vanillineさんのイヴ・サンローラン / ルージュ ピュールクチュール ヴェルニ ポップウォーターへのクチコミ |
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[口紅]
税込価格:4,510円発売日:2015/5/22 (2017/5/12追加発売)
2016/7/28 20:01:37
<高彩度クリアカラーの透明感の高さが魅力>
215ヴァイオレットミストを先行発売で購入。
同グループロレアルパリのシャインカレスや、シュウのラックシュプリアと類似の高機能リキッドルージュです。類似商品に対する最大のアドバンテージは、その名の通りのジェリーのような透明感。透けても塗り重ねても高彩度色がクリアなまま、フィルムをかけたように発色します。
■概観・使用感
・シャープなライン取りを得意とする先細りチップ
・いかにもYSLな果実臭には好みが分かれるかも
・ウォータリーなつけ心地で、表面に皮膜を形成するタイプ
・潤いの持続性、色の持続性ともに良し
・接触性の色移りを起こしにくい
・軽いステイン性を持つ
・時間をおいて塗り重ねていくことでエナメル系のツヤ表現が可能
同じロレアルグループの2ブランドで出ている類似商品は非常に好きで、「もう新色は全部これで出してくれればいいのでは」と思うほど。このポップウォーターの使用感もほぼ同じで、「みずみずしい潤い感があって落ちにくい」という特性をちゃんと継承しています。
他の2つと違うのは、「ああ、YSLのリップってこうだった……」というトロピカル調の果実臭があるところ。このタイプのルージュは原料臭がそこそこあるので、着香があったほうがマシか、原料臭のほうがマシかといった選択になります。
ステイン性(表面の色が落ちてしまったあとに染み付く色)はそこそこ強め。
ちょっとおもしろいのはチップ形状。
YSL ポップウォーター:先細りでシャープなライン取りを得意とする
シュウ ラックシュプリア:そこそこラインがとれて、厚みのある「盛り」を得意とする
ロレアル シャインカレス:値段なりのコシのないヘナチョコチップ
という違いがあります。ビビッドなクリアカラーの多いポップウォーターは「だらけないシャープなリップラインをとって、できれば薄く」つけたいわけで、理にかなった形状だと思います。
■色について
★サロン診断夏クリア・一部冬クリア色可能、カバマBN10程度
顔ややピンク皮膚薄く血色透けやすい、首やや黄み
●215 ヴァイオレットミスト
・赤み青みの中間程度のバイオレットピンク
・クリアで刺すような彩度を持つブライトカラー
・インク水溶き色、色付きフィルムやゼリーをかけたような発色
・不透明な濁りはあまりない
・青黒く沈まないぎりぎりのラインでめいっぱい青みに寄った印象
この手の色をひとつも持っていなかったのは、クラシカルになりすぎるか、または青黒さにひっぱられて血色を失う/青沈みすることが多かったから。
このバイオレットミストは奇跡的に血色を失わず、クラシックにも寄り過ぎない仕上がりになりました。
透明な透け感があり、ある程度まで素の唇の色の影響を受けます。
思い切りバイオレットや、フューシャピンクになってしまうと荷が重いですが、これは軽いボルドーとか変化球のローズの延長線上でモダンに、またはモードっぽくつけこなせる色でした。完全にアーティスティックまでいかない、こなしやすいバイオレット系という印象。なんとなく和の印象もある色です。
薄く一度塗りならこなしやすい秋メイク向けのベリーカラー、塗り重ねていくとちょっとモード系のバイオレットピンクになっていきます。わたしにとっては非常に「冴える色」でした。たしかに夏クリアにとってはやや強すぎるかと感じるような主張の強い色なのですが、他の部分のメイクや顔立ちがきりっと引き立って雑味が消えます。
夏グループさんは薄めにつけるか要タッチアップ、冬グループさんはどうつけてもそれなりに合ってしまう色だと思います。ただし、刺すようなシャープな青みはありますが、ぐっと重たい青みは無いので、グレープ色っぽさを求めるなら物足りないかも。
■総合
・思い切ったクリアブライトカラーを透明感ある発色でつけさせるコンセプトがいい
・潤い感あって落ちにくい利便性はやはりオンリーワン
・この独特の使用感が気にいるかどうかが分かれ目
「高彩度クリアカラーをゼリーのような透明発色で作ったので、好きな厚さでつけてね」というコンセプトも、接触性の色移りの起きにくい機能性も、どちらもとても好きです。
もうロレアルグループの全ブランドで同ジャンル商品をどんどん出していただきたい、というぐらいに好きですが、この独特の使い方を気に入るかどうかで評価が分かれると思います。
「これは絶対に使わないわ」という色でも不思議につけこなせてしまえる可能性があるので、気になるカラーにはぜひタッチアップを。
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