- Cookieyukiさん
-
- 52歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿142件
2022/1/17 03:14:00
クリスマスに上司がプレゼントしてくれた。
やったー!ずっと欲しかったし自分じゃ絶対買わないので嬉しい。実は私はアメリカ人ばかりの職場で働いていて、自分以外の人( 男性を含む)も同じものを貰った。
上司は受け取る時に言い放った。「絶対に自分で使えよ。特に男。お姉さん、妹、お母さん、お婆ちゃんにあげるのはナシ。証拠として自分がパックしてる写真を撮って俺に送れ。二者選択だ。Yes, or No?」
「Yes!」みんな興味深々で受け取った。当然Yesだろ。写メなんて簡単。よくインスタで綺麗なお姉さんがパックしてるとこ投稿してるじゃん。
早速使う。お風呂に入って顔を洗ってパッケージを手にした。海水を思わせる青のグラデーションがお洒落で高級感がある。上の方の点線で切り離せるとこに入っているクリーム付けてからパックするとは面白い発想。
開ける前に袋の上からムニムニ。薄ーいグミ?肉厚な湿布のゼリーっぽいとこ?いかにも濃厚そうで期待が持てる。
クリームを開ける。一瞬ツンとする匂いだがそれがすぐにほんのりしたいい匂いに変わる。ヨーグルトくらいのコッテリさ。気前よくたっぷり入っているし伸びもいい。これなら二回分くらいありそう。半分残しておいて後で使おうと貧乏臭いことを考える。冷蔵庫に入れておこうかな。←やめろよ。
いよいよパックを取り出す。アロエのゼリーのとこを裏漉しして作ったのかと思うくらい透明でトロトロな液体がしっかりと絡んだマスクが出てきた。袋に残ったトロトロを冷蔵庫で保存しておいたらもう一回後で使えるんじゃない?と思うほど気前よく入っている。ほんのりと甘い香りがするところも気に入った。こんな香水があったら買いたくなるようないい香りだ。万人受けしそうでもある。
顔にそっと乗せる。ペチョン。冷んやりと肌に吸い付いて気持ちいい。当然目、鼻、口には穴が空いているのでその部分を自分の顔に合わせる。
あれ?位置が合わない。結構大きい。穴の位置を合わせるのに一苦労。でも私が小顔なのではない。ここである哀しい事実に気づく。義務教育の数学で習ったある事実を思い出す。
「底面積が一緒なら平らな物体より立体的な物体の方が表面積は大きい。」
要するに私の顔が平面ってことじゃん!
まあ、いいか。田んぼや畑だったら平面の方がデコボコしてるより価値が高いんだと自分を慰める。ところで開いた穴は標準サイズか?目は上手い具合に収まるが、口は穴よりはるかに大きい。まあご飯食べる時便利だから口が大きいのはいいとしよう。それにしても穴は標準位置よね。自分の顔が標準からかなり外れるという余計な事実が判明。ルックスで勝負していないので気にしないが、さっきまで元気に鳴いていたペットのカナリヤが私を見るなり凍ったのがちょっとムカつく。
でもこれで写真撮れるか?
鏡の中の深海魚がこちらを見ている。名前は忘れたけどちょっと前に話題になった奴。鱗はなく身体がゼリー状の粘膜で包まれていて引き上げると重力でベチャっと潰れてオッサンみたいになる。
ニュウドウカジカだ!
マスクの下から透けて見える男らしい眉毛。寝癖がつくほど剛毛なのでマスクを突き破るかと思いきやちゃんと下に収まっている。結構丈夫なのね。自分をニュウドウカジカだと思うのはあまりに惨めなのでウーパールーパーだと思うことにする。
15分経ったので剥がす。剥きたての茹で卵に油を塗ってさらにピカピカにしたような肌が顔を出した。ギラギラというのではなくプニプニといかにも弾力がありそう。美容液とクリームを顔に馴染ませた後は放置していいらしい。
え?
カピカピに干からびそうで怖い。ウーパールーパーってデカいオタマジャクシみたいなもので水中でしか生きられないんじゃなかったっけ?
とりあえず説明書に従って放置。こわごわと鏡を見る。美容液が肌にしっとり馴染んで艶々になっている。シワさえなければ写真撮ってSNSで拡散したいレベル。
翌日の肌は一日中きめ細かくしっとり。あまりにも嬉しくて暇さえあればほっぺたをツンツンつついていた。刺激は肌によくないのよね。またこれでパックしなきゃ。
結局上司に写メ送る勇気は最後まで出なかった。でも使ったもん。よかったもん。
どうしよう。
そうだ!
逆質問すればいいんだ。こう言って。
「使いましたよ。私、前より綺麗になったと思いませんか?二者選択でお答えください。」
「Yes, or Yes!」
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
1件中 1〜1件表示