TOP > Ciel666さんのLikeしたクチコミ(登録日時順)

68件中 1〜5件表示

◆Coco◆さん
◆Coco◆さん 認証済
  • 27歳
  • 混合肌
  • クチコミ投稿17
A’pieu(アピュー) / ジューシーパン スパークリングティント

A’pieu(アピュー)

ジューシーパン スパークリングティント

[口紅リップグロス]

税込価格:1,100円発売日:2020/6/15 (2021/9/17追加発売)

7購入品

2021/7/14 14:50:10

ブルベだけどオレンジメイクをしたい方にぴったりです!

私はブルベで、今まで夏には色んなオレンジメイクを試してみましたが肌がくすんで見えたり浮いたりしてしまい似合わず…

でもこのティント(おすましマーマレード)はパキッとしたり蛍光色になったりせず、肌に馴染んで透明感がでるオレンジで最高でした!!
顔色も明るくなるすごく可愛いオレンジです。
しかも縦じわもなくなりぷるっぷるで皮向けなどもなく、持ちも良かったです。
キャンメイクのシルキースフレアイズのネクタリンオレンジと合わせるともっと可愛いです!

使用した商品
  • 現品
  • 購入品
蜜芋さん
蜜芋さん 50人以上のメンバーにフォローされています 認証済
  • 28歳
  • 混合肌
  • クチコミ投稿54
FUEGUIA1833 / オードパルファム

FUEGUIA1833

オードパルファム

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

7購入品リピート

2019/7/23 10:52:51

香水好きの方々とご一緒する機会があり、遠方だからしばらく試せないな〜と思っていたフエギアを肌で試させて頂くことができました。
これがまた、すとーんと落ちました。この香り好みだな、からないと寂しくなるまで凡そ1週間。
情け容赦のない凝縮された魅力にやられました…。パタゴニア行ってみたさすらある。
以下入手順です。順次書き換えるかと思われます、すでに文字数がやばい。

■Luna Roha
帰り際にジャケットに吹かせて頂いたら翌日の残り香にすら陥落しました。
吹いた瞬間辺りに広がるのが、口当たりのいい赤ワインか熟成する前の皮ごと潰したブドウそのままの甘さ。真っ赤なイメージです。

日中は勿論嫌みのない甘さで似合うんですが、ルナの名に題するように夜に特に馴染みます。
トップで薫ったコルクが飛んだ後は香りの変化自体はそこまで激しくないものの、持ちは朝6時につけて夜8時でも余裕で嗅ぎ取れたので最高の持続感です。胸元よりは腰ぐらいがおすすめ。
ビジネスよりはオフのイメージですが季節は選びません。
ルナロハは最初だしと30mlで購入しましたが、1年たたず無くなりそうです。リピします。

■Yaken
ルナロハが情景を映しているのに対して、こちらは植物が主体。
パタゴニアにさく黄色いマメ科の植物パラメラが香料に使われていて、男性の媚薬とあって笑いました。ずっと嗅いで居たいと反応したのは私の男性的な部分だった模様。

最初は青々しい草の香り、おや?と思っているとその葉が少し濡れているような気がしてきて、すぐにぶわっと甘さが立ち上りました。お菓子ではない、野原の甘さ。
基本季節は選ばないと思います。カラッとした日だと少し甘さが控えめになるのもまたよし。

すごーく中毒性の高い香りです。なおショコアトルと酷似してる瞬間があります。

■Cenote
セノーテで検索をかけると洞窟湖の写真が沢山出てきます。それです、そのイメージの香り。
ただどうにもバニラがひっそりと確かに後ろを支えているので、泉の精な感じが強い。
控えめなジャスミン、控えめな青さ、そこに差し込む光、ゆらめく白いドレスの裾。
これはかなり女性らしいというか、花が出るかバニラが出るかで人も選ぶ香りです。
なんと本国では製造終了するとのことで、日本も今ある分でおしまいになりそうです…
私のなりたい女性像にかなり近かったのでなくなっても足せないのはとても残念。
神秘的で魅力的です。気になるなという方は、お早めにぜひ一度お試しを。

■Muskara Apis , Muskara Boswellia、Phero J
アピスは蜂蜜、ボスウェリアは乳香の香り。しかしてついに乳香は廃盤となってしまいました…。(復活の兆し有)
ボスウェリアも男性の媚薬って書いてあるんですよね。男性を魅了するのか、男性が魅了するのか…ヤケーンヌと一緒でこういう香りに惹かれるのだろうか私。

重ねづけ考えるの苦手だしムスカラはいらないかな?と思ってた過去の私をとっちめたくなります。
例えば別メゾンの香りに色気を足したい時、甘さを足したい時、印象の変化ならDEMETERでもいいと思いますが、持続性と他にない単一性を望むのならムスカラをお奨めしたいです。
どぎつい甘さや鼻につんとくる感じというよりは、体調や肌質で香りが全く変わります。
日によっては私もカカオやオスマンサスを感じたり。単体より重ねたほうが、の気持ちが良くわかりました。

■Xocoatl
ヤケーンヌのとこに名前出しました。
バニラ、カカオ、ラムの香調ですが私の持っているのはラムが一番強いエディションです。
カカオが強いのが出てきたらそれも買いそう怖い。
トップは多分、「えっこれがカカオ?本当に入ってる?」と驚くでしょう。
ミドルはそれこそ草の雰囲気のある甘さなんですが、ラストが甘くて頭をとろかしていきます。
どの瞬間にもカカオが添えられていてたまに顔をのぞかせる気がしてオーセンティックバーのようですね。いやほんとラムの存在感が強い。
最近のお気に入りはここにムスカラアピスとルナロハ重ね。休日の夜の最高の香りとなっています。

■Amalia Gourmand(Vintage)
サロパ限定品。ここでは触れるだけに。

使用した商品
  • 現品
  • 購入品
doggyhonzawaさん
doggyhonzawaさん 500人以上のメンバーにフォローされています 認証済
  • 55歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿426
FUEGUIA1833 / ムスカラ カカオ

FUEGUIA1833

ムスカラ カカオ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2021/9/4 02:06:22

「チョコレートの匂いがする香水」というカテゴリがある。そんなキーワードで検索すると、まず必ずと言っていいほど出てくるのが、モンタルのチョコレートグリーディー。こちらはミルクチョコウェハースみたいな香りとも言われるが、それ以上にガツンとビターなチョコレートの香りを感じたい場合は、フエギア1833のムスカラカカオがおすすめだ。

フエギア1833は、もともと南米パタゴニアの自然や歴史、文化へのリスペクトから生まれた香水ブランド。瞬く間に100種類を超える香水作品をリリースし、人気を博している。

中でもフェロモンと類似した分子構造をもつ「香りのない分子」を採用したというムスカラシリーズは、一人一人の肌本来の匂い分子を吸着することで揮発を促し、その人の肌の香りを引き立てるというアナウンスで注目されている。ほんのりウッディに香る人もいれば、柔らかなフローラル系の香りを醸し出す方もいるという。ちなみに自分の場合ムスカラはややくすんだウッディになる←昭和枯れすすき

そのムスカラに選りすぐりのカカオ香料をプラスした作品、それがムスカラカカオだ。かつては限定品であり、一部のフエギア沼な方がこぞって購入したレアな一品だったが、現在は通常ラインとして販売されている。人気があると見るやどんどん売り方を変えていくテンポの速さも、このブランドの特徴といっていいだろう。基本、攻めは強めだ。

2019年2月にリリースされた当時は、800sのカカオ豆からわずか1sしか採取できない貴重なカカオ香料を用いたこと、エクアドル産とメキシコ産のカカオにこだわってブレンドしたことなどで話題を呼んだ。

では、巷でビターチョコレートの香りと言われるムスカラカカオ、一体どんな香りなのか?

ムスカラカカオをプッシュする。ジュース色がロットを経るごとに濃くなっているように思うのは気のせいか。肌にのせるとその瞬間、ダークラムの冷たく芳醇な洋酒香が立ち上る。このへんショコアトルを思わせるイントロ。すぐさま、鼻にキュンとくるほどロースティーでドライなカカオの香りが立ち上がってくる。これは思いきり天然のカカオの香りだ。チョコレートというよりビターカカオ。ミルクのまろやかさも砂糖のカラメル香もない。ギリギリ苦い。発酵させ、丁寧にローストし続けたカカオ豆の黒く焦げた香り。

このカカオブレンドの香りには、幾つか特徴がある。まずは苦みの中にもフローラルなふくよかさが感じられる点だ。これは明治製菓の「産地別カカオで作ったチョコレートの風味」分析データによると、エクアドル産のカカオの特徴だ。また、高音部でコーヒーにも似た酸味と強い苦みが出ている。このあたりは、同ブランドの「チョコレート効果cacao 86%」のようなカカオ成分が高いチョコレートの香りに近いものがある。むろん本物のチョコやココアと比べると、ギリギリとビターで、大人向けなカカオ。これは本当にパワフルな苦みと渋みをもった黒いカカオの香水だ。

賦香率は高めで、付けてからゆうに7〜8時間は香りが続く。ムスカラシリーズは厳選した単一香料をムスカラと合わせるので、展開はシングルノートだ。したがって調香じたいはシンプル。だから次々に作品を出せるのだろう。調香技術よりも素材じたいのよさで勝負。フエギアの作品には全体的にそんな印象がある。

ただ

それにしても値段は高すぎないか?

このムスカラカカオ、100mlボトルを買うには68200円必要だ。なぜ50mlをやめたのだろう?むしろ10mlを出してほしいくらいなのに、と庶民はカカオ高配合のチョコをかじりながら思う。さすがに86%は苦い。ムスカラカカオの価格を思うと、つい心も苦みばしる。

口直しとばかりに少し甘いチョコレートも口に放り込んだ。お、エクアドル産のカカオ豆を使ってる明治の「ALMOND 香るカカオ」は酸味の感じがムスカラカカオに近いな。甘いし、アーモンドも香ばしい。対して「チョコレート効果72%」の方は、苦みは強いもののミルクの香りが少しあって、これはムスカラカカオにキロンボをのせた感じだな、などなど…。

いろいろなチョコレートの味と香りを比べながら、紀元前から人々の食を支えてきたカカオ豆に思いをはせる。「テオブロマ(神の食物)」と呼ばれ、珍重されてきたカカオ。その豊かな香りと味は、いつの時代も人々を魅了してきた。

気温が下がってくると、不意に思いっきりチョコレートの香りが恋しくなることがある。そんなときはカロリーを気にしながら我慢するよりも、ムスカラカカオを身体中にプッシュしてみるのも一興かもしれない。

黒くて 苦くて 心地いい。 神のカカオの香りに包まれて。

使用した商品
  • 現品
  • 購入品
doggyhonzawaさん
doggyhonzawaさん 500人以上のメンバーにフォローされています 認証済
  • 54歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿426
FUEGUIA1833 / キロンボ

FUEGUIA1833

キロンボ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)香水・フレグランス(その他)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2020/6/20 10:01:59

フエギア1833のキロンボは、とてもヘヴィーな名前の香水だ。その名の表すもの。「逃亡奴隷社会」。

かつて植民地時代のブラジルで、何百万人もの黒人たちがアフリカから連れてこられ、サトウキビプランテーションで過酷な労働を強いられた。彼らの多くは20歳になるまでに亡くなったという。そこで彼らは脱走し、北東部のジャングルに逃げ込み、先住民ナティーボらと共に密林の奥でひっそりと生きる道を選んだ。その集落や社会を総称してキロンボという。

とても重たい名前だ。もし香水ボトルに日本語で「逃亡奴隷社会」と書いてあったら、少なくとも二の足を踏む人はいるだろう。「ねえ?いい香りね。それ何の香水?」「えとね、フエギアの『逃亡奴隷社会』だよ!」「そ、そうなんだー。なんかすごいね…(汗)。」という会話が交わされるとしたら、いかがなものか。←ま、それはそれで

ともあれキロンボ。初めてその名の由来を知ったときは若干気持ち的に落ちたが、店舗で実際に香りを嗅いだときはとても驚いた。なんというミルキーで優しい甘さの香り。それもそのはず。キロンボは、ブラジルの密林の奥、逃亡奴隷たちが生き延びるために作っていた液体ミルクキャラメルの香りだ。←大事

キロンボをプッシュする。その瞬間、腰がとろけそうになるような甘くてミルキーな香りがふんわりと広がる。よく女性がつけて「おいしそう!」とつぶやいているが、さもありなん。本当にミルクとバターとそしてスッキリした甘さが渾然一体となって広がってくる。バターにはほんのり塩味が効いていてそれすら鼻で感じ取れるのがすごい。本当に「これ、単に食品の香り付け香料では?」と感じるほどの超グルマン。

ミルクと塩バターと甘い砂糖の香り。以上。←終わるのか

展開は特にない。フエギアの香水にはよくある、付けた香りがずっと持続し続けるタイプの香り方をする。人工香料強めだろう。いつまでも同じ香りがずっと持続する感じだ。ただ本当に唾液が出そうなくらい甘くてミルキー。これは不二家さんが「ミルキー」という名でリリースした方がいいくらいの練乳っぽい香り。実際に不二家さんが出してるミルキーボディミストより「不二家ミルキー」な香り。←本家越え?

持続時間は8〜10時間ほど。長い。特に紙やファブリックにつけると、1日過ぎても柔らかく香りが残っているほど。このへんは本当にフエギアらしい濃厚さ。フエギアの香水は全体的に香料の数は少なめでシンプルな香りを濃度高めで展開する、といった感が強い。一般にグルマン系は気温や湿度が高いと重たくて敬遠しがちだけれど、なぜかこの香りは暑い季節でも苦にならない。それは、ほんのひとさじのフルーティーな酸味があって、実にスッキリとした甘いクリーミーさを呈しているからだろう。それがアマゾンフルーツの1つ、クプアスだ。

クプアスはカカオの仲間で、茶色い実の中に白い果肉を有する南米特産のフルーツだ。果肉はパッションフルーツやヨーグルト様の強い酸味をもつ。また、種子には多量の油脂を含み、クプアスバターとしてチョコレートの原料やコスメの素材にも使われる。このクプアスの果実の酸味、バターのコクが、このキロンボを単に甘いミルク香にせず、豊かな風味を添えているように思う。わずかなパッションフルーツ様の香りがくどい甘さになるのを抑えている印象。

ブラジルや南米では、昔からドゥルセ・デ・レチェという液体キャラメルが作られ、愛飲されている。高脂肪のミルクに砂糖をたっぷり入れて、じっくりアメ色になるまで煮詰める。その液体キャラメルには必ずカカオやチョコレート、アーモンド、ドライフルーツを入れるという。そこまで知ると、ああ、この香りにはラテンアメリカの歴史が語られているんだなと実感する。

暗いジャングルの奥に思いを馳せる。先住民との邂逅をはたした逃亡奴隷の黒人たちは、彼らの自給自足の生活様式を学びながら、同時に自分たちの身体に沁み込んでいるアフリカ文化をミックスして継承し続けた。彼らはヤギの乳に自分たちが作っていた砂糖を加えて煮詰め、そこにクプアスの果実やバターを加えて濃厚な液体キャラメルを作り、飢えをしのいできたのだろう。白人社会の攻撃に備えつつ、何百年も文明社会と隔絶して。

その戦いの旗こそキロンボなのだ。その名の重たさを知ったとき、ジュリアン・べデルがこの甘くミルキーな香りに寄せた思いの深さを慮る。そしてそれが悲劇の名称ではないことに気付く。人種差別と闘い続けた彼らの歴史。そして何よりも、生きるために日々の食料を得る戦いを続けた彼らの強さをこの名は表しているのだろう。

どんなことがあっても生きる強さ。今日の命をつなぎ、明日への希望をもたらす香り。キロンボ。

使用した商品
  • 現品
  • 購入品
doggyhonzawaさん
doggyhonzawaさん 500人以上のメンバーにフォローされています 認証済
  • 53歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿426
FUEGUIA1833 / Huemul

FUEGUIA1833

Huemul

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2019/11/2 15:52:49

フエギア1833のフエムルは、バターをたっぷり使って焼き上げた香ばしいクッキーのような香りがする。その香りを色に例えるならクッキーの色そのものだ。そしてそれは、この香水のイメージの元になったフエムルというアンデス山脈に生息する鹿の栗毛をも思わせる。

「清らかなアンデス山脈の森林を力強く走り抜ける、美しいゲマルジカのように。静謐な印象を与えるムスクに、ジャスミンが優しく重なって」

これがブランドから出されているフエムルのイメージ。賦香率はパルファム濃度で24%。お値段は100mlが34000円、30mlが17000円。ブランドローンチ時よりもずいぶん値上がりしている。フエギアは2010年より創業しており、日本では2015年より六本木グランドハイアットホテル内1Fフロアにブティックを構えている。今年伊勢丹サロンドパルファンにも作品を展開し、さらに話題を集めている香水メゾンだ。

フエギアといえば、創業者であり調香も務めるジュリアン・ベデル氏の哲学やアルゼンチンの自然や歴史、人物などを幅広く作品に投影したパタゴニア発のブランドとして有名だ。このフエムルは、実在や想像上の動物をヒントに人の秘められた心を紐解く「ファブラ・ファウナ(寓話の動物)コレクション」の中の1本。

ブランドローンチした当初、ジュリアン・ベデル氏がかなり推していたパルファムの1本がこのフエムルだった。今やアンデスの森にその住処が少なく、絶滅危惧種に指定されているという稀少な動物、フエムル鹿。その名を冠した香りに迫る。

フエムルを手首にプッシュする。植物由来のアルコールだろう、心なしか甘い感じの透明な霧の中から最初に立ち上るのは、香ばしいバタークッキーを思わせる栗色の香りだ。同ブランドのヒット作ラ・カウティーバでも使用されていた植物由来のスッキリしたグリーン系の香りがするムスクが使われていることがわかる。ただし、香りがずっと同じように続くので、合成香料と調合して使用しているような感じだ。以前も書いたが、フエギアは稀少な南米の植物から天然香料を抽出しているのだろうけれど、合成香料もたっぷり使用している。

フエギア独自のアコードノートによると、フエムルの構成は次のようなイメージだ。

最も長く残り、美しい余韻を残すハイノート:ムスク
香りに個性を与え、作品テーマを表現するミディアムノート:マッソイア
つけた瞬間の香り。第一印象を左右するロウノート:ジャスミンラクトン

全体的にはシングルノートのような香り立ちだし、トップでジャスミンが香る感じもしない。それでも少しは香りが変わる。付けて10分ほどするとクッキーのような明るい感じが薄れて、やや茶色が濃くなったようなウッディが出てくる印象。この少し焦げたような樹の香が、どこか動物の毛皮の匂いのように思えなくもない。このあたりがミドルなら、ミドルは香ばしいクッキーからスモーキーウッディに変化していくイメージだ。

このミドルノートにクレジットされているマッソイアもラクトン系の香料で、天然ココナッツの代替香味料として昔から使われているものだ。天然ものは抽出プロセスが高価になるため現在は代替の合成香料が使用されているようだが、フエギアがどちらを用いているかは定かではない。いずれにしろ、ココナッツ独特のクリーミーさ、温かさなどが出ているミドルは、このマッソイアノートの風味だろう。

付けて一時間ほどすると、このスモーキーなココナッツ様ウッディにわずかにレザーっぽい香りが感じられてくるようになる。確かにややアニマリック系の気配だ。高山の尾根を渡る美しい鹿毛を思わせるウッディ&レザー。

持続時間はさすがに長い。6〜8時間かけて、付けたところでゆっくりクリーミーなウッディを香らせる。最初に感じたグリーン系ムスクは、後半になるにつれ、わずかにセロリのような清涼感を感じさせる香りになってくる。クリーミーなラクトンと少し焦げたウッディとスッキリグリーンなムスク。それは、アンデスの空に浮かぶ雲と、その下にたたずむ鹿の毛の温かみ、そして深い森の息吹を思わせるコントラストだ。

2015年、チリとアルゼンチンはパタゴニアのすばらしい自然と動物を保護し続けていくために、南アンデスの広大な土地を取得し、パタゴニア国立公園に指定した。そこではフエムルをはじめとした絶滅危惧種、レッドデータアニマルが適切な住環境を取戻し、自然増するための再生プログラムも同時進行しているという。

フエムルの香りをその身にまとうとき、人は一頭の鹿になる。刻々と変化する空の色を見つめ、土や草の匂いを嗅ぎ、森のささいな変化に耳をすまして。

そしてアンデスの山を駆け抜ける一陣の風になる。

使用した商品
  • 現品
  • 購入品

68件中 1〜5件表示

Ciel666さん
Ciel666さん 25人以上のメンバーにフォローされています 認証済

Ciel666 さんのMyブログへ

プロフィール
  • 年齢・・・29歳
  • 肌質・・・乾燥肌
  • 髪質・・・柔らかい
  • 髪量・・・多い
  • 星座・・・水瓶座
  • 血液型・・・O型
趣味
  • 旅行
  • ガーデニング
  • 読書
  • ヨガ
  • 音楽鑑賞

もっとみる

自己紹介

リップとチークダイスキニンゲン CHANELコスメに依存してます 続きをみる

  • メンバーメールを送る