- doggyhonzawaさん 認証済
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- 52歳
- 乾燥肌
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2018/12/8 06:49:33
旅に出よう。自然の中へ。目指す地には何が待っているだろう?モノグラムのスーツケースに最低限の荷物と最高の香りを詰めて。胸いっぱいにワクワクを秘めて。
ルイ・ヴィトンが2016年、満を持して70年ぶりにリリースした「旅」を象徴する美しいフレグランスたち。アポジェはその最初の7本のうちの1つ。旅の始まりが薔薇の羅針盤であるローズデヴァンなら、アポジェはその旅の中で4番目の位置づけ。文字どおり旅の「最高潮(到達点)」を表したであろう香り。それはいったいどんな香りなのか?そこに秘められた調香師ジャック・キャバリエの思いは?アポジェの香りの秘密に勝手にせまる。
シンプルで美しい薬瓶ボトルからアポジェをスプレーする。その瞬間、柔らかくフルーティーな芳香が広がる。甘くて芳醇なお酒のようにクリーミーな香り、これは思いきり洋ナシ系の香りだ。ネット上では誰一人言ってないがそう思う。この洋ナシ系の香りには時々酸味も感じられ、みずみずしいリンゴの果実の香りにも思える瞬間がある。また、わずかながらバナナの香りに感じるような発酵したノートがある。さらにオレンジ系の酸味も感じられるので、洋ナシよりもマルメロの香りに近いかなと思う。
マルメロの近似種はカリンだ。鮮やかな黄色の実をつけ、その甘酸っぱく柔らかな芳香はとてもジューシーで印象的だ。以前、シャネルのチャンスオータンドゥルをレビューしたときに、トップからマルメロのフルーティーさが感じられると書いたけれど、アポジェの場合は洋ナシやマルメロ系そのもののフルーティーな香りが強く主張してくるイメージだ。
10分もすると、フルーティーさはそのままに、下からジャスミンやふんわり軽いローズの気配、マグノリア系のマイルドなファセットが感じられてきて、あ、やっぱりベースはフローラルなんだなとわかる。時折スッキリしたグリーンな感じも見え隠れし、ライトなミュゲだなあと実感することも。とてもしっとりとしてフェミニンな印象のミドルだ。香調全体がスライドするのではなく、さまざまな香料が見え隠れするように現れるのは、ジャック・キャバリエお得意のスパイラル調香の成せる業か。アポジェでメインに据えたのはミュゲ(スズラン)とのことだが、これまでのミュゲの香水に比べてもはるかにライトでフルーティーな印象だ。自分には洋ナシ系の香りがメインとしか思えない。
調香師の大沢さとりさんによると、洋ナシの香りはエチルアセテート、ヘキシルアセテートなどのエステルにムスクを少し入れたフルーティベースを元に、ミュゲ系香料を合わせて創ることができるという。だからアポジェは「ミュゲ香をベースにしつつ洋ナシ様のフルーティーさが強く感じられる香り」という認識もあながち間違っていないだろう。
香りはトップからラストまで大きく変化なく、洋ナシ〜ホワイトフローラルブーケのノートがずっと続いて静かに減衰してゆく。持続時間は自分の場合で4〜5時間ほど。ベース香にジャック・キャバリエお得意の軽いホワイトムスクが配合してあるようで、さすがオゾン系の始祖、どこか水や空気のように澄んだ透明感ある香りのまま柔らかく消えていく。ウッディをほとんど感じないので、他の香水と重ね付けも楽しめるだろう。実際、ヴィトンのフレグランスアドバイザーもそんな話をよくしている。フルーティーフローラル系統といってもいいほど、ライトで透明感ある香りだ。
ではなぜ香りの旅の「最高潮〜クライマックス〜」が、洋ナシやマルメロ系のフルーティーなスズラン香なのか?
一つはスズランがフランス人にとって、大切な人に贈る「幸運の花」であることが考えられる。フランスでは毎年5月1日、街中にミュゲの売り子が現れ、愛する人へ小さな花を贈り合う習慣が続いていることから、とても大切な花としてテーマにしたのでは?ということだ。
また洋ナシやマルメロ香は、どこかギリシャ神話に出てくるヘスペリデスの園の伝説を彷彿させる。ゼウスとヘーラーが結婚したときにガイアから贈られた「黄金の果実」。通常この「不老不死ももたらす」とされる果実はリンゴとする伝承が多いが、黄金色で芳香を放ち、形も似ていることからマルメロだと捉える説も強いようだ。元々フランスやイタリアでは昔からマルメロの生産が盛んで、コンポートやジャムなどの加工食も有名だ。フランスとイタリアをつなぐ香り、いつしかそんな旅のイメージが心によぎる。
旅の最高潮、それは目的地への到着。そこは花々と果樹に囲まれた小さな楽園だった。愛する人に幸運をもたらすというすずなりのミュゲが香り、黄金のマルメロが妙なる芳香を漂わせている。マルメロの花言葉は「魅惑」「幸福」だという。
そこはアポジェ。旅の到達点。幸福の香りに包まれた魂の安息の地。
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2018/4/7 10:19:26
いよいよ新年度が始まった。3月12日に発表されたばかりのルイ ヴィトンの新作ルジュール スレーヴは、まさに新たな第一歩を踏む出すこの時期にとてもふさわしい香りだ。
ルジュール スレーヴは「夜明け」の名のとおり「夜を突き抜け、新鮮な幕開けを予感させてくれる太陽の光」をイメージした、新たな冒険に一歩踏み出す香りとのこと。
ルイ ヴィトンのマスターパフューマーのジャック キャヴァリエが、この夜明けに香りに選んだマテリアルは、シチリア産のマンダリンだ。マンダリンは柑橘類というカテゴリーに収まりきらず、パフューマーにとっては奇跡の果実らしい。
過去に発表されたレ パルファン ルイ ヴィトン7作は、いずれも厳選された上質なマテリアルの骨格がかなり色濃く出ている香りに対し、このルジュール スレーヴはマンダリンだけがはっきり主張することなく、フローラルやグリーンやフルーティがそれぞれ調和した、ジャック キャヴァリエの腕が冴え渡る逸品に仕上げられている。
また過去7作は、日本人がもっとも好きなシトラスがなく、どの香りもレザー調をアクセントとしていたため、特に夏場に提案しやすい香りがなかったルイ ヴィトンのシトラス問題を解決したとのこと。
トップはシトラス-グリーン。ジューシーなオレンジ、少し果皮感の強いグレープフルーツ、グリーンなマンダリン、ベルガモットなど色彩が鮮やかなシトラスミックスを軸に、ブラックカレントのみずみずしいグリーンノートが全体をよりフレッシュにさせた、とても爽快な香り立ち。
ミドルはフローラル-グリーン。トップの爽やかな香りから、さらにみずみずしさが増したようなイメージ。マンダリンのグリーン感と、オレンジにフルーティな甘さが加わわったオスマンサスと、ベルガモットにフローラル感が増したサンバックジャスミン。それらがそれぞれ調和した、爽やかでとてもみずみずしい香り。
徐々にカシスグリーンの効いたミュゲの香りに移り変わる。タービュランスやアポジェと比較すると、カシスのみずみずしさが効いているため、まろやかでどこかジャンダーレスな透明感のあるホワイトフローラルの香りに感じる。
ベースはウッディ-ムスキー。透明感のあるフローラル-グリーンの残香に、セダーウッドや柔らかいムスクの香り。この淡い香りが4〜5時間持続する。
この夜明けに香りとしてマンダリンを選んだわりには、マンダリンのシトラス感は最初にパッと香るのみでそれほど主張しない。むしろマンダリンやカシスのグリーンノートが、オレンジの甘さや、サンバックジャスミンのみずみずしさを引き立てているように感じる。
まぶしい太陽の光=マンダリンというよりも、朝の気温が急に上がり、温かさを感じるこの時期、そこまでシトラスが主張しないフローラルグリーンの香りは、少しだけ冷たくでも温かい柔らかな春風に包まれるようでテンションが上がる。シトラスががっちり効いた香りは、もう少し暑くなってからでもいいかなという気持ちになる。
ルジュール スレーヴは、ジャック キャヴァリエが暮らしているグラースで夜明けの体験からインスピレーションされた香りとのこと。
「毎朝、海に面した寝室で僕は目覚めます。窓の向こうに海が見え、遠くにはコルシカ島が。海の蒼、太陽の赤……こんな目覚めに、何もかもが可能なんだ、というとてもポジティブな気持ちになれるのです」
年度初めはやはり忙しい。
けれども、ルジュール スレーヴの香りと共に、日本ではとても短い春の歓びを楽しむと同時に、ポジティブな気持ちで良いスタートを切りたいと感じる。
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2013/9/7 14:23:34
お気に入りメンバー様の
@ビューティストでの記事を拝見し、迷った挙げ句購入しました。
カウンターが劇的に遠いため、デパート通販を利用。←いつも。
実際につけてみることも
ムエットもなしなので
香りを文章から想像して、ある程度の想像が完成?!してから
カウンターにお電話を。
対応して下さったBAさんのお話によると
『華やかさがあり甘くなりすぎない香りで30代〜40代の方にとてもお奨めです。』
とのことでした。
なので、ポチリ。
普段は主にCHANELのフレグランスを使用しています。(No.5、No.19、COCO、chance)
初ゲランフレグランスに、驚きました!
CHANELは、割りと癖のある香りなのですが
ゲラン・イディールは癖がないのに平凡ではないんですよね。
どちらのブランドも香りの方向性が違うので一概にどちらが良いとは言えませんが。
イディールは、スズラン・芍薬・フリージア・ライラック・ジャスミン・ローズ・パチョリ・ホワイトムスクが調合されているシプレーフローラルという種類の香りです。
最初は少しだけ若い青いようなお花の香りーっ!という爽やかな感じですが暫くするとパチョリが
顔を出しそれをベースにホワイトムスクが立ち上がります。
その後、パチョリが弱まっていき
今度はホワイトムスクがベースになりローズ、スズランの香りが
感じられます。低体温の私の
肌にはこの4種類が香り立ちがいいみたいです。
複雑ではないけれど単純でもない
フローラルです。
確かにキャンディのような
重い甘さはありません。
大人のスイートビターな香りとでも言いましょうか。
一世を風靡したクロエをもっと
大人にした様な。
清潔感があり、上品で優しく
包まれていると安心できる香り。
オンオフどちらにも使えます。
スーツにもネグリジェにもカジュアルにも似合うような。
CHANELより、万人受けはします。
この香りを嫌いという方も少ないのでは?
42歳の私がつけていても
子供っぽくもなく、かと言って
大人すぎでもなくジャストな香りです。
多分、イディールを好んで使われている方はこの
『ジャストな香り』
って表現判って頂けると思います♪
気負わずに纏えるし、何より
幸せな気持ちになれます。
花々の芳しいキラキラとした
香りは本当に素敵です。
ただ、香りの持続性がいまひとつ。
香りを感じれる時間が2時間あるかどうかですね。
なので、消費は早いと思います。
でも、その儚さすらも美しいと
思えるぐらいに素晴らしい香水で
あることは確かです。
リピートしたいし、大切にしたい
香りが増えました!
ゲランのフレグランス、これからも集めていきたいです。
そして、ゲランのファーストフレグランスがイディールで良かったと心から思います。
適度な甘さ、華やかさ、上品さ
絶妙な調香ですね。
こちらを購入するきっかけになった記事を書かれたお気に入りメンバー様にも感謝しています。
ありがとうございました。
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2019/6/30 11:31:03
巷には安っぽいローズ(風)の香りが溢れている。
そういうチープなローズから開放されたい、、、。
そして本物のローズの香りを感じたい!
いやいや最高のローズの香りを堪能したい!!
そういう時に決まって手に取るのが、このローズ デ ヴァンだ。
ローズ デ ヴァンには3種類のローズが使われている。
なかでも柱となっているローズこそ、co2抽出されたグラース産ローズ ド メイで、このローズはヴィトンしか持っていないマテリアルであり、そして本当に素晴らしい香りだと思う。
表参道ヴィトンで、co2抽出されたローズやジャスミンのオイルを実際に嗅がせていただくたびに、その奥豊かな香りに感動する。特にローズは、華やかさとハチミツのような甘さも合わせながら、さらに雑味を取り除いたクリアな香り立ち。通常のローズアブソリュートと比べて棘感がまるでなく、フルーティな甘さのコクも深い。素晴らしいの一言に尽きる。
そしてローズ デ ヴァンは、その伝家の宝刀のローズを存分に楽しむことができる香りに仕上がられている。
トップはローズ-レザリー。まずスプレーすると、オリスのレザー調やピリッとしたブラックペッパー、そして華やかでクリアなローズ ド メイ。オリスやピンクペッパーをアクセントとした、とてもクールなローズの香り。レザー調の焦げたような印象と華やかなローズの組み合わせが、まるで赤色の革ジャンのような雰囲気で、とても格好いい。
ミドルはローズ-フルーティ。そこから、ローズの甘さというよりも、トロピカル調のピーチの甘さや、柔らかなグリーン調のピオニーが香ることで、一気に可愛らしくなる。この香りに触れると決まってドギマギしてしまう。奥からは、魅惑的なオットーローズオイルとウッディの華やかな香り。特にローズは奥の方からどんどん香ってくるため、素材の良さを感じる。
クールなローズと、可愛らしいフルーティフローラルと、奥からは魅惑的なローズが重なり合う香り。「まるで呼吸しているかのように、風に揺らめくバラたち」は、その時の風の温度や湿度によって香り方が異なる。梅雨時の今であれば、ピーチの甘さがしっかり立つことで、キラキラと明るいローズを楽しむことができる。
ベースはウッディ-アンバー。アンバーやラクトンの甘さ、さらにはセダーウッド、オリスルートがローズの残香を支える。最後はフルーティなローズとウッディを、ムスクが柔らかく包み込んだ香りに。
ヴィトンの70年ぶりのフレグランスを任された調香師のジャック・キャヴァリエは、真っ先にローズやジャスミンの畑を押さえに行ったらしい。さらにはその最高の素材をどうやって抽出
すれば最高の香りになるのか、香料会社(?)で抽出を専門とする彼の兄と二人三脚で取り組んだ結果、このco2抽出されたローズや、タービュレンスのジャスミン、ダン ラ ポーのレザーエッセンスなどが生まれたとのこと。
ローズ デ ヴァンは、潤沢な資金と飽くなき情熱が注ぎ込まれた最高のローズを、調香師の技によって、そのローズをしっかりと感じながらも、かつどんなシチュエーションでも使えるような汎用性の高い香りに仕上げられている。ヴィトンの新たな香りの世界の羅針盤として、ローズ デ ヴァンを第一の香りにしたことに、このフレグランスへの自信を感じ取れる。
でも、ローズ デ ヴァンを肌に乗せるたび、ああ、この香りは女性にこそ似合うと感じてしまうのも事実。
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2022/12/26 04:20:54
発売当初にサンプルもらってあまりに良かったので現品購入しました。最近まで最強お気に入りファンデでクチコミもとっくにしていたつもりでしたがまだだった!
サンプルで00Wと00Nを何度も試させて貰った上で、00Nパールを購入しました。00Wが標準色とのことで、00Nはもう少し明るめのピンク寄り。今は退職してしまったお馴染みのおかんBAさんが、もしかしたら○○さんは00Wだと黄ぐすみするかも、00Nの方が合うかも。と言って2つサンプル渡してくれたんですが、まさにその通りでした。00Wはつけたては良さげなんだけれど、夕方には黄ぐすみしてしまいます。
00Nは、もう肌に乗せた瞬間から肌色に史上最大のマッチング!自分にピンク寄りカラーが合うと初めて開眼した瞬間でした。そしてこれまで、ちゃんとカウンターで色を選んでもらって納得して買った筈なのに、つけたては良い感じなのに夕方になると肌色がくすんで見えることが多かった理由もようやく理解しました。
このファンデつけてると友人に、え、まさか素肌、、、じゃ、ないよね?でもすごい自然。しかも綺麗なんだけど。と言われます。ここまで自分の肌色に合うファンデに出会ったのは初めてだし、それでいてさりげに元の肌の色むらをボカして数ランク上に下駄を履かせたスーパー素肌風のナチュラルな仕上がり。
テクスチャーはサラサラの緩い液体。水ファンデって感じです。スポンジで乗せようとするとスポンジにグイグイ吸収されちゃうので、筆でつけることが多いです。着け心地はあくまでも軽く、塗ってます感がないから疲れないしますます素肌感覚。
冒頭で最近まで最強お気に入り、と書いたので最近はもっと良いものが見つかったのかとか、好きじゃなくなったのか、というとそういうわけではないです。が、最初に出会った時の感動と衝撃は徐々に薄れて慣れてきたということと、このファンデをきっかけにピンク寄りカラーを選ぶようになったら他ブランドのファンデも色選びが上手くいくようになって色々目移りするし、今どきのファンデは色さえあえばどれもこれも本当に優秀だなぁとしみじみ感じます。このファンデを買った当初は、とにかくこれが1番で常にコレ!でしたが最近は用途やコンディションや気分に合わせて使い分けするお気に入りがいくつかできたので。
このファンデ、最強素肌仕上げですがその分、素肌よりもうちょっと敢えて作り込んだ肌にしたいメイクの時には不向き。あと、1年歳をとった分、以前は全く気にならなかったうすーいシミが見つかるようになって、素肌風じゃマズいんじゃないか、もっとカバー力がそろそろ必要じゃないか、と気になり出したこともあり、もう万能でななくなりました、、、が、色味やフィット、自然な綺麗な仕上がりは変わらず毎回感動するので勿論変わらずお気に入りです。
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