2020/4/13 01:48:00
香水は今まで50本ほど買ってきましたが、ついに見つけました。これぞ自分の香り、と決められた香水。
厚みがあり、華やかで、甘い香り。そしてとにかく落ち着ける。
元気いっぱい!というよりも、まったり癒してくれる甘みです。
私は体温が高いので、甘さが全面に出ます。花はどこ?と言った感じ。たまーに寒い日などはフローラルな部分を感じ取れますが。
夫は「キャンディみたいな香り」と言います。
シングルノートでキャンディのような甘さがあるのに、安っぽく・子供っぽくならず、色気があるのは、どこか陰を感じられるから。
リニューアルされる前のランテルディは、オードリーヘップバーンが愛用したと聞きますし、「ヒロイン」のような立ち位置の香水なのに、なぜかほんのりと陰を感じるのです。
香りの持続性はかなりあります。つける量もひとプッシュか、2プッシュが限界かな。あと、甘くて重めなので、夏場は厳しいかもしれません。
香水が大好きなのに、古い名香系が苦手な私としては、今回のリニューアルを好意的に受け取っています。
知名度もそこまで高くないのもお気に入りなポイント。
写真は限定のクチュールエディションのものです。
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- 52歳
- 乾燥肌
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シャネル N°5 ロー オードゥ トワレット (ヴァポリザター)
容量・税込価格:35ml・9,900円 / 35ml・11,550円 / 50ml・13,200円 / 100ml・18,700円 / -・11,550円 / -・16,500円 / -・23,100円発売日:2016/9/23 (2023/12/1追加発売)
2018/8/10 00:07:13
「あ、すごい。透明感があって甘いのにしっかりN°5の香りがする。」初めてシャネルのN°5ローをつけたとき、そう思った。今もはっきり覚えている。
2013年にシャネルの4代目調香師に就任したオリヴィエ・ポルジュが3年という歳月をかけてじっくりと作りこんだN°5の新しい形、それが水のような透明感をもつ新たな5番、N°5ロー・オードトワレだ。
試す前は少々冷ややかな姿勢でプレスリリースを追っていた感が否めない。映画にしても小説にしても、大ヒットした作品の続編またはサイドストーリーが作られる際には概してそうしたシニカルな視線がつきものだ。
それが見事にくつがえされた。シャネルN°5ローはすごい。1年使ってそう思う。その理由は次の3つだ。
1つめ。シャネルの「新時代のフェミニティ」を体現する透明感あるみずみずしいフローラルノートを提案していること。
5番と言えば希少価値の高いローズ・ドゥメとジャスミン、イランイランの濃厚なフローラルブレンドが有名だが、N°5ローでは最も入手しにくく高価なローズ香料がひかえめに感じられる。これはそうした天然ローズ香料がこの先供給の先細りすることも視野に入れて考えられた新時代のフローラルブーケなのだろう。このジャスミンとイランイランの配合には、どこか甘い蜜の香りも混じり、とてもバランスがよく美しい。インドールが効いたややアニマリックなシャネル独特のジャスミン、その下でわずかな暗いシェイドをつけるイランイランの低音との共演は見事だ。1秒ごとにふわりふわりと香り立ちが変わるトップ〜ミドルのフローラルブレンドに酔いしれてほしい。
2つめ。現代に安心して使える香料を駆使してN°5のレシピを徹底的に見直し、クリアーでウェッティーな香り立ちを両立させたこと。
これまでロー(水)という刻印をもつフレグランスの多くは、概してアクアノート、オゾンノートと呼ばれるような人工香料によるファセットが多く見られてきたが、N°5ローには瓜系の感じも潮の香りの感じも見られない。それでも十分に清らかでみずみずしさが随所に感じられる。これは賦香率をあえてオードトワレにしたことも関係していると思うが、トップのアルデハイドの拡散のあとに、わずかにペア―やライチを思わせるフルーティーさが垣間見られることがポイントだ。クレジットにはないものの、ピンクのチャンスで用いたマルメロの香りのように、こっくりとした甘さがジューシーさを伴ってフローラルに引き継がれている。これによってアルデハイド〜フルーティ〜フローラルへと香りがグラデーションしていく中で、果汁や蜜がしたたるような効果を上げているように思う。
3つめ。パウダリーとソーピーの絶妙なバランスで消え入るラストの美しさ。
本家5番のラストといえば、あたたかく包み込むようなサンダルウッド、ヴァニラ、ブルボンベチバーというウッディなエンディングが印象的だが、N°5ローではあえてサンダルウッドやベチバーを控え、ホワイトムスクとシダーのブレンドに置き換えた感がある。通常、ホワイトムスクというと、わずかにスチームしたような金属的なトーンがあって冷やかに感じられることが多いが、N°5ローのベースには温かく包み込むまろやかさがある。ミドルから続いているほのかな甘さがパウダリーに傾くか、ソーピーに傾くか、ムスク&シダーでうまくバランスをとっている印象。合成っぽさが感じられない穏やかさが秀逸。
トワレとは言いながら5〜8時間穏やかに香り続ける。付けてからの香料変化は次のような展開だ。
トップ。柔らかに拡散するアルデハイドの脂の匂い、イランイランの影のあるニュアンス。次々に揮発するシトラス分子のスプラッシュ。
ミドル。アルデハイドのきらめきの陰、ゆらゆら揺れるグリーンなローズと少し強めのジャスミン。甘くジューシーな水蜜と花の香り。
ラスト。とろけるようなハニー、クリーミーなヴァニラ、スーッと流れるようなパウダリー&ソーピーなホワイトムスク。わずかに温かみを添えるシダー。女性の肌にしっとりとした柔らかさ、優しさ、おだやかさを与える狂おしいベビーパウダーの匂い。
「水とかけてN°5ローと解く。その心は?」と問われたら、たぶんオリヴィエはニッコリ笑って答えるだろう。
それはどちらも貴女の日々の生活に絶対欠かせない物だと。
名香を1年に何度かドレッサーの奥から引っ張り出して秘密の暗号のように付ける時代は終焉したらしい。これからは毎日、好きな時に好きな場所に付けるべきだ。彼はこの作品でそう告げているようにも思える。
N°5ローはそんなオリヴィエ・ポルジュの自信が感じられる、女性なら誰しも1本持っていて損はない新時代の5番だ。
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- teta・☆゚:*:゚さん
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- 36歳
- 普通肌
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[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
容量・税込価格:100ml・28,050円発売日:-
2020/2/19 22:28:26
最高です。
この香水に出会ってから、
他のものはあまり使わなくなりました。
女性もの、というよりは
男性向けなのでしょうか
英国のティークリッパー(紅茶を運ぶ帆船)のイメージだそうです
ソルティーな香りからだんだん甘い香りへ
紅茶、マグノリアとまろやかなフィグミルク…
立ち上がりよりも時間がたった時の
複雑味のある甘い香りが
なんとも言えないいい香りです
1人で恍惚としてしまうほど大好きな香水。
手首ではなく、胸、ウエストに付けてます。
割と自分だけがかいでいたい香りかも。
お高いけど、こんな香水にはなかなか出会えないので
お気に入りの逸品。
箱もご立派。
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2021/3/1 23:34:57
初めてモルトンブラウンのミルクムスク(2020年)という名のフレグランスを見つけた時、興味がわくと同時に名前負けしていないかなという不安を感じた。
ありそうでないシンプルさ、そしてどんな香りか連想できる名前。
嬉しいことにミルクムスクの香りは、期待を全く裏切ることない、まさに名前通りの香りだと思う。
トップはフルーティ。
ピーチにベリーの酸味を加えたを香り。少し遅れてペアのガスっぽさが香る。
ミドルはフルーティ・バルサミック。
ザクロのような酸味とラクトンのコクの奥から、滑らかなバニラムスクが香ってくる。バニラとムスクのどちらも前に出ずにうまく交わっているため、ミルク感のある香りに近づいていく。
さらにその奥から、ウォータリーなフローラルがみずみずしいツヤや硬さを与えることで、ここでバニラムスクではなく、ミルクムスクの香りが完成する。
ベースはムスキー・バルサミック。
フルーティな酸味とコクを残しながら、クマリンの甘さとムスク、さらにはアンバーやウッディでミドルの印象を保っている。最後は、少しバニラやクマリンのパウダリー感が出てくるものの、ミルクのイメージをしっかり保ったままドラインダウン。
オードトワレのため、持続時間は4時間程度。
ミルクのようなムスクの香りのため、真夏以外、季節を問わずに使える香りだと感じる。
全体的には、ラクトン、ムスク、バニラ、クマリンなどコクのある白イメージの香りに、ピーチやベリーの酸味に、みずみずしいフローラルのツヤが加えることで、少しだけヨーグルト感のあるミルクに仕上げられている。バニラやクマリンの甘さが立ちすぎないのがとても良い。
個人的には、このフレグランスがもっとも楽しめるシチュエーションは寝香水ではないだろうかと思っている。
コンセプトには、ミルクの優しさとムスクが絡み合い、肌と肌が触れ合うような心地よさを感じさせるとあり、リーディングフレグランスのミルクは、子供時代に認識する香りの一つであり、ノスタルジックな感情へと誘うという言葉にとても共感する。
子供の頃、怖い映画を観た後(なぜかその映画は決まってジョーズ)、夜中恐ろしさに目が覚め、母親の布団に逃げ込んだ経験がある。
甘酸っぱいような心地良い温もり。守られているような安心感があった。
ところが歳を重ねていくと誰も守ってくれない。逆に家族や生活など常に守り続けなければならない。
子供の頃に感じた、誰かに守ってもらえている安心感。夜、そんなノスタルジーにたまには浸ってもいいじゃないか。ミルクムスクの香りと共に。
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2021/3/3 08:30:50
ラブドントビーシャイ(以下文中では「ラブ」)、私のキリアン初購入はこの香りになりました。
コフレ無し50mlフルボトル単品。
1月上旬に購入し、2か月ほど所持してみてのレビューです。
印象は概ね良好。
グルマン系の甘い香りはえてして若すぎたりアッという間に飽きやすいという私の中の固定概念を覆された香りです。いや、対象年齢に関しては、基本可愛い香りだしメインターゲットは勿論20〜30代と思いますので、私の年齢で使って申し訳ありません(笑)。
以下色々と所感や、一部伝聞情報です。
【香り】
事前情報から想像していたほど極甘ではなかったなという感想。(但しこれに関しては、若干気になる事を後述します)
香料が良質な事もあるでしょうが、サラっとドライな甘さでしつこくないです。秋冬〜空気の乾燥している5月頃までは使えそうな。
また、トップからラストにかけてずっと、トップでは並列して、ミドル以降では1〜2歩後ろにずっと苦み要素があり、それが甘さを引き立てているのと同時にベタ甘にならないように香り全体を引き締めている感じで、巧みな調香だと思います。
トップから砂糖菓子の甘さも出ますが、並行して青苦い、生花とその茎のような香りが強いです。この青苦い花と緑の香り、アントニアズフラワーズにとても似ていて、私個人的にはとても嬉しかったです。アントニアズフラワーズのEDTのトップのようなゴム臭に近い雑味は無くて、アソルート(P濃度)のそれに近い。
ミドルに突入するとグリーン香は後退して、砂糖菓子(マシュマロというより焼菓子のような)の甘みをメインにネロリ等のフローラル香が長く持続します。
先述したように、更にその後ろにかすかな苦みが控えています(公表要素にあるシベット等でしょうか?私はよく分からないのですが)。ラストで特に香りの変化は感じず、そのまま静かに消えていきます。
質の高さも相まって、お安めのグルマン香水が量産系のお菓子だとしたら、ラブはそこそこのパティスリーの素材も良く手もかかったお菓子、芳醇かつ舌の上でサラッと融けてしつこくなくもたれない高級菓子、という感じがします。
公表の香りのストーリーほど、最初無邪気→どんどん官能的な甘さへ、とは感じず終始可愛さのある雰囲気とは思うのですが、それは私の歳だからそう感じるのかもしれません(笑)。
なお、キリアンの口紅「ル・ルージュ・パルファム」はラブの香りですが、フレグランスよりはシンプルな省略版。
【ボトル】
以前は黒色のボトルだったんですよね。
現在は、白色のボトルにピーチ色の液色。
ラブのネーミングや香りにはこの白ボトルの方が似合うと感じます。
キリアンのボトルは、密閉ではなくスプレーヘッドがスクリュー式で取り外せる仕様なのがとても良く、志が高いと思います。元来は、空になったらレフィル(残念ながら日本未発売)を注ぎ足す為の仕様ではあるのですが、使用終了後に廃棄する時の分別が容易ですし、万一使い残した時の処分も密閉タイプより遥かに容易でしょう。
ヘッドが取り外せる仕様なのは、私が知ってる範囲ではパルファンサトリや、安めのブランドならオゥパラディ等・・・とにかく、本当に少ないです。
【他】
・これは、ネット上で交流させて頂いてる香水好きの方からの伝聞情報なのですが、ラブの香りが以前のものより薄くフレッシュに変わってる気がするとの事。以前の方が、より深みがあり、液色ももっと赤い、とのお話でした。
その方は、かなり以前からラブを所持していて、私の購入と同じくらいのタイミングで白ボトルをリピート。香水への造詣、経験値が大変深く幅広い方のお話なので信用しています。
(念の為。レビューにてその点に触れる事、ご本人に了解を得ています)
私は比較しようが無いものの、白ボトルに変わった時点で処方改変があったのでしょうか?様々なレビューからの事前予測よりは激甘じゃなくて使いやすいな、と感じた事と符合はするかなと。
これは、ぜひ旧ボトルの方も機会があったら嗅いで比べてみたいものです。
必ずしも批判ではなく、ラブのリリースが2007年だった事を考えると、今はもう20年代。処方改変があってもおかしくない年月の経過とは思います。
・キリアンの日本における容量展開について。本国サイトを見ればバリエーションが多く、先述のフルボトル用レフィル、トライアル7.5ml、トラベルスプレーも小容量版有。思うにやはり本国と同じ展開にしないと、中々香水文化の定着は厳しいのではないでしょうか。日本では単価の低いものまで揃えると採算が合わないという事情は理解できますが、そこを何とか、オンラインだけでも公式販売してほしいものです。その辺りもあって、星5です。
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