2015/12/12 10:20:58
まさにボトルのイメージ通りの香り。
ブラックから薄っすらとしたワインレッドのグラデーション、その中に浮かんでいる、パフスリーブのリトルブラックドレス。
つまり、とてもシックで、可愛らしさを忘れない大人の女性。
「大人の可愛らしさ」というのは、今のブランド香水、特にフランスブランドのメインテーマだと思います。グルマン系が、系統として明確になりましたね。
この香りにおいてはトップから香りを特徴づけるブラックベリーの甘さが、可愛らしさを表現しています。
さらに、このスモーキー(くぐもった)な感じは何の成分かわかりませんが、これが大人の女性らしさを表しており、たぶん好き嫌いが分かれると思います。
少したつと、ブルガリアンローズとターキッシュローズでしょうか、やわらかでフェミニンな香りになります。この時、ストロベリーや、お砂糖みたいな甘さがあります。
ミドル以降に来て、パチュリのためか、落ち着いてきます。
自分の肌と馴染んで、変化の中で一番好きな香りです。
同じワッサー氏の「イディール」にも感じる、大人っぽい、肌の一部になったようなパウダリーな香りは上品です。
可愛らしさは、最後まで残ります。(その時の甘さはトンカビーンと思われます。)
若い人が好きなジューシー、ベリー系の香りにある、パアーッと拡散するような香りではなくて、肌の上で、静かに香る。
つけ過ぎたらくどくなるタイプ。だから秋冬の方が向いているようです。
私は今のところ、ウエスト辺りに二吹きです。
充分日常使い、オフィス使いできる香りだと判断しました。
もちろん、お出かけ、デート、フォーマルなどに合います。
本当はパリジェンヌが、リトルブラックドレスを着て、パーティーや、ちょっと特別な機会につけていくコンセプトだと思います。
そんな特別な香りにしておきたい気もしますが、全方位的に使えますので、どんどん、しかし"さりげなく"使って、「あの人の香り」と認識してもらうのも良いですね。
やはりゲラン、香水に通じた手強いファンに対して、可愛いだけの香りはつくらない。
充分成熟しているけれど、若々しさ、情熱、可愛らしさを失わないマダム、また、若いのに大人びている、または大人になろうと背伸びしているマドモアゼルの両方が纏える香りだと思います。
20代でも、50代でも素敵です。しかし、すべての香水に言えることですが、「お洒落な人」でないと、良さが伝わらないですね。
(ゲランの香りを選ぶ方は、すでに普通以上の美意識を持っていると思いますが。)
もう一つ、ボトルについて言うと、正面には白抜きで手書きの字で名前が書いてありますが、裏にすると、リトルブラックドレスだけが浮き上がる。表面の字は、下の黒のグラデーションで見えません。首元のゲランの字も、裏はありません。
プライベートパヒュームのようで、何ともミステリアスです。
デザイナーの遊び心を感じました。
(参考までに)
プティットローブノワール・オーフレッシュのフルボトルを先に使っていましたが、こちらを試して、確かにシリーズの香りだとわかりました。(口コミ済)
蒸し暑い夏には、軽いオーフレッシュを使うと良いでしょう。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2015/12/2 21:57:39
ゲランのミニボトルセットの中の一品として、所有。
まさに個性的な香り。
上級者向きと言わざるを得ない、香水に慣れた人でないと、うっ!っとなって、即座にNGが出そうです。
EDTでも、とても濃厚。
つけ方に注意が必要ですね。
つけすぎたら、「香水つけてます!」いう印象になり、香水に慣れていない大半の男性は、クサイ!になり、女性でもナチュラル派は気持ち悪くなってしまうかも。
人が密集している場所や、電車、バスはリスクがあります。
私は一人で過ごす時に、パルファムのように手首にチョンとつけたり、周囲に気にする人がいない時につけます。
ちょっと日常使いはできない。
でも、冬の冷たい空気の夜なんかに、こういうとびきり個性的で濃厚な香りをつけたくなるのはなぜでしょう。今まさにそういう気分で、つけています。
トップは薬っぽい感じがします。
しかし、スミレという成分を知って、納得がいきました。
日本のスミレではなく、西洋のスミレ。
たぶん、西洋の人にはクラシックな、懐かしい、可憐な香りなのだと思います。
やがてパウダリーになり、それがクラシックな雰囲気を感じさせるよう。上品な老婦人にも似合いそう。
昔の着物の女性が、お洒落した時にこんな香りがしたようなイメージもします。ということは、今も和装に似合うのでは。アジアンな感じもします。
逆にすごくモダンで、若い子、十代がつけても不思議なセクシーさかもしれないし、
濃厚=ゴージャスな香りなので、ドレスアップして、パーティとかにも良いかもしれません。
やっぱり、傲慢、という名前の通り、自分のスタイルを持った女性に似合う香りでしょう。
セクシーですが、男性に媚びていない。凛として遠くを見ていて、でもこちらを見たら、まっすぐ射抜くような瞳、魅惑的な微笑。底しれない。
香りを感じているうちに、年齢に関係なく、そんな女性が見えました。
とても、大人な香りです。
キュートなピンクの液体と、未来的なデザインのボトルは、私には少しミスマッチな感じがします。
ライトでもないし、単純な可愛らしい香りでもないので。
それより、ゲランというブランドらしく、逆ハートのボトルや、パープルファンタジーみたいなクラシックなタイプのボトルなら、神秘な香りとして、惹きつけると思います。液体もスミレそのままに紫で。
そういう意味では、紫色のEDPの方が先にデザインされたのかもしれません。
アンソレンス、というネーミングは、非常にフランスらしい。
「傲慢」なんて名前の香水をつくれるブランドが他の国にあるでしょうか?日本のメーカーは絶対につけない。
香水自体つけることを周囲に気兼ねする日本女性が、手に取るでしょうか?
ブランド側の美学と自信を感じます。
傲慢と言われても、自分のスタイル、生き方を信じて、堂々と生きる女性。オンリーワンの個性を賞賛している。
そういうメッセージを受け止める強くて、魅力的な女性が、フランスにはたくさんいるように思います。
個性的と書きましたが、香水の面白さは、どんな香りにも、「私の香り」と感じる人がいて、その人には自然で心地よいのですね。
ブランドや流行ではなく、そういう感覚、直感で選ぶのが正しいし、素敵なこと。
しかし、ブランドや流行にのらないために消えていってしまう香りがたくさんあることを思うと、切なくなります。
私にはミニボトルですら、いつ使い終わるかわかりませんが、この香りをいつも微かに漂わせている、これしか使わないくらい、自分の香りにしている女性がいたら、素敵だと思います。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2015/11/26 21:53:52
名前の通り、本当に不思議な香り。
ボトルはオレンジのグラデーションで、星が散りばめられ、虫眼鏡になっています。置くと斜めになり、とてもお洒落。
しかし、ポップな外見から、オレンジの爽やかな香りを期待すると、裏切られます。
想像できない複雑で個性的で、ひねりがあり、まさにフランスの精神、エルメスの精神を感じます。
最初は未知の強い個性に圧倒的され、理解できないし、つけても違和感があり、自分の香りにできませんでした。いつか、つけられる日が来るかも…と賭けのように、長く封印していました。
普通は、好き嫌いがはっきりして、ダメな人はすぐに手放すと思います。
それから何年も経ち、香りが変わったのか、熟成したのか、まろやかになったようです。当初とは印象が違います。
今は、洗いたての白シャツみたいな清潔な香りに感じます。
トップはオーク、シダー、ベチバーなどの針葉樹みたいなシャープでクールな香り、それがメンズの印象を与えると思います。オジサンの香り、と感じる人は、そこでしょう。
でもどこかに暖かさがある。それはアンバーかもしれません。
人によっては深くて、セクシーに感じられるでしょう。
ゆっくりとやわらかに変化して、最後は肌に馴染む変化を楽しむ。
肌や気候によって、香りだちが大きく異なる気がします。
結果として、今はその個性が愛しくなりました。
人と違うことを恐れない個性を持った人、中性的なファッション、クールなキャリア系女性、アバンギャルド系、知性的な男女、アーティストなどのイメージ。一筋縄ではいかない、只者ではない、と思わせることができる香りです。
つまり、クールで、先端を走っている格好良い香りなのです。
そういう意味で上級者向き、少なくとも香水に慣れており、いろんなタイプの香りを知っている人向けです。
もちろん、上記に当てはまらなくても、本人がしっくり感じればよいと思います。
とにかく、他人の評価が気になる人には向きません。
私もオフィスにつけていくのはためらいます。
基本的に濃厚で、フローラル要素皆無なので、私は秋冬限定です。
つけ過ぎに注意が必要です。
メンズと言ってもまったくおかしくない。
男性がまとった時、どんな風に香りたつか興味があります。甘さが出るなら、やはりレディースなのでしょうね。
長い時間かけて、半分まで使って、この感想です。
これ程、理解に時間がかかった香りはないです。
馬具商だったエルメスにあやかって言えば、野生の誇り高い稀少な馬を、何年もかかって、少しずつ手懐け、やっと乗せてもらった感じでしょうか。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2015/11/15 16:13:45
親しい人から、光栄にも、貴女の香りだと思う、と言われて、いただきました。
つけてみた最初の印象は、とても上品、控えめな香り立ち。
まさに、外箱にエンボス加工された、ベージュがかった薔薇のグラデーション、ボトルに添えられたその薔薇の通りの印象です。
これなら、日常使いできると思ったら、やっぱり、「ローマ」の香りは、単純ではありませんでした。
そもそも、この香水のコンセプトは、ローマに住む良家の子女、伝統の中に育ちながら、自由で大胆な精神を持っている…というものです。(ヴァレンティノの広告、PV参照)
次第に立ち昇って、ぐんぐんとその存在感を主張してきて、あわててしまう。
驚くほど、セクシーです。
感情を抑えて、控えめにしている女性の秘めた情熱が、もれでて、その迫力に圧倒されるような。
かなりの甘さです。深くて、コクのある大人の女性の甘さ。
香りの質に加え、EDPの強さはもちろんあり、拡散性、持続性がありますから、電車や車、病院などは、注意が必要。
白トリュフが使われている、というのが特徴ですが、成分を見ると、この甘さは主にチュベローズかと思います。
調香は、オリビエ・クリスプとアルベルト・モリヤス。
イタリアらしい素材を使用。
まさに、ヴァレンティノの説明する通り、クラシカルでモダン。フェミニンでユニークな香り。
今のヴァレンティノのデザインと見事に一致しています。
そんなわけで、一見控えめな印象ながら、大変官能的ですので、よっぽど少量にしないと、職場にはつけていけませんね。それでも、気づいた人ははっとすると思います。纏う人の内面の情熱、色っぽさを見せてしまう香り。誤解されたくない人には危険です(笑)
そういう意味では、プライベート用ですね。
簡単に言えば、フェロモン香水。肌に触れる人にのみ、感じてほしい。
また、エレガントにドレスアップして、大切な人と食事する夜などにもふさわしい。
相手にも特別感を与えるような。
白いクロスがかかったテーブルに座って、落ち着いた笑顔で、パートナーや恋人に美しく微笑む。
小さいけれど本物のジュエリー、パールなどを身につけて、ベージュ系の、シルクやカシミヤなど上質な柔らかな素材で、少しだけ手足やデコルテのきれいな肌が見える服、きちんと手入れされたつややかな髪。
そんな女性が眼に浮かびました。
上品な色香。
纏う人に、その格を求めます。そんなに考えずにつけても、もちろん良いのですが、そういう人が纏ってこそ、本来の力を発揮すると思います。
残念ながら、私はまだまだ。
季節的には秋冬のもの。
ボトルは、円形に薔薇の飾り(サイズによって、シリーズによって、バラの色や数が違う)が付き、スプレー口に、オニキスのような黒い丸の飾りがついているのがクラシックで、豪華な雰囲気。液体は薔薇の色と同じ薄いバラ色。
オリジナルが好評だったのでしょうか、いくつも出ているシリーズの香りは試していませんが、軽くなったものは日本人により使いやすいと思われます。
しかし、シリーズにおいて、オリジナルは常にその魅力を最も表すものでしょう。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)
2015/10/22 17:20:22
入手や情報が限られているせいで、広まらないまま、廃番っぽいですね。
プレゼントでいただいて、私ではなく、くれた方の世界観、キャラなので、最初は戸惑いましたが、自分が手にしない香りを知るのも意味があると思い、たまに使います。
とても個性的な香りです。
ロリータ・レンピカはこれしか持っておらず、他の香りは試していないのですが、説明や感想を見る限り、すべての香りにレンピカの独自の世界観が一貫しているようですね。
シャネルとかディオールとかハイブランドとは違う路線で、これはこれでフランス的な香りだと思います。
この香りのフランスらしさというのは、キャラメルを焦がしたような、お菓子系の甘さ、つまりグルマンです。バニラもそうですが、お菓子の香りというのは、男女関わらず、フランス人の中に幸せなイメージとして、深く染み込んでいるようです。それが香水という、媚薬にあらわれてくるところが、フランス人の感性だと思います。
こちらは、それがお寺のお香のような香りと混じり合うので、日本人には実に不思議な、考えつかない香り。
とにかく、個性的だし、可愛らしくもあるし、神秘的。
だから、年齢に関わらず、そのような人に似合います。
平均とか、常識とか、目立ちたくないタイプではなく、「私は私」と、自分のスタイルを持っている女性。
個性的と言っても孤高の人ではなく、お菓子の甘さがあるので、人懐こくて、人と関わるのが好きな、笑顔が素敵で、愛される人。
エキゾチック系、エスニック系、小悪魔系、キュート系(きゃりーぱみゅぱみゅとか)などのタイプが浮かびます。セクシーにもなれます。
男性でも、アーティスト、特に他人と関わる、ミュージシャンとか美容師さんとかに向いてそう。お洒落で、年齢、性別にこだわらず、自由に生きていて、茶目っ気と色香のある人。
こう書くと、つける人を選ぶ香りだとわかります。
でも、普通の人でももちろん楽しめます。
休日のんびりオフを楽しむ時、大好きな人に会う時、家でくつろぐ時。まずプライベート用でしょう。
常識が求めるられる学校や職場には不可。
つけすぎて香害の危険もあるし、香水嫌いの人には嫌がられる可能性大。車の中とかは、自他を酔わせてしまうかも。
量には気をつけて、やっぱり、冬が安全。
真冬にこの甘い香りを感じると、幸せな気分に包まれます。
可愛らしさをなくさない、奥さんやママにも似合う。そういう人には、きっと「彼女の香り」として、長く記憶される、そんな香りです。
これ、他の方も言っていますが、わりと早い段階で、色が激変します。最初はきれいなブルー(ボトルの色?)だったのに、しばらくすると琥珀色に。このような着色は変色しやすいのだそうです。でも香りが変わらないなら、捨てるのはもったいない!私は使い続けています。この色は色で、アンティークみたいで素敵。何しろ、ボトルが最高に凝っています。少し崩したハート型で、手の中におさまる。レースにきらきらしたLの文字のチャームががついていました。ふたは最初からありません。何となしに握りしめて見入ってしまう。
箱も、とても素敵でした。人魚のモデルさんが宝物を海底に見つけるビジュアルイメージが美しかった。
- 使用した商品
- 現品
- モニター・プレゼント (提供元:未記入)