2015/5/19 14:01:05
アニック・グタールには熱狂的な信者がいて、
その人たちの恨みを買いそうで怖いけど、
はっきり言う。
アニック・グタールの香水の中で良いものを
探すのには大変骨が折れる。今度こそはと
思って試す香水も箸にも棒にもかからない作品が
多くてガッカリすることが多い。
私が思うにアニック・グタール自身には
調香師としての才能が無かったのではないか
と言うのが私の感想。ピアニスト崩れで
一応の調香の修行は積んだであろうけれど、
一流にはなれなかった。精々二流止まり。
会社をここまで大きくして、ビジネスの
才能はあっただろうけど。
アニック・グタールはユルスナールの
「ハドリアヌス帝の回想」を読んで感動し、
ハドリアヌス帝を表現した香水を作った。
それがこの『EAU D'HADRIEN』。
オードトワレながらシトラスを基調とした
使いやすいコロン。まさに星3つ。可もなく不可もなく。
発売から30年以上経ってもアニック・グタールの
定番商品であり続ける理由が分かります。
でもちょっと待って。これがハドリアヌス帝?
私も「ハドリアヌス帝の回想」を読んだ事があります。
回想録の形をとった小説で皇帝としての立場、
ローマ帝国の治世、文化への関心、アンティノウスへの愛。
悩み、苦しみ、執着など、小説ながらハドリアヌスの
人間としての魅力を見事に書ききった作品です。
そんなハドリアヌス帝をこんなさっぱりとした
シトラスのコロンで表現?
あぁ、やっぱりアニック・グタールは二流の調香師だわ。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品
2015/5/18 17:24:30
知人から変な匂いがしてきたので、聞いてみた。
「何か香水を使ってる?」
「ジル・スチュアートのクリスタルブルーム」
「へ?ジル・サンダー?」
「違う、ジル・スチュアート」
「ジル・サンダーの間違いじゃないの?」
間違いじゃなかった。私はそのとき初めて
ジル・スチュアートなるブランドの存在を知った。
「ねぇ、良い香りでしょ?」
私は言葉に詰まった。この薄〜いケミカルな
フローラルのどこがいい匂いなのか?
でも正直に言った。あまり良い香りじゃない。
なんか安っぽいし、ヘラヘラ浮かれたような匂い。
知人は意地になっていい香りだと主張して、
しかもアトマイザーに小分けしてあげるとまで
言い出した。私は固辞したけど、知人の
勢いは止まらなかった。
まずボトルを見せられて「可愛いでしょ〜♪」。
キャップ部分にビーズで作った花が飾ってあり、
カットされたボトルにピンクの液体。
ディズニープリンセスに憧れてる小学生が
喜びそうなボトル。
結局アトマイザーに小分けして頂きました。
吹けば飛ぶような存在感の無い香り。
人間が付けるよりトイレの芳香剤に向いてる匂い。
誤解のないよう申しますが、私は小分けしてもらった
クリスタルブルームをトイレの芳香剤として
使用してはおりません。こんな臭いを撒きたくないし、
この臭いでトイレを汚したくないからです。
- 使用した商品
- サンプル・テスター
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2015/4/22 11:02:05
この香水は皆が大間違いしている事が2つある。1つは名前。
『ECLAT D'ARPEGE』だからエクラ・ドゥ・アルページュではなく
エクラ ダルページュが正しい。ロー・ドゥ・イッセイと同じ間違い。
もう1つの間違いはもっと酷く重大。これはいい香水では無いこと。
トップから一貫してフルーティーフローラルの香り。しかもこの
フルーティーなるものが嫌みこの上ない。無理して褒めるなら芳香剤のような
匂いとでも言えばいいか。
でもこれは大変ヒットして今でも売れ筋ですからね。ディスカウントショップでも
叩き売りみたいな値段で売られて、実際それに相応しい香りですよ。
まぁ、お小遣いに余裕の無い女子中高生あたりが使うのなら好感も持てるかも
しれませんが、二十歳超えた社会人、ましてや三十路過ぎの女性がこれを
使っていたら私は人となりを疑いますね。正気の沙汰じゃありませんもの。
ボトルも女子中高生が「カワイイ〜」なんて喜びそうなボトルですね。
キャップの上に変な石を乗っけて、2つのリングがチャラチャラ。邪魔で仕方ない。
うす紫の奇妙な液体の所為で、有名なランバンのゴールドのロゴマークが
ぼやけて台無し。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:友人)
-
[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:40ml・8,580円 / 75ml・10,450円発売日:1999/5/22 (1999/2/1追加発売)
2015/4/22 10:54:43
最初に嗅いだ印象は「甘く渋いバニラ」。バニラとレザー、タバコが
入り交じったユニークな香り。よくラバーノートが含まれると言われるが、
私にはゴムは感じられなかった。思うにバニラ以外の渋みは勿論レザーや
タバコも一役買っているだろうが、ラプサンスーチョンの特徴が表に出て
いるのではないかと私は推測しました。
ラプサンスーチョンとは一般には馴染みが無いであろうが、紅茶好きなら
十人が十人とも知っている有名な中国紅茶である。中国福建省武夷山で
穫られた茶葉を正山小種といって英国に輸出されていたが、清代の
混乱期のため滅多に手に入れられない代物になってしまった。どんな貴族も
司祭も大富豪も躍起になって手を尽くしたが手に入らない。
そこで一般の中国茶葉に松葉で燻し着香したものを正山小種の代わりとして
ラプサンスーチョンを楽しんだ。また別の正山小種の代わりとして生まれたのが
ベルガモットで着香したアールグレイである。
ラプサンスーチョンは松葉で燻しただけあって、独特の味と香りがする。
よく喩えられるのが正露丸の苦みと香りである。
閑話休題。このブルガリブラックはバニラにラプサンスーチョンの香りを合わせ
その苦みがレザーやタバコ、人によってはゴムの香りを思わせるのではないか。
ボトルも男性的でカッコイイ。ブルガリのサイトでは男性用に分類されているが、
女性が使っても良い。
ただブルガリ全般に言える事だが、バラエティショップやディスカウントストアで
格安で売られている。ブルガリのラグジュアリー製品というイメージは全くない。
ただの消耗品というイメージだ。ブルガリが自身のブランドイメージと流通経路を
もう少し丁寧に扱って欲しいと思うのは私だけではないはず。
- 使用した商品
- 現品
- 購入品