魁★女塾さんのゲラン / アンジェリーク ノアールへのクチコミ |
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2013/11/26 01:39:54
秋冬に多用している、爽やかさと深い温かみが同居する香りです。
ユニセックス表示ですがかなり女性向けかな…ていうか男性でこれが似合う人がいたら逆にすごい素敵だな、なEDP。日本では取扱店舗が限られます。質の高い香料を使用した、L 'Art et la Matiere(芸術と素材)シリーズの内の一つ。
2005年の作品で、調香はDaniela Andrierさん。(他にプラダのキャンディやキャンディ ロー、インフュージョンシリーズ、ルナロッサ、ランコムのアトラクション等々色々)
ゲランのお家芸というか、クラシカルな独特のコンポジション(=この香りで言うと、フレッシュ柑橘であるベルガモット×甘いバニラの、他ではあまり見ないハーモニー)を再現することが目的の作品だったのだそう。
「アンジェリーク」と聞くと天使性とか資生堂の昔の香水(好きでしたw)とか古典名作ゲーム(ww)を思い出すことが多いけど、ゲランのこの香りにおいては他の方々も仰っているようにアンジェリカの花と種を意味して、「ノアール」は別に黒い性格だったり何か毒っぽい意味ではなく、この香りで使われているシダーウッドなど大地の性質の素材を示す色の意だそうです。
転じて、結局「女性の二面性を表現した香り」という意味になるのだそうですが。
アンジェリカの花のように少女の素朴な可愛らしさを持つ女性と思って男性が不用意に近付くと、実はベースノートのようにグルマンな魅力も兼ね備えていて、その二面性で男性を捕らえるのだとか。(私が言ったんじゃないんです、フレグランスコンサルテーションでそう伺ったんですw)(あやかれるといいですが、果たしてどうだろうww)
ざっくり:
バニラ>ムスキー>パウダリー>アンバー>甘味>ホワイトフローラル
やや細か:
バニラ>アンジェリカ(種と花)>ジャスミン>シダー>キャラウェイ>レッドベリー>梨
強さ:
やや強? 上品な香り方なので文句は言われませんが、近寄られると結構甘さが立ってるみたいです。
皮膚毎に違ってくるかもしれないですが。(私はわりと甘い匂いが立つタイプだそうです)
持続:
とて長。ベースのバニラ×シダーによるミルキー×焦げっぽい深甘さが、丸1日近く皮膚を包んで仄かに香ります。
●個人的所感
他の方が「春夏用に」と仰っていて、「そうなんだ…なるほど…」と目からウロコでした。
私はフレグランスコンサルテーションで「秋冬に合う香りを」とお願いしまして、こちらの香りをご紹介頂いたので、何となく秋冬用って決め込んじゃってました。でも確かにアンジェリカシードの青々しい爽やかさが立っている瞬間は、春夏にもマッチするなと感じられます。
あと、私の場合はプッシュした瞬間こそ青味とスパイスが立ちますが、その直後からバニラ×アンジェリカ(花の方)の甘味が広がるのです。ジャスミンはほぼ感じられません。
そしてそのままずっとベースまで一貫してバニラが先導してくれる印象なので、ユーザー毎に違ってきたりするのかもしれないな、と思いました。
コンサルテーションで漏斗から香りを聞いた時は、「苦!? てか、土!? これが私に似合う香り??」とか失礼な第一印象を持ったのですが、「実際肌に乗せると全然違いますよ、とても素敵な香りなんです」と教えていただき、実際付けてみたら本当にうっとりしました。
ほろ苦い焦げたようなミルキーさのバニラ(私はアーモンドも感じましたが…!)×ウッディ、ウォームスパイス、そして青々しいアンジェリカシードの対比が、異質コンボに見えて実はすごく調和するんですね。香りの上品な深さと甘さとほろ苦さに、一瞬で癒されたんです。
それまでは華やか系のお花の香りが好みだったのですが、この香りを知ってから求める傾向がちょっと変わってきた気がします。
あとトップで広がるアンジェリカシードについてですが、適度な青っぽさが良いですね。清楚で。
アンジェリカって、私はロクシタンの保湿スキンケアのエンジェルグラスでしか匂いを知らないのですが、すごく懐かしい優しい青さですよね。昔々のスキンケア商品によくあった香り。
そのせいなのか、この香水を聞くと、薬草を集める中世の若く美しい修道女の映像が浮かんでくるんです。真冬に灰色の僧院の前で、凛と立ってる感じの。カーキとか地味な色の僧衣を纏って、亜麻色の髪の毛を後ろで無造作に束ねて、透けるように色白なんだけど頬は寒さで紅潮してる系で。近づいた時にバニラの甘さがほんのり漂ってきたら最高←
いつもここまで妄想してから、自分とは何もかも違うことに気づきますw
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