表示
一覧
個別

絞り込み:

142件中 11〜15件表示

Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています
  • 52歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿142
フレデリック マル / イリス プードゥル

フレデリック マル

イリス プードゥル

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

容量・税込価格:10ml・7,920円 / 30ml・21,780円 / 50ml・27,720円 / 100ml・39,600円発売日:- (2018年11月追加発売)

5購入品

2022/2/27 13:41:55

とても素敵なアイリス香。貴婦人が纏う薄いシルクシフォンを連想させるほど柔らかい。

主役は当然パウダリーなアイリスだけと脇役のウッディな香りがとてもいい仕事をしている。まるで新人俳優が主役を務め超ベテラン俳優が脇役でがっちりサポートみたいに。年季が入った演技で主役を食おうと思えばできるのに、敢えてそれをやらずに引き立て役に徹している。

シュッと一吹きするやいなや上品なスミレとアイリスのパウダリーな香りが広がる。パウダリーと言っても白粉のようなむせそうな化粧っぽさはない。寝具や服の香り付けに使われたオリスルートに上品なフローラルを足したようだ。

トップの名脇役はローズウッド。精油持ってるけど薔薇と木が合体したような香りに加えて、スースーした樟脳に似た微かな刺激臭と酸っぱさのある柑橘系の香りが混ざっている。そんなローズウッドとスパイシーさのあるカーネーション、ほろ苦い爽やかさのベルガモットがこの香水を洗練されたものにしている。これだけだとかなりメンズ寄りな香りになるところにイランイランとオレンジが軽やかな甘さを添える。さすが名香クールウォーターを作ったピエールブルドン。上手い!

やがてミドルでフローラルが重なる。アルデハイドも入っている香水は外国製の強い香りの石鹸に例えられることが多いが、同じ石鹸でもそんなキツさも感じさせない。衣服に残ったフローラル石鹸の残り香といったところだ。特定の花が目立つことなくまとまっているが、時々一種類だけが強く感じられることがあるのが面白い。

ラストになるまでかなり長時間特に驚くほどの変化が無いミドルノートが続く。心地よいふんわりした香りなので変化のなさは安心感などの長所として働く。この香りに包まれてウトウトすると幸せだ。

というわけでつけたまま昼寝。悦びに浸ろうとつけた鼻を近づけて香水をつけた手首を嗅ぐ。

あの…..

香りが「ムフフ」って言ってるんですけど。

誰かが香水はキスしてほしいところにつけるのよって言ってたよね。これつけて男性とハグしたらキスに続くその「ムフフ」が始まりそうなんですけど。

遠いところで嗅いでみると先ほどのシルキーな貴婦人の香りにもどっている。

そういえばこれってカトリーヌドヌーブの映画、昼顔をモチーフにしていた。上品な女性の裏の官能的な顔に焦点を当てたストーリーだったっけ。香りでもそれを表現したんだ。先ほどの上品なアイリスとは対照的なダークな香り。お酒飲んだ後お持ち帰りされちゃった翌日の朝のベッドのようなにおいが微かに混ざったムスク。動物的なニュアンスはミドルからのジャスミンか。

アイリスの下で香る微かなバニラとベチバー、サンダルウッド、アンバーに加えてなんだかわからないウッディな香り。キャラメルや黒蜜を思わせる甘味とよく熟成した煙草のようなコクと微かなスモーキーさを伴ったウッディだ。調べてみるとエボニーウッドとある。

エボニーウッドとは黒檀のことらしい。黒檀自体が希少なので実際にその精油が入っているかはわからない。予算内で香水を作れとは言わないフレデリックマルだから本当に使っていても不思議はないけれど。

黒檀は読んで字の如く木目細かい美しい黒い肌が特徴で18cmの太さになるまでに20年もかかるようだ。色調も薄いものから濃いものまで色々あって一般に濃い方が価値が高い。産地は主に東南アジアで許可証付きで超高額取り引きされている。現在日本では入手困難、エボニーウッド近縁種の産地のアフリカでは資金源としてギャングに強奪される事件が相次いでいるほどだ。そんなことを言われるとますます黒檀の精油を嗅いでみたくなる。

ずっと香りを嗅いでいるとなんだか肌の中から自分でコントロールできない感情が湧いてきているみたいで変な気分。黒檀そのものは昔から高級木材として世界各地で使われていて、その香り自体が催淫作用を持つものとして知られているわけではないのだが。

このダークでエロティックな香りが上品なアイリスの香りの中から時々滲み出る。自分の中の女性性に向き合えと言われているみたいで複雑な気持ち。かといって嫌いではなくてむしろ好き。

そういうわけで別に隠す必要もないけど自分ひとりの時だけこっそりつけてる。

トップノート: イランイラン、カーネーション、ベルガモット、パリシアンローズウッド、オレンジ
ミドルノート: アルデハイド、バイオレット、ジャスミン、ローズ、リリー、マグノリア
ラストノート: アイリス、サンダルウッド、ムスク、エボニーウッド、バニラ、 ベチバー、アンバー

使用した商品
  • サンプル・テスター
  • 購入品
Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています
  • 52歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿142
エルメス / ヴァニーユ ガラント(HERMESSENCE VANILLE GALANTE)

エルメス

ヴァニーユ ガラント(HERMESSENCE VANILLE GALANTE)

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格:-発売日:-

5購入品

2022/2/13 22:04:17

ジャンクロードエレナは香水界の水彩画家だと言われている。ナイルの庭に代表される繊細で透明感溢れる作品には特筆すべきものがある。

そんなエレナ氏が作ったバニラ香水。うーん、バニラってアイスクリーム、プリン、ケーキなどを連想するせいか脂分を感じるので水彩画には合わないんじゃないだろうか。むしろ盛り上がるほどキャンバスにコテコテ塗った油絵具って感じがする。それでも透明感を貫き通せるのか?

プシュ!

あれ?

エレナ様にこんなこと言って良いんだろうか?

でも言う。正直な感想を述べるのが口コミの醍醐味だもの。

バナナ入れてない?

バニラとバナナ間違えてない?バニラどこよ?

すぐさま追いかけてくるブランデーのような香り。ブランデーの樽のようなウッディな香りも僅かにする。ずっと先祖代々使い続けたかのような複雑な木の樽の香り。バナナにブランデーをかけて火をつけてアルコール分を飛ばして食べるデザートみたいだ。エルメスの名前に恥じない高級感が溢れる。あまおう、章姫、紅ほっぺなどなど日本のイチゴみたいにバナナにも高級ブランド品種があるのかもしれない。常夏むすめとか?(勝手に命名してみた。実際にはありません) 。でもやっぱりバナナだ。

何回かつけているうちに自分の肌の上で2パターンの展開があることが判明。

パターン1. バナナのブランデーフランベ、バニラアイスクリーム添え→途中で花束出現→火をつける前の高級煙草とアンティークの木製家具。ほのかな香りのお菓子に使うスパイス。
パターン2. 洋梨入りブランデーカクテル→百合を主体とした花束→火をつける前の高級煙草とバニラの混ざった柔らかい香り
 
どちらにしてもフルーティ→フローラル→煙草のルートを辿る。面白いことにトップとミドルはフルーティと思いきやフローラルにシフトしたりその逆になったりで摩訶不思議な感じ。調べてみるとフルーティとフローラルには共通の芳香性化学物質が含まれているらしい。だからフルーティとフローラルの間を行ったり来たりできるのだ。

ラストになってようやくバニラらしいコクが出てくる。バニラは初めからそこにいたのだが最後になるまで意識が向かないのだ。よく熟成した煙草の葉としっくり馴染んでいるため、バニラといってもお菓子っぽさは皆無だ。ほのかに甘い心地よい香りに仕上がっている。お日様の下で乾かしたフカフカの布団を思わせるようなホッとする香りだ。

どこかでエレナ氏はバニラが好きではないと言う記事を読んだ。バニラの香りから知性を感じられないからだとか。そういえばエレナ氏の作品はかなり知的だ。オスマンサスユンナン、ナイルの庭、イリスウキヨエ、ローズイケバナ….. どれをあげてもインテリの匂いがプンプンする。(学歴ではなくて理性的な文化人という意味でのインテリね)。それらをつけて街角でナンパする気分にはなりそうもない。確かにバニラアイスクリームは食欲は刺激してくれるが知性は刺激してくれないな。

そんな彼が一体どういった経緯でバニラの香水を作るのを引き受けたのかはよく分からない。とにかくバニラの花の香水を作るということで話が落ち着いたらしい。

バニラの花の匂いなんて嗅いだことがない。バニラと花の匂いが合体したようなものなのか?バニラはラン科だからランの花とバニラが合体した香りかな?梅の花は梅酒の梅を彷彿とさせる匂いだ。山椒の実、山椒の葉と山椒の木はやはり同じ一体の植物だと納得できる共通のツンとした刺激性の香りを持っている。バニラ自体が熱帯にしか生息していないのでその花の匂いを嗅ぐことは難しいのだが、あれこれ考えをめぐらすと楽しい。

で、調べてみた。

バニラの花には匂いがなく鞘と種だけにあの良い香りがあるそうだ。1日で枯れてしまう花なのに花言葉が永久不滅という矛盾。鞘と実の芳香はかなり長持ちするので永久不滅はそちらのほうを指すのだろう。
 
ジャンクロードエレナ氏はやはり水彩画家だった。普段はバニラをつけない人も先入観抜きで彼の描ききった透明感溢れるバニラをつけてみて欲しい。へーえ、バニラを使ってこんなこともできるのねと感心すると思うから。

ノート: フローラルノート、バニラ、コニャック、ウッドノート、スパイス、煙草、ホワイトムスク、カカオ







使用した商品
  • サンプル・テスター
  • 購入品
Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています
  • 52歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿142
クリニーク (海外) / アロマティクス エリクシール

クリニーク (海外)

アロマティクス エリクシール

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

4購入品

2022/2/3 00:50:45

私の住んでいるアメリカのコスメショップには必ずといっていいほど置いてあってずっと気になっていた。新商品が出るたびに他の香水のディスプレイは入れ替わっていくけど、これだけはずっと棚に置かれている。1970年代に発売されているのでかなりのロングセラーだ。

早速試す。

香水そのものには性別はないということを実感。ユニセックスでも十分いけるのでは?

トップはカモミール、クラリセージが強く香りかなりハーバルな印象。アルデハイドは当時のアルデハイド香と比較するとかなり弱め。コリアンダーのクールなスパイシーさ、レモンバーベナの清涼感、ローズウッドの爽やかな樹木感がはっきりしているのでこれらの香りが好きな人にはドストライクだろう。特にカモミール好きにはたまらないかも。

初めからベチバー、パチュリ、オークモスが入っているのが分かる。表立って主張こそはしてこないものの遠いところでぼんやりと聞こえている音楽みたいな感じ。人形浄瑠璃で言うと黒子の役割か。

ミドルでは初めのハーバル感が薄らいでフローラルが少し加わる。一番はっきりとわかるのは薔薇。トップノートのゼラニウムからの流れが自然だ。花の香料は何種類も入っているようだが、ただのフローラルというより凛々しいフローラルと呼びたい。パーティなどのちょっとかしこまった席で気品と威厳のある女性がつけるのがしっくりくる。容易くナンパ出来なさそうなガードの硬さを感じる。ビジネスシーンでつけるのもデキる人になった気分がしていいと思う。

ラストは私の肌の上だと力強い母なる大地を感じさせる香り。逞しさと神々しい美しさが同居している。オークモス、ベチバー、パチュリの組み合わせはよくあるけどお互いそれぞれの良さを引き立てあっている。約束でもしたかのようにムスクが入っているがほとんど感じられない。

これって女性だけではなくアジア系の男性にもよく似合うんじゃないかな。アジア人男性は西洋人男性と比べると細身で毛深くない人が多いので、このような中性的な香りをつけてもお洒落にきまる。日本でモテる細マッチョタイプの男性だったらアロマティクスエリクシールを試す価値はあると思う。ビジネススーツと合わせると結構イケるんじゃないかと。

面白いことに国、文化によって人気のある男性像は大きく異なる。こちらアメリカでは髭を伸ばすのが流行ってる(ような気がする)。「日本では髭を永久脱毛する男がいるんだよー」と女友達に言ったら「えーっ!あのジョリジョリ感が男らしくていいのに、なんて勿体無いことを」と憤慨された。ほおずりした時の刺激がたまらないらしい。いわゆる男臭いタイプがモテるわけで、ゴリマッチョ+胸毛+豊かな髭のコンボは最強。それでいて性格がある程度よくて笑顔が素敵なら彼女が途切れない。そんな人にはアロマティクスエリクシールは違和感しかないが。

この香水は身体のどこにつけるかによって香り立ちが大きく変化する。どんな香水でもその傾向があるが、アロマティックスエリクシールは特に変化が大きい。

お勧めは服で隠れるところ。ウエスト、太ももにつけるとハーブ系とフローラル系の混ざったなんともいえない上品な石鹸のような香りが立ち昇ってくる。手首と胸につけるとベチバー、パチュリ、オークモスの苦味と一種独特な土臭さが悪目立ちしがちで良くない。

拡散性は高い方だし持続性が凄い。早朝につけて夜お風呂に入るまでばっちり香り続けるのでコスパがいい。最近流行りの香水とはかなり路線が違うので、試してみて気に入りさえすればいい買い物だと言えよう。ヨーロッパの高級香水と張り合うかの如く気合を入れて作ったのは明らかで、トップ、ミドル、ラストの香りの移り変わりといい香料間のバランスといい計算し尽くされている。

調香師はバーナード・シャン。エスティローダーのビューティフル、アラミスのアラミス、グレのカボシャールなど彼の作るものにはベストセラー、ロングセラーが多い。実力あるんだなあ。

ビジネスシーンやかしこまった席でつける香水で他人と被らないものを探しているなら先入観抜きで試してほしい。案外似合ってるかも。

トップノート: カモミール、アルデハイド、コリアンダー、クラリセージ 、ベルガモット、ゼラニウム、ローズウッド、レモンバーベナ
ミドルノート: 薔薇、カーネーション、ジャスミン、オリスルート、イランイラン、オレンジフラワー
ラストノート: オークモス、ベチバー、パチュリ、サンダルウッド、インセンス、ムスク

使用した商品
  • サンプル・テスター
  • 購入品
Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています
  • 52歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿142
COCOCHI / ココチ オーシャンマスク

COCOCHI

ココチ オーシャンマスク

[シートマスク・パック]

容量・税込価格:25ml+1g×5枚・2,420円発売日:2018/9/7

ショッピングサイトへ

6

2022/1/17 03:14:00

クリスマスに上司がプレゼントしてくれた。

やったー!ずっと欲しかったし自分じゃ絶対買わないので嬉しい。実は私はアメリカ人ばかりの職場で働いていて、自分以外の人( 男性を含む)も同じものを貰った。

上司は受け取る時に言い放った。「絶対に自分で使えよ。特に男。お姉さん、妹、お母さん、お婆ちゃんにあげるのはナシ。証拠として自分がパックしてる写真を撮って俺に送れ。二者選択だ。Yes, or No?」

「Yes!」みんな興味深々で受け取った。当然Yesだろ。写メなんて簡単。よくインスタで綺麗なお姉さんがパックしてるとこ投稿してるじゃん。

早速使う。お風呂に入って顔を洗ってパッケージを手にした。海水を思わせる青のグラデーションがお洒落で高級感がある。上の方の点線で切り離せるとこに入っているクリーム付けてからパックするとは面白い発想。

開ける前に袋の上からムニムニ。薄ーいグミ?肉厚な湿布のゼリーっぽいとこ?いかにも濃厚そうで期待が持てる。

クリームを開ける。一瞬ツンとする匂いだがそれがすぐにほんのりしたいい匂いに変わる。ヨーグルトくらいのコッテリさ。気前よくたっぷり入っているし伸びもいい。これなら二回分くらいありそう。半分残しておいて後で使おうと貧乏臭いことを考える。冷蔵庫に入れておこうかな。←やめろよ。

いよいよパックを取り出す。アロエのゼリーのとこを裏漉しして作ったのかと思うくらい透明でトロトロな液体がしっかりと絡んだマスクが出てきた。袋に残ったトロトロを冷蔵庫で保存しておいたらもう一回後で使えるんじゃない?と思うほど気前よく入っている。ほんのりと甘い香りがするところも気に入った。こんな香水があったら買いたくなるようないい香りだ。万人受けしそうでもある。

顔にそっと乗せる。ペチョン。冷んやりと肌に吸い付いて気持ちいい。当然目、鼻、口には穴が空いているのでその部分を自分の顔に合わせる。

あれ?位置が合わない。結構大きい。穴の位置を合わせるのに一苦労。でも私が小顔なのではない。ここである哀しい事実に気づく。義務教育の数学で習ったある事実を思い出す。

「底面積が一緒なら平らな物体より立体的な物体の方が表面積は大きい。」

要するに私の顔が平面ってことじゃん!

まあ、いいか。田んぼや畑だったら平面の方がデコボコしてるより価値が高いんだと自分を慰める。ところで開いた穴は標準サイズか?目は上手い具合に収まるが、口は穴よりはるかに大きい。まあご飯食べる時便利だから口が大きいのはいいとしよう。それにしても穴は標準位置よね。自分の顔が標準からかなり外れるという余計な事実が判明。ルックスで勝負していないので気にしないが、さっきまで元気に鳴いていたペットのカナリヤが私を見るなり凍ったのがちょっとムカつく。

でもこれで写真撮れるか?

鏡の中の深海魚がこちらを見ている。名前は忘れたけどちょっと前に話題になった奴。鱗はなく身体がゼリー状の粘膜で包まれていて引き上げると重力でベチャっと潰れてオッサンみたいになる。

ニュウドウカジカだ!

マスクの下から透けて見える男らしい眉毛。寝癖がつくほど剛毛なのでマスクを突き破るかと思いきやちゃんと下に収まっている。結構丈夫なのね。自分をニュウドウカジカだと思うのはあまりに惨めなのでウーパールーパーだと思うことにする。

15分経ったので剥がす。剥きたての茹で卵に油を塗ってさらにピカピカにしたような肌が顔を出した。ギラギラというのではなくプニプニといかにも弾力がありそう。美容液とクリームを顔に馴染ませた後は放置していいらしい。

え?

カピカピに干からびそうで怖い。ウーパールーパーってデカいオタマジャクシみたいなもので水中でしか生きられないんじゃなかったっけ?

とりあえず説明書に従って放置。こわごわと鏡を見る。美容液が肌にしっとり馴染んで艶々になっている。シワさえなければ写真撮ってSNSで拡散したいレベル。

翌日の肌は一日中きめ細かくしっとり。あまりにも嬉しくて暇さえあればほっぺたをツンツンつついていた。刺激は肌によくないのよね。またこれでパックしなきゃ。

結局上司に写メ送る勇気は最後まで出なかった。でも使ったもん。よかったもん。

どうしよう。

そうだ!

逆質問すればいいんだ。こう言って。

「使いましたよ。私、前より綺麗になったと思いませんか?二者選択でお答えください。」

「Yes, or Yes!」

使用した商品
  • 現品
  • モニター・プレゼント  (提供元:未記入)
Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています
  • 52歳
  • 乾燥肌
  • クチコミ投稿142
セルジュ・ルタンス / フェミニテデュボワ (Feminite du bois)

セルジュ・ルタンス

フェミニテデュボワ (Feminite du bois)

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

容量・税込価格:50ml・14,300円 / 100ml・22,000円発売日:-

6購入品

2022/1/11 06:44:16

資生堂から出ていた元祖フェミニテデュボアのレビュー。

手首がワキガに。

ショックだ。ワキガは腋から匂ってくるものじゃなかったっけ?そんなの絶対認めたくない。これはさっき削った色鉛筆の木の部分の匂いだ。

いや、違う。

近所の中南米出身の家族がスパイス使って料理してるのか?クミンやクローブを小さな石臼で引いた後に油で軽く炒めて香りを出してから他の材料を入れるので、時々隣からこんな匂いがする。

でも彼ら留守じゃん。

やっぱり自分からだ。クミンの混ざった削った木みたいな匂い。クミン自体の匂いは好きだし食べ物に入っていても美味しそうに感じるけど、自分から漂う匂いとしてはちょっと遠慮したい。

フェミニテデュボアをつけた第一印象がソレ。怖くて誰も指摘してくれないけど実は体臭がクサいという人になったようで落ち込んだ。つけてすぐは接着剤みたいなツンとした匂いだったし。こんなに惨めになるなら洗い流そう。いくら時代を作った衝撃的な作品でも合わないなら意味はない。

気を取り直して嗅ぎ納めにもう一度クンクン。

!!!

手首だけがいい女に。

ふんわりとしたなんとも女性らしい香り。いい香りを纏っているというよりも肌そのものが匂い立つ感じ。化粧、香水、洋服で着飾ったというのではなく。一糸纏わぬビーナスの香りってこんなものかもしれない。美術館に飾られている歴代の名匠が描いたきめ細かくむっちりとした裸婦の肌の香りだ。

スミレ?桃科のよくわからない果物?子供のころお利口にしていた時だけご褒美に買ってもらえた葡萄味の風船ガムの大人バージョン?正体のわからない優しくほんのり甘い香りがシダーウッドの上に乗っている。

ミドルノート以降は香料がはっきり嗅ぎ分けられない。材料を混ぜてサラダを作ったというより香料を合わせてシェイクしたカクテルという感じだ。ここまで心地よい匂いだったら、もう何が入るかなんてどうでもいいです。

シダーウッドは男性香水によく使われるだけあって、ある程度の甘さはあるものの男性的要素の強い香料だ。私は近年アロマセラピーにはまって精油を集めてブレンドするのを趣味にしているが、シダーウッドは何と混ぜても力強さ、生命力、骨太さが出る。そんな屈強なシダーウッドからこんな女性的で繊細な香りが作れるなんて驚きだ。

女性性と男性性が境界線がなくなるほど溶け合ったかのよう。もともと女性の中にも男性性があり、男性の中にも女性性がありどちらが強いかは人によって異なる。そして女性性と男性性の間に明確な線引きができるものではない。そうした事実が確信を持って香りに集結している。ゴツいシダーウッドの皮を剥いだら中の人は美しく可憐な妖精でしたみたいな。

1992年発売のフェミニテデュボアは時代を作った香りと言われるのもわかる気がする。確かにそれまでもシダーウッドは女性向け香水によく使われていたが、ベースノートとして、さもなければ軽くふわふわして浮き足立つ香りに奥行きを与える目的で使われてきたのがほとんどだ。シダーウッドを全面に出しているのは男性向け香水ばかりという時代に、調香師のウッディを表に出しつつ女性性を強調するというチャレンジは見事に成功している。

実のところ香りそのものに性別はない。時代、文化、年齢層などのそれを取り巻く環境によって男性用、女性用、ユニセックス用か分類されているだけ。面白い例だとイヴ・サンローランのリブレはアメリカでは女性用、日本ではユニセックス用になっている。

但し香りそのものから受けるイメージは確実にある。某雑誌で行った実験。様々な人が色々な香水を手首につけ、目隠しをした被験者達に嗅いでもらいその人物像をイメージするというもの。
 
するとシトラスのコロンからはスポーティでさわやかな人、クラシックで重厚な香水からは威厳のあるビジネスマン、華やかなフローラルノートからは綺麗なお姉さんを皆想像した。そこで種明かし。そのフローラルノートを付けていたのはお腹のでっぷりとした無精髭の中年男性だったというオチ。

喋っても残念な人と言われるワタクシ。フェミニテデュボアをつけてみよう。エレガントで優しげで芯のある素敵な女性だと誰か勘違いしてくれるかもしれない。

トップノート: シダーウッド、カーネーション、シナモン、ハニー、ジンジャー、ローズ
ミドルノート: プラム、ジャスミン、カルダモン、クローブ、ビーワックス、オレンジブラッサム、バイオレット、ピーチ
ラストノート: シダーウッド、シナモン、ベンゾイン、ムスク、サンダルウッド、バニラ



使用した商品
  • サンプル・テスター
  • 購入品

142件中 11〜15件表示

Cookieyukiさん
Cookieyukiさん 100人以上のメンバーにフォローされています

Cookieyuki さんのMyブログへ

プロフィール
  • 年齢・・・54歳
  • 肌質・・・乾燥肌
  • 髪質・・・硬い
  • 髪量・・・多い
  • 星座・・・牡牛座
  • 血液型・・・B型
趣味
  • エクササイズ
  • 音楽鑑賞
  • 料理
  • お酒
  • ヨガ

もっとみる

自己紹介

アロマセラピーの勉強をしているうちに香水の魅力にはまりました。皆さんの口コミをいつも楽しみにしています。外国在住のため日本で手に入りにくい香水の口コミ… 続きをみる

  • メンバーメールを送る

今日の新製品情報