2022/3/14 13:19:28
爽やかかつ甘めの香水が好きなんですが、最近モンパリフローラルのラストに香るパチョリのクセがどうも苦手になってきて、では他のものを…と探していたところこちらに出会いました。
他の候補ではシャネルのチャンスオータンドゥルのトワレか、同じディオールのジョイなどもあったのですが、一番さっぱりしていてフルーティーなこちらにしました。
最初から最後まで自分好みで、インラブアゲイン以来のドンピシャ香水です。
ベルガモ、スズラン、フリージアと続き、最後まで甘酸っぱい果実感が残ります。ムスクはそれらによってやんわりと覆い隠されていて、総じて優しく清潔な、そして控えめな甘い香り。
ミスディオールのブルーミングブーケよりも癖がないので香水初心者にもオススメかと。
個人的に香水で重視しているのがラストのインパクトで、こちらが重すぎても軽すぎても鼻が痛くなったり飽きたりしてしまうのですが、こちらはそのどちらでもなくいい塩梅。取っ付きにくさはありません。
なのでバスタイムの後、スキンケアの時に軽く手首に吹きかけて、寝香水としても使っています。まあ軽めなので朝までには綺麗さっぱりどこかへ行ってる訳ですが…。
重い甘さはないので春夏と言わず、年中使いたい香りです。
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2021/7/18 14:37:23
服を扱うブランドの香水には少し抵抗がある。
そのブランドの服をさり気なく着こなし、メイクをし、最後の仕上げにそのブランドが掲げているイメージの香りを纏うのが素敵なのでは?という気がしてしまうのだ。はずし、という高等テクニックでノーブランドの服を着ながらもリッチな香水をつけて様になるなんていうのも素敵だが、わたしはこそまでの境地には至らず、憧れつつもCHANEL、Dior、エルメス、マルタンマルジェラなどの香りはまだ未経験だ。
矛盾しているが、このロードゥイッセイは若い頃自分の定番の香りにしていて、十数年ぶりに戻ってきた。イッセイミヤケは知っていても、プリーツプリーツもバオバオバックも買うことはないと思いつつ、ボトルの美しさと今までに出会ったことのない新しい香りに惹かれて使っていた。それまで、香水は興味があってもボトルのデザインの美しさや作られるまでのストーリーに興味があって、実際には自分の生活に溶け込んでいる訳ではなく、特別な時につけるような存在だった。
この香りはオゾンノートという新しいジャンルを作った革命的なものとされる。もう、時は過ぎて目新しいものではないのかもしれない。ただ、香水嫌いだった三宅一生の「水の香り」というイメージに新人調香師が応えて産まれたこの香りは、不思議と古臭くならないように思える。ユリ、シクラメンの白い花のイメージから俗にいわれるメロンぽい瓜系の香り。軽くて癖がなくてでも、どこかひとひねりあるというものと、すりガラスにマットなシルバーのキャップがモダンで、今までのクラシカルなボトルデザインから比べると斬新だったのもあり、自分の香りにしたいと初めて強く感じたものだった。
時が過ぎて、改めてまとってみてやはり落ち着く。そして、あの頃新しく感じたものが、すでに当たり前になっていることが少し嬉しく、同時に切ない。20代後半から30代の半ばまでのいろいろな思い出がよみがえる。香りが、記憶を呼び覚ますというのは本当だ。娘が思春期になって香りに興味が出るときまで、なくならずにいることを願いたい。昔、ママはこんな香りを使っていたのよと言いながら、娘の最初の香りを一緒に探す楽しみにとっておきたいのだ。
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2020/4/7 11:46:27
香りって嗅いだ瞬間、行ったことある所ない所の風景や、昔懐かしいあの光景やその時の感覚なんかがぶわっと立ち上がってきて、時空を越えて脳内トラベルできる気がします。
折しもコロナ禍で、外は日に日にお出かけ日和になってきたというのにどこにも行けない閉塞感からか、急に香水熱が上がってしまい(笑)ネットの量り売りで一気に香水4つお試ししてみました。
エルメスから「ナイルの庭」「李氏の庭」
トムフォードから「ネロリポルトフィーノ」「ソーレ」
で、一番気に入ったのがこちら「李氏の庭」でした。
若い方には絶対ナイルの方がオススメだと思います。あちらは初っぱなからもろグレープフルーツで、爽やか!フレッシュ!という感じ。
比較するとこちらはそこまで柑橘系ではなく。
金柑が入っているそうで、確かにこのほんのり甘くほろ苦い感じはそういえば金柑ですが、ベースにあるのは主観的では「畳」です(笑)
敷いたばかりの青畳や、い草でできた青いゴザ。静謐で、どこか正座しているような、外は夏真っ盛りになる前の梅雨空で、カラッとはしていないけれど確実に爽やかな空気も混じっている、そんな空間にトリップしてしまいます。
最後はちょっとお化粧っぽいパウダリーな香りで終わるのですが、何しろベースが畳(個人的主観)なので、華やかな女性より着物をまとった老婦人にぴったりという感じを受けます。
若い方がつけたら旧家のお嬢さんというイメージかな?古びた蔵書が詰まったおうちにいるような。そう何か「紙」を思わせる香りでもあります。
シトラスではない「草」の香りが好きな方、初夏のホームセンターでゴザ売り場の香りをいつまでも嗅いでいたい嗜好の持ち主(笑)等にはオススメかもです。星をつけるなら6つ!
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