Cookieyukiさんのラルチザン パフューム / タンブクトゥ オードトワレへのクチコミ |
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- Cookieyukiさん
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- 52歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿142件
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:100ml・22,220円発売日:-
2021/8/21 12:10:26
スモーキーな香りか…..面白そう。タンブクトゥの口コミによく出てくるスモーキーという言葉に惹かれて試す。
スモーキーには何処かしらセクシーな響きがある。メークのスモーキーアイは気怠い感じのセクシーさだし、スモーキーなバーと言えば大人の色気を感じる。スモークした食品でさえお洒落に思える。デートしてる時に食べるとなんとなくカッコいいなんて偏見を持っている。お酒を飲みながらスモークドアーモンド、スモークサーモン、スモークチーズなんておつまみに最高。普段は食べないのでちょっとした特別感があるし。
カロカロンデというアフリカの媚薬として使われる花も入っているとか。つけると煙が出るほど身を焦がすような恋に相手を落とすことができるのかな?と勝手に都合のいいことを妄想していた。
シュッ
さあ、カロカロンデさん、頑張ってー。これで私も相手の心に火をつけられるイケてる女に
….なれるわけない。
よく熟れたマンゴーだ。そうしたトロピカルフルーツ系の香りはよく可愛い系の香りに使われるが、完全に香水上級者が好みそうな香りに仕上がっている。甘いスパイシーさのカルダモンが使われているからか。個人的にはカルダモンは大好きで、お菓子を作る時バニラの代わりに入れたりする。クリームと相性が良く、アイスクリームを作る時にバニラ代わりに入れると子供向けの味が一気に洗練されて大人向けになる。それをさらにペッパーのピリッとした香りが引き締めている。
でも、何処がスモーキーなの?口コミを読んでいると高確率で出てくるスモーキーという言葉からは程遠い香り。確かに私がつけると香水はもとの香りとは全く違ったものに化けることが多い。例えば「寺のような」とか「お婆さんが100人集まったような」と形容されるゲランのサムサラはサンダルウッドのはずがカクテルのピナコラーダの香りに変化。タンブクトゥさん、せっかくだから少し焦げてくれませんか?
トップノートのフルーティさが薄らぐ頃、ようやく期待通り焦げだしてくれました。マッチで火をつけて突然弾けるようにボッと燃えたつというよりは、小学生理科の教科書にあったみたいに虫眼鏡のレンズで光を集めて木に当ててじわじわと焦がしているような感じ。
ミドルではアフリカの砂漠で熱い風に吹きっ晒しにされてカラカラに乾燥した香木が焦げている。カロカロンデという花の匂いは単体で嗅いだことがないが、アーモンドのニュアンスのあるジャスミンのような香りらしい。
ラストは心の底から落ち着くウッディノート。ベチバー、パチュリ、ミルラ、ベンゾインがカラカラに乾いた木のようなノートを作り出している。乾燥しきったその幹を叩くとカーンと金属質な音さえしそう。同じウッディノートでも大地に根を張っていて表皮に傷をつけると樹液が滲み出る瑞々しい樹木ではない。いつだったか何処だったかも覚えていないけど、こんな匂いのする木のベンチに座って本を読んでいたような気がする。誰の記憶の中にでもありそうなワンシーンだ。
「煙が目にしみる」という1930年代から愛されている名曲を思い出した。
タイトルからして煙イコール煙草の煙だと思っていたが、聴いてみると違っていた。
When your heart’s on fire
You must realize
Smoke gets in your eyes
燃えるような恋をしてその煙が目にしみると初めの方で歌われている。煙で目が霞んで見えないなんて正に恋は盲目。
When a lovely flame dies
Smoke gets in your eyes
それが色々あって、愛の炎が消える時煙が目にしみるで終わっている。火は消える直前に一瞬煙を立ち上らせて消えていく。始まりとは別の意味でその煙は目に痛い。
タンブクトゥは酸いも甘いもの噛み締めたおとなに似合う。
それはきっと恋の始まりの煙も愛の終わりの煙も知っているから。
トップノート: マンゴー、ペッパー、カルダモン
ミドルノート:インセンス、 カロカロンデ、パピルス
ラストノート: ベチバー、ミルラ、パチュリ、ベンゾイン
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