2015/11/18 08:09:57
1983年発売。
調香はソフィア・グロスマン。
トップは少しツンとしますが、すぐに飛んで、古くからフランスで愛されてきたヴァイオレットとローズを中心とした華やかなフローラルが香ります。
可愛らしい甘さもあって、とても綺麗な香りです。
パウダリーさもあるので、品が良くモダンクラシカルな雰囲気。
ラストはややウッディになりますが、このパウダリーに包まれたフローラルの方が前に出ていると思います。
キラキラと輝く、ころんと丸いボトルも愛らしく素敵です。
この香りを嗅ぐと、パリを闊歩する女性たちの楽しそうな笑い声や笑顔を連想します。
華やかでクラシカルでモダンで美しい街、それがパリ──。
その美しさや精神はそう簡単に壊されるものではないと私は信じています。
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2015/11/11 12:23:05
1996年発売。
──“色も香りもない水に、香りを与えたなら”をコンセプトに作られたフレグランスです。
瑞々しいアクアフローラル。
いわゆる瓜系ですが、トップはピンクペッパーのスパイシーな部分が目立ちます。ミドルからは睡蓮などの水生花が優しく香り、ラストはほんのりとパウダリーに。
こう書くと控えめな香りに聞こえますが、けっこう香りは強い方だと思います。付け過ぎ注意です。
基本的には上記の香り方ですが、瓜っぽさが全面に出たり、フローラルが強かったり、スパイシーだったりとその時々によって印象が変わる“一癖ある香り”でもあり、とめどなく流れる水のように、色々と表情を変える香りという印象もあります。
瓜系はあまり得意ではないのですが、個人的に睡蓮がとても好きなのと、この平凡な香りのようで実は一癖ある感じが何とも言えず好きで気に入っています。
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2015/10/20 09:22:53
1961年発売。
パルファム使用。
「ヴェルサイユの舞踏会」の意を持つこの香り。約300種類もの天然香料が使用されているそうです。
トップは渋いシプレがツンと香り立ち、ミドルはバニラやローズが重厚かつ甘美に香り、ラストはジャスミンやサンダルウッドが慎ましやかに香ります。
豪華な宮中を再現したクラシカルなフロリエンタルですね。
ボトルもAlexandre-Evariste Fragonardという画家のLa Coupe des Sensという絵画のレプリカが装飾されていて、中世ヨーロッパの雰囲気を感じさせる素敵なボトルです。
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2015/10/19 05:44:24
2007年発売。
香りがトップ、ミドル、ラストではなく、4つのカテゴリーに分けられています。
ジンジャー、レモン、グレープフルーツなどのカテゴリー・イエロー。
シソ、マテ茶、グリーン・ティなどのカテゴリー・グリーン。
ピンクペッパー、ビター・オレンジなどのカテゴリー・レッド。
ガイアック・ウッド、シダー、ナツメグ、クローブなどのカテゴリー・ブラック。
だそうです。
この中から人によって強く香り立つカテゴリーが違うのもこの香りの面白いところ。
私の場合、付け立てはカテゴリー・イエローのきりりとした爽やかさとカテゴリー・レッドのスパイシーさが目立ちますが、途中からカテゴリー・グリーンやカテゴリー・ブラックが混ざってきて、ほんのり甘く森林のような深い緑の香りになり癒やされます。
ケミカルさもあって、街路樹が雨露に濡れた都会、東京の夜をイメージさせますね。
女性でも使える香りですが、私は家でくつろぎたい時に使用しています。
佐藤可士和氏がデザインしたボトルも香りのイメージに合っていて素敵ですね。
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2015/10/14 05:52:07
1984年発売。EDP使用。
現在シャネルの専属調香師を務めるジャック・ポルジュが初めて手掛けた香りです。
1979年に“ココ”の店の上の住居にあった秘密の部屋に招かれた際の衝撃がテーマだそう。オリエンタルで豪奢で、独特な装飾に圧倒されたのだとか。
香りも本当に独特です。
トップのピーチやオレンジブロッサムもどこか重く、ミドルからラストはレザーっぽかったり、アニマリックだったり……その奥にフローラルもあり、少しパウダリーにもなったりと、ある種の“たくらみ”を感じます。
暖かで美しく、官能的で、くせになる香り。
バブルの香りと敬遠せずに、この香りの本質を楽しんでいただきたいなと思います。
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