使っている作品だ。だからだろう。多湿な日本の夏に使うと、なかなかきれいに香りが上がってこなくて、印象はあまりよくなかった。だが、乾燥しやすく香料の揮発が早くなる秋〜冬は、この重たい香料が多く使われている香水も、さまざまな表情を豊かに魅せるように香り立ちがいい。
そういう意味で、空気や自分の肌の乾燥具合によってかなり香り立ちが変わるタイプだと思う。あるときはヴァニラのクリーミーさとコーヒー系ウッディが半々に感じられて、タバコヴァニラをライトにしたようなこげ茶ヴァニラになる。かと思えば、ときに綿あめライクな甘さがいつまでも残って、甘くて茶色いレザー風に感じることもある。
持続時間はかなり長め。ラストに向けてだんだんヴァニラの柔らかなまるい香りがメインになっていき、つけて8時間たってもまだ香りが残っているほど。ラストはほんのり焦げたようなスエード風レザーを感じるヴァニラだ。ときに10時間ほどしてもクリーミーなヴァニラが柔らかく香っていてロングラスティングな部類だ。
全体的にヴァニラの芳香は強くはないものの、とても柔らかで茶色い雰囲気をもっているので、通常の合成バニリンのみではなく、質のよいヴァニラエクストラクトを使っているように感じられる。クレジットによればマダガスカル産ヴァニラの香料だ。アイスクリームで言えば、ハーゲンダッツのヴァニラの雰囲気に近い。色で言うなら白ではない、こげ茶色のヴァニラ。ハーゲンダッツヴァニラアイスに、ホットコーヒーをスプーンで垂らし、スエード革の容器に入れたような香りだ。
プライヴェートブレンドにしては、単品でも香り立ちが変化して使いやすいし、マイルドウッディなヴァニラなので汎用性が高い。タバコヴァニラが好きな方が、ときにライトな感じで楽しみたいときに重宝するだろう。ただ価格だけはやはり高めだ。定価は50mlで税込30800円。ネット販売やフリマサイトを使えば、もう少し安価に入手できるだろう。自分的には1.5万円前後なら買いの香りだと思う。
運命の香り、それは一体どこにあるのだろう?もしもあなたが運命的なヴァニラを探しているなら、このヴァニラファタールを試してみるといい。そこにはコーヒーやレザーと取り合わせた美しいダークブラウンのヴァニラの夢が広がっているはずだ。
2024/5/4 22:26:42
チェリースモーク買ったらサンプルくれたので‥
欲しい香水のうちの一つだったため自身へのリマインドとして書き記しておきます。
バニラと白檀の組み合わせの、最強無敵ノートであることがまず最高。
それに合わさったトンカビーンとアーモンドがトムフォード味を醸し出してます。
そもそも、バニラと白檀の組み合わせ自体がなんとゆーか、菩薩感があるんですけど(ウードの寺感にバニラが人の形、柔らかさ、穏やかさを足してそうなる)、グタールのバニーユエクスキーズとかほんとそうで、無欲かつ人類愛を感じる匂いなんですよ。
だけどこのバニラセックス、すごい煩悩を感じる匂い。
多分トンカとアーモンドがちょっとエロいんですよね。アマレットってお酒を飲んだことがある方だとわかると思うんですけど、洋酒っぽさが人体への馴染み良さと芳醇さをプラスしてとんでもない矛盾した何かになってるんですよね。解脱してるようでとんでもなく性的。
この矛盾が頭を混乱させて、一筋縄ではいかない香りこそトムフォードだと痛感します。
バニーユエクスキーズ気に入ってるのにこれ買うと使わなくなりそうだから一旦控えるけど、冬になったら我慢できないかも。
あと、構成がロストチェリーのそれだから、きっとみんな好きな匂い。
ロストチェリーよりは食べ物感が少ない。
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:50ml・23,870円発売日:2022/9/12
2023/12/15 23:18:22
夏はあれだけハマったカーストでしたが
流石にコートを羽織ってつけたい香りではないと思い
冬用のフレグランスを求めてイソップへ。
前回はフローラル寄りのエレミアが限りなく好みだったのですが、
今回また違うものに手を出してみました。
プチグレインなる土臭いハーブに心を捕まれ
次第に押し寄せるウッディに魅了されました。
学生の頃に登った山々から受けたフィトンチッドのような
思わず深呼吸したくなる憩いの香り。しかしながら、
ただの癒しのハーバルの域を大きく越えて
自然の営みそのものを表現しているイソップの本気が
私は大好きです。
途中のフランキンセンスの温もりも
最後のベチバーの渋みもどれも心地よいです。
もう少し持ちが良くてもいい香調だと思うのですが
やはり肌に乗せた分は3時間が限度のようです。
朝コートの裾に少しかかったものが
会社から退勤する時に僅かに香る瞬間にほっとします。
春先になったら、今度こそはエレミアか
はたまた新作オラノンか、定番ミセラッティか。
その時の自分の感性もすごく楽しみです。
こんな気持ちにさせてくれるイソップの世界は
本当に奥深いですね。
2022/5/7 22:55:16
プチプラハンドクリームじゃ追いつかないくらいささくれやら乾燥が気になったので、このタイミングで購入しました。
若干パチョリの香りが強めでオレンジのあとの草感が強め。正直、ちょい臭いの手前でした。笑
が、しばらく使っていたらなんかそれもクセになってきて、今ではこればかり使っています(^o^)笑
瑞々しいと書いてる人もいますが、水分感というよりかは精油でふっくらしっとりする感じ。
でも馴染ませて少しするともうサラサラになります!これはビックリ!
いつまでもベタベタしないし使いやすいです。
そして気付いたらささくれほとんど消えてました!1日に3回くらい乾燥気になったタイミングで付けてます。
仕事の合間に付けるととても癒し効果があって癒されます^ - ^
もう少しパチョリ控えて頂けたらもっと好きですね!
あと小さいクルクル回すキャップが使いづらいのと、中身が上がってくるので周りがベタベタ汚くなるのでそこ改良されたら良いなぁと思います。
肌断食中、初めて夫・子供に 肌綺麗ジャン と言われたので 、その時の色艶が 基礎化粧品の選考基準。 2017・夏 ケアの忘備録 化粧水 … 続きをみる