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CamelliaSinensisさん
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ル ラボ / GAIAC 10

ル ラボ

GAIAC 10

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:1.5ml・1,650円 / 15ml・18,480円 / 50ml・40,920円 / 100ml・66,000円発売日:2008年

7購入品

2023/8/1 18:32:57

【追記:2023/08/29から値上げ】

◆新価格→100ml 69,850円/50ml 45,100円/15ml 20,900円

ルラボ公式オンラインでは既に値上げ後の価格で予約を取っているので
店舗に行ける方は8/28までに店舗で買った方が良いです。

100mlはこの1年で8,000円くらい値上がりしました。
ルラボもだいぶ前にELCに買収されたのでしょうがないのかなあと。

こういうことは書かない方が良いとは思うのですが、
私が買っていた頃は、GAIAC10は100ml/44,000円くらいでした。

元々5〜6万だったものが当時の円高で大幅値下げした経緯があるので、
今月末の値上げ価格でもリピーター割引が使える前提であれば許容範囲だと思います。


今年は9/1〜9/30までシティ エクスクルーシブシリーズのボトル販売をするようです。
サンプル(ディスカバリーサイズ)のみ8/1から販売。


__________



結論を言うと、
このGAIAC10はガイアックウッドがメインの香りではないと思う。

この商品はどちらかと言えば合成ムスクが主体であり、
激しく乱暴な言い方をするなら「最高級の柔軟剤のような香り」と言えば理解しやすい。
普段香水を買わない人が好む香りと言っている人も居るがとても納得出来る。


以前のレビューにも書きましが、
ルラボの開発者が来日した時のセミナーは本当にためになりました。

当時「天然香料だけを使っています」と言って
無知な客を騙して香水を売り付ける商売が流行していた。


そんな時代に、
香水は天然香料と合成香料を掛け合わせることで良い物が出来る。
合香なしの香水はありえないし、だからこそ合香は良い物を使うべき。
うちの合成香料(主にムスク)は天然香料より遙かに高価な最高グレード品を使っている。
だからファッションブランドが出している香水とウチの商品は原価も素材のレベルも全く違う。

と言い切った彼は凄いと思う。
単一香料を色々試させて貰えたのも有難かった。


GAIAC10がバカ高い理由は、
賦香率がルラボの他のフレグランスの2倍で、分類的にエクストレなので納得ではあります。

柔らかな香りが静かに寄り添うように長く長く続きます。
付けると自分では香りがしないと感じる方が多いようなのですが、
実際はきちんと香っています。


ブランド側は1年で使い切ることを推奨していますが、
きちんと低温暗室で管理すれば素人が分かるレベルの劣化はないので100mlを購入しても良いと思います。


注意点としては、
このブランドの特性として、Made to Orderというシステムを採用しており、
注文後に香料とアルコールを合わせているため香りが安定するのに1ヶ月ほどかかります。
最近は店員さんからこの説明がないようですので一応記載しておきます。


ルラボのフレグランスの空き瓶を持ってくればその日に買う香水がどれでも10%OFFになる、
「リサイクル週間」というキャンペーンが以前はありましたが、
現在は割引が適用されるのは「同じ香りのリピート購入のみ」だそう。
ただし割引率は昔より良いのでリピーターに優しくなったと思います。



【以前のクチコミ・2013/10/10購入】


GAIAC10-100mlをルラボ代官山本店で現品購入。

東京限定の香りなのですが、
「北海道の温泉の湯煙を連想するような香り」
というニュアンスで公式サイトで紹介されています。

ガイアックウッド、ムスク4種、シダー、乳香などの香料が合計10種類入っています。

どんな香りかを文章で説明するのは本当に難しい。
ひとつ言えることは、ルラボで香水を買うならまずGAIAC10を買うべきかなと。
何故なら値段に妥協して他の香りを買ってもいずれ必ずGAIAC10が欲しくなるから。


知的で、寡黙で、穏やかで、静寂。


価格は正直高いと思いますが、
以前新宿伊勢丹でセミナーがあってルラボの経営者が来日したので参加しましたが、
かなり楽しかったことや、国内にちゃんと路面店が存在することを考慮すると
それに対して評価すべきと思いますし、今の価格も納得ではあります。

ムスクが好きな人には向いているフレグランスメゾンだとは思います。


ラベルに文字が入れられますが、
私は過剰なサービスを求めていないので完全ブランクでお願いしました。
余計なものは何も要らないし、この香りがそこにあるだけでとても美しいから。
 
 

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あむむあさん
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クレ・ド・ポー ボーテ / ヴォワールコレクチュールn

クレ・ド・ポー ボーテ

ヴォワールコレクチュールn

[化粧下地]

容量・税込価格:40g・7,700円発売日:2020/3/21

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3購入品

2023/10/24 09:57:28

追記
下手したら1年近く使ってるかもしれない…なかなかなくなりません。高いけど伸びがいいのでコスパ良いかもしれません。でも次は飽きてきてしまったので違うものを試したいです。
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色々な下地を試したのですが、こちらがインスタでもすごく人気で試してみました。
塗ると艶っぽくなるとのことでしたが、うーん…まぁ液体を塗っているのでそりゃツヤっとはなるよなぁくらいでそんなに騒ぐほどのものじゃないというのが素直な感想です。
カバー力もこの下地自体がうすいベージュなのでほーーんの少しあるかな……ないのではないかな…という感じです。
保湿力も特にあるというわけではないですが1日つけても乾燥するというのはなかったです。
ただ普段から乾燥するなぁと感じる方ではないのでここもなんとも言えません。

よかった点は、マスクの下のコンシーラーがよれていなかったことです。ここは評価できます。
高いのでぜひ、試供品をもらってよく試してみて欲しいです。インスタに踊らされた気持ちがあります。反省です。

多分、こちらを塗ったらツヤツヤー、これとパウダーだけでオッケーって人はもともとお肌が綺麗なんだと思います。

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doggyhonzawaさん
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アールフレグランス / ティーブレイク

アールフレグランス

ティーブレイク

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格:-発売日:2017/3/1

6購入品

2020/7/25 08:30:17

「あー、紅茶の香りがする!」アールフレグランスのティーブレイク、この香水をつけた瞬間、そんな感想をもらす方が後を絶たない。

お茶の香りをモチーフにした香水は実はとても多い。緑茶、白茶、マテ茶、烏龍茶エトセトラ。そして紅茶をキーノートにしたフレグランスもたくさんある。だが、ティーブレイクの香りはその中でも群を抜いて「紅茶」だと思う。なぜならティーブレイクは、日本人に昔からなじみ深いあの黄色と赤のパッケージのティーバッグ紅茶の香りがするからだ。

テレビがまだブラウン管でお茶の間の主役だった昭和の頃、どこの家庭にもあった黄色と赤の直方体のパッケージ。中には黄色い袋の紅茶のティーバッグが行儀よく並んでいた。カップにティーバッグを入れて、熱いお湯を注いだ時にふんわり立ち上るコクのある香りと美しい紅色は、大人のみならず子どもたちの心もとりこにした。砂糖をたっぷりと入れて、ときどきレモンスライスを浮かべて楽しんだ家庭的な紅茶の味。ティーブレイクは家族の憩いの原風景のような、懐かしくて切ない香りがする。

アールフレグランスは、2017年に村井千尋さんが立ち上げた日本の香水ブランド。長年企業で調香に携わっていた方による日本香水のブランディングということで、伊勢丹サロンドパルファンで紹介された時も大きな話題となった。

縦長スクゥエアなボトルは全作品共通。全体に黒と金を基調にしたデザインはストイックかつオリエンタルな感じで深みがある。特に作品ごとに表現された幾何学模様は、その作品を最も象徴した図柄になっていて、想像をかき立てられる。ティーブレイクの模様は、縦に配置された波模様だ。いったいこれは何を表現したのだろう?

ティーブレイクをスプレーする。その瞬間、パッと広がるのはまごうことなきレモンティーの香りだ。それもお砂糖たっぷりの甘いやつ。子どもの頃、好んで飲んだ粉末状のレモンティー缶を思い出す人もいるはず。「わ、あっまーい!」と言いながら笑顔ですすったあの懐かしいジャパンレモンティーの風味そのもの。

ティーブレイクはやがてトップの酸味あるベルガモットが消失して、ひたすら甘い紅茶の香りが1〜2時間ほど漂い、わりとあっさり消えてゆく展開。だからこそ、トップ〜ミドルの「どこまでも淹れたてのレモンティーの香り」にこだわったような作りが、かえって潔く感じられる。よく「お茶の香り」と称しながら後半はムスクやサンダルウッドが出て「ごめん。香水だから変化するよー」とばかりに全くお茶らしからぬ香りに収束する作品はある。いや、むしろそちらの方が多いくらい。だからこそ、最初から最後まで自分たちが知っているレモンティーの香りで終わるティーブレイクは「ザ・紅茶の香り」に思えてならない。

それでもよくよく嗅ぐと、このレモンティーアコードはとても丁寧に作りこまれていることに気付く。ブランドの表記によるとダージリンやアールグレイと書いているが、まずこれらのティーノートの作り方が上手い。コクがあるのにスッキリしていて、余計なスモーキーがない。さらにほんのひとさじのフローラルを加えて、紅茶のもつ深みある香りに華やかさと清涼感を出す「かくし味」も利かせている。村井さんの前職は分からないけれど、もしかしたら食品関係の香り付けの調香をされていたのでは?と思うほどバランスのいいなめらかな調香だ。それとも単に腕のよさか?これは香水ではない。肌につけるレモンティーだ。

ティーブレイクの香りに包まれている時間は、ずっと紅茶の香りに癒され続ける至福のときだ。紅茶文化は英国経由で日本に紹介され、アフタヌーンティーの様式は明治の社交界を支えたという。やがて昭和の頃に茶葉の輸入が自由化され、一般の人々が気軽に楽しめる飲み物としてブレイクした。当時まだ高かった白砂糖をたっぷり入れた紅茶の味は、家庭の安らぎの香りとして広くあまねく浸透していった。

カップに入れたティーバッグ。そこに熱いお湯を入れる。コポコポと音を立てるお湯の流れ方は、ティーブレイクのボトルに描かれた波型模様そのものだ。そして立ちのぼるコクのある紅茶の香り。その湯気もまた波型のシンボリック。このゆらゆら描かれた模様にはダブルミーニングが感じられる。

一日の疲れも、一杯のおいしいお茶があれば、それだけですーっと抜けていくことがある。お茶は有史以前から不老長寿の霊薬として珍重されてきた飲み物。今日も一日がんばったな。そんなひと仕事のあとに、自分だけの大切な時間をおいしいお茶とともに過ごしたい。

ふー。爽やかなレモンの香り。芳醇でどこまでも晴れやかなコクのある風味。そして疲れをいやす甘さ。はー。思わず息がもれる。

さあ、おいしい紅茶を飲もう。心がほっとするティーブレイクで。

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doggyhonzawaさん
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ゲラン / 夜間飛行 香水

ゲランゲランからのお知らせがあります

夜間飛行 香水

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

容量・税込価格:30ml・49,720円発売日:-

5購入品

2017/12/9 02:15:05

夜間飛行。それは厳格で苦みばしった冷たい香り。その一見ロマンティックに思える美しいネーミングとは裏腹に、危険で、ギリギリと奥歯をかむような緊張感を纏う者に強いる香り。ゲランの名香の中でも特に複雑でとらえにくく、混沌としてつかみどころのないフレグランス。それゆえ、1933年の発売以来、その秘密を完全に解き明かされることなく、今なおミステリアスに語り継がれる伝説の迷香。

仏名ヴォル・デ・ニュイ。サン=テグジュペリが発表した同名小説にインスパイアされ、彼の親友であったジャック・ゲランが創ったとされる。香りの特徴は、オリエンタルアコードとシプレアコードを拮抗させるという試みと、ガルバナムの過剰投与というアプローチが見られる点。正直言って、女性がうっとりするような要素はあまり見当たらない。自他に厳しい人や、孤独な魂の彷徨を感じさせるような気難しい香りだ。ここでのレビューは、ビーボトルに変わったオードトワレ(EDT)のもの。

夜間飛行を1プッシュする。すぐに広がってくるのはちょっとアルコールっぽさが強いアルデヒドの匂い。ツヤというかテリのような物が湿った土っぽいウッディにかぶさり、それを強く拡散させてくる。ギターのエフェクターで言えば、音色を響かせるコーラスといったところ。かなりクラシカルな印象のオープニング。

さらに下から、とれたてのインゲンマメのような青臭いガルバナムの匂いと、苦みばしったオークモス系の香りのミックスが立ちのぼってくる。パチュリの湿った土っぽさも絡んで、のっけからシプレのビターな香りがガンガン攻めてくる。やや金属的な清涼感も感じられ、夜間飛行の小説に登場するプロペラ機の冷たい鋼鉄の機体をも思わせる。

やがて5分ほどするとミドル。甘くかぐわしいウッディアンバーと、ややイランイランに似た低音のフローラルが攻めてくる。イランイランよりツンとしているこのフローラルはナルシス(黄水仙)のようだ。そこにオークモス系の苦み、さらにアニマリックなカストリウムのレザーっぽい匂いが混じりあって、かなりカオスなミドル。スッとすばやくかぐと、グリーン&アーシーな苦み、ゆっくりかぐと黄色いツンとした花粉の香り&動物的な匂いがよく感じられる複雑さだ。さながら郵便配達のパタゴニア機が突入していった黒雲の中。暴風雨を思わせる香料の嵐が吹きすさぶイメージ。

そんなミドルが1時間ほどすると、EDTは不意に美しく穏やかな白い世界に変わる。この劇的な変化がとてもきれいだ。わずかなヴァニラを伴ったアイリスルートのパウダリーな香りが静かに広がってくる。ほんのりサンダルウッドも混じって。ラストがオリエンタル系の余韻を残して終わり、色で例えるなら白の世界。残りわずかな燃料で、漆黒の暴風域から雲の上へ突き抜けたファビアンの飛行機が見た天上の世界を表現したかのよう。

このラストを味わう時、銀河の星々のまたたき、月明かりに照らされ、静寂の白い雲海をすべるように進む機体が思い浮かぶ。時折眼下の雲間に光る銀色の稲光。彼が乗った機体は、上司が待つブエノスアイレスの空港に着くことも、暁の金の光を見ることも叶わず、やがて夜の闇の底へと消えた。それはそれは美しくはかないラスト。

けれど、小説「夜間飛行」は、夜間の過酷な飛行に挑んだ操縦士のセンチメンタルな物語ではない。真の主人公は、彼らやスタッフを雇い、前人未到の夜間の飛行機運輸に確かな道をつけようとした支配人リヴィエールだ。一つのミスでも部下を解雇することを厭わない冷徹なまでの彼の姿勢。彼は、暴風帯に突入して連絡がとれなくなった操縦士ファビアンの帰還の可能性を最後の最後まで探る。が、それが叶わないことを知るや、「この失敗によって次の失敗はなくなる」と顔を上げ、次の便を出発させる指示を出す。哀しみを密かに夜の底に捨てて、ゆるぎない前進のための手を止めず。

ジャック・ゲランは、そんなリヴィエールの孤独な魂を思ってこの香りを創ったのではないかと自分は思う。パイロットとして何度も命懸けの任務についた親友サン=テグジュペリ。彼はまた、そんな任務を遂行させる立場の人間の、強く過酷な態度をも慮っていた。暗い地下室で常に孤独と向き合い、ただひたすらに己の理想とする香りを創造すべく孤軍奮闘していた調香師だったからこそ、ジャックは心が震えるほど彼に共感したのではないだろうか。

夜間飛行は特別な香りだ。年齢も性別も超えて、どこまでも自分の弱さと向き合い、己の心臓に常に刃を向け続ける者のために創られた孤高の香水。暗闇を切り裂く命のプロペラのごとく、常に前進し続けようと自らを鼓舞するフレグランス。太陽のごとき理想に向かい、夜明け前の漆黒の暗夜行路を、ひとり往く者のための香り。

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Puredistance / WHITE

Puredistance

WHITE

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

7購入品

2019/12/8 12:29:34

ピュアディスタンスのホワイトを知らなければよかった。この香水に出会わなければ、今も目の色を変えて世界中の香水を集めまくり、あれこれ試してはあーだこーだとくだらない能書きを垂れることに夢中になっていただろう。でもこの香水と出会って変わった。もうそんなにあれこれ探さなくていいかもしれない。そう思うようになった。だからちょっとだけこの香水に対する思いは複雑だ。この香水はあまりに美しくて少し哀しい。

ホワイトの第一印象は驚くべきものではなかった。初めて手首の内側にのせたとき、「柔らかくて、とてもなめらかで、どこかでかいだことがある香りだな。」と思った。静かに始まって、一日中ほんのり甘いパウダリーフローラルな香りが鼻を喜ばせ、自分の周りだけが特別な白いヴェールに包まれたように感じた。賦香率38%はすごすぎる。付けた手首をハンドウォッシュで洗ってもいい香りが残っているほど。この香りをウェディングドレスに例える方が多いのも頷ける。永遠の白。永遠に続く幸せ。欧米では、結婚される女性にプレゼントする方も多いと聞く。わかる。この香水はあまりに美しくてやさしい。

ホワイトの香りに包まれていると、どこか近くで聞こえないくらいの美しい音色が優しく鳴り響いている。そんな感じがする。まるで一流の交響楽団の音出しのようだ。弦楽器が静かにフェードインして、個々の楽器の高さでチューニングをはじめる。やがて木管や金管が唇の湿り具合と空間の響き具合をみるようにゆっくりと楽器に空気を送りこむ。あの静謐で、まろやかで、上質な音空間にふわりとそよぐノーブルな香りだ。あるいは幼い頃に添い寝してくれたあたたかな母の匂い。この香水はあまりに美しくてほんのり切ない。

きっとこれを創った人はとても優しい人だ。ホワイトの香りをかぐたびにそう思うようになった。そのシームレスでどこまでもスムースな香料のシンフォニーに耳を傾けていると、いつしか調香師の魂にシンクロしていく。これを創った方は、とても繊細で傷つきやすく、それでもその分、弱い相手の気持ちをおもんばかれる人だろう、そう思う。調香はアントワーヌ・リー。少しワイルドな見た目の男性調香師だ。2004年にアルマーニコードを発表したことで一躍注目され、以後多くの作品を手がけている人気調香師。彼が一年をかけてじっくりと取り組んだ作品、それがこのホワイトだ。

だが、真に熱狂的な方は別にいる。彼のような人気調香師をして一年かけてじっくり納得いくまで作品を創らせ続けたピュアディスタンス社長、ヤン・エワウト・フォス氏だ。このホワイトは彼の情熱の賜物だと思う。アントワーヌ氏は、フォス氏の強烈な圧しと情熱に全身全霊で応えたのだろう、そう思う。本当にすごいのは彼だ。

フォス氏はこの世界にただすばらしい物を生み出したいと願うパッションの塊のような人だと思う。たとえ自分で調香はできなくとも、持ち前の感性で本物を明確にかぎ分けられる天性の芸術家なのだろう。そして最高の作品を創るためならつぎこむ資金にも糸目をつけないような。だからすごい香水ができるのは必然なのだ。彼がお金儲けのために香水を創っていないことは、その美しい化粧ケースに触れた瞬間からはっきり分かる。彼は仕事に一切の妥協を許さない方だろう。ピュアディスタンスはたとえサンプルセット一つをとっても、天蓋付きのふかふかのベッドに横たわった美しい宝石のように大切に大切に提供している。ボトルの箱の方には社長自らのサインを入れて。彼はそうやって作品に魂を注いでいる。だから、この香水はあまりに情熱的すぎてぐっとくる。

最高の調香師に最高の香料を与えて、何度も納得いくまで作品を創ってもらう。香水好きな方にとってこれ以上の喜びはないだろう。そして生まれた美しい香りを世界中の人に届ける。そこにあるのは拝金主義とは全く逆の志だ。それは愛を与える行為そのものだから。

興味を持たれたらホワイトについてぜひ調べてみてほしい。この香水に関しては、香料がどうだとかトップがどうだとか言うつもりはない。ただ、ただ、試してみてほしいだけだ。自分の肌から立ちのぼる世界最高クラスの香りを。そして感じてほしい。そのとき見える世界の美しさを。そばにいて微笑んでくれるかけがえのない人の大切さを。

一人でいてはいけない。一人心を閉ざしてうつむいていてはいけない。嫉妬や憎しみで心を黒くしてはいけない。あなたがこの美しい世界にいられる時間はとても短い。愛する家族、友人、恋人と手をたずさえ、心を抱きしめ、その笑顔とともに、あなたにはいつも笑顔でいてほしい。

ピュアディスタンスのホワイトはそう語りかける。この香水はあまりに美しくて、あなたが愛しい。

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おけい。。。さん
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