2021/1/23 00:24:06
N°5のシャワージェル、久々の現品購入です。黒いキャップの時代は、国内購入、海外旅行での免税店での購入と、よくリピートさせていただいておりました。いつのまにかリニューアルしてたんですね。知らんかったわー。
リニューアルにより、お値段も上がりましたが、ボトルデザインもより美しく現代的になりました。以前のボトルは半透明のゴム風のプラスチック(つたない表現で申し訳ない…でもリニューアル前のボトルをご存知の方にはわかっていただけると思う…)で、さほどの高級感もなかったのですが、今回のはキャップも白くなったし、ボトル本体も透明になってスタイリッシュに大変身ですね。
ボトルで唯一不満なのがキャップの開け方。黒時代は上の蓋の端を押すと、ぺこっと内側に倒れて注ぎ口が出てきましたが、今回のはくるっとキャップ本体を回すと、上の蓋がスライドして注ぎ口が出てきます。(これまたわかる人にしかわからない表現で申し訳ない。)
なぜ新方式がダメかというと、最初に出した量が少ない時、またキャップ本体を回そうとすると、水気やすでに出したジェルで手が滑ってしまい、うまくキャップ本体を回せないから。ケチケチせずに、最初からドバッと出せよと言われたら返す言葉がないのですが、デザインに凝るのもいいんだけど、普通のプッシュポンプタイプのボトルじゃダメなんですかねと思ってしまう。そこらへんのドラッグストアやスーパーに並んでるシャンプーのボトルみたいなのじゃやっぱダメなんすかねーと思う、小市民なわしでした。
まあね、N°5のフレグランスはボトルも凝っていて、マドモアゼルが余計な装飾を一切排除してあれにしたとゆー曰く付きですから、シャワージェルといえど、余計なプッシュポンプなんてものが付いていてはお話にならんのですかね。
…とボトルへの愚痴ばかり申し上げてしまいましたが、肝心の使い心地ですけど、リニューアル前と同様、N°5の香りを十二分に堪能でき、そこは満足です。お風呂上がりから寝るまで2、3時間ありますが、少なくとも寝るまでは香りがほのかに持続してます。
洗った時の感触は、クリーミーとボトルに書いてあるとおりで、なめらかと言えばなめらか。個人的にはアルカリ性の固形石鹸のあのさっぱりした洗い上がりが好きなので、毎日使う気にはなれないかな。汚れが落ちてる気があまりしません。身体の汚れや垢、皮脂は酸性で、アルカリ性の石鹸で洗うことにより汚れは落ちるのであり、身体をきれいにするのは、市販の固形石鹸がやはり一番です。こちらのシャワージェルは、週に何度かのお楽しみ用ですね。
なくなったら多分気が向いた時にリピすると思います。早くも、次はチャンスオータンドゥルにしようかなとか思ってます。
フレグランスのバスラインやボディ用品って、日本ではあまり一般的ではなく、知る人ぞ知るアイテムだけど、非日常感を味わえて、とても贅沢な気持ちにさせてくれるから大好きです。値段が可愛くないと言えば可愛くないんだけど、衝動買いして着ずに放置してしまう服とか買うくらいなら、こういうコスメを買って、お風呂タイムをラグジュアリーにしてリラックス効果を高める方がいいかもと思います。
そういえば、昔、長年お世話になったシャネルのBAさんが、ランジェリーを手洗いする時にフレグランスのシャワージェル使うといいですよって言ってました。わしも手洗いする時は、体を洗った後のタオルの泡を洗面器にかき集めて洗いますが(なんかシャネルN°5に相応しくないケチケチ根性で申し訳ない)、そうするとランジェリーに香りが残っていい感じです。ご参考までに。
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- Cookieyukiさん
-
- 52歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿142件
2021/9/5 02:36:59
フランスではないけれど、ルールブルーがよく似合う街で過ごしている。ボヘミアンな雰囲気がある街で。
タトゥーショップ、古着屋、カフェが沢山あって昔は倉庫街だった場所。夕暮れにはどこからか恋人たちが繰り出してくる。私もずっと憧れていた男性とアンティーク調の古びたテーブルでお酒を嗜みながらたわいもない話を楽しんでいる。誰かのくだらない噂話ではなくて、お互いの私事をポツリポツリと語りながら変わりゆく空の色をずっと眺めている。茜色の空は遠い昔に祖父におねだりして取ってもらったよく熟れた柿の実みたいだなんて思いながら。
ルールブルーのトップノートはまるで20世紀初めにトリップしたかのようなレトロな香り。ゲランのクラシックな香水によくあるスタートだ。ベルガモット、アニス、ネロリ、レモン、ベルガモットの組み合わせはパリッとしたビジネス用のジャケットみたい。思わず背筋がのびる。
トップからミドルに移り変わるころ私の肌の上だとアニスが強く香る。アニスシードで香り付けした少し癖のある洋酒アニゼットみたいだ。このアニスシードはイタリアのビスコッティにもよく使われている。この街には大きなガラス瓶に入れた計り売りの小さなクッキーを置いている店があって人気だ。ヨーロッパの田舎町の駄菓子屋を再現したかのような雰囲気がホッとさせてくれる。アニスの残り香が香り出したばかりのラストノートのバニラと相まってビスコッティを買いたい欲がやたらと刺激される。でもそれは消費者の購買欲を掻き立てるためにバニラの香料をガンガン入れたものではなくて、イタリアのお母さんが家族で食べるために焼いたビスコッティみたいに素朴な香り。
この頃になるとトップの少しかしこまった雰囲気も段々と和らいでいく。まるでジャケットを脱いで首までしっかり留めていたボタンを2つばかり外したように。さっきまでの真っ赤な夕焼けも上の方から少しずつ夜の色に変わってきている。
彼が子供のころのエピソードをポツリポツリと語りだす。
今までずっと思っていたけどデートで子供の頃の思い出話をする男性は多い。恋愛心理学なんてものによると、どうやら幼少期の話というものにはお互いの距離を縮める効果があるらしい。彼の話を聞いているうちに母の白粉の匂いを思い出した。
ヘリオトロープの香りの魔法の粉。大人の女性が使うその白い粉に幼い私は憧れを持っていた。髪を整えて仕事用のカッチリした服を着て化粧をして家を出て行く母。ドアが閉まった音を確認してからその白粉にこわごわ触ってみた。サラサラした質感、ほんのりとしたいい香りは今も心に焼き付いている。大人になったらこんな匂いのする人になりたいと思った。
ミドルノートには花の香料が何種類も入っているにも関わらずヘリオトロープとバイオレットの印象が強い。少しスパイシーなクローブも入っているのもわかる。もう少し寒い季節になったら香り方も変わるのかもしれない。
誰かがドアを開けるたびに少し冷たくなった夜風が入ってくる。さっきまで茜色だった空はあっという間に深い青に変化した。家路に着く人々が地下鉄の駅から出てくるのが見える。
帰る場所か。
遠い昔、小学生のころ私が作文で書いた文章に先生が度肝を抜かれていたっけ。
「私が帰る場所はどこか遠くにあるような気がする」
10才の子供が書く文章ではない。どういうわけかそんな言葉が浮かんだからそのまま詩に書いただけなんだけど。
それから何十年も経って私はそれを書いた時脳裏にあった街に居着いた。
ラストノートはどうしようもなく懐かしい香り。かなりの量のバニラが入っていることは確かだが、ベチバーも入っているせいかお菓子感はない。アイリス、バニラ、ベンゾイン、ムスク、サンダルウッドの割とよくある調香で、この組み合わせはリネンウォーターを使ってシーツと枕カバーにアイロンがけをしたフカフカのベッドを思い起こさせることが多い。
妄想と言われてもしかたないが、何故かベッドそのものというより私の隣で安らかに寝ている誰かの肌の匂いも同時に連想させるのだ。燃えるような感情は抱かないけれど、安心して帰っていく場所で待っていてくれていそうな人。
多分、彼と恋に落ちる。
この街で。
この青い時間に。
トップノート: アニス、コリアンダー、ベルガモット、レモン、ネロリ
ミドルノート: ヘリオトロープ、クローブ、カーネーション、バイオレット、ジャスミン、ブルガリアンローズ、イランイラン、蘭、ネロリ
ラストノート: アイリス、バニラ、ベンゾイン、ムスク、サンダルウッド、トンカビーン、 ベチバー
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- Artemis.。.:*さん 認証済
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- 21歳
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