新真昼さんのフレデリック マル / PROMISEへのクチコミ |
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2020/6/28 18:04:58
フレデリックマルの中東向けライン「Desert Gems」のデビューは2014年で、2017年発売のこの「プロミス」はコレクションの二作目にあたる。日本においては、3/6発売のセット「ローゼズ - ア コレクション」に含まれるミニボトルのみの販売。どうやらこのセットのメインのようだ。調香師はフレデリック・マルでは「カーナルフラワー」をはじめ、多くの作品を手掛けるドミニク・ロピオン(マルとは三十年以上の仲)。中東の約束を重んじる文化に敬意を表して「プロミス」と名付けられているらしい。
付けたてからすぐに「これは中東向けだ!」とわかるほどがっつりベースのウッディアンバーが効いている。この時点で多くの日本人は「うげー、キツい。キツすぎる。」となるのでは。トーンの高いアップルの甘みもあるものの、シプリオルオイルとカストリウムが強く感じられ、レザーっぽいニュアンスもかなり主張する。非常に力強くアーシー&ウッディ&アニマリックな出だし。
付けてから時間が経つにつれ、ベースの陰に隠れていた他の要素が顔を出し始める。ムエットだと延々とベースの香りが続くが、肌につけると、二種類のローズが徐々に香りはじめる。ターキッシュローズとブルガリアンローズが使われているそうだ。やはりマルだからか素材は上質だ。とても濃厚なバラの二重奏が3〜4時間ほど続く。
ギラギラと香っていたローズは徐々に減衰し、最後は付けたてと比べると穏やかになったウッディレザーに。持続はとても長く香りの主張が強いため、鼻に近い箇所に付けるのはあまりオススメしない。日本では付け直しは不要。
フレデリックマルだから素材はいいと思うが、力強いウード調&ローズに、スパイスやフルーツを合わせるのは調香としてはそこまで珍しくないと思う。なぜこの香りが「プロミス」なのかはよくわからない。そりゃ、調香師側からしたら、マルくらいバックアップがしっかりしてれば予算を気にしないで好きに作れることが約束されているでしょうけど。
トップ:アップル、ローズマリー、ピンクペッパー
ミドル:クローブ、ブルガリアンローズ、ターキッシュローズ
ベース:パチュリ、アンブロクサン、ラブダナム、シプリオルオイル、カストリウム
調香師はドミニク・ロピオン。
(フレグランティカより)
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