2013/1/27 08:12:24
じわじわとこの香りの魅力にとらわれつつあります。
不思議に静かで、かっこいい。
イメージは、フライの白シャツ。
はじめ、少しのシトラスと、樹木とタバコっぽい香りがあって、
それがイイ。
それから、すずらんやスイートピーのような優しい花の香りが感じられるのですが、とても淡い印象…
最後は真っ白い雪から何かが揮発しているような雰囲気の匂いと、
おしろいの匂いがまざったような、とてもいい香り。
ラストの香りがいいんです。
この「ジュール」は「日の光」だと思います。
私は白い花の香りが好きで、ジャスミンやクチナシや、
南国の白い花も大好きなのですが、
林檎や梨やアーモンドなどの素朴な白い花のイメージの香水も探しています。
このジュール・ドゥ・エルメスは、「陽光に透ける白い花びら」のイメージもあり、
それだけではない静かな深みもあり、
とてもいいと思います。
調香はジャン・クロード・エレナ。
ボトルデザインはピエール・アルディ。
このコラボもいいです!
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
2012/12/28 11:47:41
パルファンサトリの「ソネット」。
はっとする美しさのある香りです。
色で喩えると、はじめは少し透明感のあるきれいな黄色。
最後は、やさしい肌色のような感じ。
香りの核はキンモクセイ(オスマンタス)で、
初めにはっきり感じるのはキンモクセイ+クラリセージです。
クラリセージの、ラベンダーなどとは違う、軽くてすっきりしたハーバル感が効いています。
ぱっと目が覚めるような、
なにかいいことを思い出したような気分になるんです!
その後、香りがくっきりと立ってきて、それがキンモクセイの葉のきりっとした輪郭を思わせます。
そして、綺麗な黄色い薔薇を見たときのようないい気分になって、
あぁ、この香りをもっと嗅いでいたい!
と思いながら、
何かをしているうちに、
最後には優しく、甘酸っぱいような香りが残っていることに気づきます。
あたたかく、儚い印象。
つい、またつけたくなります。
ローズウッド(ボア・ド・ローズ)とサンダルウッドが
いい仕事をしてるんですね、きっと。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
2012/12/6 00:05:25
アンブル・デ・メルヴェイユ=素晴らしいアンバー。驚きのアンバー。
2004年発売のオ−・デ・メルヴェイユ(Eau des Merveilles)、
2005年発売のパルファム・デ・メルヴェイユ(Parfum des Merveilles)から
つながる、「メルヴェイユ=傑作/魔法」シリーズの最新版、だとすると
「魔法のアンバー」かも。
透明な金色のボトルにも、シャンパンの泡のような、星屑のような、
「キラキラ」がついていて、
そこからシトラスが効いた、シプレっぽい、ちょっと燦めきを感じさせる香りがスプレイされると、
気持ちが上がります!
はじめは、シトラスやシプレの、酸味があるような、
色でいうと黄色やオレンジや褐色…のような香りの中に
かわいくもあり、落ち着きもあるような甘さが感じられます。
食べ物や飲み物と違い、甘さが酸味の中に溶けてしまわず、
控えめながらもずっと香っていてくれます。
そして、肌に残る香りが、なんともいえずいいんです…
樹木や樹脂や、ベチバーなどの草の根の香りが
バニラの甘さを包みながら、肌に留めてくれます。
調香したジャン=クロード・エレナの言葉に、
「アンバーとは、バニリンとラブダナムを合わせた、あたたかく包み込むような、
官能的なほど魅力のある香り。」というものがありました。
その香りがベースにあり、
花の香りに頼らずに、いい感じの香りを生み出しているところが
新しいなぁと思います。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
-
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)・香水・フレグランス(その他)]
容量・税込価格:100ml・25,300円発売日:-
2012/11/18 20:07:37
セヴィーヤ・ローブ=セビリアの夜明け。
南スペイン、アンダルシアの州都セビリア。
「情熱的」という言葉が似合う人々が暮らしていそう…
なので、トップにシトラスがはじけるような香りを想像していたのですが、
このオードパルファンのよさは、むしろじっくりと香り、ある種の重々しさを感じさせるところにありそうです。
それは、教会でも焚かれている乳香(フランキンセンス)や安息香(ベンゾイン)の香りが長く持続するからだと思います。
(日本風の「お香」の香りはなくて、バニリンの甘さが残ります。)
オレンジの花の香りや、その他の白い花の香りのフェミニンな印象を、
トップの「レモンの木の葉」やピンクペッパーやラベンダーの香りが
ユニセックス寄りに変化させています。
飲み物に喩えると、果汁に炭酸を入れたような効果?
スペインでは3月下旬から4月中旬の期間のうちの一週間、「セマナ・サンタ」というキリスト教のお祭りがあるそうです。
(セマナ・サンタ=聖週間=キリストの受難・死・復活の1週間)
その頃、セビリアでは香りの強いオレンジの花が咲き、ジャスミンや、藤の花も、
公園や家の庭で香っている。
セマナ・サンタの山車に集まる人々が纏っているラベンダーの香り。
山車に乗ったマリア像を照らすキャンドルの明かりと匂い。
祭りが果てた後の、夜明けの空の色。
街の匂いを感じる旅をしてみたいなと思いました。
調香はベルトラン・ドゥショフール。
ウェブ販売のページより
↓
TOP NOTES ラベンダー ピンクペッパー レモンの木の葉
MIDDLE NOTES オレンジブロッサム ジャスミン マグノリア
BASE NOTES ビーズワックス インセンス 安息香 セヴィリア産ラベンダー
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
-
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:50ml・13,200円 / 100ml・17,600円発売日:-
2012/11/2 12:15:28
ライムが効いています。
マリンノート(カローン)もかなり強く感じられます。
ミドルは南国の白い花とブラジルのカクテル「カイピリーニャ」の
アコードが中心。
(カイピリーニャはサトウキビの蒸留酒にライムをたっぷり入れた、
地元でも人気のカクテル。ラム酒を使うより、味が濃くておいしい。)
イパネマビーチで、おいしいカクテルで乾杯!してるような、
明るい気分になれます。
ベースは、アンバーっぽさがあり、サンダルウッド、ブラジル産ベチバー、
バニラ、ムスクがいい感じ。
パチュリも感じられます。
この甘さが、日暮れのビーチから部屋に戻ったような
安らぎをもたらしてくれるのも、好きです。
商品説明のベースの香料に「スキンアコード」ともあって、
なにやら気になります…
興味深いのが「ダヴァナ」が使われていること。
キク科の草で、葉も根も全部水蒸気蒸留するらしいのですが、
そうやって採った精油は、洋酒のような、干した果物のような香りを含んでいるそうです。
南インドのマイソール近郊では、
サンダルウッドの傍に、よく花を咲かせていて、
その花は、毎日、ヒンズー教の神に捧げられるとか。
その香りが、ココナツやミント、マリンノートと共に
トップの個性を作っているのでしょう。
「バチュカーダ」は打楽器の合奏のことで、
パーカッションによるジャムセッションを意味しています。
サンバみたいに多彩でパンチのあるリズムに乗せられるような、
この香水のトップのイメージをよく表していると思います。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品