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20代後半からずっとこちらのオードトワレを使用していましたが深みが欲しくてパルファンを使い始めてはや20年。
色々甘い系の物を使いましたがこちらを超える香りには出会いません。
甘いフローラル系の香りですが、他にはない言葉にしにくい深みのある香りです。
トワレの方が甘さは控えめでトップは同じ感じですがラストはシトラスっぽい感じが残る気がします。
こちらは最後まで甘さが残る感じです。
また、Tiffanyのローズゴールド、Diorのミスディオール、なども甘い系ですが、それよりも秋冬にぴったりな落ち着いた大人な雰囲気、と表すのが最適な香りだと思います。
またその日によって、メインの香りが変わります。
フローラルっぽい日もあればバニラっぽい時、シトラス?と思う日もあります。
香り持ちはやはりトワレよりも長いです。
朝つければ夕方までふわっと香りますし、夜になっても多少残っています。
2016/12/17 01:19:27
7.5mlサイズを使用しています。ボトルデザインも素敵ですし、オリエンタルの名香だと思います。
EDTよりも、始めのとがった香り(薬品臭)がなく、使いやすいです。EDTはわりと長くとがった香りが続きますが、Pはすぐに甘い香りに変わります。といっても、始めの10分くらいは独特の香りが続きますが…。
ミドルからラストにかけては、バニラの香りに優しく包み込まれます。このバニラの香りがたまらなく素敵です。
仕事用には甘いので、外出用として使用。また、家にいる時に付けても、バニラの甘い香りに癒されます。
同じオリエンタル系のサムサラが精神的に落ち着く甘さ(バニラ)だとすると、こちらは心が明るくなる甘さ(バニラ)だと思います。私はどちらも好きなので、気分によって使い分けています。
2018/3/16 11:58:20
この香りは私にとって衝撃でした。
初めて店頭で試した時、渋いベルガモットの香りと、香ばしい樹皮の香り、それと心地良く甘いふわりとしたバニラの香りが、バランス良く調和しながら、滑らかにひとつの香りとなって、胸のずっと奥深くまで染み入り、柔らかく広がりながら心を満たしてくれたようでした。
あの時の感動が忘れられず、まずはPから購入してみました。徐々にラインで買い揃えていますが、不思議なことにこの香りは毎日つけていても飽きません。
シャリマーは鼻先で楽しむものではなくて、心で感じる香り。
流行のフルーティーフローラルやシトラスとは程遠い香調で、極上の柔らかさと奥深さを持つ香り。
この香りは、薔薇やジャスミンなど特定の何かの香りが主張するのではなく、さまざまな香料が絶妙に合わさってひとつの香りを織り成し、情景や心の移ろいを想起させる香り。美しい夕焼けの情景や、しんとした森の景色や、肌の質感のような柔らかい甘さを感じます。
シャリマーの魅力の一つは、美しく完成されたデザインのボトルです。
ゆったり羽を広げた孔雀の立ち姿のような優雅なシルエット。緩やかな曲線のアウトラインと、キュッとしたくびれのギャップも美しくて、足元にはジュエリーのような細かいカッティングが入っています。表面のプリーツは、仕立ての良いブラウスの胸元みたい。金の刻印の入った蓋は、噴水から溢れる水のようなフォルムで、薄いフチには細かいカッティングが施され、綺麗な透明感のある青い色。とても繊細で、蓋だけでも独立した芸術品のようです。
(惜しいのはガラスの質で、ソーダガラスのようなキメの荒いガラスです。シャネルのフラコンはもっと透明度の高いすべらかなガラスを使用しています。)
肌に乗せた瞬間、ずっしりと重くて渋いベルガモットの「皮」の香りが、鮮烈に駆け抜けます。柑橘系でも、弾ける感じや爽やかさはありません。
この香りが飛ぶと、ほんのりと甘い木と樹皮の香りと、それを低音から支えるバニラの柔らかい香りが主張します。
木の香りといっても、香木を燻したようなしっとりとした香り。冷えた身体をほっこりと暖める温度感があります。
次第にゆったりと甘い花々の香りが引き立ってきます。柔らかいアイリスとローズの、ふわっとした軽さのある香り。この花々の香りが本当にふくよかで、豊かで優しくて。
EDPではあまりこの花の香りが立たないんですが、Pのミドルはゆったりしていて、花々の香りを存分に楽しめます。
ラストではベースにいた濃厚なバニラが絡むように上気して、ふわふわと香ります。バニラの香りは、気温によってはパウダーや石鹸のような淡い香りに変化して消えていきます。
ドラッグストアに売っているような安い海外のボディスプレーのようなねっとりしたバニラの香りではありません。バニラビーンズに少しお砂糖を足した、自然な甘い香り。
シャリマーは柔らかく暖かい空気のように身体を包み込み、寄り添って香るので、決してうるさくなりません。つけたのを忘れた頃になって、時折静かに鼻先をかすめる。いつでも大音量で香りつづけるということがありません。
インドのイメージを投影しているのでしょうか、全体的には重厚でしっとりした香りにも関わらず、一貫してカラッとした表情を維持しつづけて、終始ドライな印象の香りです。甘い花やバニラの香りの中にもカラッとした抜け感があるので、ジメッとした重さがありません。あくまで香りの質の重厚さで勝負していて、香りそのものの質量は軽やか。
砂っぽい、インドの熱い気候を感じます。
(ちなみにドゥーブルヴァニーユはかなり湿度を感じる香りです。)
ミツコは香水とEDPが完全に別物ですが、シャリマーはEDPも香水に近い香り方をします。
全体の香りの柔らかさと、ミドルの花々のゆったり花開く様子は香水ならではです。終始香りが肌から浮き立つような立体感も、香水が上です。
EDPは花々よりも終始バニラが強調されています。私自身はどちらも愛用しています。
ボディパウダー、石鹸、ボディミルクと合わせて飾ると、上品で高貴なデザインの品々はさながら王妃の調度品のようです。
市販のボディケアアイテムや化粧品がどんなに進化しても、こんなに高貴で美しいアイテムは他にないでしょう。
綺麗な品々で時間をかけて丹念に身支度を整えたら、とっても優雅。
ボディケアまでラインで使ってから香水をのせると、柔らかい上質な香りが幾重にも身体を包んでくれます。
シャネルやディオール、大好きな香りがたくさんあります。けれどシャリマーに取って代わる香りはありません。同じゲランが生み出した、多くの香りでさえも。シャリマーは別格です。
そして、意外と付ける人を選ばない香りだと思います。是非一度、店頭で香りを試されることをお勧めします。
2018/1/10 19:37:36
私は香水が大好きで、今までにも100種類以上購入していて、お気に入りのものは沢山ありますが、とりわけ好きな香りを5本選ぶなら、このアリュールは外せません。
(ALLURE/シャネル、COCO/シャネル、shalimar/ゲラン、POISON/ディオール、NO.5/シャネル)
基本的にはバニラの香り、樹木やオークモスの香り、チュベローズの香り、ジャスミンの香り、ローズの香りが大好きです。
特にバニラの香りは、使用されている原料がタヒチアンバニラなのか、ブルボンバニラやフレンチバニラなのかによって、香り立ちに個性があります。
各ブランドごとに、使用しているバニラにもそれぞれ系統があります。
この季節になると、バニラの暖かい香りは特に手放せず、あれやこれやと吟味して選びます。
ゲランのバニラはコクのある、熟成したバニラの香り。それと、トンカビーンや安息香の香りもブレンドされていて、バニラの香りをいくつもの香料が支えている為、どっしりと重みがあります。香水によっては、燻したような渋みやスパイスが効いていて、とても大人っぽい香り。
一方、シャネルのバニラはブルボンバニラが多いです。こちらはふわふわっとごく軽やかに香りたち、花の香りもする、明るいバニラ。
ゲランのバニラが、丁寧に漉したなめらかなカスタードクリームのようだとすると、シャネルのバニラは口に入れた途端に甘味の広がる、軽やかなで淡色のメレンゲのようです。
ゲランの暖かいバニラも素敵だけど、シャネルのバニラもシンプルな香りで、とてもクセになる。
それで私はシャネルの香水をひと通り試して、この「シャネルらしいバニラ」が際立っている作品を探していました。ココマド やNO.5ローも、バニラの香りが楽しめますが、このアリュールが1番はっきりと、長時間バニラが香ります。
アリュールは、付ける人によって香りが変わると言います。私の場合は、百合とピーチの香りが丸くふんわり広がってから、5分程でブルボンバニラの香りが現れはじめ、次第にこちらの出力が大きくなり、30分もするとパウダリーなバニラの香りだけになります。
ちなみに、Pではトップの香りが長続きして、バニラの甘さはかなり控えめ。トップの百合の香りが、大輪の百合の生花に鼻を埋めているような、とてもリアルなお花の香りです。花粉吸い込んでしまっているんじゃないか、って思うくらい。
EDTではトップがほとんど続かず、一瞬でバニラの香りになってしまいますが、こちらは甘さはあるもののかなりライトなバニラです。
EDPはこれらに比べて非常に円やか。トップのフローラルのリアルさに関してはPの足元にも及びませんが、他の賦香率と比べてバニラを特に強調しており、甘さとパウダリーさが際立ちます。つけてすぐの円やかさに関しては、Pより上だと思います。
ただ、甘さが強い分、付け方にコツがいるのもこちらのEDPだと思います。
ちなみに私は香水のバスラインも揃えるのですが、ALLUREに関してはあまり好みません。
バスジェルとボディローションはほとんどバニラの香りにならず、ちょっとどぎつい香り。ボディクリームは時間が経つと甘いバニラの香りになりますが、つけたては工作のりみたいな、安い文房具みたいな香りがします。
サボンは柔らかくて良い香りです。あと、ヘアミストはEDPの香りに近く、殆ど終始バニラの香り。
ヘアミストの方がもしかしたらEDPよりも甘さは強いかもしれません。とても香りの持ちが良く、1日中香ります。
そういうわけで、私は専らEDPを愛用しています。
ちょっと個人的な意見ですが、ボトルのデザインが味気ないのが惜しいところ。
新作のガブリエルみたいなボトルだったら嬉しかったです。笑
でも、ガブリエルの方は私、あまり評価していませんが…
香水はどれも付ける人の体臭に左右されると言いますが、このアリュールはそれが特に顕著なようなので、必ず試してみた方が良いです。
たしかに、街中でココマド やチャンスオータンドゥルの香りはよくすれ違いますが、アリュールってなかなか感じないかも。
大変人気の香りなので、付けてる人は沢山いらっしゃるはずですが、あまり自分がつけたアリュールのような香りに出会わないのは、やはり個人差が大きいのかな、と思います。
他のシャネルに比べて、非常に柔らかく香る部類だと思います。冬の寒い日、シックな装いに合わせてもギャップがあって素敵だと思います。
Sylvaine Delacourte(シルヴェーヌ・ドゥラクルト)
税込価格:-発売日:-
2022/1/21 22:18:45
「香水沼をのぞいてみたら『寝香水』という概念が当たり前のように飛び交っていて驚いた」
少し前、SNSでそんなつぶやきを目にした。あー、そう言えばそうかもなと思う。ちょっと香水関連をのぞくと
「今夜はドゥーブルヴァニーユを寝香水に」とか「寝る前にミルクムスクをつけてオフトゥンへ」みたいなつぶやきが確かにある。どれくらい浸透しているかは定かではないが、確かに香水好きな方には当たり前に通じる気がする。
「寝香水」と聞くといくつか思い浮かぶ作品がある。特におすすめは?と聞かれたら、まずはシルヴェーヌ・ドゥラクルトのドヴァナを挙げる。
「ドヴァナ」とは、バルト海沿岸の国々で「プレゼント」を意味する言葉、と公式サイトにあった。シルヴェーヌ女史は動画でこう紹介している。
「ドヴァナは、夜ベッドに入る前にスプレーする香水。そうすれば絹の繭のようなコクーンムスクが、あなたをパシュミナのように柔らかく包みます。」
思いきり「寝香水推薦」している!
かつて香水帝国ゲランのクリエイティブ・ディレクターを務め、数々の試みで屋台骨を支えてきたシルヴェーヌ・ドゥラクルト。ドヴァナは、独立後に自身のブランドからリリースした「ムスクコレクション」の中の1本。ではいったいどんな香りなのか?
コロンとしたなで型の可愛らしいボトルからスプレーする。するとまず最初に感じられるのは、思いきりパウダリーでほんのり甘いアンブレットシードの香り。ちょっとクールなフローラルの風合いもあって、とてもスッキリしたイントロ。真っ白なベビーパウダーにほんのり花の蜜をくぐらせたかのよう。むせかえるほどのパウダリー。そして甘い。力が抜ける甘さ。
つけて5分ほどすると、甘さと白いパウダリーは、これでもかとふくらんでくる。まるでふわふわの水鳥のダウンに包まれているかのよう。軽くて、ほんのりくすんだ紫色のヘリオトロープの花の香りと、スミレの暗さを感じさせるアイリスの粉感が、どこまでもコナコナ攻めてくる。そこにほんの少しクマリンやココナッツも入っている。紫の花のわずかな影と真っ白な粉の匂いがオーバードーズしてくるミドル。思いっきりタルカム。悶絶級パウダリー。
これはもうなんというか、大きな愛情で全てを包み込むようなママの香りといってもいいくらいの包容力。柔らかな女性の肌に超絶合う香りだと思う。こんな香りの女性がそばにいたら、一流企業の社長でさえ「ばぶばぶ〜♪」と赤ちゃんプレイして甘えていってしまうのでは?(←やめなさい)
そして同時に、布団や毛布、シーツや枕などからこの香りがしても、全く問題ないのではと感じる清潔感あふれるソーピーパウダリーでもある。心が優しく、とても穏やかになる系統の香りだ。聞くところによると、新型なんちゃらが始まってメンタルがかんちゃらしてしまったシルヴェーヌ女史が、マスク生活の中で一番つけていた香りがこのドヴァナだったという。
狂おしいほどのふんわりパウダリー、それが6〜8時間ほど続くと、ラストはカシミアムスクの甘くソーピーな感じで終息する。このへんはムスクコレクションの他の香りとも共通しているように思う。思えばシルヴェーヌがゲラン在籍時にリリースしたランスタンやランスタンマジーも濃厚パウダリーだったから、彼女は本当にこうした系統が好きなんだろう。自分の中ではシルヴェーヌ・ドゥラクルトは「最強パウダリー党党首」に君臨している。
人は心に不安が続くと、穏やかで優しいものを無意識に求めようとする。香りにも、そんなふうに自分を包み込んでくれるものを求めるのかもしれない。ドヴァナを購入した際についてきた小さなブックレットの方には「ドヴァナとは、リトアニア語で『贈り物』を意味する」と明確に書いていた。リトアニア?そうか。ネットの方ではいろいろ配慮して「バルト海沿岸の国々」とぼかしたんだなと気付く。
リトアニアはナチスドイツやソ連の侵攻を受け、そこから独立して立ち上がった共和政の国だ。そして、杉原千畝の偉業が残る地。ドイツ軍侵攻が迫る中、彼はユダヤ人を助けるため、自身の判断で寝る間も惜しんで日本経由のビザを発給し続けた。そして6000人ものユダヤ人の命を救ったという。
リトアニアの「贈り物」。そう聞けば、真っ先に思い浮かぶのは、杉原千畝の「命のビザ」だ。だが、誰もが彼みたいに多くの人を救えるわけではない。それでも、少なくとも自分の機嫌くらいは自分で救ってやりたいものだ。
ドヴァナはそんな人への贈り物だ。羽のように軽く、赤ちゃんの匂いのように甘く、そして女性本来の肌の匂いのようにどこまでもミルキー。
今宵シルクの繭のパウダリーに包まれて
天使のように心安らかに いい夢が見られますように
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