- doggyhonzawaさん 認証済
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- 56歳
- 乾燥肌
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Sylvaine Delacourte(シルヴェーヌ・ドゥラクルト)
税込価格:-発売日:-
2022/1/21 22:18:45
「香水沼をのぞいてみたら『寝香水』という概念が当たり前のように飛び交っていて驚いた」
少し前、SNSでそんなつぶやきを目にした。あー、そう言えばそうかもなと思う。ちょっと香水関連をのぞくと
「今夜はドゥーブルヴァニーユを寝香水に」とか「寝る前にミルクムスクをつけてオフトゥンへ」みたいなつぶやきが確かにある。どれくらい浸透しているかは定かではないが、確かに香水好きな方には当たり前に通じる気がする。
「寝香水」と聞くといくつか思い浮かぶ作品がある。特におすすめは?と聞かれたら、まずはシルヴェーヌ・ドゥラクルトのドヴァナを挙げる。
「ドヴァナ」とは、バルト海沿岸の国々で「プレゼント」を意味する言葉、と公式サイトにあった。シルヴェーヌ女史は動画でこう紹介している。
「ドヴァナは、夜ベッドに入る前にスプレーする香水。そうすれば絹の繭のようなコクーンムスクが、あなたをパシュミナのように柔らかく包みます。」
思いきり「寝香水推薦」している!
かつて香水帝国ゲランのクリエイティブ・ディレクターを務め、数々の試みで屋台骨を支えてきたシルヴェーヌ・ドゥラクルト。ドヴァナは、独立後に自身のブランドからリリースした「ムスクコレクション」の中の1本。ではいったいどんな香りなのか?
コロンとしたなで型の可愛らしいボトルからスプレーする。するとまず最初に感じられるのは、思いきりパウダリーでほんのり甘いアンブレットシードの香り。ちょっとクールなフローラルの風合いもあって、とてもスッキリしたイントロ。真っ白なベビーパウダーにほんのり花の蜜をくぐらせたかのよう。むせかえるほどのパウダリー。そして甘い。力が抜ける甘さ。
つけて5分ほどすると、甘さと白いパウダリーは、これでもかとふくらんでくる。まるでふわふわの水鳥のダウンに包まれているかのよう。軽くて、ほんのりくすんだ紫色のヘリオトロープの花の香りと、スミレの暗さを感じさせるアイリスの粉感が、どこまでもコナコナ攻めてくる。そこにほんの少しクマリンやココナッツも入っている。紫の花のわずかな影と真っ白な粉の匂いがオーバードーズしてくるミドル。思いっきりタルカム。悶絶級パウダリー。
これはもうなんというか、大きな愛情で全てを包み込むようなママの香りといってもいいくらいの包容力。柔らかな女性の肌に超絶合う香りだと思う。こんな香りの女性がそばにいたら、一流企業の社長でさえ「ばぶばぶ〜♪」と赤ちゃんプレイして甘えていってしまうのでは?(←やめなさい)
そして同時に、布団や毛布、シーツや枕などからこの香りがしても、全く問題ないのではと感じる清潔感あふれるソーピーパウダリーでもある。心が優しく、とても穏やかになる系統の香りだ。聞くところによると、新型なんちゃらが始まってメンタルがかんちゃらしてしまったシルヴェーヌ女史が、マスク生活の中で一番つけていた香りがこのドヴァナだったという。
狂おしいほどのふんわりパウダリー、それが6〜8時間ほど続くと、ラストはカシミアムスクの甘くソーピーな感じで終息する。このへんはムスクコレクションの他の香りとも共通しているように思う。思えばシルヴェーヌがゲラン在籍時にリリースしたランスタンやランスタンマジーも濃厚パウダリーだったから、彼女は本当にこうした系統が好きなんだろう。自分の中ではシルヴェーヌ・ドゥラクルトは「最強パウダリー党党首」に君臨している。
人は心に不安が続くと、穏やかで優しいものを無意識に求めようとする。香りにも、そんなふうに自分を包み込んでくれるものを求めるのかもしれない。ドヴァナを購入した際についてきた小さなブックレットの方には「ドヴァナとは、リトアニア語で『贈り物』を意味する」と明確に書いていた。リトアニア?そうか。ネットの方ではいろいろ配慮して「バルト海沿岸の国々」とぼかしたんだなと気付く。
リトアニアはナチスドイツやソ連の侵攻を受け、そこから独立して立ち上がった共和政の国だ。そして、杉原千畝の偉業が残る地。ドイツ軍侵攻が迫る中、彼はユダヤ人を助けるため、自身の判断で寝る間も惜しんで日本経由のビザを発給し続けた。そして6000人ものユダヤ人の命を救ったという。
リトアニアの「贈り物」。そう聞けば、真っ先に思い浮かぶのは、杉原千畝の「命のビザ」だ。だが、誰もが彼みたいに多くの人を救えるわけではない。それでも、少なくとも自分の機嫌くらいは自分で救ってやりたいものだ。
ドヴァナはそんな人への贈り物だ。羽のように軽く、赤ちゃんの匂いのように甘く、そして女性本来の肌の匂いのようにどこまでもミルキー。
今宵シルクの繭のパウダリーに包まれて
天使のように心安らかに いい夢が見られますように
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- 29歳
- 混合肌
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2022/1/5 21:09:53
これほど家でまったりできる香りは他にないです。誰のためでもない、自分の心の安定のための香り。
最初はじんわり立ちのぼる優しいお香のようで清浄な印象があり、次第にからっとした、少し火が通った甘い木のかおりがしてきます。ベンゾインなので温かみのあるまろやかな甘さ。目を閉じたくなる素敵な香水です。
なんというか、バランスがちょうどいい。
どれかが強すぎるということがなくて安心感が凄いです。
ほのかにスモーキー、ほのかにスパイシー、ほのかにお香っぽく、良い感じに甘くやわらか。
そんな感じ。
オリエンタルやウッディが好きだけどあまりにもお寺っぽい(線香っぽい)のは苦手、ほっとしたいけど甘すぎるのも苦手な私には、運命的な香りです。
夏よりは秋冬の方が圧倒的にいいとは思いました。
香調的にみんなにおすすめ!とも言いづらい香りですが、気になる方には試していただきたいです。
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2021/12/25 12:28:32
トップはシャネルらしいクラシカルなアルデヒド。5番や22番を思わせるスタート。そこにみずみずしいベルガモットと、軽く弾けるピンクペッパー、そして少しパウダリーなホワイトムスク。うーん、あまり面白みはないかも。
すぐにミドルへ移行し、クリーンなホワイトムスクを中心に、うっすらとホワイトフラワーを重ねた清潔な香りになる。ここのホワイトムスクがソーピーな印象が強いため、いわゆる石鹸風の香りに落ち着く。
ドライダウンになると、乾いた印象のシダーウッドに、ソーピーなホワイトムスクが少し暖かさを帯びてくる。おそらくカシュメランだろう。そこにほんのりバニラの白い甘さが出てくるともう終わり。ミドルまででニ、三時間、ドライダウンは四時間ほど。
トップからラストまで複数のムスク(8種類らしい)を効かせたこの1957、香り全体の印象は、徹底的に「清潔、クリーン」。トップのクラシカルなアルデヒドさえ消えれば、割と万人に好かれやすい香りだと思う。
しかし、どうにもこうにもお行儀が良すぎる。今のシャネルの香水のイメージを作り上げた三代目専属調香師ジャック・ポルジュのクリエイションとどうしても比べてしまう。こんな当たり障りない香りは、ココ・シャネルのイメージには合わないのだ。
かつてココ・シャネルは「センスのいい香りをほんの少し身につけろ」とは言ったけれど、そのセンスのいい香りはおそらくこんな香りではない。
トップ:ホワイトムスク、アルデヒド、ピンクペッパー、ベルガモット、コリアンダー
ミドル:ホワイトムスク、オレンジブロッサム、ジャスミン
ベース:ホワイトムスク、オリス、シダー、カシュメラン、ハニー、バニラ
調香師は、オリヴィエ・ポルジュ。
(fragranticaより)
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2021/10/6 00:25:34
ここ最近、バニラの香りが無性に気になり、色々物色しては、気にいる香りを探している状態です。
精神的な安心感を求めて、そして少しずつ変化する季節の中で、素敵なバニラの香りがないかと口コミを参考に目星をつけていました。
シャリマーの存在はだいぶ前から知っていましたが、敷居が高くわたしには似合わない香水だと思い、今まで購入には至っていませんでしたが、そんな中今回のシャリマーは全面的にバニラ推しなので、とにかく今の気分的に気になって仕方なくて、でも店舗に足を運べない状況なので、お店に電話をして、購入しました!
ゲランの香水は、モンゲランが現品デビューで発売当初に購入しましたが、結局あまり使用していませんでした。
当時は、シャネルのチャンスオータンドゥルを何年も使用しており、ゲランはやはり私にはまだ敷居が高くイメージ的にも似合わないと実感したので、離れていました。
そして、今回、はじめてのシャリマー。長年のファンの方も多く、あまりにも有名な香水で、所持している香水図鑑にもその歴史が書かれておりましたが、昔のものを知らないので、比較もできないのですが、香りの変化がとても楽しい香水だと思いました。わたしの場合、トップは割とすぐに飛びます。
最初からバニラの存在感は全面に出ているのですが、潜む香りがまた絶妙で、ベットに入る少し前に纏い、トップが抜けて行ってミドル以降の香りに包まれながら、甘くそして安心感のある眠りへと進んでいくのが、購入してからの毎日の楽しみです。
香水好きですが、語彙力と知識不足のため、詳しく書き込めないのが残念ですが、、
わたしは購入してからというもの、毎日の寝香水として、ベットの近くに飾って置いてあります。ボトルもやはり素敵です。
もっと拡散性のあるものと思いきや、そこまで拡散がないので、充満して苦しいことはありません。
ただ、日中の自分のイメージとはだいぶ違うので、日中にはサンローランのリブレをヘアミストで使用しています。
あちらもバニラが入っていますが、やはりこのシャリマーのミドル以降の香りはわたしにとっての安心材料。最高です。
本家を知らずに、今回の限定を購入しておりますが、個人的には大変満足のいく香りで好みでした。
毎日の激務も山程ある勉強も、この香りで眠りにつくことで、脳内の癒しに繋がり、香りの奥深さを楽しめています。
今、わたしに必要な香りはこのバニラで正解でした。
インバス、アウトバスともに現在ゲラン使用なので、ボディローションと重ねても使用してますが、相性もとても良いです。
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2021/10/4 18:54:30
数ヶ月振りにCelesにてフレグランスのサンプルボトルを購入。
よく行く伊勢丹新宿本店でも手に取った事のない物だったので、ガチャのついでに買ってみました。
種類はEDPで、調香師はピエール・ブルドンです。
吹きつけるとブラックカラントとバラが目立ちます。なんとなくゴムっぽい無機質な要素も感じられます。ジョーマローンのブラックベリー&ベイの最初の香りもありそうなので、ブラックベリーも入っています。嫌な臭いではありませんが、全体像の見えない謎めいた匂いです。
30分〜1時間程度経つと、ターキッシュローズが目立ってきて主役に成り代わります。バラと一緒に草のようなグリーン感溢れる香り(ベチバー?)も混ざっているようで、最初に感じた花と草が混ざったようなイメージは変わりません。無機質っぽさは全く分からなくなりました。
2〜3時間かけてバラの香りが弱まっていき、最後にアイリスがメインになります。このアイリスが石鹸によく入っている物で、清潔感溢れた状態でフェードアウトしました。
持続時間は6〜7時間程度でした。
ロジーヌの香りはどこかに必ずバラが入っていて、種類も出方も全く違うアレンジになっています。バラの香りがお好きな方、バラ系をメインに集めたい方は是非ロジーヌのテスターを端から順に試してみてください。
ミドルからラストにかけての清潔さのあるバラの香りをとても気に入りましたが、切り替わりのタイミングの短い間しか嗅げず惜しいです。もしここが長ければ☆6(現品を自腹で買うレベル)になったと思います。
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