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- doggyhonzawaさん
認証済
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- 52歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿473件
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:-発売日:-
2018/11/17 16:56:29
この世には若いときに読んではいけない本がある。それは圧倒的な力で読む者の魂をゆさぶり、わしづかみにし、読後の人格や行動に多大な影響を与えてしまうからだ。そんな危険な一冊にオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」がある。
若く美しい青年ドリアンは、画家である友人に頼まれて肖像画のモデルとなる。その美しい肖像画に心奪われた彼は、自分が老いていくことに不安を感じ、「自分の代わりにこの肖像画が年老いていけばいいのに」とつぶやく。そこへ悪魔の囁きをする謎の男、ヘンリー卿が現れる。「美しき者は自由奔放に生きるべきだ」という彼の言葉に酔ったドリアンは、かつて愛した女性を捨て、彼女が自害した瞬間に自身の肖像画が醜く老化したことに気付く。それをきっかけに悪行を重ねて堕ちていくドリアン。そのせいか不思議と年をとらず、何年たっても若さと美貌を保ったまま。ただ肖像画の自分が悪事を重ねる毎に醜く変わり果てていき、やがてそれに耐えられなくなったドリアンは…。というストーリーだ。(←読ませようとしてるだろ)
そんな「ドリアン・グレイの肖像」をイメージした香水があるという。イギリス人であるジェームス・ヒーリーがフランスで創業した新進気鋭のメゾン、ヒーリーからリリースされているイリスドニュイだ。
ヒーリーのオードパルファムには、全ての作品に男性用イメージと女性用イメージが記されている。「夜のイリス」と名付けられたこの作品に添えられたイメージは次のとおりだ。
男性 クラシカル、文学的、ロマンティック、「ドリアン・グレイの肖像」。
女性 官能的な、繊細な、創造的かつ独創的。
同じ香りなのに、男性が付けた場合と女性が付けた場合でイメージが異なるように感じられる紹介文。ではいったいどんな香りだろうか?
薄紫色のジュースが入ったシンプルながら美しいボトル。それもそのはず。デザインしたジェームス・ヒーリーはもともとデザイナーであり、弁護士資格ももつという多才な人。さらに気品のある顔立ちは、どこかドリアン・グレイそのものといった印象も受ける異色の調香師だ。
イリスドニュイをスプレーすると、まず広がるのは紫色のスミレの花の香り。同時に粉っぽいアイリスルートの香りも二重唱のように流れてくる。トップからヴァイオレット&イリス全開。さらには下の方から柔らかなレザーノートのような風合いが感じられてくる。アイリスの粉っぽさと上質なレザーっぽい香りから、棚いっぱいに古書が並んだ洋館に迷い込んだような雰囲気が感じられる。まさに貴族の肖像画が掛けてある書斎のような。
このトップには少し土っぽいハーブ香がまじっている。これはアンジェリカシードだろう。メインの紫の香りを引き立てるアクセントとして用いたようだが、わずかに違和感がある。人によっては「なんか土くさい?」と感じる方もいるかもしれないトップ。
ただ10分もするとそんなハーブ系の香りはすっと消えて、トップで感じたヴァイオレット&イリスが安定して香るようになる。紫色のやや内省的でせつない花の香りと、おしろいの軽くてパウダリーな香りが6時間以上もゆっくりと続く。イリスドニュイで表現したかったのはこの2つのブレンドだと感じるミドル。冷たくてメランコリックな香り。夜に一人の部屋で、醜悪になっていく自身の自画像と対峙しているドリアンの冷徹な瞳。確かにそんな場面が似合いそうな香りだ。
持続時間はとても長い。付けたところで8時間ほど柔らかくゆったりと続く。気が付くと少し甘さを伴った樹脂系アンバーの香りに変わっている。これがグレイアンバーだろう。ほんのり甘くわずかに木の香りがするエンディング。消失まで8〜9時間ほど。
ラ・ヴィオレットなどもそうだが、落ち込んでいるときやストレスでイラ立っているときにはこうしたスミレ系の香りに助けられることがある。そんなときに使いたい香り。真夜中に自分自身と向き合うときに。自分の心の深い闇を一番知っている自分のために。
オスカー・ワイルドの作品は「若さと老い」「美と醜さ」が対比的に描かれることが多いという。ドリアンが求めた「永遠の若さと美しさ」は、心の奥底に誰もがもつ不変の欲望の一つだろう。しかしながら享楽的で快楽に溺れた生き方をした彼の人生はやがて悲劇的な結末を迎える。それは同じ作家が描いたとは思えない「幸福の王子」とは真逆のエンディング。かたや外見の美しさのために魂を悪魔に売った男、かたや人々のために体の金箔を施し、心の美しさを貫いたことで醜い姿になった王子の銅像。
「それであなたはどちらの生き方を選ぶんだい?人は自分次第で悪魔にも天使にもなれる生き物だよ。」
そう語りかけるかのように、夜のイリスが醸し出す紫の肖像。
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2011/9/13 09:50:08
昨年末、グルマン コキャンが普段のメインカウンターにやって来た!!
「ブティックの商品が限定でお試し&購入出来ます。是非この2日間、店頭に来店して下さいね」って事で出会えた1品です。
EDPです。
エリクシール シャルネル シリーズの1品。
その日、トウキョウとかモスクワとか試させて戴けたんだけど私には全てNG×(他、名前覚えて無いけど4〜5種類試しましたね)
多分それまでカウンターに来られて試された方々の反応でしょうか?
それともBAさんのお勧めが他だったのでしょう?
もしくはグルマンが人気無かったのかしら?
最後まで試せなかったのですが、正しく的中、一目惚れ的な感じの出会いでした。
BAさんが「えっ、これなんですか?」と意外そうな反応だったんです。
グルマンともかく甘いの。甘さはチョコレートです。バニラ系じゃないですね。
分かりやすい表現だとチョコレートフォンデューの中。そこにブランデーが溶け込んでるみたいな酔っちゃいそうなチョコとラムの融合。
そうそう、2月初旬のデパートのチョコレート売り場かも!
バレンタインの時、チョコに添えるCardに一吹き、絶対素敵ですよ。
成分はチョコレート・ラム酒・バラ・ブラックペパーなんですって。
イギリス国王エドワード7世が王妃アレクサンドラに捧げた甘いカクテル『アレキサンダー』にも似ていそう(随分昔の記憶でうる覚えですが)
高級チョコの甘くて苦くて濃厚で飽きさせない素敵な香り。
クリスマスの12月からバレンタインデーの2月末限定に使っていたい感じかな。
そんな訳で夏の今、グルマンは夏休み中です。
あと少ししたら、またあの甘い香りに酔いしれそうです。
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2014/7/4 22:33:07
購入してしまいました。
はあはあ、最初はチョコレートというよりココアの香り。
そこにラム酒が入ってきて(でもラムの香りはバニーユほどでは
ありません)世の中にこんな香りがあったなんて〜。
あまり評価はよくないみたいですが私は好きですよ。
多分、ラプテイの最初のEDPが好きな人も気に入りそう。
どこにつけていくの?(そんなのどこでもいいんです)←完全に
自己満足の世界。ジャルダンバガテールも好きだけど
この香りはまた別世界へ連れて行ってくれますね
……………………………………………………………………
実際つけてみました。
ランスタンドゲランが好きな私には
堪らない香りになります。
というかランスタンドゲランが好きならこれも
絶対外せないでしょ?
ドゥーブルバニーユはメンズでもOKな香り。
こちらは女性らしさもあり且つ甘さもあり
ちょっと他にはない香りです。
BAさんもドゥーブル目当てに来られる方は多いけどこちらは
あまり知られてないのか購入される方ってあまりいないんです
みたいにおっしゃってました。
ということは被ることがない香り( ´艸`)
これは欲しいかも
こちらの香りは今まで気にしたことなかったのですが
ゲランのサイトでドゥーブルバニーユに重ねるといい
みたいなのを書いていてしかもラム酒、チョコレート、
バラという魅惑的な素材
ムエットのみでクンクン
甘い香り 最後はラム酒のツンとした感じに
苦味のあるチョコレートがほんのり
手首につけられなかったので 次回つけてみて
確認してみたいです
ちなみに伊勢丹三越大阪ではドゥーブルバニーユは
欠品らしいです
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2015/5/9 22:30:49
成田の免税店でスキンケア用品を購入した際に15mlをプレゼントで戴きました。
イディール ラブブロッサムは免税店限定とのことですが、中身は 2012年?に販売中止したIdylle Duet Jasmin-Lilasと同じようです。
トップはライラックとジャスミンに、最初から強めにムスクが香って、普段は余り付けないパウダリーの香りに最初は戸惑いがありました。
が、春の今の季節には良く合う、柔らかく女性らしい花とパウダリーの香りは、シーンを選ばず付けやすいと思います。
とても女性らしく、優しげな香りですね。
ライラックとムスクが強いから余計フェミニンな雰囲気が際立ちます。
ただ、大好きなジャスミンも入っているので、ちょっとしゃきっとする側面もあり、優しいだけではないミドルが長く続きます。
ローズは余り感じません。
全体として、まったく優しくない?自分のパーソナリティには余り馴染まない、非常に優しげでフェミニンな香りですので、普段ならば絶対選ばないと思われる香りです。
ただ、付けてみるとトワレにしては持続力の長いライラック、ジャスミン、ムスクに包まれて、かなり自分が心地良い(笑)。ふわふわした雲の中にいるような浮遊感のあるムスクは、砂糖やクリーム系のお菓子のような、と形容してみたくなるほど甘くロマンチックです。
優しさやフェミニンさを印象づけたい時や、リフレッシュしたい時にはお勧めです。
ということで、春先の明るい日差しに浮かれつつ、結構オンタイムでも使っています。(何より好感度が高そうなもので・・)
15mlと量十分ですが、スリムでかつゴールドの蓋が凝ったガラスのボトルが好感度高いです^ ^
Lilac, Indian jasmine, Musk, Rose
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- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2017/6/30 18:23:02
今まで出会った香水の中で、もっとも完成された香りといえば、私はゲランのシャリマーだと思う。
フレグランス界を代表するオリエンタルの香り。
オリジナル(パルファン)は1925年作られ、以来100年近くも愛されている香りなだけあり、シャリマーには嗅ぐ度に新たな発見がある。
シトラス、フローラル、バルサミック、ウッディ、スパイシーなど個々の素材が絶妙なバランスで配合されていて、香水という商業製品が、芸術作品まで仕上げられている。個人的には、特にバニラの香りがもっともうまく使われている香水だと感じている。
トップはシトラス。すっきりしたレモンと、ベルガモットの香り。トップからベースのバニラがフワッと香り、ベルガモットと合わさることで、フルーティのような柔らかく香る。
ミドルはフローラル-パウダリー。トップの残香に、パウダリーなアイリス、官能的なジャスミン、ローズの香り。パウダリーなフローラルとだけ見ると、少しケバイ印象であるが、それぞれの香りが調和されていて、さらにバニラの甘さを添えることで、気品のある香りに仕上げられている。
ベースはオリエンタル。バニラ、トンカビーン、オポポナックス、パチョリ、サンダルウッドのオリエンタルな香り。どこか懐かしさがあり、癒される。しかしながら、この香水がすごいのは、ミドルの後半くらいから、名香ジッキーの面影を感じさせるスパイシーな香りや、オークモスが全体をピリッと引き締めているため、オリエンタルな香りに溺れることなく、香り全体に緊張感を与えている点だ。
男性の立場で考えると、この香りを肌に乗せ、外出する機会など皆無であるが、男女年齢問わず、ひとつの芸術作品として、ぜひ手元に置いて楽しんでいただきたいと感じる。常に新しい技術が開発され続けるコスメティックという分野で、100年近くの間、輝き続ける商品など、滅多にないのだから・・・。
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