- GENKI90703さん
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2011/2/16 04:13:52
こちらの評価はEDPになります。
ルールブルーは、既にP(パルファム)、EDT、デオドラントスプレーを所有していますが、ミツコのEDP(リフォーミュラ後)が思いの他良かったので、今回もEDPバージョンを購入してみました。
1912年にジャック・ゲランによって創られた香りは、コティーのロリガンの影響を受け、ゲランで初めてアルデハイドを使用したといわれています。
こちらの香りも奥様に捧げられた香りだったそうで、マルの”テレーズ”といい、奥様への愛情の深さが香りからも伺えます。
(ロリガンもオレンジブラッサムが引き立つ素敵な香りで、古さを感じさせません)
EDTは、シャープさがあり、ラストのパウダリーさが早く現れます。
甘さはラインの中では一番低いです。(パウダリー加減が一番高いのは
こちらのEDTかな)
甘さ度が低いので、ラストは”ジッキー”のような感じです。
パルファムは、ネロリとアイリスの美しさがはっきりと現れて、柔らかいパウダリーさの中に潜む樹脂系とスパイスが引き締めてとても穏やか。
奥ゆかしい深みに包まれている香りです。
ラストのパウダリーさとスパイスは”ミツコ”に共通するものを感じます。
ルールブルーの方が、スパイシーさが少なく、フラワー的な要素が強いです。
EDPは、ラインの中では一番華やかさがあります。
トップのベルガモットやレモンの苦味やグリーンな青さが綺麗に現れているのもEDP。
そして花々の美しさがラインの中では一番現れていて、甘美な甘さが
漂い、静かな色気を醸し出しています。
ミドルには、キャロンの”ファルネシアーナ”のミモザ混じりのハチミツのようなパウダリーな甘さも感じます。
アルデハイドと甘さ具合は、EDPが一番感じます。
トップは、男性的なスパイスと冷ややかさも感じるので、”夜間飛行”の要素も感じられますが、当方の肌の上では甘さが結構出るので、ラストは”シャリマー”のようなバニラの甘さと煤けたレザーのような煙たい香りが混ざって現れます。
ムエットでは、シナモンを思わせるスパイシーさが出て(アニスのスッとする感覚がシナモンっぽいのかしら)、”ミツコ”で感じるお香のような香りが強調されているので、体温が低めの方はお香っぽさが出やすいかも知れません。
ルールブルーは、ネロリとアイリスが際立ったパウダリーな香り。
ラストはベンゾインとバニラのやや煤けた甘さの中に漂う仄かな
サンダルウッドが細く長く香ります。
そして、EDPとパルファムに共通して感じるのは、ナッツ類を燻した際に出てくる油っぽい香り。 EDTにはない香ばしさが漂います。
ゲランの中では、ルールブルーは好きなのに肌に馴染まず、減りが遅かった香りでしたが、こちらのEDPはパウダリー加減と甘さが丁度良く、出番が増えそうです。
約100年もの間、時代と共に生き残り愛されてきた香り。
そしてこれから100年先も愛され続けていくと思われる香り。
その美しい香りに出会えたことを喜ばしく思います。
現在ではミツコの方が知名度が高いですが、その7年前に出されたルールブルー。
ミツコが発売されたのは、戦後の慌しい時期で物質的に貧しかったそうで、ルールブルーのボトルを再利用したといわれています。
ハートを模ったという蓋が美しいボトルも、最初は実はルールブルーの為に創られた物だったんですね。
ミツコとルールブルーのボトルが同じなのは、そういう理由だそうです。
ルールブルーは大戦前の静かな時で何処と無く優雅で気品ある香りに対して、ミツコは戦後の強くたくましさを持った香りに仕上がっています。
クラシカルな名香の歴史背景も辿ってみると、香りにより愛情が沸きますね。
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2012/9/14 08:53:00
”ノワール”(夜)というだけに、黒いボトルが格好良いですね。
一言で申し上げるなら、
COCO NOIR = CHANCE(オリジナル) + COCO マドモワゼル
夜っぽい妖艶さを期待していましたが、意外にさっぱりしたフルーティーさを感じました。
黒といえば、当方の中では、オリジナルのCOCOなので、もう少しオリジナルに近いものを期待していたのですけれど・・・。
そこで成分を比べてみましょう。
COCO(1984)・・・・アンゼリカ、ミモザ、フランジパニ、マンダリン、カスカリラ、オレンジフラワー、ブルガリアンローズ、ジャスミン、ラブダナム、アンブレットシード、オポパナックス、べンゾイン、トンカビーン、バニラ
COCO マドモワゼル(2001)・・・・ベルガモット、オレンジ、ジャスミン、ローズぺタル、パチョリ、ベチバー、バニラ、ホワイトムスク
チャンス(2002)・・・・ジャスミン、パチョリ、ムスク、ベチバー、オリス、バニラ
COCO NOIR(2012)・・・・グレープフルーツ、ベルガモット、ローズアブソルート、ローズエッセンス、ジャスミン、ナルシス、ゼラニウムリーフ、トンカビーン、バーボンバニラ、ムスク、パチョリ、フランキンセンス
COCO NOIRのトップは、ゼラニウムやリーフの青さと、フレッシュなベルガモットが際立ち、その奥に潜んでいるフルーティーさが、この香りに可愛らしさを醸し出しています。
ジャスミンやローズの花々が現れる頃には、ココ・マドモワゼルの要素を感じます。
次第に、クリーミーで瓜っぽさ(爽やかさと言う?)のあるムスクが出てくると、チャンス(EDP)に似てきます。
ココマドモワゼルのフレッシュさから、ラストの甘くてスパイシーさの移り代わりが個人的には好きなのですが、こちらのNOIRは、パチョリやベチバーのスパイシーさが控えめで、ラストのパンチが好みから少し欠けています。
でも、そのお陰でおやじ臭が出ないのが、ココ・マドモワゼルが苦手な方には好まれるかも知れません。
オリジナルのCOCOは、高級なリキュールを濃縮したような甘くて切ないスパイシーさが効いた強気な香りですが、パルファムで纏うとフルーティーさとレザーが効いたコケティッシュでキュートさも感じる奥深い香りです。
オリジナルのCOCOとはかなりかけ離れていると感じました。
COCO NOIRは、ボトルの黒といい、ネーミングといい、秋や冬にぴったりかと思いますが、当方は、こちらを春から夏に纏いたいと思いました。
ラストノートに余り重みを感じなく、甘さやスパイシーさが控えめな上、グリーンが出て爽やかな部分を感じたからです。
ココ・マドモワゼルやCOCOは、周りにアピール力がある香りですが、
COCO NOIRは、どちらかというと穏やかな香り。
フランキンセンスの円やかさがシャネル5番に通じる出方をします。
まだ暑さの残る中、こちらの香りを纏える最後の期間(秋〜冬はもっと甘さやスパイシーさのある香りを纏いたいです)を楽しもうと思います。
合わせるネイルは、クールなFRENZY(#559)が、シックで良いですね。
ちなみに、NOIRの液体は透明です。
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2011/9/1 02:41:43
向こう半年分の香水資金を寄付させて頂いた為(微力ですが)、香水を購入するのは半年ぶり。
半年間サーチにサーチを重ねて、1つに絞ってみたのが、こちらの香り。
決め手のなったのは、”口コミ”(海外)です。
排水溝
濡れた犬
長時間靴を履いた足
洗濯してない下着
スカンク
放置しておいた生ごみ
馬小屋(馬糞)
体臭
暫く洗っていない頭皮
古い家
長年開けてないクローゼット
動物
などなど、まるで香水とは思えないようなけなされた口コミが多く、
”一体どんな香りなんだ”と謎が深まるばかり。
その反面、一生の香りにしたい、とか、これ無しでは生きていかれない、
という熱狂的なファンも多いのも魅かれた理由です。
こちらは2006年にジェーン・バーキンの為に創られたもので、
もともと香水嫌いの彼女のために、彼女の人生の中で思い出に残っている
お兄様の髪の香りや、お父様のタバコの匂い、書斎の皮のマット、
古い書籍、チェストの木の香り、想い出に残る古い家などを再現したそうです。
バーキンといえば、エルメスのバッグでも有名ですね。
ネロリ、パチョリ、オークモス、ムスク、バニラ、アンバーで構成されています。
トップからまるでラストノートのような深みがあり、肌に馴染みます。
ツンとしたところがなく、円やかです。
ネロリは弱く、最初からパチョリやアンバー、ウッディー、モスが同時に香ります。
ヘイっぽい、乾いた草の香りと、パチョリの青っぽさ、ウッディーとアンバーの渋さや煙ったさ、バニラの甘さ、スウェード(皮)の香りがクリーミーに合わさって、綺麗に繊細にミックスされています。
確かに、清潔・クリーンというよりは、”汚れた”ような、
ドライというより、”湿った”ような、
花というより”動物的”な香り、ですが、纏うほどにしっくりくる、
どんどん好きになっていくような香りです。
古風であり、どこか懐かしさを感じるノスタルジックな香りなのに、
古臭さを感じさせない斬新な香りでもあり、着物にでもスーツにでも
格好よく合わせられるのではないでしょうか。
女性的というよりも、どちらかというと男性的な香りです。
イメージとしては、パイプをくわえたおじさま、というところでしょうか。
とてもユニークな香りなので、どれに近いというものがなく、
しいて有名どころで挙げるならば、シャリマーのラストノートから甘さを取って、渋さを加えてムスクで滑らかにした感じ、かしら。
ルタンスのフビライのムスクや、マルのムスク・ラバージュの、
渋いムスク系がお好きな方にはお薦めですが、好き嫌いが別れそうなので
余り大きな声ではお薦め出来ません・・・・・。
(口コミには、(香水が余りにも臭い為)ジェーン・バーキンは訴訟を起こすべきだ!というものもあり、笑ってしまいました)
個人的にはとても好きな香りです。
ボトルと箱に描かれた裸体のイラストは、ジェーン自身の手によるものだそうです。
イギリスの画家・詩人、ウィリアム・ブレイクが書き出すファンタジーに
インスパイアされたという図案には夢想と官能が表現されているようで、
ボトルを眺めれば眺めるほど愛着が沸いてしまいます。
2010年のミス・ユニバース日本代表の坂井麻衣子さんも御愛用されているようですが、彼女のキリッとした美しさにとてもお似合いだと思います。
これからの秋が深まる季節に纏いたい香り。
肌の一部のように、優しく柔らかく、そして個性を引き出してくれる
温もりのある香りです。
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2012/7/1 06:07:56
グレープフルーツ、セドラ、ピーチ、バイオレット、ローズぺタル、ローズウォーター、シダーウッド、パチョリ、アンバーで構成されたグリーン・シトラス・フローラル。
巷で流行のクロエ・オード・パルファムですが、石鹸系ムスクの長時間の持続が、どうも好みではなくて、余り出番がありません。
クロエ・インテンスの方が、パンチがあり好みですが、如何せん肌に乗せるよりも布(服やカーテン)からの香り方のほうが綺麗なので、その方法で消費しています。
セージ色の綺麗なグリーンに魅かれて、今回も懲りずに購入してしまいました。
クロエ・オード・パルファムが、洗濯粉石鹸の香りなら、こちらロード・クロエは、乾燥機用柔軟材シートの香りです。
(こちらアメリカでは、液体の柔軟剤と並び、乾燥機専用のシートが使われています)
トップは、やや苦味のあるグレープフルーツが立ち込めます。
そこには爽快なグリーンがあるので、可愛らしいというよりも、格好の良さがあります。
例えるなら、バジル風味のフローズンレモンスカッシュ。
ちなみにクリスタル・オーヴェルトのトップの感想は、炭酸の抜けたレモンスカッシュでした。
次第に柑橘系の香りは飛び、フローラルが現れてきますが、根底にはパチョリが効いているので、バラっぽさは余り感じませんでした。
ミドルに入る手前までの印象は、マイルドにした”オーデ・ソワール”(シスレー)。
オーデ・ソワールの甘さのない柑橘とグリーンさを、ハニーレモンで5倍に薄めた感じです。(笑)
ディオールのディオレラや、シャネルのクリスタルEDT(オリジナル)にも方向性が似た、フレッシュなシプレ加減がとても印象的。
カリフォルニアは、連日30度以上の暑さが続いていますが、当方の肌の上では4時間くらいは、香りが続いています。
そして当方の肌では、ラストになっても、クロエ・オーデ・パルファムが現れませんでした。
クロエ・オーデ・パルファムは、かなり甘さが出てしまうので・・・。
クロエ・オーデ・パルファムは、ラストのホワイトムスクが持続し、柔らかい石鹸系になりますが、こちらのロード・クロエは、やはりラストは石鹸系になっても、甘さがないので、よりフレッシュな石鹸を感じます。(ムスクが入っていないので、しつこさがないのが嬉しいです)
クロエの中では、サンダルウッドが大人っぽいインテンスとこちらのロード・クロエが好きですね。
ロード・クロエ>インテンス>オーデ・パルファム>オーデ・トワレ
の順になります。
梅雨の時期のうっとおしさや夏の暑さの中で、活躍してくれる爽やかで大人っぽい香り。
クロエの中では、一番お姉さんっぽさがあると思います。
パチョリがピリッと効いているので、苦手な方もいらっしゃるでしょうが、
それが返って人気が出なさそうで良いかな、というところです。
当方所有のボトルから、プッシュするたびに液漏れがあり、付属のリボンも手にも香水が・・・・・。
ちゃんとボトルにもこだわって欲しいと、最後にぼやいてみました・・・。
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2011/2/20 11:19:11
こちらの口コミは、パルファム(15MLのピュアパルファム)での評価です。
以前は、シャネルブティックでパルファムとEDT(100ML)が購入出来たのですが(ボワ・デ・ジル、キュイール・ド・ルシー、ガーデニアの3種類)、 les exclusifsのラインが入ってから全て200MLになってしまいました。(只今なら限定で100MLも出ています)
よって、当方が所有しているボワ・デ・ジル、キュイール・ド・ルシー、ガーデニアは、以前の物です。
1926年に創られ、1993年にリフォーミュラ(成分改定)されています。
ベルガモット、ぺティグレン、コリアンダー、アルデハイド、ジャスミン、
ローズ、イラン・イラン、アイリス、ベチバー、アンバー、サンダルウッド、トンカビーンで構成されたフローラル・アルデハイドに分類された香りです。
Wood of the isles・・・・島々の木 と名付けられた木々の美しさを最大に
表現している類をみない香りです。
トップはフレッシュながらもスパイスが効いたウッディ。
ウッディーの中に潜むひんやりしたスパイシーさは、同ブランドのエゴイストにも通じますが、エゴイストの方が当方の肌の上では、トップにもう少し甘さとフルーティーさが出ます。
ひんやりした中からアルデハイドが肌に馴染んでくると、辺りを靄で包み込むような柔らかさと花々の華やかな部分が現れてきます。
ムエットでは、バラの香りが驚くほど感じられますが、肌の上では、イランイランの華やかな甘さが際立っています。
そしてアイリスの瑞々しいパウダリーさとサンダルウッドの木々の香りが
合わさって力強さと儚さを感じさせます。
この強さと弱さが対立している様を上手く表現していると思います。
肌の上ではラストの肌に馴染んだ頃、トンカビーンの甘さも若干感じますが、終始ベチバーが根底にあるのでフレッシュな青さが効いていて、
そこが古さを感じさせないというか、女の部分を強調していないというか、
潔さがあって素敵です。
ムエットでは、ひんやりした木々の香りと男っぽいバラが合わさって、
ユニセックス的ですが、肌の上では、円やかな甘さが出て、サムサラ(ゲラン)のような官能的な香りになります。
ただ、サムサラはバニラの香りが当方の肌の上では出過ぎてしまう上、
カリフォルニアの乾燥した空気の中では、どうもしっくり馴染まなく出番が減ってしまいました。
(カリフォルニアでは、サムサラよりもディオールのデューンの方がセクシーに香ることに気付きました)
そのサムサラの変わりに纏える素敵なサンダルウッドが、こちらのボワ・デ・ジル。
いろいろなサンダルウッドの香りを試した中で、当方の肌と相性の良さの一番はこちらです。
クラブツリー・イヴリンのサンダルウッドも好みでしたが(特にパウダーが)、こちらは既に廃盤となってしまいました・・・・。
ちなみにles exclusifs のボワ・デ・ジルは、パルファムで感じた深みや
スパイシーさが和らいでいて余り好みではありませんでした。
les exclusifsのベージュや、ゲランのルール・ブルーのEDPに
ほんの少しこちらのボワ・デ・ジルを合わせて使用するのが、マイブームです。
甘さを引き締めて、少し辛口にしてくれます。
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