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doggyhonzawaさん
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FUEGUIA1833 / Huemul

FUEGUIA1833

Huemul

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

本体価格:-発売日:-

5購入品

2019/11/2 15:52:49

フエギア1833のフエムルは、バターをたっぷり使って焼き上げた香ばしいクッキーのような香りがする。その香りを色に例えるならクッキーの色そのものだ。そしてそれは、この香水のイメージの元になったフエムルというアンデス山脈に生息する鹿の栗毛をも思わせる。

「清らかなアンデス山脈の森林を力強く走り抜ける、美しいゲマルジカのように。静謐な印象を与えるムスクに、ジャスミンが優しく重なって」

これがブランドから出されているフエムルのイメージ。賦香率はパルファム濃度で24%。お値段は100mlが34000円、30mlが17000円。ブランドローンチ時よりもずいぶん値上がりしている。フエギアは2010年より創業しており、日本では2015年より六本木グランドハイアットホテル内1Fフロアにブティックを構えている。今年伊勢丹サロンドパルファンにも作品を展開し、さらに話題を集めている香水メゾンだ。

フエギアといえば、創業者であり調香も務めるジュリアン・ベデル氏の哲学やアルゼンチンの自然や歴史、人物などを幅広く作品に投影したパタゴニア発のブランドとして有名だ。このフエムルは、実在や想像上の動物をヒントに人の秘められた心を紐解く「ファブラ・ファウナ(寓話の動物)コレクション」の中の1本。

ブランドローンチした当初、ジュリアン・ベデル氏がかなり推していたパルファムの1本がこのフエムルだった。今やアンデスの森にその住処が少なく、絶滅危惧種に指定されているという稀少な動物、フエムル鹿。その名を冠した香りに迫る。

フエムルを手首にプッシュする。植物由来のアルコールだろう、心なしか甘い感じの透明な霧の中から最初に立ち上るのは、香ばしいバタークッキーを思わせる栗色の香りだ。同ブランドのヒット作ラ・カウティーバでも使用されていた植物由来のスッキリしたグリーン系の香りがするムスクが使われていることがわかる。ただし、香りがずっと同じように続くので、合成香料と調合して使用しているような感じだ。以前も書いたが、フエギアは稀少な南米の植物から天然香料を抽出しているのだろうけれど、合成香料もたっぷり使用している。

フエギア独自のアコードノートによると、フエムルの構成は次のようなイメージだ。

最も長く残り、美しい余韻を残すハイノート:ムスク
香りに個性を与え、作品テーマを表現するミディアムノート:マッソイア
つけた瞬間の香り。第一印象を左右するロウノート:ジャスミンラクトン

全体的にはシングルノートのような香り立ちだし、トップでジャスミンが香る感じもしない。それでも少しは香りが変わる。付けて10分ほどするとクッキーのような明るい感じが薄れて、やや茶色が濃くなったようなウッディが出てくる印象。この少し焦げたような樹の香が、どこか動物の毛皮の匂いのように思えなくもない。このあたりがミドルなら、ミドルは香ばしいクッキーからスモーキーウッディに変化していくイメージだ。

このミドルノートにクレジットされているマッソイアもラクトン系の香料で、天然ココナッツの代替香味料として昔から使われているものだ。天然ものは抽出プロセスが高価になるため現在は代替の合成香料が使用されているようだが、フエギアがどちらを用いているかは定かではない。いずれにしろ、ココナッツ独特のクリーミーさ、温かさなどが出ているミドルは、このマッソイアノートの風味だろう。

付けて一時間ほどすると、このスモーキーなココナッツ様ウッディにわずかにレザーっぽい香りが感じられてくるようになる。確かにややアニマリック系の気配だ。高山の尾根を渡る美しい鹿毛を思わせるウッディ&レザー。

持続時間はさすがに長い。6〜8時間かけて、付けたところでゆっくりクリーミーなウッディを香らせる。最初に感じたグリーン系ムスクは、後半になるにつれ、わずかにセロリのような清涼感を感じさせる香りになってくる。クリーミーなラクトンと少し焦げたウッディとスッキリグリーンなムスク。それは、アンデスの空に浮かぶ雲と、その下にたたずむ鹿の毛の温かみ、そして深い森の息吹を思わせるコントラストだ。

2015年、チリとアルゼンチンはパタゴニアのすばらしい自然と動物を保護し続けていくために、南アンデスの広大な土地を取得し、パタゴニア国立公園に指定した。そこではフエムルをはじめとした絶滅危惧種、レッドデータアニマルが適切な住環境を取戻し、自然増するための再生プログラムも同時進行しているという。

フエムルの香りをその身にまとうとき、人は一頭の鹿になる。刻々と変化する空の色を見つめ、土や草の匂いを嗅ぎ、森のささいな変化に耳をすまして。

そしてアンデスの山を駆け抜ける一陣の風になる。

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