★キャプテンD★さんのシャネル / レ ゾー ドゥ シャネル パリ ビアリッツ オードゥ トワレット (ヴァポリザター)へのクチコミ |
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レ ゾー ドゥ シャネル パリ ビアリッツ オードゥ トワレット (ヴァポリザター)
容量・税込価格:50ml・14,520円 / 125ml・20,900円発売日:2018/6/1 (2019/6/1追加発売)
2019/6/17 00:34:55
シトラス系の香りが好みで、夏場に限らず、それこそ冬場以外はシトラス系の出番が多い。
さらに嗜好性重視で、清潔なシトラス-フローラルの香りであれば間違いなく好みのカテゴリーに入ってくるのに、このパリ ビアリッツはしっくり来ない、、、なぜだろうか。苦手な瓜系でもないのに。
レ ゾー ドゥ シャネルは、ガブリエル・シャネルの人生に深くかかわる地からインスピレーションを得て誕生したシリーズで、なかでもパル ビアリッツは、シトラスやグリーンを効かせたとても嗜好の良いフレッシュフローラルの香り。同時発売の3品のなかで、初見でも個人的にはもっとも好みだった。ただしキャタクターはかなり薄め。
ところが使い続けるうちに、嗜好重視、キャラクター弱めというよりも、わざとピントをぼかして作られているのでは、そのモヤモヤしている点にしっくり来ないのではと感じてきた。
トップはシトラス。果皮感の強いピリッとしたグレープフルーツに、少しフレーバーのようなジューシーなオレンジをミックスさせたシトラスの香り。思った以上に果皮感が強く、どちらかというと和柑橘のイメージに近い。
ミドルはグリーン-フローラル。オレンジの甘さや果皮感を残しながら、まろやかなミュゲやネロリのフローラルノートが香る。果皮感から移ろったグリーンが、特にミュゲの水っぽい感じをフレッシュでみずみずしいフローラルに仕上げている。
ベースはムスキー。果皮感やグリーンをしっかり残したミュゲの残香に、淡いムスクが柔らかく包み込んでいるような香り。
トップとミドルの香りをムスクが覆い隠してしまう流れで、肌に乗せると3-4時間持続する。
ムエットではシトラスやグリーンがはっきり香るため、水っぽいフローラルと合わせることで、爽快で清潔なフローラルとなり、とても嗜好が良い。
ところが、実際に肌に合わせてみると、途端に淡さが倍増して、特徴だったフレッシュ感が霞んでしまう。良く言えばどこか都会的で洗練されたイメージ、悪く言えばわざと上品ぶっていて付け心地が悪い。
おそらく、ゼクスクルジフの新作1957と同じように、複数のムスクを重ね合わせることで、トップ、ミドル、ベースそれぞれにフワッと柔らかい印象に仕上げたような香り。しかし1957は、ウッディやスパイシーやフローラルやシトラスのバランスが良く、それらをムスクでまとめることで、現代的で洗練された印象を受けたのに対して、パリ ビアリッツでは特にトップにムスクを効かせすぎることで、せっかくのフレッシュフローラルを上品にしすぎてしまい、結果として、個性を殺してしまっているように映る。
フレッシュでみずみずしいフローラルの香りであれば、パリ ビアリッツよりも先に発売されたヴィトンのル ジュール ス レーブの方が香りがはっきりしていて好みだ。
このレ ゾー ドゥ シャネルといい、1957といい、マドモワゼル・シャネルの愛した場所とか時代とかテーマにしながら、彼女のイメージに重ならない。果たして、シャネルはそんなお上品な香りが好みだったのだろうかと思ってしまう。
この柔らかさ7割、フレッシュさ3割の香りは、フレグランスよりもボディローションの方が向いているのではと感じる。
それと50ミリを出すのであれば、最初から出してよと言いたい。
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