- Cookieyukiさん
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- 50歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿142件
2020/3/15 05:43:18
ミツコをよくつける。チャップリンに憧れて。
彼の愛用香水と知って試しもせずに購入。現代では殆ど見かけないクラシックな香調は、少し影のある雰囲気の大人なら男女問わず似合う。
トップはベルガモット、オークモスなどの古典的なシプレー。小枝や木の葉が落ちている林の小道をゆっくり散歩している気分になる。大きな桃の木があるようだ。果汁をたっぷり含んで食べ頃になった白桃に加えて、まだ成長途中の硬いものもいくつか混ざっている。手を伸ばしてフワッとした短い毛足の産毛を撫でてみたい。
ミドルでジャスミンやローズなどの花の香りが漂ってくる。それは思い出の中にひっそりと咲き続けている現実よりずっと美しい花。まるでガラス細工で作った薄い花弁のようなデリケートさ。
ラストはベチバー、オークモスなどの大地を思わせる香り。シナモンを含むスパイスもうまい具合に効いている。まるで子供の頃よく行っていたお気に入りの場所を大人になってから訪れて、懐かしい香りを深呼吸で身体の隅々まで取り込んだように感じる。
喜びの中にある哀愁、華やかさの影といった風情がいい。ゴージャスだがどことなく寂しげだ。季節で言えば秋。収穫を祝った後に冬がやってくる。何かを得たのと同時に何かが終わった瞬間の、淋しい部分を切り取ったかのようなニュアンスがある。
言わば古い写真のような薄墨色の香り。薄い上品な黄色の液体だが、香りの印象はセピアだ。チャップリンのサイレンス映画に出てくるヒロインはおしなべてこの香りが似合う。ミツコをつけているうちに、街の灯という子供の頃大好きで、何回も繰り返し見ていた映画を思い出した。
ストーリーは...
チャップリン扮する浮浪者が貧しい盲目の花売り娘に一目惚れ。彼女のために仕事を得て稼いだ、なけなしのお金で花を買うお得意さんになる。彼が去っていく時にタクシーの音も同時に聞こえたので、娘は彼が金持ちだと思い込んだ。彼はある日盲目が治るミラクルな手術があることを知り、その資金調達に大奮闘。億万長者と知り合いすったもんだの挙句、まんまと彼に資金を出させることに成功。そのお金で花売り娘に手術を受けさせてやり、彼女は目が見えるようになる。しかし色々あって彼は強盗と間違えられ逮捕されて刑務所送りに。出所してトボトボ歩いていると悪ガキどもにからかわれて激怒。偶然にもその場所は目が見えるようになった花売り娘が経営する立派な花屋の前だった。一部始終を見ていた娘はかわいそうに思い一輪の薔薇を手渡す。懐かしい優しい手の感触。彼女は気づいてしまう。名もわからぬ善意の金持ちではなく、落ちぶれたみすぼらしい身なりの彼こそが恩人であると。その時のチャップリンのどう反応していいのかわからなくなってしまったバツの悪そうな顔。
切なさで胸がはちきれそうになる、そのシーンに思いっきりミツコを吹きかけたい。何故かと聞かれても説明できないけれど。
子供の頃に父に見捨てられ、売春までしてチャーリーとシドニーの2人の子供を育てようとした母ハンナは、梅毒に感染し生涯を精神病院で過ごす羽目に。幼い2人の兄弟は孤児院で育ち、そこを出てからも着ている服を質屋に入れて食費を捻出するほど苦労した。そんな生い立ちも手伝ってチャップリンの映画は爆笑の裏に溢れんばかりのペーソスがある。「人生はクローズショットでは悲劇だが、ロングショットでは喜劇だ」と言った彼にミツコはよく似合う。
完璧主義の鬼監督として有名なチャップリン。彼が満足するまで延々と続いた撮影がようやく終わると後片付けが始まる。セットを取り壊し、照明機具を下ろし、衣装を洗濯して箱詰めにし、フィルムを整理して、皆さようならを告げて家路に着く。
舞台や映画は戦い。ヒットして興行収入が沢山入る保証は全くない。監督、俳優、演出、大道具小道具、照明...どのポジションにいようが次の仕事が入ってくる確実性はどこにもない。芸能人は究極のフリーターである。サラリーマンは味わうことのない、人生をかけた血と汗と涙の真剣勝負の短期決戦の日々を生きている。それだけに作品が完成した時の喜びは筆舌しがたい。
同時に舞台や映画は夢だ。それまでバラバラだった人々が一つの目的のために集まり協力して何かを作り上げるという儚い夢。それが終わるとまた個々の生活に戻っていく。何かを達成した満足感と同時に、何かが終わった損失感も押し寄せる。
夏草や 兵どもが 夢の跡
誰も居なくなったスタジオに1人、彼は立つ。次の映画の成功を夢見て。
ミツコは始まりが終わりになった瞬間、終わりが始まりになった瞬間の光と影が織りなす憂いの香り。
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- 購入品
- doggyhonzawaさん 認証済
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- 49歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿426件
2015/10/24 17:02:29
ドルチェ・ヴィータは、甘え上手な確信犯。たとえ初対面であっても、男が喜びそうな甘い言葉をささやきながらひざを寄せ、すっとその懐に入りこんでいく。まるで「あなたに興味があるのよ」と言わんばかりに。
残念ながら世の男の大半は、女性からのその手のアプローチにかなり弱い。女性からの賛美の言葉と積極的なスキンシップ。けれど、そうしたふるまいのできる女性ほど、得てして本質はクールで孤独なものだ。そしてそれを笑顔の下に上手にしまいこんでいる。きっと誰も本当の素顔の私をわかってくれない、愛してくれることはない、そんな諦観を抱えて、今宵も一人の部屋に小さな灯りをともす。
ドルチェ・ヴィータは、そんな、ちょっと一筋縄ではいかない香りだ。そう思う。
大小の球体をあしらったボトルは、ゲランのアンソレンスやケンゾーのボトルデザインでも有名な彫刻家セルジュ・マンソーの作。可愛いくて、金のリングがきれいで、女性でなくても、手に取ってボトルを手にのせてみたい衝動に駆られる。では、肝心の香りはというと。
トップから、しっとりと甘いフルーツ&フローラルが空気を攪拌する。花はユリ、マグノリア、ローズなどのようだが、それぞれの強さや特徴を抑え、白い花の上品な香りといった程度にし、そこにホット系スパイスを少量ふりかけたドライフルーツが芳醇な香りを漂わせている、そんな印象。フルーツは、ピーチとアプリコットを中心にすえることで、プラムやバイオレットなどを配したルタンスの「フェミニテ・ドゥ・ボワ」と差別化を図っているようだ。同系統だが、フェミニテよりも快活な印象が増していると思う。
やがてミドルになると、フルーティー・フローラルの下からじんわりとシダーの鉛筆を削った香りが香ってくる。だが、フェミニテほど強くはない。むしろ、サンダルウッドの香ばしい温かい木の香りがシダーを抑えている感じ。終始シダーの怜悧な香りがしている冷たい印象のフェミニテに比べ、こちらはサンダルウッドを強めていることで、木とフルーツのミックスに、明るさを与えたように感じられる。このバランスがいい。アプリコットやピーチの甘く豊かな風味。そこへかん高い木の香りが漂う穏やかなノートがしばし続く。
そして、1時間もすると、ラストは可愛らしいヴァニラが顔をのぞかせてくる。「ごめんごめん、木皿のフルーツ盛にヴァニラクリームをホイップするの忘れてた」みたいに最後に味わうヴァニラの淡く甘い香り。まさに確信犯以外の何物でもない。最初から最後まで甘くとろけそうな、それでいて温かさを忘れない美しい香りの展開。この香りが好きな男性が多いというのもわかる。
だが、こういう香りほど気をつけなければならない。誰もが夢見る「甘い生活」が、誰にも「永遠」を約束してはくれないように。
ドルチェ・ヴィータは、元気で、明るくて、センシュアルで、そして、温かい美しさをもった香りだと思う。だから、香りは好きだ。けれど、自分では付けづらい。それは自分が男だからではなく、何だか自分が、この香りに負けているような気がするからだ。自分の心の奥にある、ふだん人には見せない暗さやずるさ、汚れみたいなものが、この香りにあぶり出されるようで、何だか遠慮してしまうのだ。この香りに自分は似つかわしくないと。
だから、ドルチェ・ヴィータは一筋縄ではいかない香りだと思うのだ。この香りは、使いどころも、合わせる服の選び方なども難しい部類かと思う。デイタイムには甘く重い気がするし、夜に使うと、付け方次第では周囲に媚びを売っているように受け取られることもあるかもしれない。もちろん、そう思われたい方にはおすすめするが。
一番似合うと思うのは、ドレスアップしたパーティーなどの華やかなシーンかな。明るくて気取らない、少し騒々しい感じのフランクなパーティー。そんな機会が多い方にはおすすめだと思う。
服をベッドに脱ぎ散らかして、スツールに腰掛け、足を投げ出す。ドレッサーの前で髪を上げて、ため息を一つ吐き出す。客の下卑た笑いと、無遠慮な振る舞いと、それに愛想笑いしていた自分を洗い流すかのように化粧を落とす。鏡の中にスッピンの自分が浮かび上がる。その顔が好きじゃなくて、スタンドライトをひねって一番きれいに見える角度にする。琥珀色の光を投げかける電球は、なんだか逆さにしたドルチェ・ヴィータのボトルみたいだ。「甘い生活」か。いつかそんなふうになるのかな。オイルでテカテカの顔を見ながら、ふと考える。
電車の通過がアパートの窓枠を震わせる。もういいや、寝て忘れよ。目の周りを念入りにマッサージしながら、鼻歌を歌う。「ケセラ・セラ…♪」 ドルチェ・ヴィータのラスト、甘いヴァニラの香りが、ずれたキャミソールの下からかすかに漂っている。
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[フェイスオイル・バーム・ボディクリーム・オイル・ボディマッサージ]
容量・税込価格:25ml・770円 / 60ml・1,760円 / 125ml・3,080円 / 200ml・3,960円発売日:2006/4/1 (2017/9/28追加発売)
2011/2/14 17:58:52
あれからさらに3ヶ月。
大ボトル(125mlじゃなくて200mlのほう)もついには4本使いました。
途中でナノスチーマーを買ったこともあり、さらに大量消費するように。
<夜>
●ボディ:お風呂上がる直前、体が濡れた状態で全身につけマッサージ。
手とDHCのボディケアブラシを使ってます。
●顔:お手入れの最後に。乾燥してそうなときは最初につけスチーマーをあて、
その後化粧水でぴったぴたパッティング。
<朝>
●ボディ:乾燥気味のところへぬりぬり。
●顔:朝からいきなりオイルをつけてスチーマー。夜よりは少なめ。
オイルをふき取りがてら化粧水をぴたぴたするので特に化粧崩れとかも感じない。
私が悩まされていたでこニキビは、見事に乾燥によるものだったらしく
特定の場所に繰り返しできる憎きあいつはすっかり影をひそめました。
むくみが取れると人気のヴェレダのホワイトバーチ セルライトオイルも
使ってみたけど全然違いがわからん。足のむくみが取れた!などは
オイルじゃなくマッサージによるものじゃないかなぁ。
それにあちらは保湿力が足りないので足がかさかさ(;´ω`)
全身に使えてこの頼もしさ。
ひっさびさのスーパーリピート商品です。
------9/29のクチコミ------------------------------------------------
あれから3ヶ月。
小ボトル2本を使いきり、ついには大ボトルを購入(´ω`)
以前のクチコミでニキビができなくなったと書いたけども
絶賛成長中のニキビにぬると栄養を与えたようで
肥大化することがなんとなくわかりました…。
ニキビがないところだったらほんと問題ない。
顔がふくふくします。
そして、顔もいいけどボディもね(・∀・)!
お風呂上りに体がぬれてる状態でばーーーっと塗りたくると
量も少なめですみ、滑りもよくなめらかにマッサージができます。
体をふいてからだと、結構な量を消費しますが、
エステのようにしっかりマッサージができます。
エステでリンパマッサージを受けてから自分でも実践してるのだけど
二の腕とかぐいぐい流すと結構ほそくなりましてよ!
首、デコルテ、脇あたりのリンパの流れをよくすることは
想像以上に大事なようでした。
------6/26のクチコミ------------------------------------------------
おでこにニキビが多発し、角栓をとるのにハマってしまった…。
やっちゃダメだと思いつつも「つぽっ」と「コロン」と取れたときの
あの快感が何度でも私をよみがえらせる・・・!!!!
ってあほかーーーー(:.;゜;Д;゜;.:)!!!!
気づいたときにはワイドなMYおでこに点々と茶色いしみが…。
そこで雑誌か何かで見かけたこれを買ってみたのだけど
なんか化粧水→なんか美容液→バイオイルの
コンボを毎日していたところ、1週間でニキビができなくなってしまった。
そしてさらにしみ、というかニキビ跡ですね、ほんとに薄くなった。
角栓が…私の楽しみが…ううん、これでよかったのよね。
オイルが苦手と思っていた私ですが、こんなにいいものだったんだね…。
首〜デコルテもこれでついでにマッサージしちゃってます。
これはいいぞううううう(*゜∀゜*)!
3ヶ月使ってみて、とあるので引き続き使ってみます。
オイルなのにすぐさらさらになるので、えーオイルゥー?と言わずに
試してみてほしい一品です。
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- 購入品
- ☆はまお☆さん 認証済
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- 38歳
- 普通肌
- クチコミ投稿13件
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[美容液]
税込価格:- (生産終了)発売日:2013/7/26
2015/1/15 16:52:01
たぶん50本以上は使用していると思うのですが・・・今何本目なのかわかりません。
ただしこの数は旧処方も含めての事で、使用期間は1996年〜2006年、間が抜けて2009年〜現在となります。なぜ抜けたかは、自分語りになるので書くのはやめておきます。
あわせた使用年数は15年程でしょうか。かなりの浮気者の上、美容液はスキンケアで最重視していう関係上、現品買いでお試しするので2009年からは切らさず継続してこれでお手入れしているわけではありません。連続使用は2006年までの10年間のみ。以上前置きです。
良い点
●私の妻、本妻です。他の高機能美人(美容液)にすぐ手を出すロクデナシ野郎なヒトなのですが、最後には必ずなぜかコレに戻ってしまいます。そんな魔力(?)を持った美容液です。
という事は、たぶんかなり優秀なのです。
そしてこれだけ長い間使用してもお肌に支障はありません。
それどころか20代乾燥肌→30台普通肌になったので(普通は反対だと思う)地味に効いています。
そしてロングセラー製品にはもれなく「信用」「安心」という付加価値が。乾いたら・荒れたらまずはコレ塗っとけばいいや〜と思います。とっても安心、薬のような存在になっています。
●水分多めで、浸透力がよい。スーっとなじむのが心地よく気持ちがいいです。
まずは保湿が基本!そっから美白やハリや毛穴ケアなのよ〜☆と考える方には合っているお品だと思います。液はトロっとした感じです。薄いオレンジ色。
●夜塗って寝ると、次の日肌が復活しています。ゲランのミッドナイトシークレットの効力を弱くした感じ(なので毎日使えるのかも。ミッドナイトは緊急時にしか使えません)潤ってハリが出ます。保湿力は満点。
??な点
●発売当時から変わらぬこの香り☆
なんというか薬のような。塗っていやされる〜(ハート)という人はほとんどいないと思われます。私は平気ですが、気になる方はサンプルでお試しになってから購入された方がよいかと思います。
●容器がスポイト式。私は大好きです。しかしながら賛否両論の様なのでこちらに記入。
●値段。20代はこれをオールインワン代わりにしていたので(エスティのBAさんが卒倒しそうな使用方法ですね・・・もうホントにすみません)ものすごい消費量で、継続するのは結構大変でした。続けて使用するのにお安い価格とは言いがたいです。
●結論
スポイト式と香りさえクリアすれば、あとは個人に合うかどうか(荒れないか)だけの優秀なお品だと思います。しかし成分は結構キツめであろうし、外資だし、私の肌は丈夫なので参考にならないかも・・・?いきなり現品買いせずお試しされるのがポイントかと。
最後に・・・
20代の仕事で恐ろしく忙しい生活をナイトリペア(とシュウのオイル)が支えてくれました。
今考えると、間違いお手入れトンデモバカ者ですが、20代前半はナイトリペアだけを塗っていたのです(勝手にオールインワン)しかしなぜだかお肌の調子は絶好調、お手入れ過多だと湿疹が。
りっぱなビーエービーエーBBAになった後もほとんど肌悩みのない状態は、この美容液のおかげと確信しております。
美しいおじょうさん方、スキンケアは予算に制限があるなら美容液だけはお金がかけるとよいかもしれぬよ・・?
最後にエスティイローダーのこの美容液を開発した方に・・
これからもリニューアルしながらも廃盤にせず、ずっとこのオレンジの液を発売し続けてください。しつこく買い続けます。
忙しい私を支え続けてくれてありがとうございます。
感謝の気持ちを込めて・・。
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