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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:-発売日:-
2017/5/17 18:07:30
南青山にあるDiptyqueに行ったとき、ひと際目を引いたのでは、フレグランスではなく、砂時計型のルームディフューザーだった。
それらルームフレグランスを試香しているなかで、もっとも気に入ったのは「BAIES(ベ)」。「BAIES」はルームフレグランスの中でも一番人気とのこと。ローズとみずみずしいカシスの香りが心地よく、この香りのフレグランスがほしいと思い、L'OMBRE DANS L'EAUのオードトワレを購入した。
ロンブルダンローとは「水に映った影」を意味する名前で、ボトルのラベル裏面には、このイメージに合わせたイラストが描かれている。1983年発表。
トップはグリーン。かなり強烈なリーフアルコールがガツンと立つので、かなり鼻を取られる。ここで好き嫌いが分かれるでは。すぐに赤っぽいカシスベースが香り、グリーンと調和することで、しっかりとしたカシスグリーンの香りになる。
ミドルはフローラル。カシスのグリーンな香りを残したまま、アブソリュートローズが香る。ローズにカシスグリーンを加えることで、キリッとしながらも甘さのある、ナチュラルなローズの良い香り。
ベースはグリーンムスキー。ローズにガルバナムが加わり、ミドルの印象が持続する。最後はムスクが加わりフィニッシュ。
シンプルな香調でありながら、グリーンとローズが効いた、キャラクターがあるとても良い香り。
しかしながら、肌に乗せると、体温の影響なのか、全体的なバランスが崩れ、カシスベースのベタッとした甘さが強く立ってしまう。ムエットの時よりも、グルマン的な甘さを感じる分、チープな印象に感じてしまう。
と考えると、この香りは、ルームフレグランスとしてもっとも輝くのでは・・・。
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マンダリーノ ディ アマルフィ オード パルファム スプレィ
容量・税込価格:50ml・37,180円発売日:2014/8/1
2017/6/16 19:20:09
夏には夏の香りが欲しくなる。
ましてやその香水の名前が、世界一美しいと云われるイタリアのアマルフィ海岸をコンセプトにしており、容器の色もアマルフィー海岸を思わせるエメラルドグリーンで、カバンの中からこの容器が見えるだけでテンションが上がる。
ネロリ ポルトフィーノと悩んだ結果、このアマルフィを購入した。
ネロリ・ポルトフィーノ コレクションの3つ目の香りとして、2014年に発売。調香師は初代ジャドールを作ったカリス・ベッカー。
トップはシトラス-グリーン。バジルやミントが効いたキリッとしたシトラスと、カシスグリーンが爽やかに香る。海を思わせるようなマリン調の香り。
ミドルはアロマティック-フローラル。ミントやクラリーセージ、シソのアロマティックグリーンな香りに、オレンジフラワーやジャスミンのホワイトフローラルが華やかさを添える。徐々にベチバーが加わり、アロマティック感が増す。
ベースはアンバリー-ムスキー。アロマティックなベチバーから、アンバーな甘さと、シベットのアニマリーなコク、ムスクが加わる。
ややメンズ寄りな、グリーンアロマティックな香り。ムエットで嗅ぐと、爽やかさ一辺倒ではない複雑な香りで、色気を感じる。
しかし、高温多湿な真夏に肌に乗せると、爽やかさ、アロマティック感が持続せずに、かなり早い段階で、アンバーやシベットが力強く香ってしまう。
うなるような暑さから、気分転換するため、この香りを使うと、30分ほどは地中海の夏のような爽やかな香りに包まれるが、すぐにもったりとしたアロマティックの香りになるので、残念ながら日本の夏には向かないかもしれない。
もっとスッキリとした夏、もちろん行ったことはないが、それこそアマルフィ海岸ではぴったりの香りなのだろうけど…
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2017/6/21 18:57:38
先行のロムイデアル オードトワレは、女性が理想の男性に求める3つの条件「スマート」「ハンサム」「ストロング」を表現した香りに対し、このロムイデアル コローニュは、理想の夫が持つ3つの魅力「エネルギッシュ」「チャーミング」「誠実」を表現した香り。
2015年発売。調香は、ゲランの5代目調香師のティエリー・ワッサー。
ロムイデアル オードトワレのアロマティック感を残しつつも、ややシトラス感が強いため、アロマティック感が弱くなった印象。
トップはシトラス。ベルガモットとグレープフルーツに、アーモンドがフレッシュな甘さを添えて、アロマティックな雰囲気を出している。
ミドルはアーモンド。トップのシトラス感が飛ぶと、ややアーモンドというよりもベンズアルデヒドのツンツンした香りが目立つ。次第にレモンのようなすっきりとしたネロリが香る。
ベースはアロマティック-ムスキー。レモンの残香と、ベチバー、ムスク、クマリンの香り。レモン、ベチバー、クマリンで、レモンティのような面影もある。ムエットよりも実際に肌に乗せた方が、クマリンの甘さが強く出るためか、香りが柔らかくなって、誠実感が増す。
正直、「エネルギー」や「チャーミング」はあまり感じないが、爽快なシトラスと、ソフトなアロマティック感があり、一般的なシトラスコロンと比較すると、控えめなセクシーさを感じる。この嫌味のなさに「誠実」を感じる。まさに洗練された良き夫の香り。
ミドルのツンとしたアーモンド感が気にならなければ、休日に良き夫感を醸し出してくれる香りなので、使う場面が多いのでは。
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2017/6/23 18:02:01
アクアアレゴリアは、ジャン・ポールの幼少期の美しい記憶を感性豊かに閉じ込めた、ゲラン初のコンセプト・シリーズ。自然の美しさと魅惑的な数々の天然素材へのオマージュから、幸せなひと時を明るく繊細な香りで表現しており、毎年、新しい香りが登場している。
毎年新作を出してくるため、正直、当たり外れもあるが、2007年に発売されたマンダリンバジリックは、そんな次々に出てくる新製品を抑え、定番4種の座をキープし続けている。このシリーズでは日本人気No.1の香り。
香りもシトラス系の気持ちよい香りだが、何よりも、1853年に発売された「オー・インペリアル」をアレンジしたこのボトルが美しい。特にこのマンダリンバジリックは、容器も中身もゴールドで統一されており、部屋に飾っておくだけでテンションが上がる。
香りは、、、
トップはシトラス-スパイシー。甘いみかんジュースを思われるジューシー感と、マンダリンのピール感が上手く調和した、キラキラ感のあるフレッシュシトラスの香り。さらにバジルが香ることで、カチッと筋の通った爽快な香り。
ミドルはグリーン-ハーバル。バジルがかったビターなオレンジと、パインニードルのようなハーバルな硬さのあるグリーンティの香り。少しずつオレンジブロッサムの甘さが加わることで、トップのみかんの甘さのような面影が残る
ベースはウッディ-アンバー。ハーバルな残香と、セダーウッド、アンバーが香り、みかんの皮のような仄かに甘い香りが続く。徐々に甘さが抜けてフィニッシュ。
ジューシーなシトラスでありながら、かなりグリーンを効かせることで、夏にぴったりな爽快でフレッシュな香り。女性らしさをフローラルではなく、みかんのような甘さで表現したため、クセのない嗜好性が高いこの香りは、男女ともに好まれるのではと思う。
使いやすさと、ボトルの美しさも合わせて、おすすめしたい一品。
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2017/6/30 18:23:02
今まで出会った香水の中で、もっとも完成された香りといえば、私はゲランのシャリマーだと思う。
フレグランス界を代表するオリエンタルの香り。
オリジナル(パルファン)は1925年作られ、以来100年近くも愛されている香りなだけあり、シャリマーには嗅ぐ度に新たな発見がある。
シトラス、フローラル、バルサミック、ウッディ、スパイシーなど個々の素材が絶妙なバランスで配合されていて、香水という商業製品が、芸術作品まで仕上げられている。個人的には、特にバニラの香りがもっともうまく使われている香水だと感じている。
トップはシトラス。すっきりしたレモンと、ベルガモットの香り。トップからベースのバニラがフワッと香り、ベルガモットと合わさることで、フルーティのような柔らかく香る。
ミドルはフローラル-パウダリー。トップの残香に、パウダリーなアイリス、官能的なジャスミン、ローズの香り。パウダリーなフローラルとだけ見ると、少しケバイ印象であるが、それぞれの香りが調和されていて、さらにバニラの甘さを添えることで、気品のある香りに仕上げられている。
ベースはオリエンタル。バニラ、トンカビーン、オポポナックス、パチョリ、サンダルウッドのオリエンタルな香り。どこか懐かしさがあり、癒される。しかしながら、この香水がすごいのは、ミドルの後半くらいから、名香ジッキーの面影を感じさせるスパイシーな香りや、オークモスが全体をピリッと引き締めているため、オリエンタルな香りに溺れることなく、香り全体に緊張感を与えている点だ。
男性の立場で考えると、この香りを肌に乗せ、外出する機会など皆無であるが、男女年齢問わず、ひとつの芸術作品として、ぜひ手元に置いて楽しんでいただきたいと感じる。常に新しい技術が開発され続けるコスメティックという分野で、100年近くの間、輝き続ける商品など、滅多にないのだから・・・。
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