ゲバ子さんのクチコミ投稿一覧（投稿日時順）16件〜20件 - My@cosme

セルジュ・ルタンス

De Profundis

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格：-発売日：-

香りをひとことで表すと、菊とダリアの緑の香り。
お花屋さんに入った時の。花の香りと茎の青い香りの集合体の匂いが、美しい調子で、インセンスの香りとともに構成し直された、和のニュアンスも感じる美しい香りです。
クセの強いグラッドシエルシリーズの中でも、比較的使いやすい香りですね。

春先、野の花が顔を出し始めた頃。今にも雨が降り出しそうな厚い雲に覆われた灰色の空。
そんな光景が思い浮かびます。とても懐かしい、思い出の中の一光景のような香りです。

とても美しい印象で、個人的にはルタンスの香水群の中でも、かなりロマンチックな良い出来の香水と感じていたのですが、こちらでのレビューの評判がよろしくなく、少し意外でした。


以下は海外のサイトから、この香水の中に入っているだろうと予測された香りです。
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菊、ダリア、スミレ、ユリ、シャクヤク、カモミール、干し草、お香、森、グリーンノート、アースノート
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トップからミドルまでは基本的に香り方はそこまで変わりません。
菊やダリアの、いかにもではないフローラル系の香りと、雨上がりの原っぱの中のような、土とグリーンの香りが、じっくり香り続けます。
こういうグリーンフローラル系の香りはあまり香りが立たない傾向があるんですが、この香りは肌に乗せるとびっくりするくらい香り立ち続けます。ムエットで嗅いだ時の印象よりもずっと華やかです。

そして3-4時間ほど経つと、インセンス的な甘さと、スウェードのような香りが、ささやかに立ってきます。
そしてラストはフローラルとお香の甘めの香りで、肌の上でじんわりと香り立ち続ける仕様になっています。

こういう香りってあまり長持ちしない傾向があるんですが、意外なことに結構長く香ってくれます。
媚びたフローラル香ではないため、ユニセックスで使えるタイプの香りです。


以下はセルジュ・ルタンスの商品サイトでの、ルタンスの詩的な香水イメージ
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[深き淵より]
インセンスと菊。聖歌隊の子供たちと司祭とでこみあう場所へと行列する人々。いたずらっぽい目配せを、もうここにいない誰かに。わたしが生きている限り、わたしの死もまた生きている。
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生と死をイメージした香りだそうで、やはりフランスでは菊は葬儀用の花だそうです。
菊で飾られた墓地、雨濡れた芝生、曇り空、漂うお香。そんな情景を、香りで描いた香水なのでしょう。

Exclusive bottlesのシリーズに入っていた時は、液色が濃い紫で、深い思索の中で生まれた香りなのだろうなと、強く妄想させてくれる香水でした。


そろそろ暖かい季節がやってきます。
フェミニテデュボアや、セルジュノワール、沙棗を使ってきましたが、暖かい季節には、ちょっと重めの香りばかりなので、もう少し軽い、ロマンチックな香水を探していました。

私自身の気分的にもこの香りはしっくり来ましたし、素直にいい香りだと思えるものでしたので、星7つとさせていただきました。

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ロクシタンロクシタンからのお知らせがあります

ヴァーベナ オードトワレ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格：10ml・3,300円 / 100ml・7,920円発売日：2013/7/25 (2019/7/24追加発売)

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レモングラス調のボディミスト。
オードトワレと書かれていますが、香り自体は持続せず、とにかくリフレッシュパフュームとして使うのがぴったりの香り。

別に可もなく不可もなく、気分転換にとてもいい、良い香りです。
ルームスプレーとして、部屋の窓を開け放した状態で、部屋中に吹きかけると、とてもスッキリします。

部屋の淀んだ空気をスッキリさせたい人、リセッシュやファブリーズの匂いにうんざりしている人、おすすめ。

代わりはいくらでも効くタイプの香りなので、別にロクシタンのこれじゃなきゃダメってものではありませんが。

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トム フォード ビューティ

プラム ジャポネ オード パルファム スプレィ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：50ml・30,800円 (生産終了)発売日：2013/9/6

いわゆるウッディフローラル香です。
セルジュ・ルタンスのフェミニテ・デュ・ボアとかなり似た考え方の香りです。一瞬嗅いだ時のトップの香りはかなり似ています。

使われてる香りは以下のような感じ。
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梅、サフラン、シナモン、永久花(イモーテルですかね？)、椿、アガーウッド、アンバー、ベンゾイン、もみ、バニラ
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ここでフェミニテとの差が明確に見えて来ます。
フェミニテはドライフルーツとシナモンの甘さをウッディ香で包み込んだ香りなのですが、プラム・ジャポネは梅の柔らかい甘酸っぱめの花の香りがウッディ香で束ねられた香りです。

具体的な香りの印象について。
かなりウッディ調の香りです。こちらにベンゾインやシナモンの香りが重なることで、お香のような香りの立ち方をします。さらっと香り立つ匂いの中には、甘酢っぱくて優しい梅の香りが入っていて、この梅の香りのおかげで、メンズ香っぽlくなり切らずにいられるという香りの作りになっています。
シングルノートと謳っていますが、トップはかなりお香寄りの甘く優しい香り立ち。基本はその香りでミドルからラストまで続くのですが、ラストのラストは、結構ウッディ香がメインになってきます。

92年発売のフェミニテ・デュ・ボア（木のフェミニティ）が、木の香りから女性性を引き出すことをテーマにした香水というだけあって、基本ウッディ香って男性的な香りになりがちです。
厚めにフルーツや花の香りを重ね、ウッディ香を「甘い華やかな香りに、温かみと、厚みを加えるための材料」として扱うことで、ウッディ香は初めてレディース香水として使いやすいものになります。
プラム・ジャポネは、トップの香り立ちは、かなり女性的な印象を受けるのですが、ラストのウッディ香が強くなるフェーズで、アンバーのどっしりとした香りの重さも合間って、少し男性的なのでは…？と思う香りになります。

そんな香りですので、基本は男性におすすめ。女性なら、カッコイイorクールなタイプの方が使うのが良いのでは、と思いました。
着物に合う？ってレビューもありましたが、もっと着物に合う香りの香水は世の中にいっぱいあるので、間違ってもトムフォードの香りを着物と合わせるなんて考えないで欲しいです。
トムフォードはやはり、どれもインポート香水らしい香りですから。

個人的には、最初から最後まで、甘く優しいフルーツと蜂蜜のウッディ香が続くフェミニテ・デュ・ボアの方が好きでした。


最後に、ちょっと地味に気になったのが、「椿って香りあったっけ…？」って点なのですが、調べてみたら、香りの強い品種もあるそうです。
匂吹雪という品種の椿は、さわやかな甘い香り。（他の椿と比べて花の香りの基本香になるリナロールが多いそうです）
あとヒメサザンカという品種は、梅のような香りに、ヒアシンス様のグリーンノートが加わったような香りだそうな。
まあ、こういう香りのある品種の椿を使ったのかわかりませんが、椿を入れているということで、これが椿の香りなのかなーと、妄想を広げる助けになればと思い、記述させていただきました。

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セルジュ・ルタンス

BORNEO 1834（ボルネオ 1834）

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)・香水・フレグランス(その他)]

税込価格：- (生産終了)発売日：-

香りを一言で言うと、雨上がりの森とチョコレート。
クセの強い香りだらけのグラットシエルのシリーズの一つ。

雨上がりのジメジメした森の中、泥と木とカビと草の匂いの中で、一片のチョコレートをつまんだようなイメージが湧く香りです。

とにかくムエット上では干し藁様のパチュリの香りがします。肌に乗っけるとまた印象が変わって、ムエットでの乾いた藁の印象が、グッと甘く、青めの香りに。
ベースは基本パチョリの干し藁様の香りなのですが、カカオの甘みと、ラブダナムの樹脂っぽい香りが、体温に乗って、瑞々しく甘く香り立ちます。

男性的な香りですが、女性が使っても違和感ないかと思います。
クラシカルなファッションの時につけていただいた方がいい香りな気がします。


以下がルタンスのサイトに掲載されている、この香りの説明。
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[ボルネオ1834]
ヨーロッパにパチョリをもたらした島、ボルネオ。絹の反物を輸出するときに、自然の蚊除けとしてパチョリをしのばせていたのだった。パリの貴婦人がそのかぐわしさを見出したのは、1834年のこと。
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こんなテーマですから、当時、ドレスを仕立てる時はこんな香りをしていたんでしょうか。

あと、ドロップで付けた時と、スプレーで付けた時の香りの立ち方が結構違います。
甘く青く香らせたい時はスプレー、パチュリの泥臭さを立たせたい時はドロップでと、使い分けるだけでもなかなか楽しめますね。

誰もにオススメはできる香りでは無いので、星は5つにさせていただきました。

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セルジュ・ルタンス

テュベルーズクリミネル

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格：- (生産終了)発売日：-

レザー（orゴム）でラッピングしたチュベローズ。
クセの強い香りばかりのグラッドシエルシリーズの１つ。
イメージソースは毒薬の棚。

ルタンスのミューズでもある、16世紀フランスでプロテスタントの大虐殺を行ったカトリーヌ・ド・メディシスや、吸血鬼伝説のモチーフになり、鉄の処女の生みの親、血の伯爵夫人エリザベート・バートリーをイメージした香りとして作られた香水です。
世界的にヒットしたDiorのプワゾンも、チュベローズの香りをベースにした、強烈にセクシーな香りですが、こちらは正に「ルタンスのプワゾン(毒)」と言っていい香りかと思います。


先ずTOPは湿布のような香りで、メントールとレザーやゴムのような香りが押し寄せます。
この匂いが、ムエットや服の上からだと、ずっと残って香り続けますが、肌の上に乗せるとガラッと香りが変わります。

ルタンスのお店で初めて腕につけてもらった日、つけたての香りを嗅いだ時は、このゴムのような香りにウーン…と思ったのですが、店を出て、喫茶店に入った頃、「なんかめちゃめちゃいい花の香りの香水つけてる人がいるなー」と思ったら、自分の腕からでした。

湿布調にさせていたメンソールの香りは飛び、ミドルからは途端にチュベローズやジャスミン、オレンジフラワー等の超華々しい香りが顔をドドドッと出してきます。
(ムエットでは残ってたトップの湿布やゴムの匂い。もしかしたら温度の高い所に乗せないと飛ばないのかも？)

このミドルの花爆弾のような香りは、ラストにシフトしていくにつれて落ち着いていき、淡い花々の香りとともに、トップに感じていたレザー調の香りが再度顔を出し、皮膚の上でささやかな甘い香りを残しながら消えていきます。

ムエットではクセが強すぎて「どうかなー」と思っていた香りが、肌に乗ると途端に表情を変える。
ドラマチックで鮮やかな、どんでん返し劇を見せてくれる、素晴らしい香水です。

とはいえ、トップのメンソールやレザー調の香りと、ミドルからの花爆弾のような怒涛のフローラル香(ディオールのプワゾンのトップ並みのパンチ力)の両方共にイケる！って人、日本には少ない気がします。
個人的にはとても好きなのですが、万人にオススメできる香水では無いと思うので、星は6つとさせていただきました。

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