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doggyhonzawaさん500人以上のメンバーにフォローされていますトウキョウミルク / オードパルファム No.6デッドセクシーへのクチコミ

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doggyhonzawaさん
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トウキョウミルク / オードパルファム No.6デッドセクシー

トウキョウミルク

オードパルファム No.6デッドセクシー

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

本体価格:29ml・4,500円発売日:-

4購入品

2020/10/3 14:37:14

暗い森。開けられた棺桶の蓋。焼けた古城。秘密の地下室。夜な夜な廃墟から聞こえるという伯爵令嬢の歌声。デッドセクシー。

そんな世界観が妙に似つかわしいトウキョウミルクという香水ブランドがある。正確には「あった」になるだろうか。かつては輸入代理店があって日本でもよく見かけたが、代理店は撤退し、今や日本でトウキョウミルク系の香水は見かけることがなくなった。とても寂しい限りだ。

トウキョウミルクの香水はどれも30mlで4千円ほどだったと思う。骸骨や昆虫、花束など、ゴス&パンキッシュなアイコンをあしらった作品を数多くリリースし、独自のダーク&ロマンティックな世界観を提案していた米国発のブランド。マルチデザイナーであるマーゴット・エリーナが全ての香水を調香している。中でも人気だったNo.06デッドセクシーは、骸骨のアイコンをボトルにあしらった、ダークニュアンスたっぷりのオードパルファムだ。

では、どんな香りかというと。

一言で言えば、名作ブルガリブラックにとてもよく似た香りがする香水だ。(←はや!)

デッドセクシーをスプレーする。その瞬間、鼻を刺激するのは低音のフローラルだ。クレジットからすればオーキッド、蘭の香りのよう。ジャスミンを暗くアレンジした感じだ。ただ同時に、下からものすごい強さで暗闇に引きずり込もうとするような黒い香りに包まれてフローラルは隠れる。苦味があってスモーキーな香り、ブランド発表の構成で見るに、黒檀の香りだろう。それはとても焦げた感じの酸味あるウッディで、同時に薬っぽいアニスや甘苦いリコリスの雰囲気、ペッパーのツンとしたスパイシーも香る不穏なトップ。まさに暗い森の入口、暗雲が立ちこめる重たい空、どこからか聞こえる気味の悪い鳥の声、森の奥で燃える古城の煙。そういったものを思わせるダークな開幕。(←なにか嫌な予感が)

やがて3分もすると、低音フローラルはほんのりとした甘さとコクだけを残し、全てが黒い香りに支配されるようになる。敷かれたばかりの黒いアスファルトの匂い、焼けたゴムの煙、そして毒草を煮詰めて抽出した黒い液体の湯気、そうしたイメージの香りが混沌とした森のどこからか絶えず流れてくるように感じられるミドル。それは漆黒のインセンス香だ。

フローラルの影を残し、暗い霧に包まれた深い森。フローラルは邸宅の謎の火事と共に忽然と姿を消したという伯爵の娘の残り香か。彼女は秘密の地下室で、毎夜喉から血が出るまで歌を歌っていたという。(←は?)満月の夜だけ古城のテラスにその姿を見せ、月に歌声を捧げていた姿が付近を通った者に目撃されている。彼女は火事の夜、秘密の地下室に残されたまま…。(←おい)

…はい。ほとばしる妄想に浸り出すととどまることを知らないのでそれくらいにして、このミドルの香りに戻る。実はこのミドルの香りが、ブルガリブラックにとても似ているところだ。

名調香師アニック・メナルドが作ったブルガリブラックは、ゴムの香りがするラバーノートと、かなりスモーキーなラプサンスーチョンティーの香りと取り合わせ、それまでにない黒い香りを創り上げた。このデッドセクシーがブルガリブラックに影響を受けたであろうことは間違いないだろう。ただ、ブルガリブラックはミドルでかなり甘さと苦味の強いスモーキーレザリーが強く出るため、結構男性的な印象の香調になっている。それに対してデッドセクシーは、蘭のもつ妖艶な甘さをくるむように乾いたスモーキーなウッディが香るといった感じで、ややフェミニンな香調に仕上がっている。ここが大きな違いだろう。

付けてから3〜4時間。気がつくとデッドセクシーは甘く暗い清涼感あるウッディを残して消えてゆく。ヴァニラがクレジットされているが、白くない。焦げた茶色のヴァニラだ。この暗いヴァニラで、苦くスパイシーに消えてゆくラスト。まさに伯爵家の謎の火事と消えた美しい令嬢。その悲劇の結末を森の奥に眠らせるような消え入り方だ。(←止まらんな妄想)

その古い邸宅は、今は廃墟と化したまま、鬱蒼とした森の中に佇んでいる。その悲劇の匂いが森の深い匂いと相まって灰色の霧となり、今もそこかしこに漂っているようだ。満月の夜、森の付近を通ると、どこからか澄んだ女性の歌声がかすかに聞こえるという。それは伯爵令嬢のゴーストだろうか。それとも…。(←もはやお手上げ)

廃墟の霧。朽ち葉に埋もれた十字架。動かされた棺桶。転々と石畳に続く血痕。記憶。地下室の湿気。秘密の儀式。黒革の鞭。目隠しの黒布。手足にくいこむラバーバンド。彷徨。顔が消された肖像画。ガラスを踏みしめる音。月夜のテラス。月光に照らされた女。その赤い髪。小鳥のような歌声。

焦げたヴァニラと暗い森、女の匂い。デッドセクシー。

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