2005/1/25 23:18:34
「パナム」「ティフォートゥ」に並び、現在お気に入りの香りです。
昨年初夏に購入。秋・冬の方がぴったりかもしれません。
ヨーロッパの教会でお香として焚かれるというミルラが<聖なるもの>のネーミングにふさわしい、静謐で一種禁欲めいた印象を与えます。
その一方この香りにはスパイスや薔薇の花、甘めのムスクなどがブレンドされています。
これらはいわば、隠された官能的側面とでもいえましょうか。
トップからラストまで一貫してパウダリーなのですが、まとわりつくようなおしろいの匂いとは違う、さらさらと乾いた暖かい香りです。
初めて試したとき、前置きもなくいきなり本題に入ってしまったようなスパイシーなトップから、クラシカルな薔薇のフローラルへ、西洋のお香のようなミルラへと、刻々と姿の変わる複雑な構成に
「使いこなせるだろうか?」と不安を感じました。
今ではこの複雑な変化こそが魅力なのだと思っています。
そして、この香水もまた、残り香が大変美しいのです。
サクレを纏った日のセーターを数日後に着てみると、なんとも奥ゆかしい花とお香の匂いがほのかに漂います。うっとり・・・。
それだけ残香性の高い香水だともいえるのですが・・・。
ある程度いろんな香りを試した方に、是非一度トライしていただきたいですね。
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:50ml・9,350円発売日:-
2008/3/6 22:10:29
夏の盛りの頃、ふとアンバーが欲しくなりました。
甘くて深くて静かで日常にも纏えるような。
それで、あれこれとアンバーメインの香りにトライしてみました。
注意深く調合された複雑なオリエンタル、アジアンの香り、深く官能的な香り。
素晴らしい香りが多いのに、何かが違う・・・。
ある海外サイトでこれを見つけ、早速サンプルを送ってもらいました。
「ネパールのアンバー:
土臭いカルダモンと滑らかなバニラに縁取られた極上のアンバーの香り」
トップのほんの一瞬ベルガモットのような爽やかさが通り抜けたすぐあと、
バニラとスパイスとアンバーが現れるのですが、
それぞれの香料の顔をはっきりと見分けることができます。
カルダモンの土臭さがアンバーとバニラの官能を中和し、
なんとは無しに心やすまる素朴さがあります。
この辺が<ネパールの>アンバーのゆえんかもしれません。
険しいアジアの山中の仏教寺院のイメージ。
そこで焚かれる線香とお供えの甘いお菓子、スパイスティー。
極彩色の民族衣装。そんな感じです。
調香師の小宇宙、芸術品ともいえる複雑で洗練されたすばらしい香水があります。
洗練の極み、シェフの腕が冴え渡るフルコースのフランス料理のような。
一方で、質の良い香料そのものの匂い・ハーモニーをたのしむのも、
香水の楽しみの一つなのだということを、この香りは思い出させてくれました。
近いうちにフルボトルを購入しようと思ってます。
*これは2005年の口コミです。
現在は日本でも取り扱いがありますよ。
ググってみてください。
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2004/9/17 21:54:56
「とろけるようにスムーズな白い花の香り」のはずが・・・。
リステリンの匂いです。びっくりしました。
チュベローズはどこに??
潮がひくようにメントールが遠のくと、青みがかった肉厚の白い花の香りが、
水底から浮き上がってくるように現れます。
クチナシのような清楚な青みでなく、熱帯夜に立ち込める花の香気。
頭の芯がぼうっとするような・・・。
イランイランやムスクが使われているのでしょうか、かなりエキゾティック。
これは大変個性的で、すばらしい香りだと思います。
衝撃的なトップから魔力的な花の香りへと嗅ぐ者を誘い込む、
ほとんど強引ともいえる力技。
ルタンスの香り作りへの自信の程が伺える気がしました。
身に纏えばとても美しい柔らかな香り立ち。
そして、なんとなく秘密めいた・後ろめたさのような感覚を呼び起こす、
仄かな暗さのある香り。
友人はクロエ「ナルシス」を連想したそうです。
私はディオールの名作「プワゾン」を思い出しました。香りもですが、そのインパクトで。
最近発売されたpureな香りよりも、本質的な意味で「プワゾン」の流れを汲んでいるのでは。
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- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2012/2/7 06:35:04
200mlのチューブを使用中。250mlのボトルをストックしています。
香りが好きです。
花盛りのジャスミンに包まれたような気分で、うっとりします。
華やかでしっかりと甘く、独特の少しオリエンタルな艶っぽさもあり。
生花のパワーを忠実に再現した香りがぱあっと広がるので、
ジャスミンが苦手な方にはオススメできません。
ただ、トップのインパクトがずっと続くわけではなく、
潮が引くように香りは薄れていきます。
15分くらいすると、肌がふんわり香っている程度に落ち着きます。
チューブから出したときはゆるいハンドクリーム程度のテクスチャーですが、
とても伸びがよく、みるみる肌に吸い込まれてあとはサラサラに。
柔かくスムーズな手触りです。
私は主にお風呂上りに使用しています。
ミルクなので使い心地は軽いですが、翌朝以降もスベスベです。
今年の冬の乾燥はひどいのですが、肌荒れやつっぱり感はありません。
比較のため、なにも塗らないで様子をみたところ、
すぐに肌が突っ張った感じになりました。
ミネラルオイル/プロピレングリコール/シリコン/パラベン、
これらの成分を使用していない製品です。
以前B&B Works のボディローションを使っていましたが、
後に残るヌルヌルがどうしても苦手でした。
シリコンが使われていたからだと思います。
人によっては物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
サラリと軽い使い心地がお好みで、
ホワイトフローラルの香りがお好きなら、絶対オススメです。
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:-発売日:-
2010/3/9 09:59:21
薔薇とサンダルウッド。
これを読んだ瞬間、ボトル買いを決めました(笑)
薔薇の香りを嗅ぐのはとても好きなのですが、自分で纏うのにピッタリなものがなくて。
肌の上で予想以上に鋭く匂い立ってしまって、疲れるんですよね・・・。
そんな中でもいくつか「これは!」と思った香りがありまして。
ステラ、フレデリックマルのユヌ・ローズ、ラルチザンの薔薇泥棒、ロジーヌのエキューム・ローズ。
どれもアンバーやパチュリで花の持つ鮮やかさを、少しトーンダウンさせた香りです。
で。
Smell Bentの薔薇。
これはですね、ドライ&スパイシーで、ほとんど香辛料の趣のある薔薇です。
サンダルウッド以外にクミンなんかのスパイスが入っているらしく、特にトップがスパイシー。
シナモンのようなピリッとした刺激と少しだけアニマリックな匂い。
オイルなので肌に伸ばすと、サンダルウッドの深い樹木っぽさと真っ赤な薔薇のエッセンスがふわぁっと広がります。
薔薇の花でなく、アブソリュートの匂い、なんですよ。
サイトに「女性だけでなく、男性にも」とありますが、まさにユニセックスの薔薇。
トップが最もスパイシーで、ミドルは真っ赤な薔薇がメイン、ラストでどんどんサンダルウッドが前に出て、
薔薇:サンダルウッド=4:6くらいで落ち着きます。
薔薇の香りはラストが石鹸ぽいハイ・トーンなホワイトムスクになってしまうものが多く、
実はそれがなんとなく敬遠してた理由だったのですが、これはラストまで滑らかで心地よい。
薔薇の匂いはステラに近く、ユニセックスさ加減はエキューム・ローズ、かな?
薔薇の香りは好きだけど、あの鮮やかさとフェミニンさに気後れしがちな(笑)方にはまさにツボかと。
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