


















[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)・香水・フレグランス(メンズ)]
税込価格:40ml・14,850円 / 125ml・31,680円 / 250ml・45,100円発売日:-
2020/6/11 12:28:07
メゾンクリスチャンディオールにはローズの名を冠した香水がふたつある。ひとつはローズカブキ、もうひとつはこのローズジプシーだ。フレグランスの他に、同じ香りのボディクリームもある。公式によると、“収穫前の夜明に、みずみずしい朝露で輝くメイローズの花畑の記憶から着想を得て誕生した香り”らしい。
つけるとまず、ローズ主体の柔らかいフローラルミックス。少し甘みがあって、ピオニーのような可愛らしさもある。色で例えると赤というより、優しいピンク色のバラの香りだ。
さらに茎を思わせるシャープなグリーン、朝露を表現したと思われるウォータリーなアコード、わずかにピリピリした風味が感じられる。
香りの展開は以上だ。ほぼ公式の香りの説明の通り、アクアティックなグリーンをまとった柔らかいローズドゥメの香りがこのまま減衰していく。持続は3〜4時間ほど。
同ラインの「ラッキー」のスズランをそのままローズに置き換えたような、ミニマルでクリーンな香り。
いくら路線を変えたとはいえ、一応高級ラインであるから素材はそこそこ上質だと思われる。しかし、私がこの香りにあまりピンとこないのは、私が付けると朝露のみずみずしさを現したウォータリーノートがグリーンのえぐみを嫌な風に助長する香り方になってしまうのと、名前と香りから受ける印象がちぐはぐなことだ。
「ジプシー」という名前から連想されるのは可愛いらしいピンク色のバラの香りではなく、赤くエキゾチックでミステリアスなバラの香りなのではないだろうか。
だが、ディオールのそういった香りにはすでに「ウードイスパハン」という名がついてしまっている。
ディオールでローズドゥメが咲く場所と言えば、ラコルノワール城だ。しかし、この名前も使われてしまっている。
名前にふさわしい香りには既に別の名があり、香りにふさわしい名は使われてしまっている。この香りは、名付けをジプシーしてしまったのかも知れない。
キーノート:ローズドゥメ、グリーンノート、デュードロップ、スパイシーノート、フローラルノート
調香師はフランソワ・ドゥマシー。
(フレグランティカより)
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