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doggyhonzawaさん
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カルティエ / デクラレーション オードトワレ

カルティエ

デクラレーション オードトワレ

[香水・フレグランス(メンズ)]

税込価格:-発売日:-

4購入品

2022/8/13 09:02:15

告白する。私はあの人が好きだ。好きで好きでどうしようもない。

仕事中、いつもデスクトップのモニターの向こうに彼の横顔をちらちら眺めている。私の仕事がはかどらないのはそのせいだ。だからオフィスで、彼が私の視界にいることは地獄以外の何ものでもない。よく「好きな人をいつも眺められるのは至福」なんて子がいるけど、鼻で笑ってしまう。どこが!むしろ「あの人は自分になんか絶対振り向いてくれない」という現実を日々思い知らされるようで最悪だ。上司である彼の指示にいつも冷たく「はい」としか言わないのも、そのせいだ。「これ頼むよ。」と優しく声をかけられるたびに「もっと好きになるからやめてよ!」と思って表情が硬くなる。マスクの中で唇がとがる。目は般若のようにきつくなる。だから目も合わせられない。そしてどんどん嫌われる。知ってる。でも

じゃあ どうしたらいいのよ

告白する。私は毎日あの人のことばかり考えている。

先日、あの人は新しい時計を買った。あざといA美が「わあ、部長、その時計すてきですね!」と腰をくねらせながら持ち上げてたのを見た時はぶちキレたけど、確かにすごい時計だった。銀の丸型。リューズに青い石。あれカルティエだ。即ググった。カルティエのパシャ。2020年最新型。最低でも72万円。さすが世界の宝石商、カルティエの時計だ。自分じゃとても買えない。きっとボーナス待ってたね。相変わらず時計マニア。ただ、その時計を見て以来、私の中で不意に新しい時間が動き出した。

…あの時計に似合う物をプレゼントしたら 喜ぶかな…

そのとき、頭の中でパッ!とひらめくものがあった。

そうだ。あの人にカルティエの香水をプレゼントしよう。デクララシオン・オードトワレ。あれならバッチリ似合うと思う。デクラレーションと呼ぶ人もいるけど、実際は仏語表記なのでデクララシオン。香水はちょっと詳しい。あの人が何か香りをつけてたことはない。私があの腕時計に合わせて香水をプレゼントする…。そんな夢のようなアイディアに心が燃えたった。

告白する。それから5分以内にネットでボトルを注文したのは言うまでもない。

デクララシオンは、今や調香師のドンファンと呼ばれるジャン=クロード・エレナが1998年に作ったカルティエの男性用香水だ。エレナはこの作品で名を挙げ、後にエルメス専属調香師の道を開いたとされる。香りはエレガントで知的なスパイシーアロマティック。価格は50mlボトルで税込9570円。カルティエのジュエリーや腕時計は夢のまた夢だけど、香水に関してはクラシカルな価格のままで良心的だ。とはいえ、デクララシオンの香りじたいはなかなか秀逸。洗練されていて、さりげなくセクシーな香水。

トップは透明感あるスパイスムーブで始まる。温かみのあるクミン&コリアンダーと涼感のあるカルダモンの相反する要素が、オレンジの苦味の上で主張し合う。熱い情熱を内側に秘め、それでいて冷静な判断力でスマートに仕事をし続けるあの人の横顔に重なる。ぴったり。ほんのりカレー粉を思わせるスパイスミックスだけれど、後年エレナがエルメスでリリースしたモンスーンの庭のように透明感あるスパイスチャイな風合いが絶妙なトップ。

5分ほどしてスパイスがやわらいでくると、ジャスミンのふんわりした柔らかさが出てきてジェンダーレスなミドルになる。ペッパーのピリ感、シナモンのツンとした風合いをアイリスのパウダリーとジャスミンの香りがくるんで、鋭いのに丸く、硬いのに柔らかいという新たなコントラストを展開してくる。それは男性性と女性性どちらも融合させたバランスだ。カルティエの腕時計で言うなら、メンズ用のカッチリスクエアなタンクと、女性用の丸みを帯びた角型パンテールのどちらでもない、誰もが使える丸型のパシャのようなミドル。

ラストは、冷たい鉛筆の香りがするシダーと、乾いた草や温かい土の匂いがするベチバーのウッドコントラストでドライダウン。エレナはこのデクララシオンで、温と冷、硬と柔、鋭と丸などの相反する要素にこだわって香りの中和点を見出そうとして作ったことがわかる。そして、私ははたと気付く。

これ、むしろ私に似てる こんなに好きなのに 憎らしすぎて嫌い

数時間、静かに泣いた。とめどなくこぼれた涙は、冷たくて、あたたかかった。あの人に贈ろうと買ったデクララシオンの箱をあけた。ボトルを眺めていたら、ふっと気付いて笑みがこぼれた。腕時計のリューズ型プッシュボタンの下、斜めにカットされたガラスがきれいなハートの形をしていた。やっぱプレゼントしなくてよかった そう思った。そのとき、私の心の時計が静かに時をとめた。


告白する。私はあの人のことが ほんとにほんとに 好きだった。

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グッチ / グッチ ブルーム アクア ディ フィオーリ オードトワレ

グッチ

グッチ ブルーム アクア ディ フィオーリ オードトワレ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:- (生産終了)発売日:-

4購入品

2022/7/23 11:53:42

グッチの香水、ブルームのアクア・ディ・フィオーリは、ロマンティックなホワイトフローラルブーケの香りがするオリジナルに、グリーンな爽やかさをプラスした人気のオードトワレだ。2018年発売。調香師はアルベルト・モリヤス。価格は50mlボトルで税込10780円。

◎どんなとき、どんな方におすすめの香りか?
・スッキリして穏やか、邪魔にならないマイルドグリーンな香りに包まれたいとき
・親しい友との語らいや集まりに。フローラルでも石けん系でもない、つつましく落ち着く香りを選びたいときに。
・自己主張が得意ではないけれど、自分のよさや自然な感じをさりげなくアピールしたい方に。

◎この香水のよさは?
・何と言っても可愛らしく美しいペールピンクのボトル。ブルームのオリジナルEDPが出たとき、この陶器を思わせるボトルは、クラシックな色遣いとデザインで女性に大好評となった。それでも「可愛すぎて自分の年齢には合わないかも」と敬遠した女性も少なからずいたよう。そこを突いてきたのが、ラベルにも描かれたシックなトワルドジュイ風のイラスト。18世紀フランスのロココ調を思わせるこの2色で描かれたボタニカル柄は、さながら黒枠の中に映ったハーバリウムのようにも見え、クリエイティブ・デザイナーとしてグッチを蘇らせた鬼才、アレッサンドロ・ミケーレのセンスのよさに完璧に脱帽。彼は前任者と違い、ファッションブランドにとって香水こそが最も重要な「顔」であり「アイコン」となりうることをきちんと知っていた。
・甘く穏やかなグリーン香が続いて、気持ちをリラックスさせてくれること。特に昨今の女性は、どこにでもあるフルーティーフローラルにあき始めている傾向があり、最近ではこうした穏やかなグリーン系やティー系が好まれてきている。特徴はスッキリした苦味が心地よく感じられること。

▲逆に、自分的に「うーん」な点
・オリジナルのブルームの「濃厚かつクリーミーなホワイトフローラルブーケ」をベースにしつつグリーン感を押し出した作品ではあるが、もはや別物な印象があること。これほど違うならわざわざ「ブルーム」という冠はいらないのでは?と思う。
・落ち着く香り系ではあるものの、調香師アルベルト・モリヤスの昨今の特徴である「無難にまとめとこう」な感じが出たのか、周囲に与える印象が弱い感じはある。好きずきかなとは思う。

○展開
はじめに広がるのは、ほんのり甘い不思議なグリーンノート。葉の香りよりフルーティーで、わずかにスパイシー、どこかに小さな花の香りも感じられるような。グリーンというと、ガルバナムで表現された苦味やプチグレンのやや青臭いイメージがあるけれど、このグリーンはマイルドで優しい。さながら、初夏の野に広がるシロツメクサの甘い香りを思わせるような雰囲気のトップ。

5分後、グリーンは少しやわらぎ、その下から白い花の香りが現れてくる。これはジャスミンの華やかさと、やや酸味あるハニーサックル(スイカズラ)系の香りのミックスだ。このちょっとジャスミンよりかん高い蜜の香りと酸味が、このブルームシリーズで初めて用いられたというラングーンクリーパーという花の香料だろうか。同時に低音部では、じんわりとした色香が漂うクリーミーチュベローズもかすかに鳴り響いている。

このミドルは、スッキリマイルドなグリーン香がメイン、白い花が後ろでコーラスといった感じで鳴り響き、終盤になるとベース音の涼しげな木の香りも感じられてくる。鉛筆の香りっぽいシダーかなと思うウッディだが、クレジットではサンダルウッド系のようだ。このウッディが感じられてくるとドライダウン。持続時間は3〜4時間。

アクアディフィオーリというのは、イタリア語で「花の水」の意。この言葉で思い浮かぶのは、朝方、植物の花弁や葉にたまった露のしずく。その美しい水玉に光が差し始める頃、植物は葉で光合成をはじめ、葉の裏から過剰な水分を蒸散してゆく。ことに夏は、この蒸散がある種の匂いを伴い、野原で不意に青臭い「草いきれ」を感じることがある。

春から夏にかけては、庭園にさまざまな植物が生い茂り、色とりどりの花が次々に咲いてゆく命あふれる季節だ。まさにブルーミング。グッチのブルームシリーズは、女性が花のように多様な美しさをもち、そして今やジェンダーを越えてしたたかに生きていく強さを持ち合わせていることを表現しているという。四季折々の花々が咲き乱れる緑の楽園。アクアディフィオーリはそんな緑の庭園を散策したときに、花の香にまじって不意に感じる柔らかな草いきれの匂いがする。

まばゆい日射しの白。そこに咲く花々の鮮やかな緑。アクアディフィオーリは、その2色で描かれた香りのトワルドジュイだ。

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ELLA K / ベゼドフローレンス

ELLA K

ベゼドフローレンス

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)]

税込価格:-発売日:-

4購入品

2022/7/16 07:36:11

その大聖堂は、600年の時を紡ぎ、多くの建築家と美術工芸家の手によって完成した。

イタリアの至宝、街全体が巨大な屋根のない美術館ともいうべきフィレンツェ。その中心にある巨大なドーム屋根、世界最大の石積みクーポラをもつ大聖堂。それがサンタマリア・デル・フィオーレだ。

エラ・ケイの香水、ベゼドフローレンスの香りを嗅いでいると、この「花のマリア大聖堂」の荘厳な威容、そして美しきテラコッタオレンジのフィレンツェの街並が目の前に浮かぶ。

べゼ・ド・フローレンス。それは「フィレンツェのキス」の意。調香師として香料会社ジボダンに勤務しつつ、自身のブランド、エラ・ケイを興したソニア・コンスタンがこの香水に描いた旅の風景は、大聖堂をいだくフィレンツェの街並、そして昔からトスカーナ地方に自生し、数多くの香水の原料となってきたアイリス(ニオイアヤメ)が咲き乱れる姿だ。2018年に彼女が来日した際にも、この香水の色イメージはうす紫のアイリスと語っている。

歴史と文化が色濃く残る街フィレンツェ、そしてフィレンツェを代表する花アイリス。この2つにインスパイアされたベゼドフローレンスとは、どんな香りだろうか?

べゼドフローレンスを肌にのせる。その瞬間、まず立ち上ってくるのは、ドライなインセンスのベース香だ。と言っても日本の線香のような感じではない。まさに教会のエントランスをくぐり、うす暗く天上の高い身廊を歩き始めたときにどこからともなく香ってくるミステリアスな乳香の煙だ。すぐさまその上から少しくぐもった酸味のある樹脂香が広がってくる。これはミルラの香りだ。どちらも神の子イエスが誕生した際に東方の3賢者から贈られた品。まさにカトリック教会の大聖堂を思わせる香り。この2つが二重唱しながら広がってくるトップ。ドライかつバルサミックなオープニング。

2分もすると、ミルラのこんもりした酸味はややうすらぎ、乳香のスパイシーなエッジが立ってくる。さらに、乾いたお香の下からほんのりパウダリーな香りが立ち上ってくる。少し粉っぽくて、わずかに菫のメランコリックな気配を感じさせるアイリスの香りだ。割合でいうと、インセンス:アイリス=7:3くらい。そしてこのバランスを保ったまま、ミドルとなって香りが落ち着いてゆく。

持続時間は3〜5時間ほど。ラストはヘリオトロープの黄色い花粉系パウダリー感やヴァニラ感を醸し出しながらドライダウン。全体にオードパルファムにしては香り立ちが柔らかく、インセンス香もきつくはない。ただ、ミドルでフローラルがほぼ感じられないので、昨今のフルーティー香に慣れた日本の若い女性にはやや敬遠されるタイプの香りかもしれない。

ソニア自身のインタビューやブランドの紹介文を見ると、この香水には、夫婦でフィレンツェを訪れたソニアが、ご主人の粋な計らいで一面紫のアイリス畑を見せてもらったときの感動や、その際2人が感じた「永遠の愛」に対する思いが描かれているようだ。フィレンツェのキス。まさにそういう特別プライヴェートな時間から生まれた香りだったのだろう。

そのせいだろうか。

2021年秋、残念ながらこのベゼドフローレンスは廃番となってしまった。2人の特別な香りだからなのか、香料調達の関係なのか、はたまたセールス的な影響かはわからない。ただ、永遠の愛を謳った作品がなくなってしまったことはとても淋しい。ネットではまだいくらか買えるかもしれない。70mlボトル税込28600円。

永遠とは、一瞬一瞬の長い長い積み重ねだ。大聖堂は、人生の全てをかけて建築、細工、装飾を作り続けた人々が、何百年にもわたって悩みと焦りと不屈の闘志をリレーし続けて生まれた魂の集合建築体だ。ケン・フォレットの群像歴史小説「大聖堂」は、そうした事実をこれでもかとたたみかけてくる、人生でも10本の指に入るほど読み応えがあるすばらしい小説だった。

サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂は、何百年も未完成だった正面ファサードのデザインと建築が終了して完成したとき、600年という時間がたっていた。その完成の歓喜の一瞬のために、どれだけ多くの職人が命を削ってきたことだろう。どれだけ多くの大司祭が祈りを捧げたことだろう。

人は「一瞬」という時間の中に、永遠を感じることもあるのだ。

何百年にもわたって美の創造を重ね、進化し続けて完成した大聖堂。その壮大な時間を感じさせるインセンスの匂い。そして、郊外に広がる紫一面のアイリスの花畑から採れた根茎を何年も寝かせることで生まれる、魔法のように美しいパウダリー香。

今 この2つの香りが重なり合い、1つになる。

ベゼドフローレンス。そのキスは600年の時を越える。

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ゲラン / ロム イデアル エクストレム

ゲランゲランからのお知らせがあります

ロム イデアル エクストレム

[香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:50ml・14,520円発売日:2020/5/1

ショッピングサイトへ

6購入品

2022/6/24 17:43:38

日本における外資系メンズフレグランス二大巨頭と言えばシャネルの「ブルードゥシャネル」とディオールの「ソヴァージュ」だと思う(エゴプラやディオールオム派は許してね)。どちらも街中で付けている人をよく見るし、実際に店頭に行った際もよく薦められる。もちろんゲランにもそういったものがあって、それが「ロムイデアル」。「女性から見た理想の男性像」を香りに落とし込んだシリーズで、廃番品も含めると全7種、現行のラインナップは全4種。ゲランらしく(?)派生作品が多いが、ラプティットローブノワールやモンゲラン程ではない。このロムイデアルエクストレムのコンセプトは、仕事もプライベートも軽やかにこなす天才肌の男性。中々ハードルの高そうなイメージだが、どんな香りなのだろう?


トップはツンとしたベンズアルデヒド、アーモンドの香りだ。ロムイデアルシリーズはディスコン品も含め全てにアーモンドの香りが使われている。ゲランの考える理想の男性の香り=アーモンドの香り、というわけだ。合わせられている素材はもちろん作品によって違うが、エクストレムの場合は華やかなピンクペッパー。

ミドルのメインはヘリオトロープ。他ブランドのメンズフレグランスとの違いはここ、主役にフローラルを採用していることだ。ヘリオトロープの香り(ヘリオトロピン)はパウダリーで甘く香水以外の化粧品にも使用され、いわゆる「メイクアップ製品で嗅いだことがありそうな香り」だ。ヘリオトロープがしっかり香るゲランのフレグランスといえばラールエラマティエールのキュイルベルーガがあるが、そちらはバニラとの組み合わせがフェミニンに傾きやすい。しかし、この香水のヘリオトロープはその脇をシナモンの清涼感とアーモンドの苦味で支えられていて、とてもクールでユニセックスというより男らしくなりすぎないようにしつつ、スマートなメンズ感を上手く演出している印象だ。

ドライダウンではフローラルの甘さにアロマティックなタバコにほんの少しウッディが加わってキチンとメンズフレグランスらしい着地をする。持続は5時間ほど。ベースが控えめなせいか極端に甘くなく香りの消え方もキレイだ。デキる男は去り際も美しいということか。

多くのメンズフレグランスがシトラスやスパイス、マリン、ウッディといった力技でゴリ押ししていくムキムキのマッチョタイプであるのに比べ、これは女性的になりやすい甘さを上手く制御しスマートにメンズフレグランスとして成立させた長身で細身の男性といったところ。このシリーズは女性にも愛用者が多いというが(インテンスは男性っぽすぎるかな)、それも納得。なにしろ「女性から見た理想の香り」なのだから。


高額な限定品や高級シリーズばかりに力を入れているゲランにも通常ラインナップにもこんなにもよい香りがあることに少しホッとした。


トップ:アーモンド、ピンクペッパー、ベルガモット
ミドル:プラム、シナモン、ヘリオトロープ
ベース:タバコ、パチュリ、レザー、シダー
調香師は、ティエリー・ワッサー。
(fragranticaより)

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アクア ディ パルマ / ブルー メディテラネオ フィーコ オーデトワレ

アクア ディ パルマ

ブルー メディテラネオ フィーコ オーデトワレ

[香水・フレグランス(レディース・ウィメンズ)香水・フレグランス(メンズ)]

容量・税込価格:75ml・13,750円 / 150ml・21,450円発売日:-

5購入品

2022/7/2 10:07:00

アクアディパルマのフィーコ・デ・アマルフィは、熟れたイチジクにジューシーなグレープフルーツの香りを合わせたオードトワレだ。75mlボトルで税込15290円。

◎どんなとき、どんな人におすすめ?
・真夏に「すずしげな香り」ですっきりしたいとき
・フィグ(イチジク)系香水を試してみたい人
・気分だけでもイタリアのビーチリゾートに出かけて「真夏の楽園」感を味わいたい人

◎この香水のよさを3つあげるとすると?
・ブルーメディテラネオ(碧い地中海)シリーズ共通の美しく深みのあるブルーボトル。これは、シトラスの天然香料を多く使用している香水の劣化を防ぐ遮光的役割も果たしている。
・真夏のデイタイムに使える稀少な香水の1つだと思う。合成香が強いデオドラント剤や柔軟剤系でなく、ナチュラルかつフルーティー&クリーミーな香りで、周囲にすずやかな印象を与えやすいこと。
・シトラスの爽快感とフィグのみずみずしいジューシー感が同時に味わえて、オンオフ問わず使えるシーンが多いこと。特に香り立ちが淡くフルーティーなので、オーデコロン並につけても香害を起こしにくく、食事のシーンでも香りが邪魔しない点はポイントが高い。

●逆に「ここはどうかな?」と感じる点は?
・好みの問題だが、持続時間が短い点。AdPのこのシリーズは天然香料の割合が多く、しかもシトラスやフルーツ香に比重が置かれているので、持続時間は1〜3時間と短め。1日中香らせたい場合はタッチアップが必要。夏に乾燥するイタリアと違って、湿度が高い真夏の日本では、皮膚の汗や湿度によってはもっと香らない場合もあると思う。逆に、強い香りが長時間香るのが苦手な方にとっては使いやすいだろう。

〇香りの展開
フィーコをつけると、一瞬ほんのりクールな感覚が広がる。ミントを少しだけ合わせたような。これはベンゾインのシャープなスパイシー感だろう。すぐさま、後を追いかけるようにシトラスのスッキリした苦みが広がってくる。グレープフルーツのかん高い黄色の香りだ。

2分もすると、下の方からやや青っぽさを伴った、まるくてすずしげな香りが広がってくる。これがフィーコ、つまりイチジクの香りだ。

このイチジクの香りはなんともいえずまろやかで、ほんのりした甘さをもったフレッシュな果実香だ。少し湿った土のようなニュアンスをもつイチジクの葉の香りも伴っている。この果実&葉のブレンドバランスが絶妙。ほどほどにミルキーフルーティー、ほどほどに青い。地中海の太陽を浴びた緑の葉、その下の木陰といったイメージ。

つけて10分ほどで香りはミドルになる。かん高いグレープフルーツの酸味は消えて、しっとりジューシーなフィグの果実感&葉の香りになって、これがゆるやかに続く。持続時間は2〜3時間ほど。ラストはやや冷たいシダーのウッディを伴いながらドライダウン。

フィグ系香水といえば真っ先に思い浮かぶのが、ディプティックのベストセラー、フィロシコスやロジェ・ガレのフィグパフュームウォーターあたりだ。イタリア香水には「フィーコ」と名付けた作品が多いけれど、日本だとこの2品がよく知られていると思う。

この2つと比較すると

ロジェ・ガレのフィグは、ボディウォーターなので甘くてガーリーなフィグがあっさり香るイメージ。対してフィロシコスの場合は、クリーミーなイチジク果実の生感を際立たせた感じで、後半はココナッツ香が出て体感的に温度が高くなる。AdPのフィーコは、この2つに比べると、スッキリ透明感のある果実香と青っぽい葉のブレンドといったユニセックスな調香になっている。どれも夏に涼を感じさせるフルーティーな香りなので、好みで選ぶといいだろう。

イタリアのアマルフィ海岸といえば、人生で一度は訪れたい絶景ポイントとしても有名になった観光地だ。世界中のセレブがクルーザーで集まる風光明媚なエリアとしても知られている。断崖絶壁の斜面には色とりどりの美しいホテルや別荘が連なり、イタリアの燦々とした太陽を浴びて高級リゾートの雰囲気を漂わせている。海岸のいたるところにレモンの木々が生い茂り、レストランや土産店からは爽やかなレモンの香りが絶えず風に運ばれてくるという。

海が見渡せる高台のテラス、レモンの木の木陰で、とれたてのイチジクを食して喉をうるおす。それはなんと贅沢な時間だろう。

人生は短い。出会える人も風景も香水にも、限りがある。だからこそ、美しく尊いものと出会うことに自分の貴重な時間を全力で費やせるといい。

フィーコの香りにイタリアのアマルフィ海岸の風景が重なる。地中海の青い風が吹いている。心の帆を高くあげて、風をいっぱいにつかまえたら

いざセイリング。夏と香りを連れて旅に出かけよう。

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プロフィール
  • 年齢・・・48歳
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  • 音楽鑑賞
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  • お酒
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自己紹介

キャプテン ドラです。 いつもクチコミやブログを見ていただき、ありがとうございます。 この度、フレグランス専用「フレグランス アッセンブル… 続きをみる

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