-
オー ド トワレ Geranium Odorata(ゼラニウム オドラタ)
容量・税込価格:100ml・23,100円発売日:-
2019/5/27 12:21:18
何年ぶりかの投稿です。
地方住みで、メゾン系のフレグランスはまず試香できない環境にあります。
楽しめるのはシャネル、ゲラン、エルメスで、この三社の新作はほぼ真面目にお付き合いしていて、中には気に入ったものもありましたが、投稿に至るほどでもなく何年も過ぎていきました。
家族が都内に住み始め、ジョーマローン 、イソップ、トムフォード などの流れで、ディプティックを試す機会ができ、香水道楽の道が一気に開けてきた感じです。
ディプティックの始まりは、組み合わせ自由のディスカバリーセットをプレゼントされたことです。
これは入門者にはとても親切な商品ですが、フルボトル購入後でも入れ替えて持ち歩くのに便利なサイズで、よく考えられてると思いました。
前置きはさておき、ゼラニウムオドラタですが、アロマの資格を取るときに嗅ぎ分けの練習をしていた時を思い出しました。
ゼラニウムは言うまでもなく薔薇によく似た香り成分なのですが、こちらはゼラニウムというよりもいくつかのアロマティックなハーブ、つまりスーッとした草の匂いがメインに出てから、奥の方で控えめにゼラニウムが少しだけ甘さを出している感じです。
バラの香りを求めるのならオーローズが無難です。
こちらはハーブ園の一角で咲くバラの花壇といったところでしょうか…
どなたかのコメントでマリーミーと似ているとありましたが、それはトップのわずかな瞬間だけで、それを過ぎるとただただ変化なくハーブが続きます。
確かに軽くて爽やかなので、香害の心配もなく日常使いに最適ですが、大人にはもう一捻り欲しいところではあります。
日頃、ロンブルダンローとオイエドの重ね付けをすることが多いのですが、こちらとオーローズ、ドソンも上品な甘さになっていいかもしれないです。
また、タムダオ、オーデュエル と合わせても一捻り加えた楽しみ方ができると思いました。
ディプティックは、単体だとちょっと物足りないとか好みと違うと思っても、重ね付けすることによって思いのほかいい香りになるので、フルボトル購入後の残念な思いはゆるやかです。
このゼラニウムオドラタは、ロンブルダンローと共に、単体でも重ね付け要員としてもいい仕事をしてくれる香りだと思います。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
2021/9/27 22:44:57
とにかく酷いPMSのために飲み始めました。
今までは下記のような症状でした。
ー生理前は2日前くらいから下腹部痛
ー生理前後何かを殴りたくなるくらいイライラ
ー生理前後の精神不安とんでもない不安と虚無
ー生理前胸と脇の腫れと痛み
ー生理中動けないほどの腹痛鉛の腹痛
ー生理中数日間続く偏頭痛
飲み始めてから1ヶ月、私は上記の症状が軽く感じられました。生理前後は全く別の人間になってしまうと言っても過言ではないくらい生理がキツかったので、エクエルでこんなに楽になるならば続けたいと思います。
年齢的にピルをやめて、漢方薬にしていましたがあまり効かず、辛かったので、サプリとしては安くはないですが、色々試してきた結果合うならば、苦しさから解放されるならば安いものかなと思います。
私は1日2粒から飲みはじめました。
もちろんみなさんに合うとは限らないですが、私はPMSに大分効いているようでした。
ご参考になれば幸いです。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
2017/6/30 18:23:02
今まで出会った香水の中で、もっとも完成された香りといえば、私はゲランのシャリマーだと思う。
フレグランス界を代表するオリエンタルの香り。
オリジナル(パルファン)は1925年作られ、以来100年近くも愛されている香りなだけあり、シャリマーには嗅ぐ度に新たな発見がある。
シトラス、フローラル、バルサミック、ウッディ、スパイシーなど個々の素材が絶妙なバランスで配合されていて、香水という商業製品が、芸術作品まで仕上げられている。個人的には、特にバニラの香りがもっともうまく使われている香水だと感じている。
トップはシトラス。すっきりしたレモンと、ベルガモットの香り。トップからベースのバニラがフワッと香り、ベルガモットと合わさることで、フルーティのような柔らかく香る。
ミドルはフローラル-パウダリー。トップの残香に、パウダリーなアイリス、官能的なジャスミン、ローズの香り。パウダリーなフローラルとだけ見ると、少しケバイ印象であるが、それぞれの香りが調和されていて、さらにバニラの甘さを添えることで、気品のある香りに仕上げられている。
ベースはオリエンタル。バニラ、トンカビーン、オポポナックス、パチョリ、サンダルウッドのオリエンタルな香り。どこか懐かしさがあり、癒される。しかしながら、この香水がすごいのは、ミドルの後半くらいから、名香ジッキーの面影を感じさせるスパイシーな香りや、オークモスが全体をピリッと引き締めているため、オリエンタルな香りに溺れることなく、香り全体に緊張感を与えている点だ。
男性の立場で考えると、この香りを肌に乗せ、外出する機会など皆無であるが、男女年齢問わず、ひとつの芸術作品として、ぜひ手元に置いて楽しんでいただきたいと感じる。常に新しい技術が開発され続けるコスメティックという分野で、100年近くの間、輝き続ける商品など、滅多にないのだから・・・。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
-
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:50ml・16,940円 / 100ml・23,100円発売日:-
2021/9/15 11:52:50
追記 現品100mlを買いました。
結局店頭で嗅ぎ比べはできなかったので、オードトワレの方にしました。調べた限りだと、オードパルファムの方がバニラ強めらしいのですが、個人的にオーデュエルを特殊なバニラにしているのはスプレー直後の柑橘の香りとサウナチックなミドルかなぁと思うので。
お試しに買った小分けは液を直接肌に着けて使っていました。
購入した現品は当たり前ですがスプレーです。結構柑橘と木材のかおりが強くなるように感じます。ユニークで面白い。甘さはあるし確かにバニラだけど、暖かさとともにグリーンと木材が香る二面性。
不満という程でもないんですがスプレーが直線的に結構まとまって出てくるタイプで、霧が細かくないです。そのため1箇所にベシャッとつきがち。周囲に飛び散らないのを良さととるかどうか。これよりも安価なものでもスプレーがいいものもあるので、使うとちょっと気になるかも。100ミリもありますし、良さそうなアトマイザーに入れ替えるなどした方がいいかもしれない。
(以前のクチコミ)
サンプル購入品を使用しての感想なので点は付けませんが、後ほど現品を買うと思います。 備忘録的にクチコミ。
バニラと聞いて試しました。 肌に乗せた瞬間、はじける柑橘とバニラ。でも数分後……肌の上に現れた香りは木材。木材!? しかもなんか暖かそうな匂い。
どこかで絶対に嗅いだことあるなとウンウン考えていて気が付きました。
これはサウナの匂いです! スーパー銭湯とかプールにある、あのあっついやつ!
バニラも確かに香っているんですけど、混ざった木材、スパイスの印象がサウナを思い出させるのかなぁ。不思議……。
寝る前に着けて翌朝まで持つので、持続時間およそ6時間程度ですかね。クーラーのついた部屋で確認していますが結構持続する。
もちろんこの頃にはバニラの薄い残り香だけですが、香水をつけていることはわかる程度に香ります。
最後の最後は美味しそうですが、全体を見ると確かにグルマンではないかもですね。スパイスのひとつとしてバニラが香るという感じ。面白い香水です。
正直中盤のサウナが癖になります。サウナだな……いやでもいい香りだな……でもサウナ……そこに現れるバニラ……みたいな。癒し感はあります、想像していたバニラとはだいぶ違うけど。
オードパルファムも気になるのですが調べた感じ香りがだいぶ違うようで……値段もさることながら好みかどうか分からないものをドンと買えないので、店舗で二種嗅ぎ比べてから現品購入したいです。
- 使用した商品
- サンプル・テスター
- 購入品
- doggyhonzawaさん 認証済
-
- 54歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿430件
-
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)・香水・フレグランス(その他)]
税込価格:-発売日:-
2020/6/20 10:01:59
フエギア1833のキロンボは、とてもヘヴィーな名前の香水だ。その名の表すもの。「逃亡奴隷社会」。
かつて植民地時代のブラジルで、何百万人もの黒人たちがアフリカから連れてこられ、サトウキビプランテーションで過酷な労働を強いられた。彼らの多くは20歳になるまでに亡くなったという。そこで彼らは脱走し、北東部のジャングルに逃げ込み、先住民ナティーボらと共に密林の奥でひっそりと生きる道を選んだ。その集落や社会を総称してキロンボという。
とても重たい名前だ。もし香水ボトルに日本語で「逃亡奴隷社会」と書いてあったら、少なくとも二の足を踏む人はいるだろう。「ねえ?いい香りね。それ何の香水?」「えとね、フエギアの『逃亡奴隷社会』だよ!」「そ、そうなんだー。なんかすごいね…(汗)。」という会話が交わされるとしたら、いかがなものか。←ま、それはそれで
ともあれキロンボ。初めてその名の由来を知ったときは若干気持ち的に落ちたが、店舗で実際に香りを嗅いだときはとても驚いた。なんというミルキーで優しい甘さの香り。それもそのはず。キロンボは、ブラジルの密林の奥、逃亡奴隷たちが生き延びるために作っていた液体ミルクキャラメルの香りだ。←大事
キロンボをプッシュする。その瞬間、腰がとろけそうになるような甘くてミルキーな香りがふんわりと広がる。よく女性がつけて「おいしそう!」とつぶやいているが、さもありなん。本当にミルクとバターとそしてスッキリした甘さが渾然一体となって広がってくる。バターにはほんのり塩味が効いていてそれすら鼻で感じ取れるのがすごい。本当に「これ、単に食品の香り付け香料では?」と感じるほどの超グルマン。
ミルクと塩バターと甘い砂糖の香り。以上。←終わるのか
展開は特にない。フエギアの香水にはよくある、付けた香りがずっと持続し続けるタイプの香り方をする。人工香料強めだろう。いつまでも同じ香りがずっと持続する感じだ。ただ本当に唾液が出そうなくらい甘くてミルキー。これは不二家さんが「ミルキー」という名でリリースした方がいいくらいの練乳っぽい香り。実際に不二家さんが出してるミルキーボディミストより「不二家ミルキー」な香り。←本家越え?
持続時間は8〜10時間ほど。長い。特に紙やファブリックにつけると、1日過ぎても柔らかく香りが残っているほど。このへんは本当にフエギアらしい濃厚さ。フエギアの香水は全体的に香料の数は少なめでシンプルな香りを濃度高めで展開する、といった感が強い。一般にグルマン系は気温や湿度が高いと重たくて敬遠しがちだけれど、なぜかこの香りは暑い季節でも苦にならない。それは、ほんのひとさじのフルーティーな酸味があって、実にスッキリとした甘いクリーミーさを呈しているからだろう。それがアマゾンフルーツの1つ、クプアスだ。
クプアスはカカオの仲間で、茶色い実の中に白い果肉を有する南米特産のフルーツだ。果肉はパッションフルーツやヨーグルト様の強い酸味をもつ。また、種子には多量の油脂を含み、クプアスバターとしてチョコレートの原料やコスメの素材にも使われる。このクプアスの果実の酸味、バターのコクが、このキロンボを単に甘いミルク香にせず、豊かな風味を添えているように思う。わずかなパッションフルーツ様の香りがくどい甘さになるのを抑えている印象。
ブラジルや南米では、昔からドゥルセ・デ・レチェという液体キャラメルが作られ、愛飲されている。高脂肪のミルクに砂糖をたっぷり入れて、じっくりアメ色になるまで煮詰める。その液体キャラメルには必ずカカオやチョコレート、アーモンド、ドライフルーツを入れるという。そこまで知ると、ああ、この香りにはラテンアメリカの歴史が語られているんだなと実感する。
暗いジャングルの奥に思いを馳せる。先住民との邂逅をはたした逃亡奴隷の黒人たちは、彼らの自給自足の生活様式を学びながら、同時に自分たちの身体に沁み込んでいるアフリカ文化をミックスして継承し続けた。彼らはヤギの乳に自分たちが作っていた砂糖を加えて煮詰め、そこにクプアスの果実やバターを加えて濃厚な液体キャラメルを作り、飢えをしのいできたのだろう。白人社会の攻撃に備えつつ、何百年も文明社会と隔絶して。
その戦いの旗こそキロンボなのだ。その名の重たさを知ったとき、ジュリアン・べデルがこの甘くミルキーな香りに寄せた思いの深さを慮る。そしてそれが悲劇の名称ではないことに気付く。人種差別と闘い続けた彼らの歴史。そして何よりも、生きるために日々の食料を得る戦いを続けた彼らの強さをこの名は表しているのだろう。
どんなことがあっても生きる強さ。今日の命をつなぎ、明日への希望をもたらす香り。キロンボ。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品