2014/2/26 12:44:54
お気に入りのメンバー樣のノッテオムのクチコミを拝見し、Myドレッサー上で美しく上品に佇み、主人の手に収まるのをいかにも待ち侘びるかの様なフェムを手に取らずにはいられなくなり....ということでクチコミさせて頂きました。
個人的にフェムも香りを強く感じるので、纏うときはもっぱら膝裏です。
冬と夏では香りに受ける印象がかなり違います。
先ず夏から.....涼しくよく冷えた室内で時折香り立つノッテは、ツンと尖ったオリエンタル調でパウダリックな香りの中、ダークチョコに似た香りを放ち、キリッとした仕事の出来る女性をいとも簡単に醸し出します。
秋から冬.......なぜが人恋しく香るパウダリックな香りに五感が刺激され、よりセンシュアルに... やはりノッテと言うだけあり夜に纏いたくなる香りです。
ブルーの香りを踏襲しつつも男性がほっとかない、上品な中に見え隠れする甘くも官能的な香りではないかと思います。
現在でもたまに国際線のCAが纏っていたりすると一目おいてしまいます。
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2015/5/10 11:17:29
ゴールデンウィークに、空港にて100mlを購入。
エルメスの庭園シリーズ、5番目のフレグランスとして誕生です。
エルメスの中では、これからのシーズンにピッタリな爽やかですっきりした印象です。
青々しい竹林を思わせる香りと、どこかジャスミンの華やかな香りもいたします。
思わず深呼吸したくなるほど、私の臭覚にはマッチし、とても癒されます。
私は中国好きなので、李氏の庭 というネーミングにも頷けます。
パッケージに施された、黄河を印象付ける繊細な水墨画が、このフレグランスの魅力を
いっそう引き立てます。
さっそく纏い搭乗したところ、通過した後部座席の誰からともなく、爽やかで上品な香りがしてくる...とのお声を耳に致しました。
未だ持っていらっしゃる方も少ない様ですので、購入が出来とても満足しております。
年齢を選ばず上品に纏うことが出来る、数少ない秀逸なフレグランスです。
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- doggyhonzawaさん 認証済
-
- 49歳
- 乾燥肌
- クチコミ投稿426件
2015/4/25 11:43:32
春におすすめの女性用香水は?と聞かれたら、まず「ゲランのシャマードがいいな」と答える。シャマードのイメージは、「ヒヤシンスのブルー・パープルの色」、「グリーンぽい冷たいフローラル&パウダリーな香り」といった感じ。そして、パルファンよりもトワレの方が好きだ。
パルファンは豪華で、フローラルも濃くて多層的だ。香りとしてもすばらしいと思う。ただ、ラストのウッディも強いので、もともとクラシカルな印象が強いものをさらにマダムマダムにしてしまう。つけ方が上手な人ならいいけれど、一歩つけ方を間違えると、往年の名香にありがちな「おばあちゃんの箪笥のおしろいの香り」とも取られかねない。俺みたいな香水素人の男や、香水に思い入れのない一般ピーポーには、トワレで十分香水らしさが感じられると思う。
シャマード・トワレをすすめる理由は3つある。1つめは、個人的にシャマードのラストが好きなので、それが早く訪れること。2つめは、十分香水らしさを楽しめて、かつ使用できるシーンに幅があること。そして、ラストが淡く長めで、3〜4時間は続くこと。←で、あえてトワレの方に初投稿
トワレのトップは、一瞬アルデヒドっぽい拡散と独特のグリーンな苦みから開口する。ガルバナムのクレジットがあるので、そのビターなグリーンと、ヒヤシンスの香りのグリーンのミックスっぽい感じ。やがて5分とたたずに、多層のフローラルが顔をのぞかせてくる。ヒヤシンスの冷たく低いフローラルが春らしくていい。そしてその周りをジャスミンとイラン・イランが包んで華やかさと強さを出している印象。
そしてミドル。冷たいヒヤシンスと、ツヤのあるジャスミンと、重いイランイランの和音を、やや甘酸っぱい感じが包み込む。これが、このシャマードで初めて使われたというブラック・カラント(カシス)なのかな。でも実際のところ、このミドルをかいでも、「あ、ブラック・カラントだ!」なんて絶対に思わないし、思えない。よくわからん(笑)。カシスじたいは、葡萄のように濃厚で甘酸っぱくて、少し暗さを感じる紫色の香りだ。そういうイメージはこのシャマードではあまり感じない。グリーンとフローラルのミックスにほんのり色を添えたぐらいの使い方をしているように思える。
そしてラスト。ジッキーのラストもいいけれど、ああ、このシャマードのラストは好きだな。共通しているのは上品なヴァニラだ。華やかで女性的で、ふくよかな多層フローラル。その下からゆったりと広がってくるパウダリーなヴァニラ。ここ大事。クリーミーなヴァニラではなく、パウダリーなヴァニラ。トワレなので白粉っぽさも少ない。サンダルウッドの香ばしさよりは、ベチバーの温かさの上に乗っかってる感じ。ほんのり残るフローラルの余韻に、きれいめヴァニラが五分と五分の「朋輩(ほうばい)」状態で出てくる。(ex.ドラマ「流星ワゴン」)ただ、ヴァニラは苦手という方もいるので、要試香。
全体に、女性らしさ全開だけれど、とても美しく、ツンとした気取りがなく、麗しい印象の香り。カチッとした女性のスーツにも華やかさを添え、ジーンズ等のカジュアルなスタイルにも、すっきり感が出て似合うと思う。
出だしがややグリーンで酸味のある印象なのに、やがて美しいフローラルが広がり、温かいパウダリーな香りで消えていく。言いかえると、これといってきわだった特徴を感じないクラシカルな印象とも言えるけれど、そこにはヒヤシンス、ブラックカラント、ヘディオンの投与など、当時にしては画期的な実験的要素をはらんでいて興味深い。1969年、ゲランの4代目調香師となったジャン=ポール・ゲランが7年の歳月をかけて作った、初めての女性用香水。それだけに、自分の才能を見いだしてくれた偉大なる祖父、ジャック・ゲランの作ったさまざまな名香に対する挑戦であり、彼への恩返しでもあった記念碑的な作品と言ってもいいだろう。
シーツのきぬずれの音。男の腕に頭をのせていた女が、ふと男の上に体を重ねる。
『私のこと、本当はどう思ってる?』
そうたずねる代わりに、人差し指で男ののどぼとけにふれながら言う。
「ねえ、何を考えてるの?」
男の胸の上にあごをのせて、下から表情をうかがいながら。
男はその上目づかいの瞳を見つめ、女の髪を優しくかきあげて言う。
「そのまま胸に耳をあてて聞いてごらん。」
女の、貝の形のような耳が、男の厚い胸にそっと押しつけられる。
そして女は聞いた。海鳴りのように強く、速い、勇壮な太鼓のような鼓動を。
『ぼくはもう、とっくに君に参ってるよ』
確かにそう聞こえた。女は微笑んで、男の胸に顔をうずめる。
それはシャマード。相手に「降伏」を告げる太鼓の音。男が女に告げる、幸福な降伏の音。
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2015/4/20 00:29:08
Gone with the Wind.風と共に去りぬ。
クリニークのアロマティック・エリクシールをつけるたび、映画「風と共に去りぬ」のヒロイン、スカーレットを思い浮かべてしまう。それは、なぜなんだろう。
トップ。強烈なアルデヒド・シャワー。思わず往年の名香の数々を想起する。アルコールのようで、それでもかぐわしく、他の香料にテリを与えるようなアルデヒドの拡散。それから、すっと色を変えて出てくるのは、上でカモミールの白いパウダリーな香り。下でやや弱めだけれど特徴的な重たいジャスミン・イランイランの香り。カモミールっぽさをのぞけば、圧倒的にクラシカルな出だしだなと思う。それもそのはず。この香りは、1971年にベルナール・シャンによって作られたもの。今から40年以上前の作品だ。
そして、この香りのトップのおもしろさは、意外にもパチュリだ。
カモミールや他のフローラルが広がろうとするトップの終わり、土っぽくアーシーな強い香りが全体を包み込む。おお、パチュリ!と感じられるほど。そしてほどなく強烈な苦み。いわゆるオークモス系では?と思う香り。香りなのにビターと感じるのはとても不思議。そしてこれらが、高音のカモミール。中音のゼラニウム、ローズ、低音のイランイランといったフローラル和音全体をくるんで、シプレ・ウッディの重厚なミドルに展開していく。
そう、かなり正統なシプレー。強くて、凛としていて、どこまでも自分を譲らない芯のある頑固さ。そんなふうに感じる。あえて言うなら、ミツコやNo.5などの往年のフランス香水にひけをとるまいと、本気で作ったアメリカ式の返答か。映画で言うなら、カンヌに対するアカデミーのように。
ミドルからラストにかけては、このウッディ系の土っぽさ&苦みに、ベチバーの重たさも混じってきて、そうそうたる「森の湿った苔&地衣類&掘り返した土と根の香り」に展開。とはいえ、ハーブのスパイスとフローラルのシンフォニーとのバランスがよく、土臭く感じないところがいい。全体に、重たく高貴なフローラルっぽく感じられるのだ。カモミールのさっぱりした香りとローズの華やかさ、ゼラニウムの涼しい感じを支えるように、ウッディの濃さを整えているからだろう。
そして、ラストは、アメリカン感覚なソーピー・ムスクに変化。それらをオークモスやベチバーの苦みがキリッとエッジを作っているような印象。ジョーバンあたりののムスク系石鹸の香りを高級っぽく仕上げたという感じ。泡立つシャボンで体のすみずみまでキシキシに磨き上げたような、強くて清潔感あふれるオトナ石鹸の香り。ただ、このラストも残香性は強い。つけるときは下半身で十分。量にも注意が必要だと思う。
そんなアロマティック・エリクシール。それがなぜスカーレット・オハラ?
「風と共に去りぬ」のヒロイン、スカーレット・オハラは、アメリカ南北戦争当時のヒロインには珍しい、強烈な「お嬢様的エゴイスト」だ。気が強く、機敏で計算高く、貪欲だ。一度見たら忘れない強烈な美貌の持ち主で、周りの男性からちやほやされて育った。自分の目的のために男性の心をつかんで利用する技術に長けており、商才がある。実家の農園タラを心から愛しているが、結婚して直ぐに夫が死に、更に南北戦争の敗戦後、広大な土地と財産を全て失い、波乱の人生を送る。
そんなスカーレットとこの香りは共通点が多い。クラシカルで、でも展開が派手で、押し出し感が強い。多層的フローラルの、濃厚で完璧な美しさをたたえながら、近寄る相手を一蹴してしまうほどのギリギリとした苦みでツンデレのバリアを張っている。まさに翻弄されてしまうほどの強さ。計算高さ。土を思う心。
全体にクラシカルな印象なので、誰にでもおすすめできる部類ではない。カチっとしたビジネススーツの女性、あるいはゴージャスな装いに似合うだろう。そして何より、知的で傲慢で、美しく自己愛が激しい、そして、思うままに人生を苛酷に生きようとする、自分のスタイルを譲らない女性に似合うと思う。または、そんなふうに強くありたいと思う女性に。
スカーレットは、最後まで素直になれず、本当の愛情に気付けないまま、レット・バトラーという自身の生き写しとも言える伴侶を失った。彼は風と共に去ったのだ。けれど、彼女は、何度も絶望の淵からはいあがってきたように、それでも顔を上げ、負けまいと空に誓った。この香りにも、そんな強さが表現されている。俺はきっとそこにとらわれたのだろう。
「彼は風と共に去った。タラに帰り、彼を取り戻す方法を考えましょう。そうよ。明日に望みを託して。」
Gone with the Wind . Tomorrow is another day !
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